今はまだ黙って寝ている「ちち(仮名)」さん。しかしこの先、何かを思い出したりすると突如鳴き始めて、その声は深夜の住宅街に響き渡り、ということになりますので、できるだけ刺激しないように、飼い主も早く寝るようにしなければなりません。
新しい年度の始まりで、私の職場にはこの春から小学生になった子どもたちも顔を見せるようになりましたが、これがまたものすごいエネルギーを持った連中で、正直、毎日が消耗戦です。小学生の前に出てお話をする人がよくやること、それは「こんにちはっ!」ですね。近くで聞いていると耳が悪くなりそうなでかい声で挨拶をされて、子どもたちもそれに負けじと元気に挨拶を返すのですけれど、このような場面で、どういうわけか「あれっ、元気がないなぁ・・・じゃ、もう一度。こんにちわぁっぁ~!!」なんてことをやる人が少なからずいるのです。いや、これはもう、末代まで悪影響を及ぼす愚行、悪行ですから、子どもたちの前に出る人は絶対にやらないでいいただきたいのです。
ロングプロダクツ、というか大西製作所謹製の、その名も錦鯉。苦節んん年、ついにM1を制した漫才師さんがいますけれど、そういえばその方も、大きな声でこんにちはと怒鳴って相方が突っ込む、というところからステージを始めてらっしゃいます。子どもは流行りもの命ですから、当然、その真似をする。かくして、日本全国津々浦々で、意味もなく大声を出す子どもが増殖していきます。
いや、漫才師はそれがお仕事ですから責めるつもりはないのですけれど、それ以外の人が子どもたちの前に立つときは、元気に、かつ穏やかに挨拶をして、スッとお話に入っていただけたらと思うわけです。ロックのコンサートじゃないのですから、オーディエンスを煽りまくるというのは止めていただきたい。そういう大人がほとんどになっているので、子どもたちは意味もなく喧騒な存在になっているのだと思っています。
子どもが遊んでいれば、当然やかましい。そんなのは当たり前ですが、そのやかましさが必要以上のものになっています。もともと子どもに限らず人間に備わっている承認欲求。それが満たされないとき、大人であれば凹んでおしまい、なのかもしれませんが、子どもの場合は満たされるまでアクションをとり続けます。自分の周りで、自分を超えるようなパフォーマンスがあれば、当然、それを超えようとします。まさに阿鼻叫喚とはこのことでして、毎日そういう環境でお仕事をしておりますと、正直、慣れっこになってしまうのが怖いところです。
でも、ダメなんです。昔々の小学生だってやかましいことはやかましかったのです。けれど、小学生でも上の方の学年になっているのに、いつまでも奇声を発して人の目を引こうとする子どもの割合、確実に増えてきています。そういう子どもはそのまま中学生から高校生、やがて大人になっていった揚げ句、恐ろしいことに親になって子どもを育てるようなことまでするのです。
奇声を発しまくるわけではないけれども、私なんかも子どものまんま年齢だけ大人になったクチですから、子育てなんてする資格は本来ないのですけれど、皮肉なことに子どもを育てる仕事に就いていましたので、まぁ何とか、世間様から罰せられることのない程度に、死なない程度には子どもを育ててくることができましたが、そんな出来損ないの親だった私から見ても、わぁこいつは酷いなぁ、というような親御さんをたくさん見たり聞いたりします。私などは遠からずこの世から消えてしまうのでまだ気が楽ですけれど、そういう人や、そういう人に育てられた、というか影響を受けてきた人たちと同じ社会で暮らしていくのは、相当に根性のいることだろうなぁ、と思います。
でもまぁ、悲観することばかりではないのも事実で、例えば万年筆関係の会合で出会う高校生屋中学生を見ていると、この歳にしてヘンタイなのかぁ、と気の毒には思いつつも、さて、自分がこの子と同じぐらいの時にはこんなにしっかりしていなかったよなぁ、と思うわけです。なので結局、あぁもうだめだ、日本の未来には期待できないぞ。。。なんて思っているオッサンオバハンが死に絶えたら、結構いい社会になるのかも、と思ったりもします。
要らん事ばっかり書いてきて、ふと気づきました。肝心の萬年筆のこと、何も書いておりませんね。このアセテート製の万年筆、かわいそうなことに一度もインクを通して貰ったことがないのです。ペン先も、そしてコンヴァータもシュミット製。金ペンではありませんけれど、われらが親方にお願いすれば、そこら辺の金ペンなんか足下にも及ばない、夢のような書き味に仕上げて貰えることでしょう。
さて、開催まで残り3週間先ちょっととなりました第14回のy.y.Dayですが、今年もまた、あれやこれやと楽しんでいただけるような企画を考えております(私ではなく、親方その他の皆さんが、ですが)。今年もまた、ホンマかいなというような豪華賞品が当たる抽選会をやります。また、このところほとんどやっていなかった、y.y.Pen倶楽部による萬年筆とその周辺の展示販売も行います。とりあえず5月6日の予定はあけておいてください。兵庫県民会館でお会いしましょう。これは少々やかましくなってもかまいませんので、わいわいと楽しくやりましょう。
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