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2023年4月

2023年4月30日 (日)

ゴア

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 吠えている「ちち(仮名)」さん。明らかに飼い主の方を向いてギャンギャン言ってます。おうちで寝るの寂しいから外に出して、と要求しているのです。ここ数日、おとなしくケージの中で寝ていたのに、また歯車が狂ってきたようです。これでまた、飼い主はベッドではなくてリヴィングの床で朝を迎えることに決定しました。

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 あれこれとペンが出てくる中で、こいつはインクを入れて使ってみたい、と思っているのがこちら、サンライズ貿易プロデュースのグランザスネオです。

 これを買った時に何を考えていたのか、ペン先はズーム。普通のペン先でもまともに字なんて書けないくせに、ズームだ長刀だと追っかけていたのですね。ミーハーです。

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 せっかくの銀の軸は、フレークのような、キラキラした感じのロジウムメッキ仕上げになっていて、これを見るたび、「マグマ大使」に出てくる悪もん、ゴアの顔を思い出してしまいます。

 ショッカーで言うところの戦闘員みたいな、「人間もどき」ってのが出てきますから、とてもじゃないけれど今の時代、テレビで見ることはできない代物。ゴアの顔も、記憶の中にあるだけです。

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 確かこのペンは、顔料系のインクを入れて使っていたはずなので、ペン先を引っこ抜いて洗浄した方が良いかもしれません。ゴールデンウィークは萬年筆の洗浄で潰れそうですが、終盤の5月6日土曜日は、兵庫県民会館でy.y.Dayです。今年はコロナ禍以前の9割程度の予約率だという新幹線ですが、遠方の方も、新神戸駅で降りて地下鉄に乗れば二駅です。ゴールデンウィークの締めくくりは、神戸で楽しく萬年筆しましょう。

2023年4月29日 (土)

まだまだあります

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 雨の夜、寝付けなくて鳴いていた「ちち(仮名)」さん。結構な雨音がしていますけれど、その中を突き抜けるように響く彼女の声、やはりご近所に迷惑ですので、しかたない、とケージから出して、飼い主があれこれ作業しているところで好きにさせておきます。後ろ脚の衰えはどうしようもありません。そう遠くない将来、ワンコ用の車椅子などが必要になるかもしれません。

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 ワンコのみならず、飼い主の方も衰えてきていて、あれはどこにあるのかなぁ、と探す一方で、あれ、こんなところに何かある、とあまり覚えのないものを見つけてしまいます。

 そんなもの、自分が欲しがって手に入れたのに違いないのに、肝心のその経緯を忘れてしまっているというのは実に難儀なことです。

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 萬年筆の2本セット? 何とも変です。変なペンを山のようにお持ちになっている広島半さんこと羅焚屋さんは、その膨大なコレクションの全てについて入社の経緯から何から、事細かにお話ししてくださいますが、私などは、何だか知りませんが家にあったんです、と、まるで酔っ払いがカーネルサンダースを抱いて家に帰ってきたようなことを言うしかないのです。

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 下手くそなのでよく分かりませんが、上はマット軸。全日本マット軸協会の末席を汚させていただいている私ですが、手元にあるマットな萬年筆はそれほど多くありません。そのうちの一本がこれなのですね。意識してなかったのですけれど。

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 いわゆる旧タイプのペン先、マットな方は18K.そうでない方は14Kです。いわゆる、小ぶりなプロフィット型、ですね。

 コンヴァータもカートリッヂささっておらず、どうやら綺麗に綺麗に洗浄されたものか、ことによるとほぼ未使用、というような感じです。謎は深まるばかりですが、こういうのがウチにある、ということはとりあえず記録できたのでとりあえずよしとしましょう。

 

 

2023年4月28日 (金)

いちおう、あります

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 昨日、そして本日と、おとなしくケージの中で眠っている「ちち(仮名)」さん。夜はケージに入ったら朝までぐっすり眠る、という基本的なリズムが狂わなければこんなものなのですが、何かのきっかけでそれが狂ってしまうとぎゃん鳴きして家人を起こすのです。我々としてもご近所の皆様の睡眠を妨げてはなりませんので、仕方なくケージの扉を開けて外に出し、彼女が少し落ち着くまで添い寝をすることになります。

 皮肉なことに、この添い寝が必要ない日に限ってあれやこれやと床につくのが遅くなることが多く、彼女がすんなり眠っていた夜が明けた翌朝の方が飼い主の目の下のクマが濃い、という傾向にあります。

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 これも整理をする中で転がり出てきたモノ。メカニカルペンシルは大好物で、新しいものが出ると飛びつくいて、がっつり替え芯まで揃えるのですけれど、結局は使わずにしまい込むことがほとんどです。その使わない度合いというのはむしろ萬年筆より遙かに高いように思います。萬年筆であれば一度や二度はインクを呑ませて書いてみるのですが、メカニカルペンシルの場合は最初に中に入っていた芯すら使わないままというのがほとんどです。

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 0.2ミリ芯を使うものなんて、今では珍しくもなんともありませんが、これがその嚆矢であったようです。これまでよりも細い、ということはよりシャープな筆記線が残せるということだけでは飽き足らず、現在ではさして珍しくもない「芯を出さずに書ける」ということを大々的に訴求しているところに時代を感じます。

 この時代、蝕刻の格子柄というのは定番だったのでしょうか。萬年筆でもボールペンでも、各社、同じような格子柄を出しております。それが後の世でコレクターズアイテムになるなんてことは、もちろん当時それを作っていた人たちは思いもしなかったことでしょう。

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 そういうわけで、最近は新しいメカニカルペンシルが出ても手を出していません。最後に手を出したのはオレンズネロあたりだったかと思いますが、その中で、これまた使う予定もないのに、その外観というか、軸の表面の仕上げというか、それが主な動機となって購入したのがこちら。製図なんてやりませんし、もしやるにしても、今時はCAD。大学生の頃、鉛筆をマイナスドライヴァーのように削って書き上げた原図に烏口で墨を入れる、もうあと何本か入れたら完成、というところで無情にも烏口の横の方からボタッと墨が落ちて、ため息をつく気力すらない、ということを何度も経験しておりますので、製図用のメカニカルペンシル、というだけでうなされそうになります。

 まだまだ家の中には山のように転がっているはずなので、どんどん惜しげもなく実戦投入すれば良さそうなモノなのですが、結局、古いコップに立てた鉛筆を使ってしまいますので、ますます出番はなくなります。お嫁に出して元気に活躍して貰うのが一番良いのでしょうね。

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2023年4月27日 (木)

旧知

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 歩き去る「まりりん(雄と周知中)」さん。本日も水槽の水換えの間、施設内を自由自在に歩き回っておりました。彼(女)は自動ドアが苦手です。近づいていくと決して静かではない音をたてて開閉するので、その度に首をすくめて立ち止まり、じっとしている間にドアが静かに閉まってしまう、ということが繰り返されるのです。

 本日、職場にひょっこりとやってきたのは、旧知の人。実はその人がやや窮地にあって、手助けしてくれないかとやって来られたのです。

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 その人のご依頼自体は、私でもお力になれるようなことでしたのですぐに解決。驚いた、というか、やっぱりな、という思いもあったのですが、その方、いまだに煙草を嗜まれていたのでした。

 まぁかなりのお歳ですので、いまさら健康だなんだ言っても、とおっしゃってましたが、タバコのみには逆風が吹く中、いまだにロングピースを吸い続けてらっしゃいます。

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 かつては私も、ほんの少しだけ煙草を吸っていた時期があって、銘柄はやはりロングピース。箱を開けた瞬間の香りが好きでした。クリーム色のパッケージに金色の鳩、というイメージでして、いつからピースが濃紺のイメージになったのかは分かりません。けれど、こうして抽選で当たります、という萬年筆は濃紺です。

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 結構古い時代のセイラー萬年筆ですので、ペン先のこの面には金の品位や字幅の刻印はありません。鳩のマークの18金で、字幅はMFです。

 こういった懸賞ものというのは、欲しくてたまらない人には当たらず、別にそんなに思い入れもない、という人に当たることが多いような気がします。だからこそ、こうして放出されて、おかげで手元にあるわけです。

 知っている人、当たり前ですがみんなどんどん歳をとります。元気でいる間に、できるだけ顔を合わせたいものです。



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2023年4月26日 (水)

染まる

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 面白くなさそうな顔で寝ている「ちち(仮名)」さん。このまま相手をしていると、またぞろケージから出せと鳴き出しますので、そっとここから立ち去らないといけません。っこ2日ほど続けてケージの外で夜を明かしたせいか、本日はことさら元気がなく、ねむたそうにしておりました。ケージの外で寝る、ということは彼女にとって、馴れてはいるけれど、あまり安心できる、落ち着いて寝られるものではないということでしょう。寝入るまで飼い主が添い寝してやるので、それが目当てで外に出てくるのですけれど、途中で飼い主は自分の寝床へ行ってしまいます。彼女には、それが安心して眠ることができない理由の一つであるようです。

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 お片付けをしていて掘り当てた鉱脈がPILOTのペンばかりなので、PILOTが続きます。こちらはグッと新しくなって、カスタムヘリテイジ92。このあたりのモデルにあまり興味がないので、912とこの92、どっちがどっちだったかな、という程度の認識です。

 845くらいの大きさで回転吸入式の萬年筆を出してもらえたらなぁ、などと思うのですけれど、それなら845よりカスタム漆あたりだろうとなるかもしれませんし、そうするとお値段がとんでもないことになります。周年記念の萬年筆で回転吸入式なんて良いと思うのですが、ここのところは工芸品みたいなものばかり出されていますから、110周年もまた、ものすごいのが出てくるのでしょう。そうなるともう、手が出せない価格になるのは確実です。

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 なんというか、本当に華奢な感じのピストンですけれど信頼性はバッチリ。インクを入れてガシガシ使いたいところですが、ノンカラーの軸はインクに染まって汚くなりますから、なかなかインクを入れる決心がつきません。結局そのまましまい込んで、やがて持っていたことも忘れて、そしてこのように発掘されて、あぁ、これも持ってたんだ、となります。

 今回は見つかったペンの中からPILOTのものばかりをまとめて同じペンケースに収めるなど、私にしてはめずらしく整理整頓を心がけているのですが、果たしていつまで覚えているのか、そこが問題です。綺麗に保管してしまったために二度とお目にかかれない、なんてことにならないとも限りません。

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 字幅はBですけれど、ペン先自体そう大きなものでもないので、濃淡のよく出そうなインクを入れてヌラヌラと悪戯書きをして喜ぶ、というような使い方は出来そうにありません。罫の間隔の広いノートを用意して、毎日思いついたことなどを書き連ねる・・・という用途を思いつきましたけれど、それ、これまで50年あまり、何度もやろうとしては挫折して、というのを繰り返してきたものです。

 毎日そうやってマメに何かを書き残すことが出来るのだったら、自分でももう少しマシな人間になっていたはずです。結局、このペンもどこかで眠ることになってしまうのでしょうか。

 

2023年4月25日 (火)

掘り起こし

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 飼い主は夕方から録りためた海外ドラマを視聴していてそのまま寝堕ち。その間に床につき、ぐっすりと眠っていたはずの「ちち(仮名)」さんでしたが、深夜に飼い主が息を吹き返したときには、なぜかケージの外で過ごしておりました。根が臆病なワンコですので、ケージのように囲まれたところで寝ないと落ち着かないはずなのですが、ケージの外で寝る時間の方が遙かに長くなって、むしろその方が落ち着く、というのが夜中に外に出してくれと鳴く理由の一つなのかもしれません。あるいは、単に認知症的なものなのかも・・・。飼い主も他人事ではありません。気をつけなければ、もともとボンヤリとしていた頭の中がさらに視界ゼロへと進んでいくことは間違いありません。

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 G500といわれるペンと同じペン先が付いているけれど、どことなくふっくら、ぼってりとしたボディを持つ萬年筆。これの名前何だったかなと思いつつ、全く記憶がない私。過去にBlogを引っ越していて、その際に画像が全部お釈迦になっているので、過去に自分が書いた記事を読んでこれが何だったかを探り当てるということも出来ません。

 G500といわれるものと並べてみますと、紡錘型であるだけにわずかに全長が長いのですが、手に持った感じはともかく、軸径は同じものと思われます。キャップに関しては、それが樹脂で造られていることもあって、それこそぼってりと厚みのあるものになっている分、径も大きめになっています。

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 吸入機構を含めた首軸の部分は同じものと思われます。少なくとも目視では部分的に素材(の色)が違うといった違いがある程度。萬年筆としての心臓部分は共通で、胴軸とキャップが違うだけ、トヨタ自動車がお得意な兄弟車みたいなものなのか、それとも時系列で生産時期が違うだけのほぼ同じ層をねっらったモデルなのか、多分そんなところではないかと思っています。

 キャップを金色にして、全体的にスリムな感じにする。キャップトップもお尻も丸くしないでスパッと切る。そういうことで一見別のモデルのように見せる、場合によってはお値段も変える。そういうものなのか、そもそも販売されていた時期が異なるのか。あれこれ推測は膨らみます。

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 これは胴軸と首軸とのつなぎ目の位置を揃えて撮影したもの。名前を忘れられたモデルの方が、全体で木に胴軸を長めに作ってあることがわかります。同じ径でも、そういう小さなところの違いが手に持ったときの感触に違いにつながっていくのかもしれません。ボンヤリしている私でも何となく違うように感じてしまう、だから結構違う、ということなのか、いやいや、ボンヤリしているからこそ、全く同じものなのに違う感触を感じてしまうのだ、ということなのか。世の中で一番信じることが出来ないもの、それは自分自身ですので、自分はこう感じたから、というのは全くアテにならないどころか、間違っていると思った方が絶対に良い、という、妙な自信もあります。謎は深まるばかりです。

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2023年4月24日 (月)

君の名は

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 ぐっすり眠っていた「ちち(仮名)」さんでしたが、この後、ぎゃんぎゃん鳴きだして、結局、ケージの外へ。そこで飼い主がおもむろに床に寝そべって、さぁ、一緒にねんね、とやりますと、その横へ来てゴソゴソ寝床を整えて、しばらくするとすぅすぅ寝息を立てるようになります。そこまで行くと、あとはよほどのことがない限り朝まで起きませんので、飼い主はそぉっとその場を離れて寝床へ向かうのです。ここをしくじると朝を迎えるまでワンコと共に硬い床の上で眠ることになります。

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 これも整理中に出てきた1本ですが、じっと見つめて、なんだったかなぁ、と考えることしばし。名前が出てきません。最初、エリートにしてはずんぐりした感じだなぁ、ということで、キャップをとってみてさらに悩むことになりました。

 こんな調子で、一生懸命に蒐集した萬年筆も、それが何であったのか、何が良くて手元に呼び寄せたのか、ということを忘れてしまっては、もはや蒐集している意味がありません。けれどもこの、少々ボッテリとした感じの萬年筆、実に良い感じで、手放すのは違うな、と感じます。そうであればこそ、これを求めた結果、我が家にあるのでしょう。

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 あら、キャップをとるとこのペン先。G500なんかと同じですね。G500はR14Kのキャップで、しかも全体的にもう少しスリムな感じだったんじゃないかなぁ・・・とこれもまた記憶が曖昧。こうなると、G500だと認識しているものを探し出して、それと比較してみる必要があります。

 こういうことを書いていますと、WAGNERで諸先輩方にお目にかかった際に「愚か者!」と叱られてしまいますが、まぁ素人なのでしょうがない、と諦めて、お叱りを受けつつ教えを請うしかありません。近いところでは4月29日に横浜で・・・って、そんな日に新幹線に乗るなんて馬鹿げています。おそらく、グリーン車に乗っても隣に人が座るほどの混雑になることでしょう。そうなると・・・

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 だったらこの前の週末に浜松町の宇宙遊泳へ行けば良かった、ということも言えるのですけれど、宇宙遊泳はインクとガラスペンと紙ものなどが中心のイヴェントですし、あの何というか、とっても皆さん仲良くされているあの感じ、私のようなオッサンには羨ましいけれど中に入る勇気はないのです。もうオッサンですから。もう少し若い頃だったら危なかったかもしれません。その意味では、あのノリで助かっているとも言えるのです。

 そうなると、5月6日(土)に兵庫県民会館で開かれる第14回y.y.Dayで、N御大に教えを請うのが一番良いでしょう。皆さんも、黄金週間の最後の土曜日、神戸で萬年筆しませんか。

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2023年4月23日 (日)

たまには

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 昨日、せっかく置いて貰ったクッションからほとんど堕ちた状態で寝ていた「ちち(仮名)」さんですが、そのお姿を横から撮ったのものです。いずれにしてもカメラの接近など気にもとめず、というか気づくことなく、ぐぅぐぅとよく寝ております。人間でも歳をとると長い時間ぐっすりと眠ることは出来なくなるようで、飼い主も3時間または5時間というところで一度は目が覚めてしまいます。あぁこらもうアカン、と横になると、そのまま安らかな眠りに堕ちて、ふっと目を覚ましたときに、今、何日の何時なのか、ということをボンヤリした頭で考えるわけです。

 金曜日の晩に寝落ちしたときには、土曜日の未明に目覚めるわけで、そのボンヤリした頭で土曜日の朝が間近に迫っていることを認識できると非常に幸せな気持ちになります。逆に日曜日の晩に同じことが起きると、それはもう月曜日の朝が目前に迫っているということですから、サザヱさん症候群どころではない強烈な悲しみと落胆に襲われながら、残り少ない「夜」を充実したものにしようと必死で眠ろうとするものの果たせずに残念な気持ちで月曜日の朝を迎えるわけです。現職は本当に楽なお仕事なので、そんなこと思っていてはいけないのですけれど、それでも平日の朝が来るのは哀しいものです。

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 ジャスタスと同じペンケースに収まっていたのが同じくPILOTのスーパー、22K-AGMといわれている萬年筆です。正式な名称を何というのかは知りません。金メッキは純金もしくは23Kのものと、22K以下のものとで表記が異なります。22K以下のものは、まず金の含有量を示す〇〇Kを表記して、その後ろにAGMというのをつける、と決められています。同じPILOTでもグランディの22K-AGMですとキャップリングについた金のベルトの部分が派手にでこぼこしておりますが、このモデルでは平らな面になっています。

 天冠と尾栓の部分は、この時期の萬年筆らしい山伏が頭に着ける頭巾(ときん)のような形状になっています。この萬年筆を見てまず思うことは、こいつはテコ式の吸入機構を備えたものなのではないか、ということですけれど、残念ながらこのモデルにはCON-20が装着されておりました。比較的新しめのモデルということになるのでしょうか。

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 22K-AGMというのを見聞きして、こいつには22Kのペン先が付いているのではないか、と誤解される方もあるかもしれませんが、これはあくまでキャップリングのメッキのことであって、ペン先そのものは14Kです。グランディになると18Kのペン先になるようです。

 もし、普通の筆記具として誰もが萬年筆を使っているような時代に私が現役で働いていたとしたら、グランディはほしくても選ばない萬年筆だったことでしょう。服装と同じく、やはり地味にすること、安物を使うこと、というのを徹底していたと思います。今は萬年筆なんて趣味で持つものですから、地味なオッサンが派手な萬年筆を持っていても不思議でも何でもないわけです。その点は本当に幸せなことだと思います。

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 ペン先には、SOFTと刻印されています。そういわれても困ってしまいます。形状から想像されるようにヘロヘロなペン先ではありません。こういう萬年筆が普通に売られ、使われていた時代には、複写紙に書けるような硬くて頑丈なペン先を持つ萬年筆も普通にあったわけで、しかも仕事の道具として考えると、やはりペン先は堅い方が普通、というか使いやすいわけですから、ゆったりと撓りを感じながら文字を書きたい、というような人向けにSOFTというペン先が設定されていたのか、などとあれこれ想像してしまいます。このあたりは、当時を知っている先輩方にお伺いを立てて勉強していかねばならないところです。

 幸いなことにこのペンは綺麗に洗浄された状態で手元に来て、それ以来一度もインクを通していないようです。明日から5日間、また毎日のお仕事を頑張りながら、家に帰ったら萬年筆の発掘とミス買ったものの洗浄、整理と保管、という作業を続けていくことになります。

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2023年4月22日 (土)

せっかくの

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 こたつ布団のそばにクッションを置いて貰って寝るのが大好きな「ちち(仮名)」さんですが、寝ている間にゴソゴソした結果、大事な大事なクッションを跳ね飛ばしてしまって結局はカーペットの上で寝ている、の図。飼い主もそうですが、眠るというのはそのスタート、寝入りのところが大切なのであって、あとは意識なくただただ死んだように眠ってしまいます。寝入ってしまうまでに気持ちよいかどうか、だけなのです。

 萬年筆蒐集という趣味にしても、あの萬年筆欲しいなぁ、と恋い焦がれていて、いざ手元にそれがある状態になると、次の恋人が現れる、ということになりがちです。ちゃんとした趣味人ですとそういうこともないのでしょうけれど、私のようなえぇ加減な人間がものを集めるとそういうことになりがちです。

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 最近救出されたのがこちら、PILOTのジャスタス(初代)です。この個体には14KーFのペン先がついています。これの復刻版とされるジャスタス95の大きさを見てしまうと、頼りないぐらいに細く小さな萬年筆ですが、これが現役であった時代、萬年筆、それも普及品となればこれぐらいが普通だったはずです。

 現代の感覚でいうからそうなるのかもしれませんが、実にチープな見た目。クリップを見る限りでは、これ絶対鉄ペンやろ、という感じです。キャップトップの形状も、そして加飾なのでしょうけれど軸に彫られている溝も、いったんそういうイメージを持ってみてしまうと、とにもかくにもチープな感じです。そして決定的なのは手に持ったときで、樹脂軸ですからとっても軽い。軽くて細くてちっちゃめな萬年筆ですから、これが骨董品の中に混じっていて、「この中のペンどれでも500円」なんて書かれていたら、まず見逃されてしまうのではないでしょうか。

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 そういう意味においても、ヘンタイさん御用達のこの1本。私たちにぴったり、というくらいで、複数の人間、誰が使っても好みの柔らかさが得られるというペン先の機構が売りです。

 首軸に付いている、というか首軸のペン先に近い方をまるごと捻っていくと、エンペラーがせり出したり引っ込んだりしてペン先の撓り具合をコントロールする、というものです。

 せっかくの可変機構ですが、少々動きが渋いです。長いことほったらかしにしてあったので、ペン先に付着したインクが干上がってえらいことになっています。さっそくこれも、洗浄作業開始です。

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 矢印の方向へひねりましょう。写真で左の方向へ首軸を捻っていくとエンペラーがせり出してきて「硬く」なります。反対に捻っていくことで「柔らかな」書き味が得られます。本当でしょうか。

 実際、ハードな方にしたからといってギンギンに硬いわけでもありません。この時代の萬年筆らしく、そこそこ柔らかな書き味です。ガチニブというほどのことはありませんが、速書きをする人には良いのではないかと思います。

 反対に柔らかくしたい、ということで期待しますと、筆圧をかけないで書くことが重要になってきます。筆圧をかけるとペン先が割れる、それは人に見せびらかすときにはそれで面白いのですけれど、そんな状態ではインクが来ませんから文字を書くことは出来ません。今も昔も、筆圧が高い人には萬年筆というのはさほど向いてない筆記具だと思っております。萬年筆を使い続けることで、筆圧が下がってくる、というのも、その人の書き方がどのくらい完成されているか、書き慣れているかということとの関係もありますから、一概には言えないところでしょう。確かなことは、この萬年筆はやっぱり、ヘンタイさんに持って貰うのが幸せ、ということではないでしょうか。

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2023年4月21日 (金)

呑み会

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 コロナ禍以降、この世からなくなったのではないかと思っていた呑み会。日付が変わっても呑み会から帰ってこないお姉さんを待つことなく、熟睡モードに入っている「ちち(仮名)」さんです。いまでこそ埼玉県に抜かれましたけれど、かつて県外就業率日本一を誇っていた我が奈良県。当時は職場が県内にあっても、ちょっと気合いの入った呑み会は大阪でやる、という不文律のようなものがありました。

 大阪ミナミの難波駅でいうと、奈良方面へ帰ることの出来る最終電車は、近鉄が午前零時ごろ。当時、湊町駅という名前だったJR難波駅からで零時半頃。若くて今よりアホだった私などは、いつも時間を忘れて飲み歩いてはこういった電車を逃して、それよりも最終が遅い、という理由で京都方面へ向かう京阪電車によく乗ったものです。京都方面へ向かうとは言え、最終電車は大阪府内止まり。その衆手名足の駅からタクシーを拾うと、大阪市内からタクシーに乗るのと比べて半分ぐらいの運賃で帰れる、という裏技的なものがあったのです。その当時はまだ週休2日制なんてものはありませんでしたから、土曜の夜はまさしくサタデーナイトフィバーで、難波駅前には「奈良へ帰る人、送ってくよぉ!」と白タクの客引きが盛んでした。ローレルとかマーク2ぐらいの車に6人ぐらい詰め込まれるので、私は利用しませんでしたけれど・・・。

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 今ではそういう気合いの入った呑み会やるなら金曜日。それに協賛するということで、金曜日には、できるだけ金色の萬年筆を出すようにしておりますが、ガワが金色だからといって上等な萬年筆とは限りません。

 セイラーのショートタイプ。土曜日の晩に宴会をやっていたような時代には、どこの家にもこういった萬年筆の1本や2本はあったものです。今ではちょっとしたノベルティというと社名や商品名入りのボールペンですけれど、その頃はまだまだ萬年筆も多かったのです。私の実家は親の職業が教員だったこともあって、あっちこっちでこういう普及品の萬年筆を粗品として貰ってきていて、書棚の抽斗を開けるとそういう萬年筆がぎっしりと詰まっておりました。

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 これまでにも何度も書いておりますけれど、こういう、日本刀と鞘みたいな関係の、スッと抜けるけれど抜け落ちはしない、軽い力で収めることができる、バネかつら式嵌合の萬年筆、もっともっと世に出て良いと思うのですが、復刻版的なものを除いて、ほとんど出ませんね。舶来ものでは望むべくもないので、国産各社にはぜひ出していただきたいものです。

 ただ、ネジ式嵌合の萬年筆であっても、上着の内ポケットに挿しておくといつの間にかキャップだけになってしまい、本体はポケットの内側に転落してむなしく布地にインクを吸わせている、などということが普通にある私。こんな、するりと抜き差しするような萬年筆を持ち歩いていたら相手のないキャップばかりが何個残るのか想像もつきません。スポーツ無能な人間は、萬年筆をポケットに挿して歩くことすら満足には出来ないのです。何とも哀しい現実です。

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 サッとポケットから抜き出して、シュッとキャップをとり、スッとお尻に挿してグゥ~ンと長くなったペンを握ってさらさらと書く。まさしくはっぱふみふみの世界です。そうやって颯爽と萬年筆を使えるような人になってみたいものです。

2023年4月20日 (木)

無双

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 お散歩している「まりりん(求愛中の雄)」さん。右手に分電盤があって、設備の古さゆえ、ブ~ンという共振音がするのですけれど、それが気になるようで、目一杯首を伸ばして音の正体を確かめようとしているのでしょう。

 カメの呪い、いやノロいなどといわれますけれど、カメは結構速く移動します。こうして水槽の水を取り替える間だけ、と思って野に放ってしまいますと、気がついたときにはどこかへ行ってしまって見つけられない、ということもよくあります。基本的に臆病な生き物ですから、どこへ行ったのかと探すときにはものの影になるところや家具の隙間などを探すのですが、手を伸ばしてもつかまえられないぐらい変なところへ入り込むこともあり、それによってカメ自身が危険にさらされてしまうこともあるので、遊ばせるにしても目を離すことはできません。何より、人間に踏んづけられてお陀仏、というのが一番怖いのです。

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 キュリダスとキャップレスの長さ比べをしたあとで、歴代キャップレスにはもっと長いものもあったのでは・・・と思い出して、ダブルの個体を探し出して来て比べてみました。確かにキャップレスの中では長いのですけれど、それでもキュリダスの異様な長さには及びません。

 今回は一般的なキュリダスですが、長さはマットなものと変わりません。しかし、これが初期ロットということもあるのか、マットなものに比べてノックするときの感触が安っぽいというか、カチャカチャしている感じがします。そこは工業製品ですから、日々改良が加えられているということなのでしょう。

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 何か大きくて立派な萬年筆はないかなぁ、と考えたのですが、何せ整理整頓が出来ていないので、すぐに出てくるものの中ではウォーターマンのルマンぐらい。これも結構大きな萬年筆ですけれど、それでもキュリダスよりは短いのです。

 何でキュリダスはこんなに長いのか。逆に、キャップレスはあの長さに収まっているのか。キャップレスはペン先が中のシャッターを押すようにして出てきますけれど、キュリダスではそんなことはなく、シャッターが開くのとペン先がせり出してくるのとは別の動きのようです。それがこの長さの理由の一つなのでしょう。

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 PILOTの845やペリカンのM1000も、キャップをしめた状態ではキュリダスより短いのです。そう、キャップをポストすることを考えると、筆記しない状態でキュリダスより長いような萬年筆はどうにも使いにくいものになるのかもしれません。いずれにせよ、キュリダスを日常的に持ち歩いて使おうとすると、ペンケースなども選ぶでしょうし、胸ポケットへの収まりも良くないでしょう。この長さや使い勝手が良いのだ、という人もいるでしょう。でも、私はどうにも合わないような気がします。まぁ、インクを入れたキュリダスを使ってみたことがないので、あくまで想像でしかないのですが。

2023年4月19日 (水)

せぇくらべ

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 誰もいない館内をお散歩中の「まりりん(この名前でも雄)」さん。撮影者の悪戯心で、ちょっと前のキャップレスと背ぇくらべです。昨年の秋に側溝の中でうごめいていたところを保護された彼女(いちおう)は、保護されてしばらくは人の顔を見ると口をパクパクさせておりました。これはお腹がすいているんだろうなぁ、ということで、とりあえず近所の人がワンコ用のおやつ、鶏のササミをくださったのを与えると、猛烈な勢いでパクついて完食。ただ、カメさん専用のおいしい匂いのする餌を食べるようになってからは、鶏のササミには見向きもしないようになりました。あとはニャンコ用の魚の身をそのまま、なんていうおやつ類が好きなようですが、健康のためにもカメさん専用の餌で育てております。

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 何がせつのうてカメと背ぇくらべせなアカンねん、とキャップレスが文句を垂れそうなので、キュリダスとの背ぇくらべを敢行。このタイプのキャップレスは現行品よりも1ミリか2ミリ短い感じですが、ほぼ同じ大きさと考えて良いかと思います。

 プラチナノックの昔から、プラチナ製のキャップのない萬年筆は大きなストロークをその特徴としておりますので、ノックボタンも長く、それがグイッと奥に進む感じで、当然のことながら飛び出してくるペン先もしっかりと大きい、というか、全体像が見える状態になっています。

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 隠れてしまっていますけれど、キャップレスの方は14K。キュリダスに関しては、今後とも、金ペンつきのものは出てこないのでしょうか。キュリダスにしてもプロシオンにしても、普及価格帯の萬年筆ではあるけれどもしっかりした箱に入って売られており、安物感はそれほどないのですけれど、これは金ペンじゃない、という脳内のささやきが色々と邪魔をするのでしょうね。

 かつてWAGNERの定例会などでは、鉄ペンだと調整してくださらない調整師さんもいたほどです。ところが、最近はあちこちから鉄ペン付きの、それでいて魅力的な萬年筆がわんさか出てくるので、もはや金ペン先付きにこだわらないという人も少なくないのではないでしょうか。私自身は昭和なオッサンですから、やっぱり金ペン先付きの萬年筆が良いのですけれど、ふだん、一番よく使っているキャップレスの黒マット軸は、販売当時そのままの特殊合金製ペン先付きです。いや、これの書き味が実に良いので離れられないのです。ブラインドテストなんかやられたら、鉄ペンと金ペンの違いなんて絶対わからないだろうな、という、感覚の鈍い私なのです。

 それにしても、キュリダスの口でかいなぁ。最近はマツダのCXなんちゃらとか数字のヤツとか、よく売れてるらしくて路上で遭遇することも多いのですけれど、私が出会うマツダ車はアホほどのんびり走ってるか前車に追突することが人生の目的と思っているかのどちらか、ってことが本当に多くて、そういうのに追いかけられてると、ほんと、あのパカッと鯉が口開けてるようなフロントグリルがミラー一杯になる、あれを思い出してしまうのですね、このキュリダスの口。シャッターもろに見えてるやん、とツッコんでしまいます。いや、ひょっとしたら指なんかも突っ込めるのかもしれませんね。

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2023年4月18日 (火)

ひとばしら

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 こちらをうかがってはいるものの、襲ってくる睡魔に負けそうになっている「ちち(仮名)」さん。この調子ですとすんなり眠りに堕ちて、朝になるまで目が覚めることはないでしょう。今夜は久しぶりに安心して眠れそうですし、朝起きてから「ゆうべは大変で・・・」と聞かされる事もないでしょう。わんこは元気でさっさと寝てくれるのが一番です。

 飼い主は相変わらずゴソゴソとお片付けを続けております。本日は大量に紙ものが出てきましたので、5月6日(土)に兵庫県民会館で開催されます第14回のy.y.Dayに持ち込んで、会場受付の近所に積んでおきます。これは使えそう、というモノがあれば自由にお持ち帰りください。

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 もともとはWindows7が載せられていたノートPC。ブルーレイ対応のドライヴがついていて、独立したテンキーまであるという豪勢な造りですが、今となっては相当に古いもので、そのままではまず使い物になりません。core-i5搭載ですが2000番台ですし、メモリは増設したといっても8GB、HDDでは起動するまでに寝てしまうのでSSDに交換してあります。

 現状はWindows10が動いているのですが、この黒い魔ソフト非推奨のマシンにWindows11を載せたら面白い、ということで、あちこち調べ回ってインストールしてみました。

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 当然のお言葉。インストールする際にシステムをチェックしているので、こんな古いマシンは当たり前のようにハネられます。そこで、禁断のレジストリエディタを起動してゴニョゴニョやることでこのチェックを回避。さらには、インターネットに接続していないとインストールさえもすすめることが出来ないというのを、これまた回避する呪文を唱えてオフラインでインストール、ということをやってみました。

 ネット上には多くの先人達の貴重なチェレンジで得られた知見が一杯。それらにおすがりすることで、あっさりとインストールできてしまいました。ただし、今後の大規模なアップデートにはおそらく対応できないと思われます。

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 それでも、アップデートって何? なんて人もたっくさんいることを知っておりますので、あえて実行して、現状は快適に動いております。今はネットにつながっていればOfficeのファイルだって開いて編集することが出来る時代です。OSしか入っていないこんなPCでも、何かの役に立つかもしれません。

 だいたい、このPC遅いなぁ、なんてのはある程度快適なPCを知っている人のセリフ。その用途の大部分がネット閲覧やメールのやりとり、SNSのチェック、なんて事であればこれで十分です。と、いうことで、これはy.y.Dayの景品にします。抽選で当たる人、ごめんなさい。

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2023年4月17日 (月)

もういくつ

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 今夜も夜中に鳴いてあげるわよ、とでも言いたげな「ちち(仮名)」さん。この表情を見て、飼い主も早々と風呂を済ませて寝る準備を整えております。要は何かのきっかけで目を開けたときに家族の姿が見えたら鳴いてみる、ということなので、目を開けても誰も見えない、気配もしないということが大切。飼い主はいったん寝てしまったら最後、雷が鳴っても起きないので、その後のことは他の家族におまかせするしかありません。

 定年退職後の再就職でほとんど名誉職という感じの私ですが、それでも4月なので、新年度のスタートに合わせてあれこれとやらなければならないことがたくさんあります。それでも、毎日のらりくらりと過ごしていますので、肩凝りも腰痛もないという幸せな毎日です。あまりにのんびりしすぎていて、気がつけば告知を忘れておりました。

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 何というか、カッコいいですね。毎度お世話になっていながら、このアングルで見上げたことはほとんどありませんでしたので、へぇ、こんな風に見えるんや、と初めて思いました。かつて新大阪駅周辺で開催されていたWAGNERの定例会がここを会場として開かれるようになってからどのくらい経つのでしょうか。我らがy.y.Dayも、大阪湊町(JR難波駅)にある大阪市の市民学習センターで第1回を開いてから、今年で14回目となります。運営母体は同じですけれど、神戸ペンショウとはまた違った味のあるイヴェントですので、皆さん、ふるってご参加ください。

 こういう告知を開催3週間前にやろう、と思っていたのに、もう3週間を切っているのです。5月1日、2日に休暇を取れば、4月29日から9連休という人もいるかもしれませんが、その大型連休の最終日はゆっくり休んで、その前日に萬年筆で遊びましょう、ということです。

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 y.y.Dayではおなじみの会場。今年はここをメイン会場として、同じフロアにある1001会議室をワークショップなどの会場としています。ワークショップが開催されない時間帯は、1001会議室で歓談したり戦利品の確認をしたり、はたまた自慢のコレクションの見せびらかし等、おくつろぎいただければと思いますが、ワークショップの準備が始まりますと「強制退去」となりますのであらかじめご了承ください。

 出展者との会話を楽しむ、というのもこういったイヴェントでの楽しみの一つですが、毎度お願いしておりますように、出展者の独り占めは、他の参加者、特に私のように気の弱い人にとっては大きな妨げになってしまいます。年に数回全国各地で開かれている宇宙遊泳というイヴェントがありますが、私はアレが大の苦手。というのも、出展者と参加者(お客さん)との顔なじみ感が凄くて、はからずも一見さんお断り的な雰囲気が醸し出されてしまっているように勝手に感じてしまうのです。y.y.Pen倶楽部、すなわち優しく愉快なペン倶楽部ですからして、そういう雰囲気を醸し出さないように気をつけていきたいと思っております。信三郎帆布のエプロン掛けた人には何でも気軽に話しかけてみてください。大型連休の最後は、神戸で楽しく萬年筆しましょう。ご参加くださる皆さん、できればマスクのご用意をお願いいたします。

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2023年4月16日 (日)

目減り

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 昨夜はずっとケージの外で過ごした「ちち(仮名)」さん。そういうことをした翌日、つまり本日はお昼過ぎまでご飯も食べずお散歩にも行こうとせず、ずっと寝ていたようです。見た目にはケージの中であろうが外であろうが同じように眠っているように見えるのですけれど、やはりケージに入って眠る、というのは安心できるようで、そうでない場合は一定の警戒心を持って寝ているようで、結構疲れるみたいです。それならば、最初から夜中に鳴き叫んだりせず、おとなしくケージで寝ていれば良いのに、と思うのですが、そうもいかない事情があるようです。

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 始まりはこれ。なんでこんなに少ないのか、というところから、手持ちのカートリッヂをあれこれ引っ張り出して、この週末、机の上に立ててそっとしておきました。これは特に少ない方で、半分近くインクがなくなっています。

 蒸発、ということならば、インクに含まれる水分がなくなっていっているということで、インクの「色」を出している成分がそのまま残っているとすると、ずいぶんと濃いインクになっていると考えられます。しかし現実には、そういうカートリッヂを挿しても、それほど濃いとかネットリしているとかいうこともなく、何となく書けてしまいます。

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 おそらく、正しいのはこういう感じ。つい最近手に入れたウォーターマンのカートリッヂです。もしこいつの中味が減っていたら迫力のある絵になったと思うのですけれど、残念ながらそうはいきませんでした。

 その他、国産各者のカートリッヂなども見てみましたら、どれもこれも規定量より少なくなっているように思われました。

 では結論。手に入れたのなら、しっかり使いましょう。使わないでおいておくと、こういうことになります。濃くなったインクを使い続けるとどういうことになるのか、いまのところ、最も使用頻度の高いキャップレスに古いカートリッヂを継続使用しておりますけれど、書くということに関しては特に異常は感じません。もっとも、私の鈍い感覚ですからあてにはならないのですけれども。

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2023年4月15日 (土)

景品とお土産

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 お食事中に写真を撮られて迷惑そうな「ちち(仮名)」さん。それでもしっかりとおいしいところだけは食べてしまってから、何なの?とこちらを見上げてきます。朝と夕方、2回のお食事ですが、そういえば大昔はわんこの食事は1日1回が良い、なんてことがよく言われてました。それに今のようなきちんと設計されたドッグフードを与えるというのはむしろ少数派で、家族が食べたおかずの残りを与えるなんてことが普通でした。

 飼い主が小学生の頃に飼っていた雑種犬は、お味噌汁の残りに魚のアラその他、そして冷やご飯を放り込んで鍋で煮込んだもの炊いたものを、夕方、たっぷりと貰っていました。味噌汁に入っている細かく刻んだネギを非常に器用に残しているのに感心しておりましたが、まさしく無知は罪悪、ネギをわんこが食べると赤血球が崩壊して死んでしまう・・・なんて話を聞きますと、昔は本当におおらかというか、わんこはかわいがるけれども今とは違う接し方だったのだなぁと思います。

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 5月6日(土)に兵庫県民会館で開かれる第14回のy.y.Dayに向けて、抽選会の景品になりそうなものを探しています。いくつか候補を挙げてから、他のメンバーが出品するものは何かを聞いて、景品の質や量を調整しようと思っています。会場を借りる費用などをまかなうために来ていただく方にはお一人、または一家族につき1000円の入場料を頂戴しますが、その分、良識あるヘンタイ倶楽部主宰がかき集めてきた種々のお土産をお持ち帰りいただきます。受付でお金を払うと、ある程度数が揃っているものでしたら「どうぞ」と全員にお渡しします。「そこにあるものを適当に持って行ってください」というパターンも、ひょっとしたらあるかもしれません。我が家に山のようにツンであるインクなどはそういうスペースに積んでおきますので、興味のある人は拾って帰ってください。

 で、入場券には抽選券というものがついています。午後3時から4時頃までの間に会場にいられる、という方は、ぜひこの抽選券を切り取って抽選箱に入れておいてください。親方が抽選券を引いて、「何番!」と発表しますので、ご自身の入場券に記載の番号と照らし合わせて、当たりが出ていれば景品をお持ち帰りください。

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 今年の景品、候補の一つはコクーンの3本セットを軸に、萬年筆関連の附属品をあれこれ袋に詰め合わせて、と思っています。ところが、これも予定に過ぎないのであって、他のメンバーがもっと豪華な景品を用意するとなったら、私もグレードアップしていかなければなりません。あくまで予定にすぎません。

 ちなみに、昨年のy.y.Dayでは、クッキーの空き缶に萬年筆を何本か詰め込んだセット、というのを景品にしましたが、見た目が地味すぎたので今年はもう少し見た目も派手にして、もらったぁ!感を演出できればと思っております。

 こんなのを景品にしたら面白いんじゃないか、なんて提案も歓迎ですが、あまりに高価なものはダメですよ。あくまで景品、貰った方は嬉しいけれども、恐縮してしまうほどではない、というぐらいにしたいと思っています。個人的には親方とケロ御大あたりの景品、何かエグいのをカマしてきそうな気がします。

 5月6日(土)は兵庫県民会館へ。遠方の方も、次の日がまだお休みですから、大丈夫、新幹線の新神戸駅から地下鉄で2駅です。

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2023年4月14日 (金)

いずこへ?

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 これでもカメラを避けているつもりの「ちち(仮名)」さん。歳とともに、カメラを避ける動きも鈍くなってきました。足腰も弱っておりますけれども、相変わらず食欲は旺盛で、夜中に起き出して鳴くときの声も元気そのものです。

 そういえば「くま(仮名)」さんも、その最期のとき、ワンコ用のチュールをおいしそうに食べて、さて水を飲みに・・・と数歩歩いたところで絶命したのだとか。間近でそれを見ていた妻はさぞ驚いたことでしょう。すぐさま私の携帯に電話をくれましたけれど、沈着冷静な妻に似合わず何を言っているのかわからないような状態でした。いつの日か「ちち(仮名)」さんもが虹の橋を渡る時が来るわけですが、できればそのときにそばにいて見守ってやりたいものです。

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 PC作業をしている机の脇に筆記具の入った箱が無造作に積み上げてあるのですが、昨日、ふとした弾みでその山が崩れて、まぁさほどの大惨事もないので淡々と積み直したのですけれど、崩れた山の裏から出てきたのがこれ。例によって、面白がって買ってみたのはいいけれど開けもしないでそのまま放置、といういうものです。

 大好きだという萬年筆ですらそんなに文字を書かないオッサンが、鉛筆、それも筆記前にワンアクション必要になるようなものを使うとはとても思えません。そういう想像力はないくせに、これ、持ち歩くのに便利やろなぁ、といういらん想像力だけは持ち合わせているのです。

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 銃弾のような、というかそれしかないだろうという形。クリップも着いているので胸ポケットに挿して持ち歩くこともできます。どのようなことでもマメにメモをとるような人には便利でしょう。私は必要なことですらメモをとらないので、全く使い途がありません。

 社会人になって1日目、新任者が全員集まるという研修の席でメモ取りなさいと公開処刑された過去を持つ私にとっては、メモや手帳などは全く無用の長物です。けれども、歳をとって、今その瞬間に聞いたばかり、見たばかりのことを忘れてしまうようになってきたので、最近は職場内限定ながら、常にメモができるような用意をしています。これは進化なのか退化なのか、自分でもよくわかりませんが、他人に迷惑をかけることは防げるでしょう。

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 筆記時は、銃弾の先端にあたる部分を引っこ抜いて、逆さまにして薬莢にあたる部分に射し挿し込みます。この鉛筆の部分は、チビってきたら削って使うというわけではなく、ごっそりと新しいものに交換するようになっています。だから、削って円錐形にする部分が金属製なのです。

 添付されていた説明書には、鉛筆と消しゴムは別売のリフィルをお使いください、とあるのですけれど、消しゴム? いったいどこに着いているのでしょうか。あちこち捻ったり引っ張ったりしてみましたが、これ以上外れる部分はありませんでした。まぁこれも、何かのイヴェントの際に景品となる運命でしょうか。

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2023年4月13日 (木)

喧騒

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 今はまだ黙って寝ている「ちち(仮名)」さん。しかしこの先、何かを思い出したりすると突如鳴き始めて、その声は深夜の住宅街に響き渡り、ということになりますので、できるだけ刺激しないように、飼い主も早く寝るようにしなければなりません。

 新しい年度の始まりで、私の職場にはこの春から小学生になった子どもたちも顔を見せるようになりましたが、これがまたものすごいエネルギーを持った連中で、正直、毎日が消耗戦です。小学生の前に出てお話をする人がよくやること、それは「こんにちはっ!」ですね。近くで聞いていると耳が悪くなりそうなでかい声で挨拶をされて、子どもたちもそれに負けじと元気に挨拶を返すのですけれど、このような場面で、どういうわけか「あれっ、元気がないなぁ・・・じゃ、もう一度。こんにちわぁっぁ~!!」なんてことをやる人が少なからずいるのです。いや、これはもう、末代まで悪影響を及ぼす愚行、悪行ですから、子どもたちの前に出る人は絶対にやらないでいいただきたいのです。

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 ロングプロダクツ、というか大西製作所謹製の、その名も錦鯉。苦節んん年、ついにM1を制した漫才師さんがいますけれど、そういえばその方も、大きな声でこんにちはと怒鳴って相方が突っ込む、というところからステージを始めてらっしゃいます。子どもは流行りもの命ですから、当然、その真似をする。かくして、日本全国津々浦々で、意味もなく大声を出す子どもが増殖していきます。

 いや、漫才師はそれがお仕事ですから責めるつもりはないのですけれど、それ以外の人が子どもたちの前に立つときは、元気に、かつ穏やかに挨拶をして、スッとお話に入っていただけたらと思うわけです。ロックのコンサートじゃないのですから、オーディエンスを煽りまくるというのは止めていただきたい。そういう大人がほとんどになっているので、子どもたちは意味もなく喧騒な存在になっているのだと思っています。

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 子どもが遊んでいれば、当然やかましい。そんなのは当たり前ですが、そのやかましさが必要以上のものになっています。もともと子どもに限らず人間に備わっている承認欲求。それが満たされないとき、大人であれば凹んでおしまい、なのかもしれませんが、子どもの場合は満たされるまでアクションをとり続けます。自分の周りで、自分を超えるようなパフォーマンスがあれば、当然、それを超えようとします。まさに阿鼻叫喚とはこのことでして、毎日そういう環境でお仕事をしておりますと、正直、慣れっこになってしまうのが怖いところです。

 でも、ダメなんです。昔々の小学生だってやかましいことはやかましかったのです。けれど、小学生でも上の方の学年になっているのに、いつまでも奇声を発して人の目を引こうとする子どもの割合、確実に増えてきています。そういう子どもはそのまま中学生から高校生、やがて大人になっていった揚げ句、恐ろしいことに親になって子どもを育てるようなことまでするのです。

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 奇声を発しまくるわけではないけれども、私なんかも子どものまんま年齢だけ大人になったクチですから、子育てなんてする資格は本来ないのですけれど、皮肉なことに子どもを育てる仕事に就いていましたので、まぁ何とか、世間様から罰せられることのない程度に、死なない程度には子どもを育ててくることができましたが、そんな出来損ないの親だった私から見ても、わぁこいつは酷いなぁ、というような親御さんをたくさん見たり聞いたりします。私などは遠からずこの世から消えてしまうのでまだ気が楽ですけれど、そういう人や、そういう人に育てられた、というか影響を受けてきた人たちと同じ社会で暮らしていくのは、相当に根性のいることだろうなぁ、と思います。

 でもまぁ、悲観することばかりではないのも事実で、例えば万年筆関係の会合で出会う高校生屋中学生を見ていると、この歳にしてヘンタイなのかぁ、と気の毒には思いつつも、さて、自分がこの子と同じぐらいの時にはこんなにしっかりしていなかったよなぁ、と思うわけです。なので結局、あぁもうだめだ、日本の未来には期待できないぞ。。。なんて思っているオッサンオバハンが死に絶えたら、結構いい社会になるのかも、と思ったりもします。

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 要らん事ばっかり書いてきて、ふと気づきました。肝心の萬年筆のこと、何も書いておりませんね。このアセテート製の万年筆、かわいそうなことに一度もインクを通して貰ったことがないのです。ペン先も、そしてコンヴァータもシュミット製。金ペンではありませんけれど、われらが親方にお願いすれば、そこら辺の金ペンなんか足下にも及ばない、夢のような書き味に仕上げて貰えることでしょう。

 さて、開催まで残り3週間先ちょっととなりました第14回のy.y.Dayですが、今年もまた、あれやこれやと楽しんでいただけるような企画を考えております(私ではなく、親方その他の皆さんが、ですが)。今年もまた、ホンマかいなというような豪華賞品が当たる抽選会をやります。また、このところほとんどやっていなかった、y.y.Pen倶楽部による萬年筆とその周辺の展示販売も行います。とりあえず5月6日の予定はあけておいてください。兵庫県民会館でお会いしましょう。これは少々やかましくなってもかまいませんので、わいわいと楽しくやりましょう。

2023年4月12日 (水)

「変」わったモンを探す

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 寝てはいるけれど眠ってはいない「ちち(仮名)」さん。昼間しっかり寝ていますから、夜になってケージに入ってもすんなり眠るわけではないのです。ちょっとしたきっかけで起き出して鳴き叫ぶので、近くにいないのが一番なのですが、昨夜も延々と鳴き叫んだらしく、結局、長男が深夜のお散歩に連れだして、その後、居間で添い寝をして落ち着かせてくれたそうです。

 ワンコの安全のためにも、家族がみんな床についた後は、ウロウロできないようにケージの中で寝ていてほしいのですけれど、昨夜はそれもかなわず、結局、昼間と同じように朝まで居間で寝ていたのでした。

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 本日、急な指示が降りてきたので、現場は大混乱。これまで、本部からの書類は本部の一室にある鍵のかかったロッカーに収納されていて、我々は都度都度、自分の名前を記載してロッカーの鍵を借り、中の書類を取り出す、ということになっておりました。何でも、自分のところ宛てではない書類を持って帰ってしまった人がいたらしく、件の書類は結局行方知れず、ということで、そうした厳重な対応をせざるを得なくなったということのようです。しかし、こういう面倒なことは評判が悪くなるもので、ついに労働組合からの申し入れで廃止が決定。代わって、各事業所においては角形2号の封筒が収納できるような、書類を収めて持ち運べる入れ物を用意しなさい、という指示が出されました。

 世の中、A4、あるいはA4ファイルサイズのものを収納できるようなグッズであふれておりまして、そもそも角形2号という封筒自体がそのサイズのものをすっぽりと飲み込んでくれるもの。そいつを難なく収められる大きさの入れ物、ということですと、B4サイズの紙が収まるものと考えられますが、そういったものは手に余る大きさで、持ち運びしにくいのが難点です。ならば、奈良の田舎を飛び出して大阪の大きな文房具屋さんで探してみようとなった次第です。

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 大阪市内、ここはミナミ、道頓堀川のほとりですが、いや、もうここは日本ではない、いつの間にかどこか他所の国の自治領か何かになったのではないか、と思うほどに、外国から来た人で埋め尽くされておりました。やたらに体のデカイ欧米系に、耳がやられそうになるほどの大声で切れ目なくしゃべり続けている中国、朝鮮系の人。東南アジア方面からの人は、ムスリム(の女性)が多いこともあって穏やかな感じ。皆さん観光目的ですから、ゆったり、ぶらぶら、そしてふらふらと好き放題に歩いたり立ち止まったりで、邪魔なことこの上ないのですが、インバウンド需要にでも頼らないことには経済が回らないという情けない国に成り下がった以上、仕方のないことなのでしょう。

 大阪の人間は串カツみたいなもん、まぁ食べへんで、というわけですけれど、かの有名な串カツだるまさん、どこの店舗でも店先に立っている厳つい顔したおっちゃんが、道頓堀ではビルの上に立ってはります。しかもこれ、最初は川の向かいのドンキホーテのペンギンをにらみつけてるのかと思いましたが、回るのですね。おもわず、観光局になって写真に収めてしまいました。

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 結局、探していたものは「これやっ!」というものを見つけられず、すごすごと奈良へ帰ってきたのですが、それだけでは面白くないので、今全国各地で猛威を振るいつつある10円パンを買ってみました。大人の手ほどの大きさのある大判焼きですが、型に液体を流し込んで、箱入りのプロセスチーズを三枚におろしたぐらいのでかいチーズの固まりをポンとのせて焼くのですね。したがって、年寄りにはなかなか食べるのがしんどい、こゆいお味です。

 明日は木曜、間もなく金曜、そして週末。少し変わった入れ物探しはまだ続きそうですが、これだけ外国から人がなだれ込んでいるということは、やっぱり気になるあの病気。5月6日のy.y.Dayが終わると5類相当になってしまうわけですが、皆さんも気を緩めることなく、かかったら難儀な病気やで、ということを肝に銘じてゴールデンウィークに臨まれるのがよろしいかと。ちなみにy.y.Dayにおいても、できましたら会場内ではマスクの着用をお願いしたいところですが、強制は出来ません。参加してみようかな、という皆さん、ご自身とご自身の大事な人を護るためにはどうするのが良いか、各自でしっかりと考えた上でご判断をお願いします。どうして欲しいねん、と聞かれたら、やっぱり、マスクをしてほしいです、と答えることになろうかと思います。警戒を怠ることなく、楽しい大型連休の計画をたてましょう。

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2023年4月11日 (火)

生贄?

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 暗くして寝やすい環境を整えてあげても、やっぱり寝ないときは寝ない「ちち(仮名)」さん。人間でも夜中に徘徊したり大声を上げたりするお年寄りがいて家族は疲労困憊、ということがありますけれど、我が家の場合、私自身はもうしばらく大丈夫として、夜中に騒ぐ愛犬というものに悩まされる、ということが続きそうです。

 放課後に小学生や中学生が集まってきて遊ぶのが今の職場なのですが、中学生の定期テスト前には教員OBの方に講師を務めて貰っての学習会なんてものもやっております。で、コロナ禍以前にはそのときにご飯を炊いておいて、勉強の合間におにぎりを提供する、ということもしていたそうです。実に心温まる話ですけれど、このご時世、「食」を提供するのにはとんでもない覚悟が要ります。本日開かれた会議でも、コロナ前にやっていたことはすべて復活すべし、という方々が強硬に迫ってこられたのですけれど、施設長としては「食」の提供には簡単にYESと言えませんので、話し合いは平行線。市販のおにぎりなどの提供ならばOK、という妥協案も蹴られてしまいました。

 今、教育現場がいかにブラックであるか、ということが広く知られるようになってきて、そんなもん、民間ではもっと酷い、甘えるな、という声も結構ありますけれど、そうなると、人間扱いされない職場に好んで飛び込んでいく人が少なくなるのも道理。現職の教員も次々と倒れていく中で、全国的に深刻な教員不足となっています。本日の会議に出席していたベテランの先生が、「いや、行使してくれそうな人は一杯いるんだけれど、学校で授業や仕事にPC使うなんて考えられないから、ってみんなに断られるんですよぉ」と鬼の首を取ったような顔をしておっしゃってたのですが、実に、こういう「よく出来る先生」が教育現場の改革を邪魔しているのです。こういう人は、コロナ禍以前に学校でやっていた行事はすべてそのまま復活させるべし、なんて平気な顔して言うのですけれど、そんなこと本当にやったら、遠からず、日本中の学校の先生がみんないなくなってしまうでしょう。教員を苦しめているのは教員、なのです。校長をしていたときに、こういう負担の大きいことはもうやめよう、と提案すると、一番強烈に反対するのは最前線に立つ先生方でした。こんないい人達ばっかり、どんどん、力尽きて倒れていくのです。

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 紙の上に置かれたらその濃さでは誰にも負けない、ということで世に出たプラチナの超黒インク。本当に細かい文字までしっかりと説明を読むと、それがカーボンインクであることがわかりますが、大丈夫でしょうか。プラチナ製の萬年筆で使うぶんには大丈夫なのでしょうけれど、それでもこまめなメンテナンス、あるいは、少なくとも毎日使う、時にはペン先を水で洗う、なんてことは必須でしょう。

 萬年筆にとっては、まさしくブラックな仕事環境になりますが、そういうところでお仕事してくれそうな萬年筆はないかなぁ、と探していたら出てきたのがこれ。WAGNER萬年筆研究会10周年記念萬年筆です。

 なんで薫風が2本もあるねん、ホンマ、わしアホやなぁ・・・とか思って引っ張り出してみたら、軸の模様がうねってなくて素直なのでした。

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 う~ん、いくら何でも、このペン先とネットリしたインクというのはどうなんでしょう。見るからにちっちゃな球。下手くそな写真だけだと、イリジウム飛んでなくなってるの?という感じにも見えます。

 それでも、細字で、その筆跡が黒々としている、というのも悪くなさそうです。ミミズがのたくった跡にしてははっきりした跡やなぁ、ということで、多少は増しな文字であるとみてもらえるかもしれません

 では、なんでこんな同じ万年筆が2本もあるの、ともう1本を見てみました。

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 もうこの頃から、ミュージックに武に興味を持っていたのですね。最近、ミュージックというペン先に興味を持ち始めて、あっちこっちで手に入れていたのですけれど、そんなことしなくても、すでに持っていたわけです。

 実に恐ろしいことです。自分が何を考えて、そしてどんなペンを手に入れていたか、なんてことを、しかも、Blogにまで書き残しておきながら綺麗さっぱり忘れているなんて、アホもここまで来ると芸術的です(自画自賛)。

 これに超黒インクを入れて、意味もなくのたのたと紙の上にミミズの這い跡を残す。全く生産性のないお遊びですが、そそられます。問題は、こういう色の軸から真っ黒の筆記線が出てくる、ということに、何となく違和感のようなものを覚えることぐらいです。あと少し、別の選択肢はないか、ガサゴソと探してみることにします。

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2023年4月10日 (月)

しぼ

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 昼間のパパはちょっと違う、といいますけれど、昼間の「ちち(仮名)」さんはいつもと同じで熟睡しております。家人が皆留守にしているときに、その中の誰かが帰宅して部屋に入ってくる、その場合も彼女はピクリとも動きません。ドッグイヤー、っていう言葉があるぐらいですから、常に耳と鼻は動かしつつ寝ているのだと信じたいところですが、どうなのでしょうか。お歳ですから。

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 セイラーの世界の銘木シリーズ(旧)なんかと同じシルエットのこちらの萬年筆。キャップや軸の表面は、全面浮き彫り模様出し成形という仕上げになっております。個人的にツボなのは、通常ならばつるんとした樹脂になっていることの多い大先(一般的に言うところの首軸)までもがこの仕上げになっているところです。バネかつらを用いた、するりと収まる嵌合方式と、このシボのあるザラッとした表面仕上げ、相性が良さそうには思えないのですが、スルッと抜けてスルッと収まり、緩んでくることもありません。

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 キャップリングには1911年と1971年の刻印があります。大阪千里で万博が開かれたのが1970年。現在の北大坂急行千里中央駅はまだ現在地にはなく、現在の同駅の南側手前まで北進してきた線路がほぼ90度東に曲がったところに千里中央(仮)駅、その先に万博中央口駅というのがあって、改札口を出て歩いて行くと見上げた先に太陽の塔の明日の顔が輝いている、という記憶が残っています。この仮線が敷かれていたところは現在、中国自動車道になっています。大阪万博の翌年に、創業60周年を迎えたセイラー萬年筆が出したペンです。

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 継ぎ目のできない成形法とはどのようなものであったのか、興味は尽きません。こういう技術を持っているのですから、どんどん後に続くものを出してくれても良かったじゃないか、と思いますけれど、やはり製造コストもかかるものでしょうし、首軸がつるつるであるか否か、なんてころはヘンタイさん以外、気にもしないところでしょうから、周年記念萬年筆など、特別なものにしか用いられないのかもしれません。

 ちなみに、話はズーンと飛んでしまうのですが、話題のCHAT GPT様に「良識あるヘンタイ倶楽部」と3回入力したのですけれど、3回ともに反社会的なことは良くないですよ、と叱られてしまいました。「へんたい」が漢字であるかカタカナであるか、私たちはとても大事にしているところなのですけれど、AIにとっては十把一絡げに「アブないもの」であるようです。

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 ペン先には大きく60という刻印。PILOT社の創立60周年記念萬年筆などは個人で持っている人はかなりのヘンタイさんか縁やゆかりのあった人ということになるのでしょうけれど、このペンはどうなのでしょうか。1970年代というと、まだまだ萬年筆は普通に使われておりましたし、1980年代に入ってもなお、気合いの入った書類はボールペンで書くな、古くなったら筆跡が赤茶けるから、なんて言われたこともありました。いまや、消せるボールペでなければ、萬年筆で書くよりよほど長期間もちそうですけれど、かつてはボールペンも、正式な書類には使ってはいけない、などと言われていたのです。そんなこと知ってるだけで、もう、化石みたいな人っていうことなんでしょうね。

2023年4月 9日 (日)

よく忘れる

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 日曜日の昼下がり、リズミカルにいびきをかきながら眠る「ちち(仮名)」さん。日曜日に限らず、日中は毎日このようにして過ごしているそうです。実に羨ましい限りです。

 本日は少し肌寒いけれども良いお天気で、こういう時はお出かけするに限るのですが、何と、糖尿病の治療薬がちょうど切れるタイミングで、明日は主治医を受診。その前に出歩くと、また美味しそうなものを見つけて外食したりして、検査結果にも体重にも良くない影響を及ぼしますので、朝から選挙の投票に行ったあとは、ビタミンCフラッシュを狙いつつ、ずっとゴロゴロと家で過ごしました。こんな時に限って、日が暮れる頃になってから、あぁ、あそこに行けばよかった、なんて思い出したりするわけです。我ながら情けない、計画性、先見性のなさは日本一です。

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 で、続きます、と言って中途半端に放ってあったこちらの萬年筆。シェーファーのインドリーグです。特徴的なペン先に続いて二本のリング。この部分は回すと外れます。外したからといって何があるわけでもなく、単にインクの通り道である穴が見えるだけですが、逆に言うと、そんなところが簡単に外せるなんて、さすがヘンタイ、だと妙に感心してしまうところです。外して良いものかどうかは、萬年筆初心者である私にはわかりません。外せる、という事実のみです。

 同軸の後ろの方には2箇所のパーティションラインが見えますが、いちばんお尻寄りの部分は、つまんで引っ張ると少しだけ伸びるというか、後ろの方にズレます。ズレたところをつまみのように握って回すと、中に入っているコンヴァータが回ってインキが吸入できるのです。

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 インドリーグを予備知識なしで手に入れるて、その個体がコンヴァータ付きであった場合、ほぅ、こういう仕掛けなのだな、で終わってしまう可能性が高いでしょう。両用式ではなく吸入式であると謳う万年筆であっても、実はこういう機構というものがあります。デルタのピストンフィリングとか、ラミーダイアログみたいなものです。

 しかし、それで良いのか、という問題は残ります。ヘンタイのシェーファーなのです。そんなわかりやすいことで良いのでしょうか。

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 上の方にはコンヴァータ、下の方には干上がったカートリッヂが入っています。そう、どちらも入れられる、ということは、コンヴァータは取り外し可能です。カートリッヂを入れている時には、尻軸を引っ張り出して回すことに意味はありません。長さや構造のの違うコンヴァータとカートリッヂ、どちらを入れても問題なく使用できる、というヘンタイっぷりがこの萬年筆のウリなのではないか、と勝手に思っています。難点は、持ち主であっても操作方法を忘れてしまうこと。長いこと使わずに保管したままだと、引っ張り出してきて、ホレこのようにヘンタイです、と見せようとして、あれ、どうやるんだったかな、となってしまいます。

 わずか4年ほどの間だけ、それもアメリカの工場で製造された、最後のアメリカ製シェーファー、という名前に負けない、立派なヘンタイ性を持っているのです。もし見かけたら、即保護、ですね。

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2023年4月 8日 (土)

開き直り

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 水槽から出て飼い主と遊ぶ「まりりん(名前はともかく雄)」さん。一部には「まりお」とか「かめきち」とかに改名すべきであるという声も出ておりますけれど、名前ってものは一生ものですから安易に変えるべきではありません。以前にも書きましたが、「リリアン」ていう名前でTVに出ていたオッサンの例もありますから、彼の功績を後世に伝える意味でも、ここは「まりりん」のままでいってもらおうと持っています。

 まりりんさんはこのこの状態から、飼い主の汚い親指の匂いを嗅ぎ、その後、気に入ればカプッと嚙みついて来ます。水の中と違い陸上では逃げ場所がないことをよくわかっているようで、水槽内では威勢がいいのに外では本当におどおどしております。いずれにせよ、還暦過ぎた爺さんがカメに話しかけながら時間を過ごす、という実に平和なお姿です。

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 本日、ふと思い立って神戸まで行き、こんなものを買って参りました。神戸まで行かずとも梅田でも手に入ったはずですけれど、はじめ、これを買うのに銀座か日本橋まで行くか、などとある程度本気で思っていたのですから、実にお馬鹿な話です。この二つの箱の中味ですが、おそらく私は使わないだろうと思います。大きい方の箱は結構危険物で、私のような者が使うと確実にトラブルの元になります。小さい方の箱にしても、これの原形となるものを買ったけれども、箱から出すこともせずに放置したままです。

 何より大事なことは、来月になれば全国の文具店で売られる商品である、ということです。歳をとると月日の流れが速く感じられる,というのは事実で、1ヶ月なんて本当にあっという間です。使うつもりもないものを、慌てて買う必要なんてどこにもないのです。これ、もし本当に新幹線に乗って東京まで買いに行ってたら大馬鹿者の極み、というところでしたが、現存する日本最古の文房具店が神戸にあったおかげで助かった、のか、あるいは、そのせいでこうなった、のかもしれません。

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 小さい方の箱の上に、元から我が家にあった箱をのせてみました。実際に全国の文房具店で売られるときにはこのぐらいのサイズの箱になるのかもしれません。どちらも萬年筆の箱ですけれど、通常は周年記念品とか出なければ附属しないインクまで入っているので、本日買ったものは箱が大きいのです。萬年筆そのものも、そのコンセプトの割には大柄で、そこがどうにも気に入らないところではあるのですが。

 新製品を出す、そのための話題づくりとして、押しも押されぬ「立派な文具店」限定で先行販売をする。しかも、売り切れたらおしまいですよと親切な言葉を添えて告知をする。う~ん、LAMYサファリの「漢(おとこ)ニブ」のことを忘れたのでしょうか。当店限定、とかいって散々煽って、品切れになったらなったで「ご好評につき」追加生産! 毎度毎度、煽られて、のせられる。実に愚かです。

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 超黒。とはよく言ったもの。プラチナご自慢のカーボンインクを進化させたもののようで、数値からもその黒さが立証されている、と宣伝されておりますが、黒さを表す数値「L値」というのが、カーボンインクの半分ほどになっています。濃度計なんてものがあるそうで、その計測結果のうち、見た目の濃さを表すものが「L値」なのだそうです。「L値」が100というのが真っ白、0が真っ黒ということだそうで、その値が、カーボンインクの34ぐらいに対して半分近くになっているそうです。精製水とスポイトなどがセットになったパッケージ、これを見ると怖くて萬年筆に入れられません。いや、普通に使う人は入れて大丈夫ですけれど、私みたいにすぐに放置する人はダメです。

 そしてキュリダス・デプス。より深みを増したからデプスなのでしょうか。キュリダスは、正直なところ好きになれませんでした。前回かったものが赤系統の透明軸でしたので、今回のデプスも赤で、と思っておりましたが、以外に明るいというか、薄い目の赤色でしたので、この青軸にしてしまいました。おそらく使うことはないので、何色でも良いのですけれども。

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 それにしてもアホですねぇ。使う予定もないものを先行販売だからといそいそと買いに走るなんて。けれども、これが経済を回すということなのだ、と自分に言い聞かせて、崩れ落ちそうになる心を支えております。すでにメルカリなんかで定価を超えるお値段で転売されていたりしますけれど、そういうのは良くないですね。散々ネタにしたあとで、5月6日に兵庫県民会館で開かれるy.y.Dayで販売、あるいは景品、という流れがちょうど良いところかと思います。

2023年4月 7日 (金)

はなきん

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 半分眠っているような意識レヴェルでこちらを見る「ちち(仮名)」さん。飼い主は本来ならば明日も勤務なのですが、色々と事情があって他の人に代わってもらえたので、よっしゃ、今週のお仕事終わり、という開放感に満ちあふれております。その勢いで、本日から上映開始の「仕掛け人 藤枝梅安」を見に行ってきました。近くの劇場はどこも最終上映会が午後4時からとかいう軟弱な状況でしたので、19時過ぎから最終回が上映されるという大阪府内の劇場まで足を伸ばしてきました。

 華の金曜日、ウキウキするような雰囲気で、救いようのない闇を描いた映画を見に行く。最高です。

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 はなきんですからして、金色の万年筆。シェーファーのイントリーグです。このメーカーはアメリカ大統領がサインするのに使われていたりとなかなかの名門でありますが、それでいて強烈にヘンタイであるというところがたまりません。現状はもはやブランド名だけという感じになっておりますけれど、このイントリーグは、アメリカの工場でわずかな間だけ製造された、ヘンタイの中のヘンタイな萬年筆なのです。

 こうしてキャップの着いた状態で転がしてあるだけでも、すでに他所の子とは違います。胴軸に意味があるのかないのかわからない切り替えがあるのは置くとしても、キャップの嵌合部分、妙二ラインが歪んでいるように見えませんか。

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 こういうことです。キャップの縁が描く円もしくは楕円が、キャップの中心軸に対して垂直な平面上にありません。それだけではありません。クリップを自分の顔の方に向けた状態でキャップをとると、ペン先の裏側を見ることになります。落とし込み嵌合やバネかつら嵌合の場合、同じようにしてキャップをとっても、どういう面が出てくるかはそのとき次第。けれど、こういう斜めにカットされたキャップでありながら、あえてクリップとペン先の裏側が同じ面、というあたりも、実にヘンタイでよろしいのです。

 昨今はヴィンテージものをはじめとして萬年筆とその周辺に関して博覧強記では片付けられないほどの知識と経験とコレクションを持っている人を「半」と呼ぶという、実に嘆かわしい状況があるわけですが、本来の「半」とは、こういうけったいな萬年筆、オーパーツとしか言いようのない萬年筆を多数蒐集していて、それらを興味のあるなしにかかわらず周りの人に(強制的に)見せびらかす、という危ない人のことなのです。シェーファーの萬年筆は、清く正しい「半」を目指す場合の入門編としておすすめで、そこからオーパーツな萬年筆に進むのが良いでしょう。

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 この2本、仏壇な方は一般的な製品で、キンキラキンの方は限定品です。違いとしてはペン先の金品位、シリアル番号の有無あたり。さりげなく軸の模様というか、切り替えのパターンも変えてあります。

 シェーファーというと、このスキーのジャンプ台みたいなペン先もさることながら、スノーケルに代表される歴代のヘンタイ吸入方式も大きな特徴、というかアイデンティティになっております。このイントリーグも、言葉で表現すると「カートリッヂ/コンヴァータ両用式」という何の変哲もない方式になってしまいますが、実際に現物を見せられると「アホやなぁ・・・」とつくづく嬉しくなってしまうギミックが盛り込まれていて、いや、やっぱりシェーファーはヘンタイのホームラン王だ、ということを実感するのです。(眠たいのでここまで。つづく)

2023年4月 6日 (木)

ぼんやり

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 本日もおとなしく眠っている「ちち(仮名)」さん。このようにおとなしく寝てくれていると飼い主も安心して眠ることができます。もっとも、妻に言わせれば、飼い主は雷が鳴っても天井が落ちても起きない、のだそうです。阪神淡路大震災の折は、頭の横に木製の救急箱が落ちてきて、そのわずかな音と衝撃(布団の上ですから)で目覚めたので、捨てたものではないと思っているのですが。

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 プラチナ・プラチナです。我が家には何本かあるなぁ、とは思っていました。軸の模様というか仕上げというか、それには結構バリエーションがあるようですが、代表的というか、普通にプラチナ・プラチナというとこの二重格子で、何事にも変なモンを好む私はこれではなくて杉綾模様が大好きなのです。

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 ですからこの2本は、、、って、大きさが違います。あぁ、これのことか、と膝を打ちました。オークションなどに出ているものに、よく「大型」なんて書いてあって、それはこの二重格子のやつだと思っていました。いやいやいや、二重格子でも大きさ違いますやん。

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 ペン先の大きさも、もちろん違います。ペン先の材質が18Kのホワイトゴールドのものですと、くびじくにぞうがんがない、というふうに理解していましたが、これとても素人が勝手に思い込んでいるだけですから怪しいものです。何せ、こんなにわかりやすい、大きさが違う、ってことすらわかっていなかったのですから。

 しかし怖いのは、このシリーズ、軸の模様やら首軸の色やら、果てはインナーキャップの樹脂の色まで、結構なバリエーションがあるらしいということ。知らんかったことにしておきます。あ、ペン先がプラチナ合金でなくても、モデル名としてはプラチナ・プラチナであるようです。知らんけど。

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2023年4月 5日 (水)

磨くべきか

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 ケージの中は暗いので油断していたのでしょう、突然カメラが出てきて撮られたので呆然としている「ちち(仮名)」さんです。本日はお疲れでもあったようで、この後、ほとんど鳴くことなくすんなりと眠りました。こういうときは飼い主はじめ家人も皆、早めの就寝を心がけるべきです。早く寝ても、長く寝ても、どちらでも寝起きの悪さは点播一品。春眠暁を覚えず、どころか、放っておけば日が高くなっても眠り続けるのが我が家の男連中(飼い主が筆頭)なのです。

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 セイラーのプロフェッショナルギア マーブルエボナイト。KOPモデル、なんてのがまだ気楽に呼ばれていた頃に手に入れたものですけれど、今ではKOPなんて、文字通り王様で、雲の上の存在になってしまいました。値打ちを知らない人がひょこっとオークションサイトに出してくれないかな、なんてアンテナを伸ばしておくのが精一杯です。

 思えば萬年筆が不遇というか、もう消えてしまうんではないかという危機感すらあった時代、今とは違って萬年筆を手に入れることはそれほど難しいことではありませんでした。いや、今でもお金さえ出せば簡単に手に入りますけれど、もうすでに素材がないから作れないとか、作るにしても強烈なお値段でなければ販売できないとか、そういう時代になってしまいました。

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 これはまだ私が今よりさらにエグい萬年筆初心者だった頃に、何となく軸の模様が面白いなぁ、なんてことで手に入れたものです。当時は、エボナイトが・・・とか、長刀は・・・なんてことはよくわからなくて、セイラー萬年筆の奥深さも知らず、まぁ何となく,お手頃価格だったから手を出した、という感じでした。で、インクを入れて使っていて、あるとき、キャップから本体がすっぽ抜けて宙を舞うという、これまた初心者にお決まりのアクシデントを経て、いつの間にかしまい込まれていたものです。しまい込まれていたおかげで、軸の曇りも、まだそれほどではないとも言えます。しかし、これでも磨いたら結構、磨き布が黒く汚れるのでしょう。

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 これも、ちょっとよろしくないインクを入れていた可能性がありますので、しっかりと洗浄液につけて根性入れて洗う必要がありそうです。試し手見た限りでは深刻な詰まりなどはなさそうですが、このまま放置しておく訳にはいきません。

 それにしても、よく治ったものだと思います。宙を舞った後、長刀コンコルドになっていたとは思えません。やはり萬年筆みたいに手のかかるややこしい筆記具を愛用するなら、色々と助けてくれるお友達や知り合いとご縁を保っておくことが大切です。

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 汚いですね。NMという刻印が乾いたインクシミで隠れてしまっています。今夜はこれを綺麗に洗って早く寝ます。

2023年4月 4日 (火)

何してますの?

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  飼い主の腕によじ登って、何故かシャツの皺に頭を突っ込んでいる「まりりん(求愛しまくりの雄)」さん。一回り以上大きな水槽に引っ越してもなお、常にガサゴソとガラスに向かって泳ぎ続けています。そういう行動は狭いのが理由、ということで難儀して大きな水槽を手に入れたのに、なかなかうまくいかないものです。ただ、色々と話を聞いてみると、大多数のカメはもっとおとなしいもののようです。カメも飼い主に似て落ち着きがないのか、と思うと情けない限りです。

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 本日はほぼ一日、ドライバーとシリコンスプレーを手元に置いておもちゃの分解整備に打ち込んでおりました。エポック社の野球盤が子供達には大人気なのですが、何故か投球動作をしても球が出ないという症状が出たので、早速分解。結果、あちこち外してゴミを掃除して、動くところにはシリコンスプレーを吹いて組み立て直し。何故か小さな部品が一つ、どこからともなく現れて、しかもそれが収まるべき場所が見つからないという不思議なこともありましたが、何とか誤魔化して、まともに遊べるようになりました。

 それに味をしめて、一度は修理に手を出して諦めかけていた写真のおもちゃにも再チャレンジ。透明ななドーム内でパチンコ玉より一回り大きなボールがぐるぐると循環していく、というもので、未就学児が遊ぶ部屋に置いてあるものの中では一番人気のおもちゃなのだそうです。すでに廃盤になっていて、新しいものは買えないのですけれど、とにかく動きが渋くて小さな子供には遊びにくいようです。

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 底部のパネルを取り外したところ。下側三分の二ほどを占めている部分を取り外したいのですが、境目を跨ぐように金属製のシャフトが通っていて、それをピンクのプラスチックでおさえてあります。それを取り外して、ギアも何枚か外さなければならないので、組み立てる時のためにこの写真を撮ったのです。

 中国製なので精度はそこそこで、それも動きが渋い原因の一つ。これもシリコンスプレーを吹いて、ネジをかっちりしっかり締め込んで、かなりスムーズに動かせるようになりました。

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 特にこの、上から二つ目と三つ目の歯車は、このように高さがズレている必要はなさそうなのですが、どう締め込んでも同じ高さにはなりません。何かを逃げているわけでもなく、ガッチリと噛み合わせても重たくなるわけでもありません。一番上の歯車の厚みを増して、この二つ目の歯車の取り付け部を少し嵩上げすればかっちりと噛み合いそうです。

 実際、この部分の噛み合わせが良くないために山越えしてしまうことがあって、それも動作不良の原因のひとつでした。できることは締め込んでガタ付きを少なくすることしかありません。黄ばんでしまったドームも可能な限り綺麗に拭き上げて、元のように組み上げて完了。こういうものは慣れと場数ですので、だんだんと成功率が上がってきたように思います。


2023年4月 3日 (月)

武器?

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 気持ちよさそうな寝息が聞こえるので覗き込んだら、しっかり目が開いていた「ちち(仮名)」さん。本日は今月最初の月曜日で、役者関係などは特に、本日が新年度のスタート、というところも多いはず。私の勤め先もそうなのですが、職場全体としては月曜がお休みということなので、新採用者や異動者が朝礼で紹介されるということもなく、出勤している人だけ静かに仕事を進める、という1日でした。

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 偶数月のお楽しみ、文房具フリーペーパーのBUN2をいただいてまいりました。こいつをいただく時には少額でも必ずお買い物をする、と心がけているのですが、今回は必要なもの、欲しいものがなかなか見つからず難儀をして、最後はなぜかぶんぼうぐやでうっているしりーず、の耳かきなどを買ってまいりました。爪切りとか耳かきとか、いつも文房具屋で買ってるような気がします。

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 今回は新学期に合わせて各社が出してくるということで、巻頭からドーンとシャープペンシルの記事が来ていて、分量も多め。他にも、心機一転、な感じで買うようなものが多く扱われておりました。萬年筆関連の記事はやはり少なく、この写真の記事ぐらい。

 ここで扱われているキャップレスは、お馴染みN御大にお願いすれば解説、あるいは現物を触らせてもらえますが、イタズラされる可能性もあります。だ、イタズラされたのでまたほかのひとにしかけよう、と思っても、肝心のキャップレスが貴重品なので簡単にはいきません。見たい、触りたいという人は、5月6日のy.y.Day なんかで赤いエプロンした人に声をかけてみてください。

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 こじんてきにはこちらの商品の紹介記事がいちばんのおすすめ。文房具はは武器でもある、これはもう実感しかありません。そんなことばっかりしてたから、お勉強がさっぱりで、その後の人生も、、、なのはこの際不問としていただいて。

 さぁ、大きめの文房具屋さんでもらってきましょう。その際は、消しゴム一個でも買ってくださいね。


2023年4月 2日 (日)

おじゃまする

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 本日はなかなか寝つけない様子の「ちち(仮名)」さん。こういう時は家人がみんな床についた頃合いを見計らってキャンキャン鳴き出すので気をつけないといけません。具体的には、誰かいるんでしょ、だったらかまって、と鳴くので、そう思わせないようにサッサと早めに寝てしまう、ということです。

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 本日は名古屋。幸せ手帳クラブさんのイヴェント、LOVE STATIONARYというのをチラッと覗かせていただきました。私など、手帳というとトラウマ並みの暗い記憶しかありませんが、先日の京都といい、なぜか気になって参加してしまいます。こちらのイヴェントは、手帳もさることながら文房具の方でも結構いろんな出展者さんがあり、私としては初めての方もいらっしゃったので色々と興味深いものでした。

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 会場はこれまた懐かしい大須の第一アメ横ビル。かつて萬年筆などよりもPCの方に沼っていた頃は、大阪日本橋だけでは飽き足らず、さりとて秋葉原までそうそう行くわけにいかない、というので、この辺りもよく徘徊したものですが、コアなお店がしっかりと残っていたりするものの、もはやこれ、ラジオ少年とそれが年取ったのとかがうろつくのには物足りない感じなのかもしれません。このアメ横ビルも、かつてうろついていた頃はもっとしっかりと事務所ビルという感じでしたが、空き部屋を会議室として貸し出していて、そういうお部屋を4つ借りての開催でした。

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 で、イヴェント終了後は大須でお食事。5月6日に兵庫県民会館で開かれる第14回のy.y.Dayについても軽く打ち合わせなどして、なかなか有意義な日曜日でした。

2023年4月 1日 (土)

大和は

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 定位置に陣取ってさぁ寝るぞ、という「ちち(仮名)」さん。毎年この日は県内の教員人事が新聞発表されるため、早朝から地元の新聞を買い求めて、あぁでもないこぅでもないと知った名前がないかと探す、というのが常でした。で、昨春は自分が退職した、と、載っている新聞を買うのを忘れて、今年はもう、全く縁のない世界のことだからと買う気もありません。週に一度は、今、どうされてますか?というお誘いの電話をいただくのですが、もう二度と学校に行くつもりはないのです。

 これだけ人が足りないのはなぜか、根本的な原因を誰もが知っています。知らないのは文部科学省と教育委員会と世間一般の皆様。学校が成り立たない、運営不可能、というところまで行かないと、真剣に対応を考えることはないでしょうから、地獄少女ではないですが、いっぺん、壊れてみる?ってのが正解かと思います。

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 お昼過ぎまで寝ていて、夕方に家を出て、JR奈良駅へ。例えば東京から奈良へ来る人ですと、新幹線で京都まで来て、そこから奈良県内を走らないJR奈良線というのに小一時間乗ると、この駅に着きます。

 運賃がお得かどうか、そういうのは無視して利便性をとるなら、京都からは近鉄一択。しかも、東大寺や春日大社、奈良公園なんてのを観光するなら、圧倒的に近鉄奈良駅が便利です。近鉄奈良駅だと、ほんのちょっと歩けば奈良公園、ですが、JR奈良駅に着くと、どこかわからんただの地方都市の駅、です。

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 朝、大阪駅から新大阪駅を経ておおさか東線経由で奈良へ来る便と、夕方その逆コースを走る便、日に一往復運転されている臨時特急まほろば。287系の付属編成3両、全車指定席での運転で、6月までの土日を中心に走ります。

 JRの特急が走っていないのは何県?などというクイズで知られる奈良県。沖縄県にはそもそも線路がないので当然として、今回もまた、臨時特急止まりでした。

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 シートバックのポケットにはこんなものが入れられています。JR奈良駅から観光地へ行くのには徒歩でも不可能ではないのですけれど、歩いて行っても別に楽しくもないので、やはりバスの活用は必須。法隆寺ですとか、薬師寺、唐招提寺なんてのは近鉄やバスなんかを組み合わせて効率的に回らないと、1日では回り切れません。誤解している人も多いのですが、奈良県内の寺社仏閣、結構広範囲に散らばっているのです。

 奈良へおいでください、と言いたいところですが、もう桜も終わりですし、とにかく猛烈に人が多いので、別のところへ遊びに行かれることをお勧めします。

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