« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »

2023年8月

2023年8月31日 (木)

再会

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_9102

 こたつの下に入り込んでくつろぐ「ちち(仮名)」さん。このところ天候不順で、昼間、アホみたいに暑いかと思うと夕方になって一瞬だけ雨が降り、余計に蒸し暑さを増しただけで降り止む、という毎日ですので、こたつの下のラグを取り除いてお掃除をすることができていません。それはそのまま、彼女にとっては嬉しいことなのでしょう。

 子どもの頃、夏休みに母の実家に滞在していると、午後3時を過ぎたあたりで祖母が大きな鍋にお湯を沸かし始めたものです。お湯が沸くまでの間に隣にある畑へ行き、これはいけそうという「ナンバ」を数本もぎって、その場で皮を剥き落としてから持ち帰って、ちょうど沸騰しているお湯に放り込むのです。茹で上がったところで私たち、子どもが呼ばれて、縁側に座って両手で「ナンバ」を持って、ビーバーみたいにガリガリガリと粒を削り取って食べるのですが、そうこうするうちに空が暗くなって激しい夕立。2~3回に1回は落雷で停電となるので、薄暗い縁側で涼しい風に吹かれながら、電気がパッと点くのを待つ。私にとって、それが夏の風景なのですが、そういうことは昨今、まず起こりません。

Img_9111

 先日、京都でシロウさんに調整の基本となるところを教わった際に、調整するとこういうものもできるのですよ、ということで販売用に持って来られていた萬年筆の中の1本。ペリカンのクラシックシリーズで、ラメ入りの半透明な軸、鉄ペン先と、普通なら全く食指が動かないものなのですが、なぜか今、手元にあります。

 いつかの泉筆五宝展、もしくはペントレ、あるいは年末大バーゲン、いずれかの機会だったと思うのですが、ケロ御大がペリカンのM300で異様に素早く般若心経256文字の写経を完了されたことがありました。まわりの人が色は空であり空は色であると書いている頃に般若心経、と書いて終わってしまう、というぐらいの速さです。あの柔らかなペン先で、何ということをされるのか。御大と奉られるだけのことはあります。

Img_9112

 そのときに、近くにブースを構えられていたシロウさんに、写経に向いたペンってどういうものなんでしょう、と軽い気持ちで相談したのですが、そこで今ここにあるペンの中では・・・と書かせてくださったのが、まさにこのペンだったのです。

 もともとはBニブですが、それを長刀研ぎのように研磨されているのです。長刀研ぎのあのシャリシャリした感じが嫌だ、という所もあるのですけれど、それは私が親方と出会うまでの話。親方に長刀のペン先を調整してもらうと・・・・・なのです。

 このペンは、長刀研ぎの本来の目的とはこういうことであろう、というポイントに沿って仕上げられていますので、シャリ感があります。それを引っかかるような感じと捉えるのか、いい塩梅にペン先の動きが規制されて書きやすいと捉えるのか。何より、そこから出てくる筆記線を見ることで、このペンの真価がわかります。

Img_9113

 願わくば、このペン先を存分に活かした綺麗な文字を書けるようになりたいものです。でも、より綺麗な日本文字が書けるように研ぎ出されたペンを使うと、普通のペンよりも綺麗に書くことが難しい、ということになってしまうのが、字の下手くそな人間の哀しいところです。きちんとした形の文字を書けるように、60の手習いでもするか・・・とも一瞬思いましたが、続く可能性は限りなく低く、やがてペンを持つことすら難しくなってしまうのだろうな、といつものようにやる前から諦めてしまう私なのでした。

2023年8月30日 (水)

グリコの仏

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_9094_20230830231801

 こたつ布団がなくなって久しいというのに、未だにこたつの下に潜り込んで眠る「ちち(仮名)」さん。そういえば「マリリン(雄)」さんも、帰り際に水槽の上に半分ほど蓋をかぶせてやると、その蓋の真下で眠っているようです。自分が寝ているときに上に何もない、というのは、やはり心配なことなのでしょう。

 飼い主はこの6月以降、すっかり灯台巡りに心を奪われておりますが、毎週毎週、土曜日曜という大事な日におうちにいない、それどころか金曜の晩には夜行バスに乗って出かけてしまう、そんな遊びまくりの生活、少しバチがあたったようです。9月の末に犬吠埼灯台で今年最後の夜間公開が行われるからと、有給休暇を取ったのですが、地元の小学生が「ちいきのたんけん」で私の勤める施設に見学に来る日とかち合ってしまいました。小学生達に、施設の説明をしてやってほしい、他の施設にも行く絡みもあって日程の変更は難しい、と懇願されてしまったので、朝からこだま号でのんびり行くぞ、という計画を変更して、朝のうち少しだけ勤務して、その後のぞみ号で慌てて現地へ、という計画に変更しました。諦めずに両立させようとする根性、これを仕事で発揮していたら、もう少しマシな人生になっていたはずです。

Img_9083_20230830231801

 左がJR東海の「ツアーの特製記念品」という名前のオマケです。JR東海ツアーズの企画したツアーに申し込んだ人は、奈良国立博物館の入館券と共にこのボールペンが貰えますよ、というわけで、それにつられてホイホイ申し込んだのがこの私です。

 そして、じっくりと展示を見て回って、良かった良かったと最終コーナー、特設ミュージアムショップにさしかかると、何と、色違い、黒軸のボールペンが売られていた、というわけです。この時点で、なんで「光仏」という名前なのか、台紙にお写真の載っている仏様とどういう関係があるのか、ということがわかっておりませんでした。

Img_9101

 ボールペンの軸には小さなポッチがあって、それを押しますと、萬年筆でいうところの尾栓の部分に仕込まれたLEDが点灯するのです。最近は豆電球使った懐中電灯なんてないものなぁ、と思ったのですけれど、この辺まできて、鈍い鈍い私でも、ここが光るということと、光仏という名前との関連に気がつきました。

 これはペンライトなんてものではないのです。あたりを照らすものではなくて、仏様のお姿を投影するものなのです。その証拠に、何も知らずに点灯させてそこら辺を照らしてみても、全く明るくありません。鼻をつままれてもわからないぐらいの暗闇の中でもなければ役に立ちません。

Img_9098

 壁に投影してみました。投影する、ということに限っていうと、普通に照明を点した部屋の中でも仏様のお姿が見えはっきりと見えます。ただ私が手に入れたもの(右側)は少し精度に問題があるようで、ピントが合いません。仏様がぼやけたような感じになります。

 そして、どこを探してもこの仏様がなんというお名前なのか、ということがわかりません。奈良国立博物館へ行きますと、仏像の見分け方、という展示もされていますので、それでも見て勉強しなさい、ということなのでしょうか。いずれにしても、枕元に置いて寝れば、怪しいものが出たときや不安にさいなまされたときなどに仏様のお姿を点して心を落ち着ける、そういう目的のものなのだ、ということにしておきましょう。

Img_9096

2023年8月29日 (火)

静謐

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_9081_20230829234701

 起きたのだけれど完全には目が開いていない「ちち(仮名)」さん。眠たそうです。写真なんか撮らないでくれたら、安心して寝てられるのに、とでも言いたげな表情です。

 飼い主はいつものように、月に一度の主治医受診を目前に控えて絶賛節制中。そんなことをしても、診察前の体重測定で少しだけ低い値、というか、前回と同じ、もしくは上回らない値を出すというほどの効果しかなくて、肝心の糖尿病の治療効果に関しては「?」なのですけれど、それでも毎回チャレンジして、もう少しで70キロを切る、というところまでは行くのです。今回は木曜日に受診し、金曜日には夜行バスに乗って盛岡へ。そして土曜日には往復2時間ちょっとの山道をハイキングして本州最東端の地を目指します。節制を続けながらしっかりと歩いたら、もう少し体重が落ちるのではないか、などと見果てぬ夢を追っているのです。学校勤めの時は朝、昼共に食事抜き、夜は寝落ちして食事を忘れることもある、なんて生活でしたので、時折襲ってくる空腹感さえいなしてしまえば、プチ断食での減量は割と簡単です。最近は、節制しようと思っていなくても食べられる量がグッと減ってしまいましたので、ほんの少しずつですけれど体重は落ちています。残る問題は腹周りの寸法ですね。

Img_9077_20230829234701

 JR東海の商売にのせられて、地元、奈良国立博物館の特別展のチケットを買ってしまいました。グリコと同じで、おまけが付いているからというのが大きな理由。写真右上のボールペン、みうらじゅん氏プロデュースの「光仏」というもので、何と言うこともない普通のボールペンに、LEDライトが付いているだけのものです。ただ、このライトに仕掛けがあるから、この名前なのですけれども。

 この特別展自体、9月3日まで。お休みの日に行こう、なんて思っていても、残るお休みの日は盛岡へ行っていますから、本日、お昼休みに突撃してきました。

 正倉院展も開かれる奈良国立博物館。写真のようなワークシートを手に、簡単な問題を解きながら見て回って、最後に答合わせをして、参加賞をもらう、というパターンです。親しみやすく、お子ちゃまでもグズらずに見られるように、ということなのでしょう。

Img_9080

 吉野山の金峯山寺では、只今仁王門の修復工事中ですので、本来ならそこでにらみをきかせているはずの仁王様が出張してこられていました。ここは写真撮影OK。そんなに苦労しなくても、こうして人が写り込むことなく撮ることができました。平日、それもお昼の時間帯ですので人が少ないということもありますが、それ以上に、館内が静かだったというのが大きなポイントでした。日本産の海産物は危ないから食べられないと言いつつ日本近海で違法操業、密漁まがいのことをやっている国の人がいなかったので、とにかく静かだったのです。

 その国では、小さな声で話すのは盗人のやることだから、しっかりと大きな声で話しなさい、と教育されるのだそうです。ですから、その国の人が観光に来ているのに出くわすと、右翼の街宣車も顔負けの大音量に囲まれてしまうのです。もちろん、博物館や美術館でもお構いなし。将来は自分たちのものになるんだから何をしても良い、と思っているのがモロに出ています。

Img_9087

 で、静かに、落ち着いてじっくり見て回って、最後に参加賞。しろぞー、あおじし、ぎゅーたろ、はにわんこ、くじゃっぴ。実際にはもう一体ちえひろ丸っていうのもいるようですが、あまり表に出てきませんね。

 そして、難関のミュージアムショップ。おまけでもらったボールペンは白い軸でしたが、なんと、会場内では黒軸のものが売られていました。軸の色が違うだけ、ではないのがなんとも憎らしいところなのですが、それについては明日、ご紹介することにいたします。

2023年8月28日 (月)

未熟者

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_9067

 寝言を言いながらもぐっすりと眠っている「ちち(仮名)」さん。実は彼女の腹の下には私の靴下が敷かれていて、それは洗濯機に放り込真なくてはならないものなのですけれど、そいつを引っ張り出そうとすればさすがの彼女も目を開けてしまうでしょう。小さくウァンウァンと吠えているのは、お母さんがご飯の支度をしているのを見守りながら催促をしている、そんな夢でも見ているのでしょうか。

 本日、愛車のヘッドランプカヴァーにコーティングを施してもらうことになって、作業中の代車として最新鋭の軽自動車を借りたのですが、ノンターボでありながらトールスタイルで図体がでかいので、アクセルを踏んでも全く車が前に行かないような感覚を覚えました。職場の公用車はAGS変速機の付いたS社製の軽ハコバンですが、それよりも数倍鈍い動きなので、これはターボエンジン付きのものを標準にすべきなのでは、と思った次第です。特に同じ会社の日本人が大好きな花の名前の付いた電気自動車なんぞに乗ってしまったら、絶対に選ばれないはずです。

Img_9068

 手持ちの萬年筆はとにかく数が多くて何を何本持っているかもわからない状態なので、どんどん断捨離を進めないといけませんが、これもお嫁に出さなければならない萬年筆に入る方、ウォーターマンのクルトゥールです。透明軸の萬年筆にしては安っぽい感じがしない、というのでこれまで手元に置いてあったのですけれど、どのみちインクを入れて使うことはないでしょうから、どなたか愛用してくださる方のところへ行くのが幸せというものでしょう。

 これ、確か一度もインクを通したことないんだよなぁ、などと思いながら、中に入っているカートリッヂをよく見ようと胴軸を回します。中に収まっているのは、どうやらブルー系のインクカートリッヂのようです。欧州標準規格のロングタイプのものです。

Img_9070

 ペン先の槍にささる部分がお尻の方を向いているので、なんとなく「逆やん」と思って向きを変えてカートリッヂを収め、再度組み立てようとすると、何となく胴軸の回り方が重たく感じられます。以前の私、いや、ふだんの私なら、何か固いなぁ、と思いながらグイッと力を込めて回しきってしまうところでしたが、今日はなぜか、少しだけ賢かったようで、重たいんだから回すの止めなければ、と思ったのです。

 いや、アホの私にしては超ファインプレーでした。そして、「そうや、これ、アレと一緒なんや。」と一人で頷いておりました。アレというのは同じく欧州の雄、LAMYのサファリ。新品を買いますと、首軸と胴軸との間にコンクリート柱などを造るときに使うボイド管のひ孫みたいな小さな段ボール製のリングが挟まっています。それを取り除いてから首軸と胴軸とがきちんと接するようにネジを締めると、カートリッヂが槍にきちんとささるようになっているわけです。

Img_9073

 クルトゥールの尾栓部。上が、もともとのカートリッヂの収まり方で、したが私のやった、槍にささる部分をペン先側に向けたときの収まり方です。お尻の部分は、軸の内側にリブが入れられて少し狭くなっており、カートリッヂのインクが出る口の部分は収まるけれど、お尻の部分だとふとくておさまらない、というようになっているのです。

 そんなこと、クルトゥール持ってる人なら誰でも知っているはずのことなのでしょうけれど、今日の今日まで知りも、気づきもしておりませんでした。こういうところが、私がいつまでも萬年筆初心者から抜け出せない原因なのでしょう。研究心、探究心に欠けているわけです。このペンを愛用してくださる方にお嫁に出すときには、「老婆心ながら」とこのことを伝えよう、と思ったことでした。

Img_9069

 

 

2023年8月27日 (日)

京都で研修

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_9063_20230827231501

 生八つ橋の生地を使って作られた和菓子、マーメイドとカメさん。カメさんは「マリリン(雄です)」さんと違ってウミガメです。本日は京都で萬年筆研究会WAGNER公認調整師のシロウさんが開いてくださった「萬年筆調整講座」に参加してきました。首都圏在住の方が京都へ出向いての講座ということで、色々とご苦労もあったことと思います。詳しいことはわかりませんけれど、地元京都の「てりすて」さんが会場周りのお世話をしてくださったようです。お二人には、この場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。

Img_9062_20230827231701

 私は日本で三本の指に入る(上位二人は永世固定なので三番目)不器用な人間ですし、もともと良くはない眼も老眼で、なおかつ、見たものの形をしっかりと記憶して脳内で鮮明に思い浮かべる、なんてこともできませんから、調整講座に参加したからと言って調整ができるようにはならないと思っております。ただ、これまで何となく吸収してきた知識の誤りを訂正できたり、欠けているところを補うことができたりと、たいへんに有意義な一日でした。

Img_9060

 本日、教材として「犠牲」になってくれたのはPILOTのカクノとプラチナのプレッピー。プレッピーに関しては、萬年筆ではありますけれどもペン先周りの構造など、一般的な萬年筆とは違っているところも多いので、スイートスポットを作り込んでみる、ということを体験する教材として、尊いペン先を犠牲にしてくれました。まぁ私のすることですから、結果はお察しの通りです。

 それでも、まだ眼が大丈夫な人、人並みに手先が動く人であるならば、こうした機会をとらえてぜひ、とおすすめしたいと思っております。今後、また京都で講座を開いてくださる機会があるかもしれませんので、アンテナを高くしてお待ちになることをおすすめします。

Img_9061_20230827231501

 かつて、Y.Y.Dayの目玉イヴェントとして、LAMYサファリをぶっ壊そう、なんて物騒なタイトルの講座をやったことがあって、枯れ木も何とかでそこにも参加したことがあります。そのときに犠牲になったサファリさんは今も職場の抽斗の中に転がっていて、不細工に研がれたBニブからとりあえず筆記線を繰り出してくれております。まぁそういうことを何度か経験する中で、調整してくださる人の苦労もわかるわけですし、普通の人ならば練習を積むことである程度までの調整ならできるようになる可能性もあります。

 首都圏というのは羨ましいもので、ちょくちょくこうした講習会が開かれているようですが、関西では滅多にありません。勇気を出して親方にシバかれながら習う、という手もありますけれど、親方も超多忙な身の上ですからなかなか難しいところです。先月のWAGNER中国地区松江大会では師匠による調整講座が開かれておりましたが、指導されていた師匠はヘロヘロになってらっしゃいました。私も一応、わかるのですが、人にものを教える、っていうのは実に難しく、エネルギーのいることです。ましてやこういう、実技を伴うものになると、教材の準備にも結構な手間と時間がかかります。それをやってみよう、と思ってくださる方には、頭が下がる、という思いしかありません。

 国産萬年筆もどんどん価格が高騰していますし、舶来に至ってはもはや美術工芸品みたいなお値段のものも少なくありません。けれど、萬年筆をたくさん壊して、未来へと萬年筆文化を継承してくださる方が一人でも増えることを願っております。

Img_9059

2023年8月26日 (土)

継続確定?

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_9058

 クッションと同化して眠る「ちち(仮名)」さん。木曜の夜から家を空けていた飼い主が帰って来ても知らん顔で鼾をかいていて、写真を撮っても起きることはありませんでした。

 飼い主は昨晩、本日のWAGNER中国地区岡山大会の会場に(あほ)ほど近い居酒屋に突撃して、気がつけば4時間ほども居座って呑み食いとおしゃべりを楽しんでおりました。幸い二日酔いなどということもなく未明に目覚めたものの二度寝してしまい、気がついたら開場時刻間近となっていましたので、慌ててチェックアウト。猛烈な暑さの中、会場へと向かったのでした。

 会場である岡山国際交流センターでは、「受付の人」が大汗を流しつつ急速冷却中。ケロ御大ほぼお一人で会場設営を完了されていました。

Img_9047

 部屋で空調の設定ができませんので、非常識なほどに温度設定を下げるという技が使えません。少しでも冷気を逃がさないようにと、ほぼ一日中、ドアを閉めておりました。この写真のようになっていれば入りやすいのですが、ドアが閉まっていますと、特に初めての方など、ドアを開けるのに勇気が必要かと思います。けれども、部屋の中にはヘンタイはいても怖い人はいませんので、臆せずドアを開けて入ってきていただければと思います。

 このところ関西地区大会岡山会場、みたいな状態が続いていたのですけれど、今回は地元中国地方、四国地方からの参加者が多く、久々にそれらしい大会となりました。これで、ここ岡山での開催は今後も継続されることでしょう。

Img_9051

 二右衛門マスター氏と広島半氏。お二人の妖気にひるむことなくヘンタイ談義に参加されているN氏。このように、会場のあちこちに萬年筆が並べられて、それぞれに関する話題で盛り上がっておりました。今回、二右衛門マスター氏は、非情に貴重な品々や、質の高い品々を並べられていました。「半」といいますと、壊れかけの萬年筆ですとか、得体の知れない萬年筆をたくさん持っている人、という間違ったイメージがあるのも事実ですが、真性の「半」と認められるためには、そうしたコレクションではなくて、その人そのものが「半」であること、これが重要です。

 これ以外のテーブルにもさまざまな萬年筆や関連グッズが並べられて、それらをきっかけに、実に多彩な話題で盛り上がりました。やはり高でないといけませんね。皆様もぜひ、お近くの会合にお越しください。

Img_9057

 で、本日は萬年筆とは何の関係もない差し入れのお菓子に、こんな妖しいものが登場して話題になりました。たこ焼きにしか見えないシュークリームです。たしかに、たこ焼きにしか見えません。お菓子としては、本当にたこ焼きそっくりの見た目で、青海苔、花カツオもしっかりと再現されていて、食べてみたらしっかりシュークリーム、というかシューアイスでしたが、なかなか優秀です。

 販売者としてはこいつで笑いをとれたら、ということのようですが、いや、面白がることはあっても、これで笑いはとれません。フン、と鼻で笑われるぐらいです。関西人っていうのは適当なように見えてお笑いに関しては猛烈に厳しいので、このような品に対しては、「オモロイなぁ」とは言うけれども、笑いまくったりはしないのです。そういうことですから、パッケージにあるこの文言、あぁ、これ書かんといたら良かったのになぁ、と思ったことでした。

Img_9055

 お菓子としては、本当にたこ焼きそっくりの見た目で、青海苔、花カツオもしっかりと再現されていて、なかなか優秀です。

2023年8月25日 (金)

蕎麦の器

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_9039_20230826001401

 亀嵩駅で営業されている扇屋さんの「かめ店長(実名)」さん。昨夜遅く京都駅で夜行バスに乗り、目覚めたのは島根県の松江駅付近。ぼんやりした頭でそのままバスに乗り続けて、出雲市駅で降りました。

 お店が開く時間になったらかめ店長に電話をして蕎麦弁当を注文しなければなりませんが、その前に出雲日御碕灯台へ行ってスタンプを貰わなければいけません。

Img_8994

 昔、灯台が無人化されていなかった時にはじつにたくさんの職員さんがいたんだなぁ、と。下足箱が実に64マス。三交代制として、1シフトあたり20人は働いていたのかぁ、などと勝手な想像をしていたのですが、これ、灯台参観者用の下足箱なのでした。

 これまでお邪魔した13基の登れる灯台は、すべて灯台とは別の建物に受付があったのですが、ここ出雲日御碕燈台は、参観受付窓口が灯台本体内にあります。そして、群を抜いて高い灯台ということもあるのかもしれませんが、中が広いというか、灯台が太いのです。

Img_9007

 灯台の内側には狭い螺旋階段がギチギチに収まっている、というものが多いのですが、ここは6階建てというか、6つのフロアに分かれていて、各階の間には踊り場まであります。非常にゆったりとした空間なのです。

 あまり詳しくすると、これから行かれる方に失礼なのでこのくらいにしておきますが、ここまでの14基の中ではお気に入りの上位に入る灯台です。第一位はもちろん、尻屋埼ですが、行くにはあまりにもハードルが高いですね。出雲日御碕は公共交通機関のみで大丈夫、という珍しいタイプです。

Img_8963

 で、出雲市駅に戻ったら、ここからは青春18きっぷを使って岡山を目指します。宍道から木次線で備後落合へ出て、そこから芸備線、伯備線、山陽本線というルート。乗った列車は3段スイッチバックの出雲坂根駅で奥出雲おろち号と離合しますので、キハ120(単行)の車内は座席が全て埋まり、車内を歩くのが難しいほどの混雑ぶりでした。

 最近はとにかく、たいして興味も関心もないくせに、ネットやテレビで紹介されてるから、ぐらいのノリで押し寄せるにわか鉄が多く、しかもマナーもへったくれもない、という難儀な状況。今後はむしろ18きっぷシーズンを外してさすらうのが良いのかも、と思ったことでした。

Img_9040

 亀嵩駅で蕎麦弁当を受け取り、備後落合で広島から芸備線に乗ってやってきた「受付の人」と落ち合って、芸備線の最閑散区間を走る車内でお蕎麦を楽しんでいるうちに、自転車よりゆっくり走る列車は新見駅に到着。伯備線にありながら伯備線の葉列車は止まらない、という布原駅がありますので、備中神代から新見までの間は伯備線だけれど芸備線扱いでもある、ということになっています。芸備線が廃止されたら、伯備線の中にある布原駅も無くなるのでしょうか。

 終着の新見は結構大きな街。ここで50分ほど乗り継ぎ待ちをする間に街の観光情報センターに入ったところ、とても正しいものを見つけましたので、さっそく保護。清く正しく、「卵ごはん」と謳っておりますから、花丸です。

2023年8月24日 (木)

ササユリ

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8959

 座ったままクゥクゥと何かを訴えている「ちち(仮名)」さん。目の前に飼い主がゴロンと横になっているので、そこにいるならかまって、と言っているのか、今夜もどこかへ行っちゃうの?と問いただしているのか。そう、飼い主は週末を一日早めて中国地方へと出発するのです。例によって夜行バスでの節約旅行。出雲市まで新幹線と特急を乗り継いで行くと1万円強。夜行バスならその半分のお値段です。

 そして何より大事なことは、現地に朝早く着いて活動に入れる、というところです。灯台巡りの宿命として、人里離れた辺鄙なところ、陸地が果てて海になるところ、そういう所まで行く必要があります。公共交通機関を使っていく場合には、大抵は日に数本という少ない便数を捕まえる必要が出てきます。朝早く現地に着き、かつ、遅れる可能性が低い夜行バス。そんなん年寄りが乗るもんじゃないだろう、という声もあり、実際に乗って公開したというお年寄りも身近に居ますけれど、そこは事前調査を念入りにして、お値段に惑わされずにバスを選ぶことでかなりの部分まで解消できるものです。

Img_8953

 多分、来年あたり咲くんじゃないか、というササユリの株をもらってきたのですが、帰宅する土曜の晩までこのまま放置しておくわけにもいきませんので、ありあわせの鉢と土で植え込んで、みずだけおねがいね、と家族に頼んでおいて出かけることにしました。土曜日の深夜に帰ってきて、日曜日も朝早くからお出かけ、という予定ですので、出発前にやっておかなければ、結局、見かねた妻が代行してくれることになります。

 いや、妻が代行してくれたら、おそらく私がやるより数段良い結果になると思うのですが、何でも思いつきで初めて最後までやりきらない、と言われてしまうこと必定(これまでにもそういうこと多数)なので、ここは歯を食いしばってでも自分でやっておかないといけません。

Img_8952_20230824185101

 自生している場所を考えますと、山野草の土なんてものを用意すべきなのかもしれませんが、とりあえず鉢底に小石を詰め、その上にごく普通の培養土を入れて育てることにしました。ユリというもの、いつのまにか種が飛んできていて、知らないうちに成長し、気がついたら花が咲いていた、というようなものですから、わざわざ植えるなんてことは考えもしませんでした。けれども、そういうのは全国各地で猛威を振るっているタカサゴユリなどのお話。ササユリはむしろ追いやられる側ですので、そこら辺の山へ行ったら咲いてるやろ、と言わず、自分で丹精してみるのも面白いかと思った次第です。

Img_8954

 余談ながら、子供の頃から今に至るまで、茶碗蒸しが大嫌いです。多くの場合、銀杏や百合根が入っているから、というのが主な理由。あと、家庭で茶碗蒸しを蒸すと、鬆が入ったりしておいしくないこともしばしばです。何を食べてそんなに大きくなったの、と驚かれるぐらい、偏食が服を着て歩いているような私のこと、ぎんなんやゆり根の他にも、椎茸もダメ、その他野菜もダメ、てっぺんに載っている三つ葉もダメ。百合根のあの甘さ、申し訳ないのですが、えづいてしまうのです。お豆さんの炊いたものや、肉料理の付け合わせのキャロット、あぁいう、甘い野菜が大の苦手なのです。普通の人がおいしいというものが苦手、という超バカ舌なのです。

 それにしても、こうして球根部を写真に撮ってしげしげと見ると、ほぐしたら茶碗蒸しの具やな、と思ってしまいます。ゾッとして、大急ぎで土をかぶせました。ダランと茎がうなだれておりますけれど、水を与えてしばらくすればしゃんとしてくることでしょう。この夏は終わる気配を見せませんが、来年、夏を迎える頃には、可憐な花を咲かせてくれることに期待、なのです。

Img_8955

2023年8月23日 (水)

ちいさきもの

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8930_20230823224001

 あぁ、ケーキがこんなに小さくなっちゃった、と見つめている「ちち(仮名)」さん・・・ではなくて、当初、茶色いキノコ型のクッションをまたぐようにして餌鉢に突進して食べていたのを、その姿勢では食べにくいだろうと餌鉢をいったん取り上げてクッションの上に載せてやったのです。その時点で、甘くておいしいところは大方食べ尽くしていたので、ちょっと休憩が入ったものと思われます。

 ワンコ用のケーキですが、どうも彼女には合わないように思われます。喜んで完食するのですが、これを食べた夜は寝付きが良くないのです。昨夜も深夜から未明というべき時間まで、ぐっすり眠ることなく、起きては寝て、また起きて、ということを繰り返しておりました。暴飲暴食が得意技である飼い主も、昨今は全くダメで、これはおいしそう、好きなやつ、と食べ過ぎては布団に入ってからのたうち回るということが増えていて、太田胃散などが手放せません。飼い主も飼い犬も、ともに黄昏時を迎えているわけです。

Img_8942_20230823224001

 オマスのA.M.87コレクション、ブラウンのブライヤー軸です。私がオマスに対して持っていたイメージは、パラゴンのような、重厚長大な萬年筆というものでしたので、これもさぞ立派なものだろうと手に入れてみたら、小さい! いや、一般的な基準でいうなら、小さいことはないのです。これが普通の大きさなのです。何でも大きい方が偉い、と思い込みがちな見栄っ張りな私のこと、萬年筆の好みも同様で、取り回すことも満足にできないくせに大きなペンを欲しがるのです。

Img_8946_20230823224101

 右から、そこら辺に転がっていた国産のシャープペンシル、本日のペン、そしてM800。A.M.87はけっして小さなペンではなくて、ごく標準的な大きさのペンであることがわかります。しかし、アホな私はこいつを手に取って「小さい」と感じてしまうわけです。

 ならば、ボールペンやシャープペンシルなどを持ったときには、特に小さいなどとは思いません。それらは紙に対して立て気味にして字を書くのに対して、萬年筆は下手をするとペン芯が紙に触れるんではないかというほどに寝かせて書くこともありますので、長くないと困ります。必然的にキャップはポストして書きますから、ファーバーカステルの万年筆が手元に一本もないのはそのせいだ、などとうそぶいております。

Img_8943

 でも、実際にこのペンを手にすると、実に気持ちが良いのです。亀の「まりりん」さんを手に載せたときと同じように、手の大きさにフィットする感じが心地よいのです。大きくて長いペンが好きだなどといっておりますけれど、最も使用頻度が高いのはPILOTのキャップレス。要は見た目重視、萬年筆で「綺麗な」字を書くことが能わない身であればこそ、大艦巨砲主義に走ってしまうのでしょう。哀しいものです。

Img_8947_20230823224001

 そうこうするうち、さらに小さいものを見つけました。ずぼらな私ですが、一時期はシステム手帳に凝ったり、胸ポケットに収まる小さな手帳をあれこれ試したりしておりました。これはきっとその頃、小さな小さな手帳に合わせて手に入れた筆記具に違いありません。おそらくは、手帳の小口が金色に仕上げられたものに合わせるためにこの色にしたのだろう、ということは、自身の嗜好からすんなりとわかることです。

 明日の夜から、またも灯台巡りの旅に出るのですが、電車やバスで周りを気にせずしゃべりまくる人が近くに来てしまった場合に備えてノイズキャンセリングイヤホンは必須の装備です。しかし、使用後は耳穴が蒸れて痒い・・・というときに活躍するもので、筆記具ではないのでした。

Img_8948

2023年8月22日 (火)

施工不良?

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_4122_20230823005201

 ケーキにかぶりつく「ちち(仮名)」さん。そう、今日は彼女のお誕生日なのです。2008年生まれですから15歳ということになります。長女が作文を書いてもらった賞が旅行券だったので、家族揃って九州旅行をしたのが2008年の10月。旅行に出る前にペットショップで見た「処分価格」の白い子犬が気になって、旅行から帰ってまだ売れ残っていたら迎えよう、などと話していたのですが、結局(私が)我慢できず、小倉付近を走る新幹線のデッキから「とっといてね!」という電話をしたことを覚えています。

 赤ちゃんの頃は実に弱い子で、なるほど処分価格になるわけだ、と思うほど。実際、おなかに住み着いたウィルスのせいで栄養がとれず、ゲリが続いて死にそうになったのですが、今では老婆であるにもかかわらず大食漢(婦?)です。後ろ脚が相当弱っておりますけれど、冷凍のケーキを解凍し始めたところ、自分のものだと気づいて吠える吠える。ほんの1時間ほど前に晩ご飯を食べたばかりだというのに、ペロリとたいらげてしまいました。

Img_8935

 かなり痛んできた洗面台。かつて短気を起こした飼い主が何かをたたきつけて洗面ボウルを割ってしまったので、洗面台だけでなく周辺の棚も含めて全面的に入れ替えたものですけれど、この混合水栓はこれまでに2度、中のカートリッヂを入れ替えています。ほぼ10年ほどの寿命、と認識しているのですが、今回、部品を取り寄せるのに拙Blogの過去記事を検索すると、前回交換したのは2017年の1月。まだ6年です。

 まぁカートリッヂのあたりがわるかったんだろう、と諦めて、TOTOのTHY-582Nというカートリッヂを取り寄せました。このように書いておくと、次回の交換の際に役に立つのです。

Img_8936

 まずは上下に動くレヴァーをスポッと抜きます。固定するネジも何もなく、ただ挿さっているだけなので、上に引き上げるだけで外れるはず、だったのですが、ゴミや水垢が固着しているせいか、結構硬い手応えでした。レヴァーを外したら、それが挿さっていた四角い金属製の棒を囲むように取り付けられている白いパーツを取り外します。マイナスドライヴァーでこじると簡単に外れた記憶があるのですが、今回はけっこう固くて何度かチャレンジしてようやく取り外すことができました。

Img_8939

 その次は、こういうカートリッヂを引き抜きます。作業に没頭していて写真を撮り忘れました。前回もそのまた前も、意外なほど簡単にスポッと抜けたのですけれど、今回は結構固くて、力を入れて引きぬかなければなりませんでした。

 引き抜いたら、この図のような円筒形のものが出てくるはずなのですが、もっと小ぶりなパーツが出てきました。カートリッヂの形ではなく、パーツごとにバラバラになった状態で出てきて、当然、いくつかのパーツは中に残ったままです。仕方がないので照明を当てながらラジオペンチでひとつずつつまみ出します。

Img_8938

 左下の丸い部品とバネ以外のものがカートリッジを構成していた部品です。ホンマに全部とれたんやろか、と心配で何度も何度も暗い穴の中を確認してしまいました。このあと、写真左下にある赤いゴムに、その近くに写っているバネを仕込み、その二つをいっしょにした状態でお湯と水が通る穴に取り付けるのですが、普通に手でつまんではめるのは不可能に近いのです。編み針とか、細めの菜箸とか、そういうものにゴムとバネを通して指で押さえておき、棒の先を穴に突っ込んでゴムとバネを穴に軟着陸させます。しかる後に棒をそっと引き抜き、ゴムをググッと指で押し込む、という手順になります。それでなくても不器用な私には非常にしんどい、緊張する作業ですが、今回も無事に終えることができました。

 わずか6年ほどで水が漏れるようになったことや、カートリッヂがバラバラになって出てきたことなどは、カートリッヂがハズレだったのか、前回の私の施工がまずかったのか。いずれにしても、次回交換が必要になったときには、私ではない誰かが作業をすることでしょう。10年後、なのですから。

 

2023年8月21日 (月)

白寿

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8904_20230822012901

 安心しきった様子で眠る「ちち(仮名)」さん。実は彼女の尻尾のあたりにお姉さんが寝ているのです。ワンコというのはなぜか家族の誰かにお尻をくっつけて眠りたがります。私などはそれをされると、ふさふさしたしっぽの毛が痒くて寝ているどころではなくなってしまうのですが、今夜のお姉さんはよほどお疲れなのか、おそらくはお尻をくっつけられていることも知らずに寝ているのだと思われます。

 飼い主も6月に突如灯台巡りを始めてからというもの、ほぼ毎週末にバス車中泊込みの泊まりがけ旅行に出ておりますので、相当疲れが溜まってきているはずなのですが、月曜から金曜までのお仕事というものが定年退職前とは比べものにならないほど気楽なものですので、何とかなっているのだと思われます。若い頃はお盆を過ぎると必ずと言って良いほどお腹を下し、2月には風邪をひいて寝込む、というのが年中行事みたいなものだったのですが、「アンタはどこに出しても恥ずかしくない糖尿病です」と宣言された頃から、それもピタッとなくなりました。歳をとってからの方が元気だなんて、やはり私はおかしな人間なのでしょう。

Img_8907_20230822012901

 こちらは「伝」1920年代製のパーカー、デュオフォールド。私の手元に来るまで長いこと、中のインクサックがない状態だったということで、それが幸いしたのでしょう、ジェイドグリーンの軸も綺麗な色を保っています。この時代のカラー軸、特にグリーンのものはほとんどが軸の方だけ黒ずんで、キャップとは別の色になってしまっているものが多いのですが、皮肉なことに私みたいにたいしてあまり大事に扱わない人間のところにこういう綺麗なのがやってくるわけです。世の中、ほんとうによくわかりません。

 かつて、「オークション、そこは最後のフロンティア」というナレーションが聞こえてくるぐらい、わくわく、どきどきする出会いがあったのですが、昨今は全くといってよいほどダメですね。ごくごくたまに、出品者自身が何を出品しているのかよくわからないまま、そして写真や説明がおかしいので「これはよいものだ」と気づかない人が多数、というものがありますけれど、そういうのは本当に稀になりました。

Img_8906

 これを手に入れて間もなく、WAGNERの定例会に持ち込んで、師匠にゴムサックを入れてもらいましたので、インクを吸入して普通に文字を書くことができます。いわば動態保存状態なのです。我が家にある萬年筆は、それが希少な限定萬年筆であっても、ほぼすべてインクを通して使用したものばかりです。やはり萬年筆は筆記具なのですから、インクを入れて文字を書いてこそ、です。この場合、私が紙の上に残しているのがはたして文字と呼べる代物なのかどうか、という問題提起については無視することとします。

 これが本当に1920年代に製造されたものなのだとしたら、100歳ぐらいになるのですね。パーカーというと思い出される矢羽根クリップは1930年代前半に世に出たバキュマティックあたりからしいので、やはり、こいつは相当な高齢ペンなのでしょう。

Img_8915_20230822012901

 USAではなくてカナダ製です。カナダに工場がないとカナダ製はあり得ないので、1923年以降のものですね。1923年から1933年の間あたりに造られたものなのかな、と思いますが、こういうことには疎いので、あくまで推測でしかありません。100歳にはまだなってないということは言えそうです。

 私自身は、この萬年筆ほどの期間、生きていることはないでしょう。これからの残りの人生、こういう少し値打ちのありそうな萬年筆をいかに後世の人に引き継いでいくのか、ということをしっかりと考えていかないといけませんが、私はそういうのが一番苦手なので、どうなりますか。

Img_8909_20230822012901

2023年8月20日 (日)

遅れ続ける

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8902_20230820233401

 こたつの下に潜り込んで眠ることがお気に入りになった「ちち(仮名)」さん。お布団を取り上げられたら、今度はそれに代わる落ち着いた寝床を作る、彼女の創意工夫に脱帽です。

 飼い主は、昨日のうちに帰宅するべきところ、なぜか前橋市で投宿。それというのも本日夕刻に人と会うためですが、そのために朝から時間潰しを兼ねて暑い中、あちこちと動き回っておりました。せっかくなので前橋のお土産を、とさがしてみたのですが、「焼きまんじゅう」は出来上がったものはその日のうちに食べなければならず、そうでないものは買って帰ってからタレを塗って焼き上げなくてはなりません。職場の仲間へのお土産にも向きませんので、前橋のお土産、というのはあきらめました。そもそも、横川の近くで泊まろう、と探して適当な宿を見つけたのが前橋市内の宿だった、というだけのことでしたので。

Img_8896_20230820224001

 前橋から高崎、そして横川へと出て来て、碓氷峠鉄道文化むらをじっくり見学するつもりでしたが、バス2台ほどのお子様が園内に溢れている上に、引率している大人たちに全くやる気と責任感が見られず、酷い状態でしたので、早々に退散。折よく出発するところであった路線バスで軽井沢駅へと上ってみることにしました。

 先日の雨で旧道が通行できないとのことで、バイパスを通っての運行でしたが、それでも、ここを鉄路で抜けようとした先人たちの努力と苦労がよくわかる行程でした。どこまで続くのか、という急坂とカーヴの連続。新幹線でトンネルを抜けたら軽井沢、というのとは全く違います。

Img_8894

 肝心の鉄道文化むらではろくに写真も撮らせてもらえなかったので、ぽつんと峠の上に残されているシェルパを写真に収めて、無惨に破壊されてその間放置されている旧軽井沢駅の線路跡などを見て悲しんだりしておりましたが、避暑地として知られるこの地でも暑いことこの上なしで、適当なお菓子などをお土産として買い込んで早々に退散することにしました。

 軽井沢では、快晴の日は年間40日ほどしかない、という話を聞いたことがありますが、ずっと以前にお邪魔した時はミルクに包まれたような霧の中だったのとは大きな違いで、9分の1の確率にあたってしまい、暑いことは暑いけれども、へぇ、軽井沢ってこんな景色だったのだな、と今更ながら知ったという次第でした。

Img_8899_20230820225201

 最後に高崎駅で、せっかくなので、と自分用にこれを。お釜は手に余りますから、エコなパルプ容器入りのものを求めて、上野東京ラインの車中(もちろんグリーン車)で美味しくいただきました。

 その後都内へ戻って人と会い、となるところで、またもや乗っている列車が踏切支障で抑止されるという事態に。そして、楽しいひとときを過ごし、さぁ奈良へ戻ろう、と東京駅へ来てみると、軽微とはいえ新幹線も遅れています。どこへ行っても、何に乗っても遅れが出る、という週末でした。

 

2023年8月19日 (土)

Mr.オクレ

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8862

 寝てると思ってたのに、という表情の「ちち(仮名)」さん。先ほどまで横でゴロンとしていた飼い主が、意表をついてパシャリとやってきたので、何だか憮然としているようにも見えます。

 昨日はこういう写真を撮ってから入浴し、夜の静かな電車で大阪まで出て夜行バス、というところで思いっきりつまづいたのですが、乗り継ぎ地である東京駅には10分遅れで到着して、次のバスが出るまであと10分。日本橋口から八重洲南口まで、長い長い東京駅を縦断して、やれやれ乗れた、思ったところで「アクアライン渋滞のため、そう多雨な遅れが見込まれます。」というアナウンス。遅れる、というのが今回の旅のテーマなのかもしれません。

Img_8869

 7月9日に訪ねて、とっても良いお天気なのに風が強いから参観中止という残念な結果に終わっていた野島崎灯台。今回は気合を入れて、参観開始の午前8時30分に突入、という計画でした。そのために館山駅に8時過ぎに着くバスと、それに乗り継げるように一番早く東京駅に着くドリーム号を予約したのです。

 いやぁ、よかった、乗り継ぎできた、と喜びながら、東京駅を出たバスは、萬年筆好きにはとっても危険なエリアを抜けて京橋入口から首都高速へ。気分も盛り上がって来たところで、電光掲示板に「アクアラインまで110分」という無情な表示。それ、館山駅までの所要時間だったはず。予約してあったカーシェアは、後ろに予約が入っていて変更不可。やむなくキャンセルして、空いていたワンランク上の車をおさえたところで、池江璃花子さん(Swimmer)に襲われて、気がついたら安房国でした。

Img_8879

 前回お邪魔した時とは打って変わって穏やかな南房総の海。その美しさに見惚れていては後の計画に支障が出る、と急いで車に戻りましたが、館山駅までの道中はイエローフラッグが出てペースカーが先導、という状態。いつも思うことですけれど、アンタ、それなら車置いて歩いたら?と思うほどの牛歩戦術、と言ったら牛が怒る、ぐらいのノロノロ運転を強いられて、制限速度守っても30分で着くところを小一時間。またもや、予定していた電車を逃してしまいました。次は1時間後か、と落胆していたら、南総里見号という頼もしいお名前のバスが来ましたので飛び乗り、木更津あたりの高速バス停で降りて、羽田空港経由横浜駅行き、というバスを待ちます。ほぼ満席でやって来たバスでしたが、羽田空港では3人ほどが降りただけ。南房総から横浜、というバス路線、結構需要が高いのですね。

Img_8886

 ようやく辿り着いた横浜駅、と思ったら、無情にもバスは目の前の駅に背を向けて東口バスターミナルへ。サグラダファミリアか横浜駅か、と言われた大工事の挙句に、こんなに駅から遠いバスターミナル。首都圏って、入れ物は大きいけれど、いわゆる都心部にはほんとに土地がないのですね。

 ヒィコラ言いながら辿り着いたホームに滑り込んできたのは桜木町行き。どこまでも間の悪い日です。ホームで待つのも暑いので、とりあえず乗り込んで一駅涼んで、次の電車で関内駅、そして憧れの「夢・あいホール」に到着です。

Img_8890

 これ、これですよ。このソファに座ってみたかった、というだけ。この会場も、間もなく使えなくなるそうですので、今のうちに、と駆け込んだのです。灯台巡りは他の用事と抱き合わせ、というコンセプトにも合致します。

 カンカン帽が見えたからニ右衛門マスター参上と思ったあなた、残念でした。前回の横浜に登場した広島の怪人との揃い踏みも期待されましたが、今回はどちらも登場されず、いわゆる「関東式の半」の頭目、紙様が頑張ってらっしゃいました。高校生でしょうか、いきなり虜になってしまった若い人も。ご愁傷様です。

 この後、会場近くで少し泡立つものなど飲みまして、そこから湘南新宿ラインの電車に4時間ほど揺られて宿につきました。最後の最後、この電車も、大崎駅の手前できっちり10分ほど抑止されてしまいました。お祓いが必要かもしれません。

2023年8月18日 (金)

どうしよう

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8853_20230818223101

 水槽前の人々に向かってさかんに求愛行動を続ける「まりりん(恋の季節)」さん。金曜の夜から月曜の朝まで、彼一人で過ごせるように、水を換え、餌をセットして退勤しました。カメは1日や2日食べなくても大丈夫ですが、餌を食べる時に猛烈に散らかすのと、食べたら食べた分だけバフッとやりますので、月曜の朝には水槽の水は澱んだ沼のようになっていることでしょう。

Img_8867

 などといいつつ、飼い主は夜行バスで灯台巡りです。遊んでばかりいるのでバチがあたったようで、乗る予定のバスが始発停留所にやって来ません。バスがあたらないことには予定が狂うなぁ、困ったなぁ、と思っていますと、予定れていたバスは故障のため、違う車両に差し替えます、というアナウンス。インターシティDDの2階最後部の席をかろうじて予約してあったのですが、4列の車が来たら嫌だなぁ、と。繁忙期ではありますが、何とか同仕様の予備車が来まして、まずは一安心です。

Img_8863

 ペリカンNo. 1、金と銀。ドラムやクリップの色を除いて同仕様です。どちらもリフィルがダメになっていますが、書き味の良いものを入れたら、このヘンテコな見た目にも関わらず、実に気持ちよく書けるボールペンです。

 クリップなども軸と同じような樹脂の色のものがほとんどですけれど、あまりに愛想がないので、この、金属っぽいクリップのモデルが好みです。

Img_8865

 この、萬年筆であればキャプリングにあたる部分、一部が微妙に膨らんだように幅広になっています。こういうところがルイジ・コラーニらしさなのでしょうね。

 あぁ、夜行バスは酔わない、と言われておりますけれど、流石に二階建ての最後部で小さな画面見つめてフリック入力していると気持ち悪くなって来ました。皆様、おやすみなさい。

Img_8864

2023年8月17日 (木)

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8847

 インナーカヴァーも取り去られて、ただの座卓となった「こたつ」に見切りをつけて、離れて眠る「ちち(仮名)」さん。面白いもので、今まであまり相手にしていなかったクッションにこだわり、結構多めに体を載せて寝ています。そしてクッションの下のカーペットも、近日中に撤去されてしまう予定。Xデーはこの週末、飼い主が灯台巡りに励んでいる間にやってくる可能性が高いのですが、彼女は知る由もありません。ただエアコンの良く効いた部屋で、ほぼ一日中、寝て食べて遊んでもらって、呑気に過ごしているのです。

 エアコンがないと生きられない体になってしまった飼い主ですが、30年ほど前まで、すなわちここまでの人生の前半はエアコンなどない暮らしをしておりました。夏休みなどに休暇を取って、家でいれば良い日にも学校へ出勤(業界では「幽霊」と言います)して、エアコンの効いたPC室などで過ごしておりました。体はそれを欲しているのだけれど、なぜか自宅には取り付けない、という頑なな態度だったのです。けれどそれも、長男を身籠もった妻の「暑い!」の一言でひっくり返って、以降は眠るときも朝までエアコンかけっぱなし、という生活が続いています。人の習慣というものは、実に簡単に変わってしまうものである、というのをしっかりと意識しております。

Img_8848

 左が長女の、そして右が私のハンディ扇風機。何やらたまったポイントの有効期限が・・・などというのでポイント交換で手に入れたもので、個人的にはこれ持って外を歩いている姿はアホみたいなので嫌いです。いや、人様がどうのということではなく、もともとアホな自分ですから、一目でそれとわかるようなアホな姿で外を歩きたくない、ということなのです。いや、やっぱり人様を馬鹿にしてしまっているかな・・・。

 長女はいろいろ調べて購入したようで、ペルチェ素子で冷える金属プレート付きのもの。私はたまたま緑色のものがあったので、色だけでこれを選んだという、もう、機械もんに弱いオッサン丸出しです。

Img_8849

 大きさ比較をするときには、やはりこれ、M800さんです。これを見るとわかるように、白い方はファンの径こそ小さいものの、ファンの部分の奥行きが結構あります。女性は常に鞄を持ち歩くのでこれでも問題はないのでしょうが、私などは鞄を持って歩いていると人に珍しがられるという人間なので、嵩は大きくてもペタンと畳める緑色のやつの方が合っているのかもしれませんが、これ持って外を歩く気は毛頭ないのです。

 実は職場において、私は壁を背にして座っており、左肩の上の方にエアコンの室内機が取り付けられています。これが意味するところは、自分には全くといってよいほど冷風があたらないということ。かといってギンギンに温度を下げますと、心優しいウチの職員さん達は皆さん何かを羽織られるわけです。要するに迷惑をかけるわけですから、そういうこともできません。なので、こいつを机の上に置くことで、顔だけでも涼しい感じを味わえれば、と思っております。

Img_8850

 外を歩くときに使うなら、ネック式でしょう。でも現状、かなりカイゼンされてきたとはいえ、まだまだゴツい感じですし、何より、同じように首にかけている老眼鏡と干渉します。そして最近、何よりも恐ろしいことに気づいてしまったのです。

 夏のお出かけに扇子は欠かせない、という私なのですが、この夏、まだ一度も扇子を使っていないのです。暑いなぁ、扇子・・・と思う所までは行くのですが、尻ポケットに挿している、あるいは最小限の鞄に入れてある扇子を取り出して扇ぐ、ということをしていないのです。ひょっとしてこれは、家の中にいて熱中症になるお爺さんと同じ状態になりかけている、ということなのではないでしょうか。暑い、寒いという感覚が、とっても鈍くなってきているのかもしれません。暑さ寒さへの耐性が上がったようで良い、と見えますけれど、サイレント熱中症でいきなり倒れて周りに迷惑をかける、なんてことにならないように、意識してパタパタやるように心がけなければ、と思っております。爺は哀しいものです。

2023年8月16日 (水)

揺れるまなざし

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8828

 今日もまた、こたつのインナーカヴァーに半分潜って眠る「ちち(仮名)」さん。この暑いのに何で、と思いますけれど、本人(犬)はこれが安心できるのでしょう。もっとしっかりとしたお布団があったときには潜らなかったのに、この頼りなげな薄いカヴァーだけになってから潜って眠るようになったのが不思議なところです。次はこのカヴァー、さらにこたつの下に敷かれているカーペットへとお母さんの洗濯の(魔の)手が伸びてくるのだ、ということを、彼女はまだ知らないのです。

Img_8846

 どこのカートリッヂが合うのでしょうか。ヨーロッパ標準であるとすると、何となくぐらぐらしそうです。PILOTでしょうか。こういう、ヤリが露出した構造の萬年筆をよく作っていました。これで字を書くつもりもなく、従ってカートリッヂをあてがってみたこともないので、何が合うのか、確かめることができないまま放置されている、かわいそうな萬年筆です。

 実はこの萬年筆、こいつで文字を書くと著しく生産性が下がる、という代物ではないかと思うのです。

Img_8844

 一見、普通の鉄ペン。それに色を塗ってちょっとお洒落な感じにしてあるだけですが、問題はキャップトップに取り付けられた鎖と、その先に着いているチャームです。古来、猫と男は揺れるものに弱い、といわれております(ホンマかいな)が、この萬年筆でキャップをポストして文字を書いた場合、キャップに着いているチャームがゆらゆらと揺れるのです。

 75日で公立高校に合格できる本、という、いかにも怪しげなタイトルのドキュメントが某巨大オークションだったか通販サイトだったかに出ていたのを、面白がって買ったことがあります。しかしその内容は、読めば読むほど素晴らしいと唸らされるもので、思わずすべてスキャンしてハードディスクの保存してしまいました。紙ベースのドキュメントは最後の勤め先に寄付してきましたが、より多くの中学生に読んでもらいたいという思いからです。

Img_8843

 萬年筆では珍しいのですけれど、シャープペンシルやボールペンでは、こういうチャームがついたものをよく見かけます。これで文字を書くとチャームが揺れて、意識していないつもりでもそちらに意識が持って行かれてしまうそうで、学習効果が著しく落ちるのだそうです。新潟県で学習塾を経営されている方が見いだされた傾向で、少なくともその人が指導している中学生の中では統計的に有意な結果が得られているようです。

 さて、実際、どうなんでしょうか。精神論的なことは大嫌いな私ですけれど、どちらかというと賛成です。これまで教えてきた生徒たちの中でお勉強がよくできた子達は、まずこういうものを使っていませんでした。こんな小さいものがぶらぶらするだけで集中力がそがれてしまうようでは、そもそもダメなんだ、という話もありますけれど、誰か、本格的に研究してくれる人はいないでしょうか。

2023年8月15日 (火)

大きな違い

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8838_20230815222201

 一瞬の隙を突かれて、真正面からお顔を撮られてしまった「ちち(仮名)」さん。よほど恥ずかしかったのか、この後、全身こたつの中へ潜り込んでしまったのですが、そこで身動きがとれなくなって、キュンキュンと暗い中で鳴いておりました。ひとしきり鳴いても誰も助けてくれないので、最後は自分で力を振り絞って這い出してきたのですが・・・。

 本日は予定通り台風が近畿地方を駆け抜けましたので、鉄道各社も計画運休する予定であった以上の路線を運休するという事態となりました。マスゴミに登場して賢そうに持論を述べる皆さんは、「(計画運休は)公共交通機関としての使命感に欠けてるんじゃないか。」などと渋い顔で能書きを垂れてらっしゃいましたが、実際に運行して乗客を乗せた列車が立ち往生、なんてことになれば、今度は同じ口で「予想すべきでした」などと言うわけです。逆に言うと、綺麗に計画運休されてしまうと、駅で運転再開を待って途方に暮れている乗客、それに対して何もできない無能な鉄道会社、という構図で報道することができなくなって、「おいしくない」のでしょう。本当に、マスゴミです。要りません。

Img_8839_20230815222201

 私の職場でも、公共交通機関を利用して通勤されている職員は出勤不能、もしくは出勤できても帰宅できなくなる、という状況が見えていましたので、昨日からさかんに「休め、休め」と声かけをしておりました。山間部の自宅から自動車通勤している職員、計画運休が予定されていない路線で通勤している職員については、声かけの成果でお休みとなり、館長である私と、自宅から徒歩で出勤する職員との二人で、誰も来ない施設に詰めていた1日でした。

 本日は、昨日と同じようなパターンで、セイラーのショート軸です。かたや全日本マット軸協会推奨で、もう一本はステンレスキャップを持つ一本。外見上、長さや胴軸の太さなどはほぼ同じで、クリップの形状などが少し違う程度です。

Img_8840

 こうしてむき身にしてみても、たいした違いは見られません。昨日のPIOT編では、結局、使っている銀の量が違うくらいの差しかなかったわけですが、本日の2本はどうでしょうか。

 尻軸というか、筆記時にキャップをかぶせる部分が短めなのがこの2本の特徴でしょうか。結果として、収納時の全長が短くなります。これはキャップの長さが同じぐらいだとすれば、単純に中に収まるカートリッヂの長さで決まってしまうところですから、これより長めのカートリッヂを使うメーカーでは、首軸やキャップを長くしない限り、尻軸を短くすることはできません。

Img_8841

 で、やはり、と言うべきか、この2本、マット軸の方が18K、そうでない方が14Kのペン先を持っておりました。このあとセイラーでは、21Kのペン先が出てきますけれど、この当時としては18Kのものが最上位だったのでしょう。それゆえ、マット軸という仕上げになって居たということなのかと思われます。

 マット軸は大好きなのですけれど、これを愛用してしまうと、せっかくのマット軸が磨かれてテカってしまう、という根本的問題があります。なので、我が家にあるマット軸の萬年筆は、すべて観賞用、資料用なのです。これでは、筆記具として生まれた意味がありませんね。

2023年8月14日 (月)

通過前夜

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8829

 このままの画角で、しばらくじっと待ってみましたが、頑としてこちらを向いてくれないので諦めてシャッターを切りました。「ちち(仮名)」さんは頑強に正面お顔バッチリの写真を撮られることを拒否されます。ワンコは飼い主に似る、といわれますが、まさにその通り。飼い主も写真を撮られるのは大嫌いで、つい先日、師匠のお求めに応じて、二右衛門マスター、広島半の両氏とのスリーショット撮影をいたしましたが、たいへんに稀なことであります。

 中学、高校時代はその傾向が一番に強く出ていた時期で、遠足などで集合写真を撮るときにも、「はい、チーズ」の「ズ」のところで他の生徒の影に入ったり、しゃがんだりするなど、実に写真屋さん泣かせの生徒でした。当時は授業参観の際に集合写真を教室に貼り出して、それを見て保護者が購入申し込みをする、というシステムでしたが、いつ来ても我が子の写っている写真が一枚もない、というので、よく母親に叱責されたものです。今時の保護者ですと、これは学校の責任だ、とクレームを入れてくるのですが、まだ母はまともだったということでしょう。卒業アルバムに載せる集合写真にも写っていないので、丸囲みで空きスペースに入れますか、なんて聞かれて「いいえ」と答えたので、これまた母が激怒する原因となったのでした。この妙な頑固さというものは、その頃から全く変わることがなく、むしろ強まってきているのかもしれません。

Img_8830

 明日は私の暮らしているあたりに台風7号さんが訪ねていらっしゃるので、鉄道各社は特急列車の運転を取りやめるなどして失礼の無いように準備をしておりますし、子ども関連の施設に関しても、気象警報が発表されることを前提に軒並み「休所」という決定されております。市内の子ども関連の施設で、何の対応もしていないのは私の勤め先ぐらいのものです。その対応の鈍さたるや、実に腹立たしい限りですので、職員には、無理して出てくるな、できれば休め、と指示を出しました。きっとまた、勝手なことするな、と叱られることでしょう。

 さて、先日PILOTのエリート黒軸を探していたときに、キャップだけスターリングシルヴァー製のものは見つけたのですが、そのときには対象外といたしました。よくよく考えるとこのエリート、取り上げられることもなく、それでもずっと我が家にいてくれている萬年筆です。尻軸も同じくシルヴァー製のものばかりを大事にして、この銀キャップのエリートはほとんどほったらかしでした。

Img_8831

 そしてこのたび、よくよく比べてみると、全部シルヴァーの方には、エリート、という刻印がないのですね。その、エリートという刻印を入れる部分までずぅ~っと格子柄が続いています。そう考えると、このエリートのキャップの方が手がかかっているともいえるでしょう。

 それにしても、どうしてこういう差別化をしていたのでしょう。それより何より、このキャップだけでなく尻軸も銀製のモデルは、何というのでしょう。エリートと書いていませんから、エリートではないのでしょうか。それならば、何というモデル名なのでしょうか。外は激しい雨と風で、すでに避難所へ自主避難をして蒸し暑い中で過ごしている方もいるというのに、こうして涼しい部屋で呑気なことを考えている私なのです。Img_8832

 明日の朝には、雨風がさらに激しくなっていることでしょう。そんな中でも、私の職場に「お客さん」は来るのでしょうか。私の職場のような子どもが遊ぶための施設、親と子が一緒に来て遊ぶための施設というものが、あんまり繁盛するのは考え物だと思っております。そういう施設が整備されていることは良いことですが、そう考えると現状はあまりにも貧弱な施設ですし、そういうところ「しか」遊びに来たりする場所がないというのも、貧しい話だと思うのです。そして明日のように暴風や大雨の警報が出されている中、子どもたちが遊びに来たりするのは、それこそ本当に社会の貧しさをあらわすものですが、一方で、施設の管理者としては、来館者をもっと増やせ、と上から言われているので、嵐の中でも、誰かが来てくれたら喜ばなければならないわけですが、はたしてそれでいいのでしょうか。

2023年8月13日 (日)

消化試合

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8827_20230813225201

 こたつ布団を奪われてから、残されたインナーカヴァーに潜り込むようになった「ちち(仮名)」さん。時には完全に中へ入り込んで、反対側から出てくることもあります。彼女なりに、新しい楽しみ方を見つけたようです。朝から晩まで、ずっと冷房が効いている室内ですから、カヴァーの中に潜り込んでも暑いということはないようです。

 7月20日から9月10日まで使える、この夏の青春18きっぷ。先日のWAGNER中部地区(名古屋)大会参加にあたって、その後の灯台巡りも含めて2日間使用する予定でしたが、うち1日は使用しませんでしたので、どう考えても1回分残ってしまいます。けれども、9月10日までの間の土曜日曜はすべて予定が詰まっていて、残っているのは本日のみ。お盆でご先祖様が帰ってこられる日ではありますけれど、失礼して1回分使いに行くことにしました。

Img_8793_20230813230201

 自宅最寄り駅からの始発列車に乗って、大阪、鶴橋駅から18切符を使用開始。姫路駅から岡山駅までの「難所」については戦わずに避けるという方針で、ついでに福山駅までこだま号でワープ。エヴァやキティちゃんのラッピングをするのもわかるわぁ、という歳月を感じさせる外装。今になってJR東海の社長さんが、中には違うタイプの車両が混じるのも良いかもしれない、なんて言い出しましたが、この500系がのぞみ号として走っていたときには徹底的にいじめられたというか何というか、不運な車両でした。まぁ、未来的な円筒断面の車体ゆえ、居住性にも問題がありましたけれど、当時は時速300キロ、というのにときめいたものです。

Img_8799

 尾道は坂と猫の街。こうして駅に向かって立っている撮影者の背後は、道路1本隔てて尾道水道。神戸の街も真っ青、というぐらい、山から海まで距離の無い地形です。夏の盛りにこういう所へ来て、大汗かきながら山を登る。実際にはロープウェイで千光寺山に登っただけですけれど、その乗り場まで歩いて大汗、冷房設備の無いゴンドラに3分間閉じ込められて大汗。猫を見つけながら街を散策する、というのがお作法になっているようですけれど、そんな心の余裕は持てませんでした。

 すかさずカーシェアで車を借りて因島にある大浜埼灯台を目指したのですけれど、しまなみ街道は橋以外は一車線、という不思議な構造なので激しく渋滞しており、因島に到達する前に向島でUターンして帰ってきました。車を借りて走らせながら涼んだだけだった、ということです。

Img_8801

 その後は尾道駅前から船に乗って尾道水道を抜け、鞆の浦を目指します。こちら、浦崎町道越の厳島神社。安芸の宮島にある厳島神社が総本社で全国に500社ほどあると言われている厳島神社ですが、その多くは「海に浮かぶ鳥居」では無くなっているそうです。しかし、ここにはそれが残されていて、観光船に乗ると、鳥居の土台となっている岩礁に乗り上げない範囲でそばまで寄ってもらえます。

 尾道から鞆まで、進行方向左側に座るのが良いことはわかっていたのですけれど、千愛に設置された扇風機の風がよくあたるというだけの理由で右側に座ってしまった私。かなりの望遠で何とかおさえることができました。

Img_8812_20230813225201

 時間的に余裕があれば、福山で車を借りて陸路訪ねてみたいと思っていた阿伏兎観音。この建物、欄干が低くて海に堕ちそうでスリル満点、というのですけれど、結局の所、海から見ないと全景が見られませんから、これはこれで正解だったのかもしれません。ほかにも、造船所のそばを通りながら建造中の大型船を見ることができたり、なかなかに面白い船旅です。土日祝日のみ、尾道からと鞆の浦からそれぞれ1日2便ずつ運航されれおりますので、尾道や鞆の浦へは行ったことがある、という人にもおすすめです。ただし、11月から3月あたりまでは、途中の備後灘が荒れるために運航休止となるそうです。

Img_8820

 で、これもおなじみ。鞆の浦といえばこの風景。いちおうこれも、灯台巡りの一環、ということにしておきましょう。はっきり言って、鞆の浦へ行ってもこれと行ってみるべきものなんてありません。飲んだり食べたり、仙酔島へ渡って半日ぐらい過ごすとか、そういうことでもないと、わざわざ鞆の浦へ行く値打ちはないと思います。今回は尾道からの船に乗ってみたかっただけ、ということになりますね。

 お盆は台風直撃で家にこもって過ごすことになりますが、近畿地方直撃とされている15日は出勤日ですので、おそらくは警報が出されている中、他の職員さん達には無理して出勤しないように、と言いつつ、ひとり、カメのまりりんさんと一緒に過ごすことになりそうです。

2023年8月12日 (土)

これでも普通

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8786

 夜も更けた時刻に玄関の土間へ降りてニコニコしていた「ちち(仮名)」さん。いくら呼んでも戻ってこないので、仕方なく長女がお散歩に連れて行って、戻ってきたら疲れてはぁはぁ、という状態です。特に排泄したいわけでも無いのに、何となく外へ出たくて仕方がない時というのがあるらしく、そしてそういう気持ちはたいてい、家族のみんなが外へ出たくないと思うような時刻にムクムクと起こってくるようです。いつまでたってもわがままなお嬢さんです。

Img_8787_20230813014701

 PILOTのエリート、ショート軸で黒いの、ということで探し回っている中で、これか、と見間違えてつまみ上げたペン。プラチナ萬年筆謹製のショート軸、ペン先は22Kというモデルです。正直なところ、これがセイラーであってもかわりません。国産三社の時代のショート軸は、特に黒いのとなると似たり寄ったり。以前、二右衛門マスターが、キャップ、胴(首)軸、尻軸それぞれが国産三社それぞれのもの、という逸品を見せてくださったことがあります。ご本人は、手に入れたときからこうだった、と主張されていましたが、コレクションしている中で組み違えてもいける、ということが証明されたようなものだ、という感想を持ちました。

Img_8788

 今日、いわゆる鉄ペンでも書き味その他、金ペンとあまり変わらないというのが普通になっております。インクも攻撃性の弱いものが主流ですので、もはや金ペン付きにこだわる必要も無い、と考える人がいても不思議ではありません。状態が悪い金ペンより、よく調整された鉄ペンの方が数段気持ちよく書くことができるのは周知の事実です。それでも、金ペンにはそれなりの良さがある、と思いたい。それがマニアというものではないでしょうか。私も終活で萬年筆を減らしていく中で、よほど特徴のあるもの以外、鉄ペンはどんどんお嫁に出そうと考えております。

Img_8789

 プラチナやなぁ、と思わせてくれるペン先の形状。こうして写真を撮ると、ペン先の両側が影になります。そこでくくっと曲がっているからでが、これこそがプラチナ萬年筆、という形状ですね。現在のプロシオンなんかも、こういう形のペン先になっております。

 書き味に関しては、22Kだからとくに柔らかい、というわけでもありません。この時期のプラチナらしく、インクフロー渋目の書き味。私の父母などは、手紙を書くときなどはプラチナは使いませんでした。曰く、インク出が悪いから、と。反対に、細かい様式に書き込んでいくようなときにはプラチナがにじまなくて良い、などとも。今ではマニアックに聞こえる会話ですが、萬年筆が普通の筆記具であった時代には、普通の人がそういう会話をしていたわけです。このペンは中字ですけれど、やっぱりインクの出はあまり良い方ではありません。

Img_8790

 

2023年8月11日 (金)

意外に、無い

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8769

 こたつ布団を剥ぎ取られて、仕方なくふて寝している「ちち(仮名)」さん。お天気が良かったことが災いして、お母さんはこたつ布団をとって洗濯機へ。通常の洗濯が終わった後の、まさかこんな時間に洗濯機を・・・という意表を突いた攻撃に、彼女も防衛しきれなかったようです。

 この先、こたつの下に敷かれたホットカーペットのカヴァーですとか、こたつのインナーとか、そういうものが次々と剥ぎ取られていきます。冬が来てもしばらくの間はこたつが復活しない(こたつむり防止のため)ので、これから4ヶ月ほどの間、彼女が体を預けられるのはクッションだけということになります。

Img_8770

 PILOTのエリート、ショート軸。普通の長さの樹脂製のエリートは軽くてバランスの良い名作ですが、ショート軸もなかなかのものです。このショートタイプのエリート、黒い軸のは発掘されないなぁ、と思っていましたら、思わぬ所からひょっこり出てきたのですが、何となく様子がおかしいので、カラー軸のエリートと並べてみました。

Img_8772

 この黒いのは、明らかに変です。短いし、径も細いのです。セイラーあたりのミニ萬年筆に対抗するために作ったのか、と思ってキャップをとりますと、あまりのことに脱力いたしました。

 この黒いのは、そう、そこを面白がって手に入れたもののはずです。私の性格を考えると、それしかあり得ないのです。でも、忘れてました。

Img_8773

 何のことはない、黒いのは萬年筆ではなくボールペンだったのです。でも、どうせ似せて作るなら、同じサイズで作っておけば、首軸というか胴軸というか、その部分だけ造り分ければ済む話で、より効率的、コストカットにつながるのにと思いますが、大きくする必要が無いから細く小さくした、というあたりが真面目なPILOTらしいところ、というべきでしょう。

 

 本当なら、萬年筆の方をボールペンのサイズに合わせて作ることができたら、もっと良かったのかもしれません。しかし、ショート軸の書きやすさという部分には、この軸の太さも大きくかかわっていることでしょうから、結局、見た目を揃えるのなら萬年筆の方に、となるのでしょう。

 ただ、さらにもう少し踏み込んで考えてみると、外見も触った感じも全く同じものを2本、胸ポケットに挿していたら、どちらがどちらなのか区別が付かないので、あえて長さと太さを変えている、と考えるのが自然でしょう。そう考えると、PILOT、さすがです。

Img_8771

2023年8月10日 (木)

備え

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8766

 熟睡している「ちち(仮名)」さん。お盆前の一週間を終えて、さぁお休みだ、という人も多い中、飼い主は土曜日もお仕事なので、今ひとつお盆休みという雰囲気ではありません。とは言え、明日はお墓参りに行って、日曜月曜とお休みですので、カレンダー通りにお仕事、という人に比べれば恵まれていると言えるでしょう。

Img_8711

 お店で見かけて、これは、と思ったので購入。炊き上げたご飯を急速乾燥させたアルファ米とレトルトカレー、スプーンをセットしたもので、最悪、水があれば食べることができます。

 水を入れた場合は60分、お湯を入れた場合は15分で「ご飯」になりますので、そこへレトルトカレーを流し入れて付属のスプーンで召し上がれ、というわけです。

Img_8713

 職場で昼食として食べてみました。アルファ米の入っている袋は、封を切ってもファスナーが残りますので、ここにお湯を入れて、封をしたところでかき混ぜるのを忘れたことに気づいて、横着な私は袋ごとモミモミして済ませました。

Img_8714

 結論から言うと、モミモミで十分です。アルファ米が入っている、その少し下になる位置に親や水はここまで入れて、というラインがあるのが難儀なところでしょうか。アルファ米を少しかき分けながらラインを確認して、火傷しないように親を入れる、ここが不器用な私には難関です。

Img_8715

 食べることも心配していた不器用な私でしたが、このように、袋の口が大きく開くように手で持てば、難なく食べることができました。もう一つ心配していた、袋の底にご飯粒がなかったらどうしよう、というのは杞憂でした。私でも綺麗に食べ切ることができましたので、普通の人なら難なく食べられるはずです。いいお値段しますけれど、何個か買ってストックしておくのも良さそうです。

2023年8月 9日 (水)

目のつけどころ

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8726

 本日もこたつを守り切った「ちち(仮名)」さん。朝から曇り空でしたので、こたつ布団を剥いで必要なものは洗濯して、というお母さんの意欲がそがれてしまったことが幸いしました。暦の上ではすでに秋ですから、これが冬になる前にこたつを片付けて、また恋しくなった頃に気持ちよく使えるようにしておく必要があります。しかし、お布団が無くなったら、立つのにも寝るのにも苦労するであろう彼女のことが気になりますが、母は強し、でありまして、そういうことは見ない、感じないふりをしてあえて非情に振る舞うのでしょう。

 本日は中学受験を考えているという小学1年生が来館して、夏休みの宿題なんかやってる場合じゃないからと、学習塾のものでしょうか、実に分厚い問題集に取り組んでおりました。1年生ですけれど、問題集は3年生程度の内容。当然、わからないところ教えて、と来るのですけれど、これがまたとんでもなく難解で参りました。

Img_8720

 その小学生が使っている鉛筆がこれまた酷い状態ですので、きっと意識の高い保護者が手で削らせているのかと思って尋ねてみると、筆箱に内蔵された鉛筆削りを使うのだといいます。一体どうやったら、鉛筆削りでこんなにボコボコに削ることができるのだろうと不審に思って、一緒に鉛筆を削ってみると、その子は鉛筆削り器の使い方を全く知らないのでした。小学校受験に失敗して6年後のリベンジを,ということなのですけれど、「勉強」って教科書の中味を頭に詰め込むことだけじゃ無いんだけどなぁ、と歯がゆく思ったことでした。

Img_8721

 ずっとずっと昔の、出来の悪いシャープペンシルの記憶しか無いのか、小学校の先生は一様にシャープペンシルの使用を禁じています。それが中学校に入った途端、みんな鉛筆を捨ててしまうようになり、やがてめちゃくちゃ高価な作家先生作の木軸シャープペンシルを欲しがるように。ま、小学生、それも低学年の子どもには柔らかい芯の鉛筆を使わせるのが良いと思いますが、筆圧が高い子には萬年筆も良いと思います。一人の教員が40人近い子どもに一斉指導するのですから、ここの特性に合わせて、なんてことは夢物語。文房具に関する知識がゼロに等しい人が多いというのが教員の特徴ですけれど、そこを責めるのは止めておこうと思います。

Img_8723

 早川式繰り出し鉛筆。目のつけどころがシャープでありながら、気がつけば台湾の企業に飲み込まれてしまった電器屋さん、戦災から立ち直るときに繰り出し式鉛筆をこしらえていたのです。だからシャープペンシル。メカニカルペンシルなんて言うと、変な人だと思われます。

 我が家に2本ある、と思っていたら、1本はボールペンでした。1983年に復刻されて、1993年もまた復刻。その、93年のものは芯を出すのに右へ4分の1回転させる、という動作を繰り返すのだそうですが、我が家にあるのは古い方らしく、ただ単に右へ回すだけ。回せば回しただけ、いくらでも芯が出てきます。93年のものを触ってみたいと思うのですが、未だに出会えておりません。まぁそんなことより、真っ黒になった軸を見ているだけで楽しいのですが。

Img_8719

 

2023年8月 8日 (火)

怪しいオッサン

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8706

 ご飯を食べて水を飲んで、気分が落ち着いたところでパシャッとやられた「ちち(仮名)」さん。換毛期で食欲が増進し、よく食べるので元気になって、夜もよく眠るようになり、と若返ったような感じです。その調子であっちこっち歩き回るのは良いのですけれど、カーペットタイルが敷かれていないところでもお構いなしにウロウロするので、結局尻餅をついて起き上がることができずに助けを呼ぶ、ということになります。冷房中であちこちドアが閉め切られているので、たまに家族が移動のためにドアやふすまを開けると、このときとばかりにダッシュして突破しようとするのですが、鼻先を突っ込んだぐらいで押し戻されてしまいます。縄張りの確認なのでしょうか、とにかく家の中を定期的に歩き回らないと気が済まないようです。

Img_8708

 車の運転をするときに使っているサングラス。現在はおもに、灯台巡りでレンタカーを借りて乗るときに使うために、スタンプ帳を入れているポシェットの中が定位置になっています。幼い頃、夏休みの期間中など、よく父親の職場に連れて行ってもらったりしたのですが、当時の教頭がこういう眼鏡をかけている人でした。長谷寺の近くにお住まいで、ときどきお邪魔したりもしていましたので、父とはかなり親しい仲だったのでしょう。今思うと、老眼鏡か何かのレンズと、こういうサングラスとが二重になった眼鏡でした。

Img_8709

 ですので、普通にお会いしたときにはいつも、こうしてサングラスのレンズを跳ね上げていらっしゃったのです。長身の方でしたので、かなり上の方に、黒い眼鏡を跳ね上げた、それでいてそこには素通しのレンズが残っている、という姿(というかめがねそのもの)に、大変興味を持ちつつ、なんとも怪しいオッサンやなぁ、という感想を持っていたことを、なぜか今でもよく覚えています。

 歳を経て今、サングラスのレンズだけとはいえ、こんな跳ね上げ式の眼鏡をかけるようになるとは。怪しい、という印象が強烈だったので、今まで意識的に避けてきたのですが、これをかけて運転しているときは、サングラスにしか見えず、跳ね上げるのはトンネルに入ったときぐらいで他人からはその姿を見られないでしょう。持ち前の妖しさを増強することにはなるまい、と安心しております。

Img_8710

 もはや、偏光グラス無しでは運転できない目になりました。先日も夕日がまぶしい中、おばさんに突然自車の直前を横断されて心臓が止まりましたので、それ以来、何個か偏光グラスを試して、結局、やっぱりタレックスやなぁ、と。こういうのはパチもん買うと、銭失いになりますね。

2023年8月 7日 (月)

追われるもの

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8700

  長女と一緒に眠る「ちち(仮名)」さん。このように、家族の誰かが添い寝してあげると、静かに、そしてよく眠ります。ワンコは寝ている間も自分の周りの状況をモニターしているそうですが、誰かが横で寝ている、というのは大きな安心材料なのでしょう。

 世間はお盆休みに入りますので、職場もだんだんと寂しい感じになっていますが、お盆まっただ中になると、逆に来館者が増えてきます。7月にお祀りを済ませているから旧盆はお休みするだけ、という家庭の子どもたちが来館するケース。もうひとつは、お盆だからといって休んでなんかいられない、というおうちの子どもたち。学校の先生の子どもなんかはこれです。どこかへ遊びに連れて行って貰えるわけでもなく、世間では休みだ休みだと騒いでいるので、せめて人の気配がするところをめざすようです。あと、レジャー施設はどこも混み混みだから、と幼い子どもを連れた保護者が来館されるケース。お客様が来てくださるのは良いことですけれど、なぜこの時期に来てくださるのか、というお話を伺っていると、経済面だけでなく、心までもがますます貧しくなっていく一方の日本、というのを思い知らされます。もうすぐ灰になってしまう身ですからそんなこと考えたり嘆いたりしても仕方がないのですけれど。

Img_8701

 数年前、親分が行方不明になって、やっぱり目立つと政府に殺されるのか、と話題になった中国の通販大手で知人が購入してくれた萬年筆と、その元となっている国産の萬年筆とを並べてみました。PILOTのリンクブラックは、写真の上の方。軸に光沢があります。マット仕上げなのはお値段10分の1ぐらいの中華萬ですけれど、感心してしまうほどの完コピで、これまでのなんちゃって〇〇〇〇・・・とは一線を画します。

 リンクブラックを普段使いにして持ち歩いていたら、やがて黒い塗装が剥げてくることでしょう。リンクブラックらしきキャップレスを使っていると周囲には思ってもらいつつ(承認欲求、自己顕示欲求を満たすことができます)、剥げても無くしても惜しくない、ということで、大いにありがたいものと言わなければなりません。中に入れるペン体、そこに取り付けるカートリッヂやコンヴァータも含め、完全互換です。

Img_8703

 中華萬の方は、キャップレスLSの加飾っぽいリングをもっています。LSではここがキラキラと輝きますが、コピーゆえそれはありません。キャップに製造会社名を入れる度胸もさすがにないようです。要するに、パッと見てヴァニッシングポイントであれば良いわけですから、細部に神様なんぞ宿る余地がなくても良いわけです。でも、そうは言っても細部に至るまでよくできています。社会主義国では、神の存在なんて信じることすら禁じられているわけですから、逆に細部に神なんぞが宿っていたりすると、国家権力に消されてしまうのでしょう。

 遠くから見ると同じように見える模様も、実際には全く違います。これぞ似て非なるもの、でありますが、その気になればそっくり同じにすることなんかたやすいはずです。コストの問題もあるでしょうし、意匠権侵害なんて訴えられたときに涼しい顔で言い逃れられるように、といった思惑があるのかもしれません。

Img_8704

 もっとも、訴えられたところで痛くも痒くも無いはずで、反応すらしないはずです。カエルの顔におしっこをかけた方がよっぽどはっきりした反応がみられることでしょう。工作精度も悪くないし、これと言って使いにくいところもありません。欧州標準のカートリッヂやコンヴァータを使うのが常道となっているのに、こいつはそれらもPILOTと完全互換。もはやすがすがしく感じられるほど無邪気に、ためらいも迷いもなくコピーしているわけです。

 あの国のやることですから、気をつけておかないと、いずれ「4000年前から伝わる我が国固有の技術によって製造した」と言い出します。これがお隣の国なら、もともとキャップレスは自分たちが作り方を教えてやったのだ、と言うはずですが、そういう、すぐ嘘とわかることを言うのではなくて、我々がいなかったら日本人はこんなもの思いつきもしていなかったのだ、だから自分たちのものなんだと言うはずです。

Img_8705

 肝心要のシャッター機構についても、綺麗に丸コピーしているのでしょう。これだけ悪どいことを涼しい顔でやってのける国が隣にあるという事実、これって大変なことであるはずですが、そういうことを主張すると極悪人、人間じゃ無い、昔のことを忘れず反省し続けろ、と同じ日本人から言われてしまうのが日本のおかしなところです。

 近所の国とは仲良くするに越したことはないのですが、軒を貸して母屋を取られる、どころか、命まで狙われてるかもしれないということを、もう少し考えてみてもバチはあたらないんじゃないかなぁ、と思います。まぁ、そうなる頃には灰になってますから、自分はいいのですけれど。

2023年8月 6日 (日)

止み間

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8697

 飼い主に思う存分撫で撫でしてもらって満足したのか、鼾をかいて眠り込んでしまった「ちち(仮名)」さん。飼い主は本来ならば日付が変わる直前に帰宅する予定だったのですけれど、体力の衰えを実感してしまい、18きっぷの旅を途中で切り上げてしまいました。

 昨日の夕刻、名古屋で別れた「受付の人」と今朝から熱海で再会し、ともに初島灯台、御前埼灯台を目指す予定だったのですが、土曜日の夜に、あろうことか傾いた架線支柱に営業運転中の列車が激突する、という、どこの発展途上国やねん、というような事故が起こってしまいました。その影響は本日にも及び、まず、東海道本線のJR東日本管内は朝から運転休止。一応午前8時過ぎに再開となったものの、ダイヤは乱れに乱れておりました。一方で熱海では、昨夜も花火があって、常識的なお値段ではホテルが予約できない状態となっておりました。

Img_8637

 宿泊した三島は快晴。よっしゃと電車に乗り込んで、丹那トンネルを抜けたら大雨です。雨のせいか、バスも定刻に姿を現さず、仕方なくバスの10倍の料金を払ってタクシーで港へ。初島灯台は10時から参観開始なのですが、初島港に到着したのは9時10分過ぎ。そこから、あえて島の外周を回るコースでゆっくり灯台を目指しましたが、それでも現地で待つこと30分。その間、激しい雨が降ったかと思えば厳しい日射しが降り注ぐ、といったお天気で、すっかり茹で上がってしまいました。さらに悪いことに、初島灯台の資料館には冷房設備がないのです。汗臭ぁいオッサン、一丁上がり、になってしまいました。これ、周りにも迷惑なので、今後は何か対策を考えないといけません。

Img_8656

 初島灯台そのものは小さくて、すぐそばに生えている木とあまり高さが変わらないので、こんなんで大丈夫なのか、と思いますが、緑と赤の光を出す灯台で、強い光を遠くまで飛ばす、というタイプとは違います。登るときは塔内の階段で、そして降りるときは外周に取り付けられた階段で、ということになっておりました。景色は全然ダメでしたけれど、登っている間、雨がやんでいてくれたのは良かったです。

 初島はそもそも、島全体がリゾート、ということですから、ここに来ている人たちも皆、それがお目当て。行きも帰りも、船の中は水着を著た人だらけ。今時の水着は、普段着かと見まごうばかりの外見ですからまぁ良いのですけれど、熱海へ帰る船にも着替えることなくボトボトの水着姿で乗り込んでくるのには正直、参りました。私、磯の香り、っていうのが苦手なので、海水をたっぷり含んだ服を着た人に囲まれて船に乗る,これは本当に辛い30分間でした。

Img_8682_20230806230401

 ようやく熱海港まで戻って、5分後に来るはずのバスを待ちますが、結局、バスがやってきたのは30分後。そこから熱海駅まで、ダイヤ上は10分ですけれども、乗車時間は40分。熱海港から熱海駅まで、ゆっくり歩いても30分ほどですから、ひぃこらいいながら登り坂を歩く、というのもよかったのかもしれません。途中、熱海と言えばここ、というO旅館前のバス停から大量に家族連れが乗り込んできて、それから駅に着くまで30分間、車内はぐずる小さな子どもと、辺り構わず叫びまくる中国人とで阿鼻叫喚の地獄絵図。あ、あれ、叫んでるのではなくて普通にしゃべっているのだそうですが、どう聞いてもあれは絶叫し合っているとしか思えません。お行儀良くしないのなら入国させない,なんてことも考えても良いのかもしれません。特にあの国の人は、本当に観光に来ているのか、将来に備えて偵察に来ているのか、怪しいものです。

Img_8691

 熱海駅から掛川駅まで、青春18きっぷを使って移動し、掛川駅からレンタカーで御前埼灯台を目指す、という計画でしたが、熱海駅ではそもそも東京方面からの列車が遅れまくりで、それとの接続待ちをするためにJR東海管内の列車も軒並み遅れて出発、という状況でしたので、やむを得ず新幹線ワープをカマしました。そうして無事、御前埼灯台にも登ることができて、ここでもそれまでの激しい雨が灯台見学中だけやんでくれるという嬉しい状況で、これはもう、お礼として日頃の生活態度をもっと良くしなければならんなぁ、と思ったことでした。

 その後、夕方と言うべき時間になってもなお、東海道本線はダイヤが遅れ気味で、その分列車も混み混み。雨に降られて濡れ、そこを照らされて蒸し上げられる、ということを何度か繰り返されて、体力もどんどん消耗しておりましたので、前術の通り、名古屋からは近鉄特急、と軟弱な終わり方になってしまいました。

 けれども悪いことばかりではなく、名古屋駅の構内をフラフラ歩いていると、ショウケースに少しだけぴよリンが生息しているのを発見。すぐさま5羽すべてを保護して、家に帰るまでがぴよリンチャレンジです、などと言いつつ慎重に進みましたが、結果、1羽は羽根がもげ、1羽は片方の目玉が堕ちる、という悲惨な状況。無事帰宅できたのは3羽という結果でした。

2023年8月 5日 (土)

らしい

 拙Blogは下記へ移転いたしました。

過去の記事などもすべて新Blogに移しました。

過去記事へコメントをくださる場合も、下記の

新Blogの方へ投稿いただけますと助かります。

https://panasy99.livedoor.blog/

Img_8572

 こたつ布団に鼻先を突っ込んで眠る「ちち(仮名)」さん。飼い主が外泊している今夜、彼女はお利口さんにしているでしょうか。この6月から突如始めた灯台巡りのため、土曜日曜と言ったら飼い主が家にいないのが当たり前、という状況ですから、もう慣れっこになってしまっているのかもしれません。

Img_8614

 本日は名古屋国際センターでWAGNER中部地区大会に参加。ここのところ、ずっと寂しい状態が続いておりましたが、本日は全盛期ともいうべき時期に毎回参加されていたメンバーが復活、さらにはこのところ継続して来られているメンバーも変わらず参加されて、非常に賑やかに萬談に花を咲かせることができました。

Img_8622

 涼しげなパナマ帽の方が見えます。久々に降臨されたニ右衛門マスターです。ここに同系統のさる有名人も加わって、半認定委員長としては非常に嬉しいひとときを過ごすことができました。

Img_8625

 有料入場者先着何名に、とうたわれたキャップ付きのキャップレス萬年筆。ノックすればペン先が出てきますが、シャッターも何もなく、単にペン先が奥に引っ込んでいるだけなので、キャップは必須と思われます。

Img_8627

 コンヴァータ式です。欧州標準タイプと思われるスライド式のコンヴァータには、インクの棚吊りを防ぐためでしょうか、樹脂製のボールが入れられています。かつてPILOTのCONー50にプラチナのカートリッヂから取り出した金属球を入れていたのを思い出させます。

Img_8629

 それは良いとして、これ、どうやってインクを吸入したら良いのか、という方が話題になりました。そんなの簡単、ペン先をインクに浸けて、しかる後にコンヴァータを操作してインクを吸い上げる、と。まぁそうなのですが、次の写真を見て、インク吸入の様子を想像してみてください。

Img_8628

 このようにしてノックした状態を維持しつつ、インクに浸けて、そのままの状態でコンヴァータのスライド部分を動かす必要があります。不器用な私が挑戦したら実にスプラッタなことになると思われますので、やるなら裸になって風呂場で、かな、と思います。それが嫌なら、スポイトでコンヴァータにインクを入れてから装着、でしょうか。いずれにしても、こんな変なペン、嫌いではありません。

Img_8626

 

2023年8月 4日 (金)

Φ8.5

Img_8612

 珍しくクッションの上にきちんとのって寝ている「ちち(仮名)」さん。こういうときもあるのです。飼い主はこれまで、職場で共に働く人たちに恵まれてきた方だと思います。もちろん、合わないなぁ、という人にも数多く出会ってきましたけれど、教員としての晩年から現在にかけては非常に恵まれているとしか言えない状況です。教頭だったときには良い校長先生にお仕えできて、先生方ともうまくいき、校長になったときには素晴らしい教頭先生と、どこのチームへ行ってもエースで4番、大谷翔平ばっかり、というような先生方に支えてもらって、とても幸せでしたし、現在の職場がまた素晴らしくて、磯野家の舟さんみたいな事務員さんが居るので、何も心配することがないのです。

 ところがその「舟さん」が、現在、2週間の夏休み中。そうなると、普段ボンヤリのほほんと過ごしている私がいろんなことをやらなければなりません。そこはもちろん「舟さん」のことですから、私が困らないようにきちんと準備はしてくれているのですけれど、お料理で言えばそれは下ごしらえとか、煮込んでいる途中という状態ですから、仕上げや盛り付けは私がやらなければなりません。そういうことで、さすがに呑気な私も今週はいささか緊張し、疲れました。

Img_8608

 ですので、Blogの方もいつもにも増して手抜き。けれど、これは撮っても有用な情報だと思っています。写真はセイラーのコンヴァータ。本来透明であるべき部分が銀色になっていますが、これは当然、銀色のものを巻き付けているから。透明な樹脂の部分だけでなく、回転式のネジ部分のカヴァーにも巻いていますが、これはその人と萬年筆により調整する部分です。

Img_8610

 釣具屋で売られている鉛テープ。錘として使うものですけれど、それを巻いています。薄くて柔軟ですけれど、しっかりと重さがあります。要は萬年筆を握ったときのバランスをどうするか、ということですから、その人その人で巻く位置や巻く量が違ってくるはずです。

 ただ、セイラー製萬年筆の首軸(大先)の内径がおよそ9ミリ弱ですので、最大でも直径8.5ミリ程度までに収めておかないと、肝心の首軸に収まりません。コンヴァータに錘を巻くのではなく、首軸そのものを重たくするのはどうだろう、ということで直径8.5ミリの金属製パイプを探し回ったこともありましたが、なかなか見つけることができず、そうこうするうち、本家がそういうものを出してしまいました。

Img_8609

 このようなアイディアを授けてくださった達人曰く、セイラーはいつも俺のアイディアをパクりよる。困ったもんや、ということなのですが、傍で見ていても偶然なのか故意なのか、なぜか私たちが仲間内でこれは良さそうだ、なんて言い合っていたものが製品として出てくる、ということを何度も経験しました。

 初号から12号までのY.Y.Penは、こういうアイディアを形にしたものなのですけれど、現在はそういう方向性、そして製造メーカーから離れて、より一層ディープなものへと進化しているのです。

2023年8月 3日 (木)

15/20

Img_8611

 夕方、飼い主が帰宅する頃には、「ちち(仮名)」さんは晩ご飯とお散歩を終え、さらにお散歩の疲れからも回復して、夕食の支度前に掃除機をかけて回るお母さんにつきまとっては叱られております。そこへ飼い主が帰ってくると、遊んで遊んでとお迎えに来るので、喜んだ飼い主が彼女を撫で回してワシャワシャしますと、一通り撫でられたところで、「ぶるぶるぶるっ」とするわけです。そうするとお掃除の済んだエリアに彼女の毛が飛び散るので、飼い主ともどもお母さんに叱られる、というのが毎日のルーティーンになってしまっております。

 その後、飼い主がゴロンと横になると、そのそばへ来て寝息を立て始める,そこを撮ったのがこの1枚なのです。

Img_8605_20230803224201

 キャップリングにシリアルナンバー。幻と言われるY.Y.Pen第1号より5本も多いとは言え、それなりに少ない数だけ精算・販売された萬年筆のようです。残念ながら私は最初のオウナーではないのですが、縁あって手に入れることができました。そして、手に入れてから、こいつが結構凄い萬年筆なのだ、ということを知りました。なので、さらに凄い萬年筆にするべく、さる方の指導を受けてプチ改造を施したのです。

Img_8603

 セイラー・プロフィットの木軸。言ってしまえばそれだけの萬年筆です。これを入手した当時、かつて叩き売りされていたはずのプロフィット80の相場は高騰していて、まず手に入れることはできないだろうと諦めておりました。ですので、このペンの書き心地を素晴らしいものにすることで、プロフィット80への思いを断ち切ることができるかな、などと思っておりました。

 実は私、セイラーの萬年筆はそれほど気にしていなかったのです。けっこうヘンタイなくせして、見た目はモンブランみたい、というところがどうにも気に入らなかったのですけれど、そう、当時はまだ、セイラーのヘンタイっぷりにすら気づいていなかったのです。

Img_8604

 で、そのセイラーの萬年筆をさらに「えぇペンにしちゃる」もとい「したる」という人と出会ったことで、失礼な話ながら、セイラーの萬年筆を見直した、というか惚れ込んだ、ということになります。実際、「えぇペンにしちゃる」という方には、哀しいことに1本も診ていただくことなく終わっています。さらに残念なことに、私の妻はその方に、しっかり萬年筆、ではなく手を見ていただいているのです。可愛らしい手しとるなぁ、と。で、萬年筆の調整は無し、という伝説通りの結果に。

Img_8606

 その後、出会い頭の事故に遭いまして、なぜかプロフィット80も手元にあったりするわけですけれど、いや、この某百貨店限定の20本ものの方が、実は普通のプロフィット80よりも筆記バランスが良いのです。

 ペン先に関して言えば、プロフィット80は嬉しいことにオリヂナルの18K。モデル末期の叩き売りの際、さまざまなヘンタイペン先に換装されて世に出ていったので、オリヂナルの18Kペン先付きには以外に出会えなかったりするものですが、こいつは出会い頭でしたのでゴツンと出会ってしまい、我が家にやってきました。

Img_8607

 名人の指導によるヘンタイプチ改造により、極めて優れた筆記バランスを誇るこの1本。実は、プロフィット80にも同じことができますし、それはオリヂナルをいささかも損なうものではありません。ある時期より前のセイラー萬年筆をお使いの皆さん、画像を見てピンときたら、ぜひヘンタイプチ改造をやってみましょう。確実にそのペンの生産性が上がるか、あるいはだだ下がりになるか。そこは責任持てませんけれど。

2023年8月 2日 (水)

Img_8598

 足腰の調子が良いのか、ひたすらあっちこっちと歩き回る「ちち(仮名)」さん。写真を撮ろうと近づくと顔を背けるところはそのままです。方向を変えるときなど、ストン、と腰から崩れ落ちてしまうことも多いのですが、それでも敷き詰めたカーペットの効果でスッと起き上がることができます。残る問題は、カーペットタイルを敷いていないところを狙ったかのようにへたり込む,ということぐらいでしょうか。

Img_8599

 PILOTの創立95周年記念「龍」です。90周年の朱鷺・螺鈿朱鷺と同様に、「昇り竜」というとんでもないものがあって、普通の人にも手に入れられる、実用的に文字を書くのに用いることができる、というのがこの「龍」です。

 実際私も、インクを入れて使っておりました。これを手に入れた頃は、まだまだ萬年筆の会合に行けば見せびらかし、という時代でしたのから、これも結構見せびらかして、多くの人に書き味というか、持ち心地というか、そういうものを体験してもらいました。

Img_8602

 インク入れて使ってた、のは良いのですけれど、これ、インク入れっぱなしで放置してあったんですね。このあとは、きれいに洗浄してから保管しておきましょう。私のような人間が、こういう綺麗なペンを日常使いしますと、気がついたときには蒔絵に傷が付いている、という琴になるでしょうから、日常使いは避けた方が良さそうです。

Img_8600

 螺鈿朱鷺と違って、きちんと軸に龍が描かれています。鯉が滝を上ることに成功して龍になる、という話がありますけれど、この龍は最初から龍として産まれたものでしょうか。ポケモン方面の方なら、そんなことはない、とおっしゃるはずですが、私なんかは逆に、そうそう簡単に鯉が龍になったらアカンやろ、と思う方です。

この後の100周年も、こういう蒔絵系統でした。77周年のウルトラとか、90周年の復刻ミューなどのちょっとヘンタイな感じのものは、今後出てくるのでしょうか、期待したいところですが、期待薄でしょうね。

Img_8601

2023年8月 1日 (火)

なんで?

Img_8590

 こたつ布団に寄りそって寝ている「ちち(仮名)」さん。ここのところはずぅ~っと暑いので、お散歩に出る以外は1日中エアコンの効いた室内で過ごしております。飼い主たちよりよほど優雅な生活をしているのは羨ましい限りです。換毛期なので、相変わらず食欲は旺盛で、早く早くとご飯をおねだりする鳴き声などは若い頃と変わりません。起ち上がるとすぐによろけて尻餅をつく、というところで、あぁこの子は老犬なのだな 、とわかるぐらい。この夏を越せるのかな、などと心配していたのが嘘のようです。

Img_8593 

 ハンス・オスターの話題で記事を書いていたときに、なんだかダブってるような感じだなぁ、と思って、85周年、90周年、95周年、と指を折って考えて、100周年の富士と明治丸は箱から出しもしていないので、ここには3本のはず・・・と不思議に思っていましたが、よくよく考えると、螺鈿朱鷺が発売される、というときに、美しいから私も、と妻も購入したのを思い出しました。その後、妻は萬年筆趣味の沼をスルッと抜けましたので、私の手元に2本の螺鈿朱鷺が残ったわけです。

Img_8594

 周年記念の蒔絵系統の萬年筆としては比較的地味な感じの螺鈿朱鷺。かんじんの「朱鷺」は、キャップリングにシルヴァー、漆研ぎ出しで描かれていますので、軸全体としてみると、粉を蒔いた螺鈿仕上げの黒っぽい萬年筆、です。年月を経て、キャップリングの部分も黒くなってきておりますから、余計に「綺麗な黒いペン」になってしまっています。

 この頃から、100万円クラスの、美術工芸品と言うべき萬年筆(このときは「朱鷺」)と、頑張ったら何とか手を出せるというものとの二本立てで周年萬年筆が出されるようになりました。さて、次の105周年はどのようなものになるのでしょうか。出るとしたら今年ですが、そういった情報に疎いので、出るのかでないのかも含め、全くわかりません。

Img_8595

 このときは、お付き合いをしていたお店に何本か入ってくる中で、字幅MのものとFのものとを1本ずつ確保していただきました。この頃の嗜好を考えると、私がFを選んだのかな、とも思いますが、すでに記憶が定かではありません。

 妻は萬年筆を使っても恥ずかしくない、きちんと文字が書ける人ですので、こういう上等なペンを使っても良いと思いますけれど、私などは本当に萬年筆がかわいそう、と思ってしまいます。こういうイヴェントに参加させていただいて、初歩的なメンテナンスぐらいはできるようになれば良いなぁ、と思っておりますけれど、調整は不器用でかつ目が悪いので無理です。皆さんも、参加されてみてはいかがでしょうか。

Img_8596

« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »

2024年2月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    

最近のトラックバック