途中経過
こちらへ歩み寄ってくる「まりりん(もう確実に雄)」さん。日に何度か、こうして水槽から出して遊んでやると喜びますし、来館者の希望で水槽から出すこともあります。いずれの場合も、甲羅を撫でると前脚をグッとたてた後継姿勢になってぐんぐんと前に進みます。そのときに顔の前に指などを出しますと、グッと首を引っ込めて立ち止まり、前脚をひょいひょいと振ります。カメ、それも雄の習性で、これは単なる求愛行動に過ぎないのですけれども、人間から見ると「お手々振ってくれるのかぁ・・・可愛いなぁお前は(でれでれ)」となるのです。
馴れている相手には、さらに近づいてきて鼻を突き出してふんふんと匂いを嗅ぎ、時にはカプッと指を噛んでくることもあります。歯はありませんからたいしたことはないのですが、まぁ噛まれたという感覚はしっかりあります。本来ならそろそろ冬眠から醒めて活動し始める時期なのでしょうが、この冬はずっと温泉に浸かって起きておりましたので、今もまださかんに甲羅の脱皮が続いています。
PILOTの国内には出していないコンヴァータを装着すべく、エリートやシルバーンの系統を探してこのペンケースに行き着いたのですが、仲間はずれも入っています。右端のカスタムは「悪名高い」前期型でしょうか、あちこち痩せてきていて、各リング類はくるくると回ります。
その中でも、冬木立がさらに黒さを増してきているようですので、撮影してみることにしました。
ここまで黒くなってくると、もったいなくて普段から使うなんてことはできません。硫化しているのですから、使っていても銀色に戻ることはないのでしょうけれど、手の脂がついたりしてまだらに黒くなるとか、黒くなりつつある部分をこすってしまって少し銀色の方に戻るとか、そういう変化はあるかもしれないので、使わずに待機させています。本来なら、今日は木枯らしが吹きそうだから冬木立、なんていいながら、毎日のように使うペンをとっかえひっかえ、っていうことをやってみたいのですが、朝は起きて10分で身支度して家を出るような、そんな余裕のない生活をしている私にはとてもじゃないですができることではありません。もし、時間に余裕があったとしても、今度は使ったペンにインクを入れたままにして干上がらせる、という結末になるのが見えています。
ピカピカに磨いても、それはそれで綺麗だと思います。この模様なら、磨いて綺麗にすることができるでしょう。けれど、銀軸の最大の魅力はこの硫化だと思っていますので、せっかく黒くなっているものを磨いてどうするんだ、ということなのです。
右の方が、より黒くなっているように見えますけれど、部分部分により硫化の度合いは違っていて、残念なことにまだらに黒くなってしまっているところなどもあります。そこはさらに時間をかけて、まだらが見えないくらい黒くなってくれることに期待しましょう。
右の方がまだらな感じですね。写真を撮って、少し明るく補正をかけていますので、実物のどっしりとした黒さがよくわからないのですけれど、冬木立という柄は、硫化していく銀軸のためにあるようなものだと思います。
この冬木立、復刻してもそんなに人気が出るようには思えませんし、このご時世に銀軸なんてとんでもない話かとも思いますが、いつかそんな夢が実現すると嬉しいなぁ、と。そしてその折には、CON-40をつけて誤魔化すのではなくて、ぜひ、ほぼ本体と一体化されている吸入機構も復活させていただきたいものです。
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