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夕方、飼い主が帰宅する頃には、「ちち(仮名)」さんは晩ご飯とお散歩を終え、さらにお散歩の疲れからも回復して、夕食の支度前に掃除機をかけて回るお母さんにつきまとっては叱られております。そこへ飼い主が帰ってくると、遊んで遊んでとお迎えに来るので、喜んだ飼い主が彼女を撫で回してワシャワシャしますと、一通り撫でられたところで、「ぶるぶるぶるっ」とするわけです。そうするとお掃除の済んだエリアに彼女の毛が飛び散るので、飼い主ともどもお母さんに叱られる、というのが毎日のルーティーンになってしまっております。
その後、飼い主がゴロンと横になると、そのそばへ来て寝息を立て始める,そこを撮ったのがこの1枚なのです。
キャップリングにシリアルナンバー。幻と言われるY.Y.Pen第1号より5本も多いとは言え、それなりに少ない数だけ精算・販売された萬年筆のようです。残念ながら私は最初のオウナーではないのですが、縁あって手に入れることができました。そして、手に入れてから、こいつが結構凄い萬年筆なのだ、ということを知りました。なので、さらに凄い萬年筆にするべく、さる方の指導を受けてプチ改造を施したのです。
セイラー・プロフィットの木軸。言ってしまえばそれだけの萬年筆です。これを入手した当時、かつて叩き売りされていたはずのプロフィット80の相場は高騰していて、まず手に入れることはできないだろうと諦めておりました。ですので、このペンの書き心地を素晴らしいものにすることで、プロフィット80への思いを断ち切ることができるかな、などと思っておりました。
実は私、セイラーの萬年筆はそれほど気にしていなかったのです。けっこうヘンタイなくせして、見た目はモンブランみたい、というところがどうにも気に入らなかったのですけれど、そう、当時はまだ、セイラーのヘンタイっぷりにすら気づいていなかったのです。
で、そのセイラーの萬年筆をさらに「えぇペンにしちゃる」もとい「したる」という人と出会ったことで、失礼な話ながら、セイラーの萬年筆を見直した、というか惚れ込んだ、ということになります。実際、「えぇペンにしちゃる」という方には、哀しいことに1本も診ていただくことなく終わっています。さらに残念なことに、私の妻はその方に、しっかり萬年筆、ではなく手を見ていただいているのです。可愛らしい手しとるなぁ、と。で、萬年筆の調整は無し、という伝説通りの結果に。
その後、出会い頭の事故に遭いまして、なぜかプロフィット80も手元にあったりするわけですけれど、いや、この某百貨店限定の20本ものの方が、実は普通のプロフィット80よりも筆記バランスが良いのです。
ペン先に関して言えば、プロフィット80は嬉しいことにオリヂナルの18K。モデル末期の叩き売りの際、さまざまなヘンタイペン先に換装されて世に出ていったので、オリヂナルの18Kペン先付きには以外に出会えなかったりするものですが、こいつは出会い頭でしたのでゴツンと出会ってしまい、我が家にやってきました。
名人の指導によるヘンタイプチ改造により、極めて優れた筆記バランスを誇るこの1本。実は、プロフィット80にも同じことができますし、それはオリヂナルをいささかも損なうものではありません。ある時期より前のセイラー萬年筆をお使いの皆さん、画像を見てピンときたら、ぜひヘンタイプチ改造をやってみましょう。確実にそのペンの生産性が上がるか、あるいはだだ下がりになるか。そこは責任持てませんけれど。
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