世間では明日から大型連休後半、なんて騒がれておりますけれど、そういうことに関係なく普段通りの生活を送る「ちち(仮名)」さん。飼い主もその点は同じで、まだ子どもが小さかった頃こそ連休だ夏休みだと騒いでおりましたけれど、もともと人混みは大嫌いな人なので、世間の皆様がお出かけを楽しまれているときには家で寝ている、ということが多くなりました。
明日から五連休、という人も少なからずいらっしゃるかと思います。本日、私の職場にやってきた中学生達は、明日から5日間、部活動ぎっちり詰まってるぅ~、と嬉しいのか嫌なのかよくわからないような表情で訴えておりました。この会話、普通に聞き流してしまってはいけません。日本の公教育が崩壊の危機に直面している、そのひとつの原因がこれです。給料貰うお仕事が明日から五連休です、という人。家族構成は夫婦と子どもという場合に、この五連休、夫または妻、あるいはその両方共が、五日間、給料をもらえない「仕事」で早朝から日が暮れるまで家を空けるという状況を考えてみてください。あなたが家に残る夫婦の一方、あるいは両親ともにいない休日を過ごす子どもだとして、この状況、子どものためだから仕方ない、と納得して受け入れられますか?
私の勤務していた県では、休日に4時間以上部活動をみた場合、書類を書いて申請すると特殊業務手当として3600円が支給されます。今日は顧問をしている野球部の試合だぁ、と早朝5時から自分の車にバットやボールを積み込んで2時間かけて試合会場へ行き、日が暮れるまで監督や審判をこなして3600円です。時給300円、交通費の支給無し。年に60回はある休日の内、こんな業務に40日ほど費やすのです。話題になっている地域移行で想定されているのは、1日1万円とか2万円で指導者を雇うということですが、そうなるとその財源は? となるので、先生にやらせとけばほとんどタダで済むじゃん、というのが行政の本音ですし、保護者にしても、その負担を求められたら困るでしょう。何より子どもたちにも、大型連休に部活動に参加しないで家で過ごす、という選択肢が与えられていないことが多い、というのも問題なのです。これを部活動による子どもの支配、と私は呼んでいますけれど、ある意味、教員の労働問題以上に深刻な問題なのは、昨今の顧問による暴力やセクハラなどの報道からもうかがい知ることが出来るはずです。
で、そういうオモロくない話をしているとゴールデンウィークが台無しになるので、体を休め、気が向いたら無理のない範囲でお出かけをして心を豊かにする、そういう風に過ごすのがおすすめです。部活動にイヤイヤ参加するしかない、と思っている中学生や高校生は、勇気を出して「休みます」と連絡を入れましょう。仮病を使ったり親戚の誰かに死んでもらう必要はありません。休みたいから休むのです。何なら、兵庫県民会館で面白そうな催しが開かれるので、それに参加するために部活動には行きません、と堂々と宣告するのもアリです。
いや実際、5月6日(土)というと、そろそろ憂鬱な雰囲気になってきます。今日と明日が終わったらまた学校、あるいは仕事やぁ・・・と。その重苦しさはもう、毎週日曜日にやってくるサザヱさん症候群の比ではありません。明日から学校(仕事)かぁ、でもまぁ、きのうはあれだけ楽しい思いをしたんだから、まぁ1週間頑張れるなぁ、と。なんで連休中、部活動休んだんやっ! と部活動するために出勤しているような怖い先生に絡まれたら、「y.y.Dayに出てこい、って尼崎の怖いおっちゃんが言うてたので・・・」と、悪びれずに答えましょう。
シェーファー・インペリアル、スターリングシルヴァー軸の古い方、タッチダウン式です。この図体にしては小さめのクリップには信頼の証、ホワイトドット。シェファー大好きなんです、とか言ってる私ですけれど、詳しいことは何も知りません。見た目ただの筒型ならタルガやなぁ、けどプラスチックやしちょっと太めやからコノソアール? え、まさかノンナンセンスかぁ(がっかり)ぐらいの感じで集めてきました。銀軸ということで、例によって硫化するのにまかせていますから、見た目は汚いのです。
タッチダウン式なので、これ、人前でインクを吸入してますと興味をひきます。逆に言うと、そんなわざとらしいことしないと大量筆記はできないというほどにインクが入りません。タッチダウンはまだマシな方で、スノーケルになると何のためにこんな面倒なことしてるんやろ、どうせすぐに書けんようになるのに・・・などと思いつつ、右やったかな、左やったかな、と思いながら尾栓を回していたりするわけです。こういう、役に立たん変なモンばっかり集めていたら今のようになった、というのが私のシェーファー好きの正体であって、泰斗というべきシェーファーの愛好家の皆様とは根本的に異なるところなのです。
何も考えずに見たら食いつく、という感じで集めていたので、たまにはこういうペン先に出くわすこともあります。シェーファーって、米国人が作って使うペンだとは思えないほど細字率が高い、という印象があります。ま、あの特徴的なペン先の反りにしても、出荷先の国によって反り具合を変えてある、という米国人らしからぬ話も聞くので、日本に入ってきた、特にセイラーが代理店をしていた頃のものは、細字系が多いのも当然と言えば当然なのかもしれません。
ミントなものであればペン先を裏返すとあるいは・・・という期待もありますが、こいつの字幅は、ってことをペン先に彫ってくれてはいないので、実際にインクつけて書いてみて、あぁこんな感じか、とやるしかありません。けれど、写真の左の方は期待できると思いませんか。逆に、こうして並べられてしまうと、右の方、ホンマに字書けるんか? と心配になってしまいます。
軸の素材が銀である、というのと、軸そのものは真鍮だが表面には金を張ってあるのだ、というのと、どっちの方が高級、もしくは上級なのでしょうか。インペリアル、なんて昔の日本だったら不敬罪に問われかねない名前のペンと、それだけでは足りずに匠の技を凝らしてます、などと名乗っているペン。張ってある、というとチープな感じですけれど、いやいやいや、そんな難しいことしてますからお値段もそれなりなんですよという売り方でしょうか。
インペリアルなど一連の「この形」の萬年筆は、とにかくキャップの嵌合部がよくできていると思います。ここの部分だけで金張りなんぞしていなくてもソボリンなのって良いでしょうというぐらいに。首軸に設けられた三つの小さな突起。キャップを外すときには少し音がしますけれど嵌めるときにはほとんど無音で、なおかつ、カチッという感覚もほとんどない。国産各社のショート軸萬年筆みたいな幹事でキャップが嵌まっていって、さいごに音も衝撃もなく、なおかつ、カチッと嵌まったとわかる。こういう精緻な物作りが、アメリカの人にもできるんだ、というのは昔の日本人だからこその感想でしょう。アメリカ車を買ったら走行中に何度もドアが開いて困った、なんて話を良く聞いて育った世代ですから。実際そういうのは、米国人が不器用だとかエェ加減だとかいうのではなくて、その当時の労使問題が影を落としていたということでしょう。月曜にラインを流れた車は買うな、とか、大事な顧客の車は「〇〇〇(組合の有力者)の友人用」という紙を張って製造ラインを流すとか、そういうことが普通に語られていた時代です。ホンダがオハイオに工場建てて、まずオハヨウっていうことから始めて高品質な製品を作ることに成功したという話が出るより前。米国人も本気出したらけっこうやりまっせ、っていう話なんですね。
このソボリンはごくごく普通のカートリッヂ・コンヴァータ両用式。しかしそのコンヴァータがスモーク樹脂を使っていてインク残量ほとんどわかりまへん、というのがいかにもシェーファー。そう、シェーファー使うのならインクの残量なんか気にしていてはいけないのです。インクが切れたら補充するだけ。逆に言うと、いつ切れてもいいようにインクの用意だけは忘れちゃダメよ、というのがシェーファーです。ほとんど字を書かない私にはなかなか相性が良さそうではありませんか。
で、いざインクを補充する段になってもイライラしないように、尻軸と首軸を結合するネジはとっても速いのです。写真でも、けっこうキツい角度が付いていることがわかります。実際に回してみると、本当に速い。大橋堂のキャップを外すのとシェーファーの胴軸を外すのとでは、最初から勝負にならないのです。
さて、憲法記念日からみどりの日、そして子どもの日。何して過ごしましょうか。家の中に散在している不要品をかき集めてy.y.Day入場者に押しつける準備でもする、というのが一番ですかね。どこ行っても混んでますから。
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