ん? 帰ってきたん? という「ちち(仮名)」さん。2~3日飼い主の顔を見ない、ってなことは珍しくもないので、帰ってきたからといって熱烈歓迎というわけでもありません。それでも、こうして顔を上げた以上は、きちんとワシャワシャしてもらうまでじっと見ています。
天候を心配するには灯台巡りの常ですけれど、神戸から宮崎までのフェリーにしても、ゆらゆらとは揺れていたのを感じたものの酔うほどでもなく、宮崎、福岡、山口の各県もとにかく快晴で暑い暑い。相当に水分が抜けたはずなのに、痩せてもいない飼い主なのでした。
小倉のホテルを出て、レンタカーで関門トンネルを抜け、本州最西端の毘沙の鼻へ。まずは角島灯台へ行ってから帰りに寄るつもりだったのですが、前を行くジェットスキーを引っ張るクルマが、いかに本州最西端といえども、この速度では目的地に着くまでに日が暮れてしまう・・・というほどに遅かったので、ついていくのを止めたのです。
すみっこぐらし、ということですね。本州で最後に夕日が見られる場所、ということで、恋人同士で夕暮れ時に訪れるという場所なんですが、オッサンがひとりで来てしまいました。ここからは、遠く角島も見えています。
こうやってひとしきり時間を潰したので、もう障害物もなくなっただろう、と角島灯台への国道191号へと戻ったのですが、相変わらず道路を駐車場と間違えているようなクルマがコンボイを組んで走っていまして、予定より大幅に遅れて角島灯台へ到着。達観するしかありません。
角島灯台は、昨日お邪魔した都井岬灯台と同じく、すぐそばに売店もあり、非常に賑やかです。これまでにお邪魔した安乗崎、大王崎、潮岬、犬吠埼、そして野島崎(登ってませんけれど)などもそうでしたが、飲んだり食べたり、時間を潰すのに困るようなことはありません。観音崎は灯台そのものの周りには何もなくて、純粋に灯台という感じでした。バスなどで訪ねるのなら、周りにあれこれあった方が助かりますね。
角島灯台からの帰り、前を行くクルマはアクセルよりブレーキを踏んでいる時間の方が遙かに長い、という状態でしたので、見通しの良いところでお別れして、そのあと、ちょっと制御不能気味な巡航ミサイルのうしろにくっついて行ったので、行きと同じ道のりとは思えないほどの時間で下関市街まで帰ってくることができました。怖いことは怖いですけれど、ミサイルっぽく前を走ってるぶんにはプリウスも悪くありません。
レンタカーを返却して、門司港駅前へ。皆さんこのクソ暑い中、何枚も何枚もポーズをとって駅舎と一緒に自撮りをされてましたので、邪魔にならないように横の方からそっと駅舎を撮らせていただきました。門司港レトロ、っていうことで見所と言われる建物などがたくさんあるのですけれど、とにかく暑いので回る気力もなく、とりあえず一番近くにある九州鉄道記念館で少し涼んで、外に出たところで、踏切の警報音が鳴っているのに気づきました。
やってしまいました。撮り鉄してしまいました。恥ずべき行為ですね。線路の外からですし、他人の土地に立ち入ったりもしていませんので、まぁお許しいただけるかと。日本一ゆっくりと走る鉄道、などと言われておりますね。これに乗って和布刈まで行って、というプランもあったのですが、行ったからどうなるというものでもなく、また、この列車に乗ってるのは大部分が親子連れ。せっかくの休日、小さな子どもの阿鼻叫喚の中に身を置くこともないだろう、というので見送りました。
で、門司港レトロ、見たり食べたりすることもないので帰ろうか、と思いつつ、ピストンコースも面白くないので、船に乗り、巌流島に寄ってから下関、唐戸港へと向かいました。
武蔵に櫂でシバき倒されて気絶していた佐々木小次郎を、武蔵の弟子達がさらにボコボコにしてとどめを刺した、などと言われておりますが、真相はどうなのでしょうか。剣客ですから、自分より強そうな相手を倒して名を上げていく,それは当然のこと。むしろ、気絶していたところから息を吹き返して、その後も長く生きていたりすると、小次郎もかえって無様なことであったろうと思われますから。まぁ良かったのでしょう。
あまりにも暑かったので、予定を繰り上げて早めに新幹線に乗り、日が暮れてもまとわりつくような暑さの残る奈良へ戻って、まりりんさんの水槽の水を換えるために職場へ寄り、その後帰宅。連休で遊び倒すのは良いのですけれど、生き物を飼っていると気になって仕方がありません。月曜日に帰ってきて、また土曜日から灯台巡り。我ながら、アホです。
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