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2023年3月20日 (月)

はんごろし

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 定位置たるこたつの麓を追われて、少しテンション低めな「ちち(仮名)」さん。それでもめげることなく、こたつを占領している飼い主のところへ来て、グイグイとお尻を押し付けてきてグゥグゥと眠る、という展開に持ち込むあたりはさすがというほかありません。

 今日は、お昼休みに外出させてもらって、創作おはぎのお店でお買い物。しかしながら、この呼び名については全面的に賛成というわけではありません。春のお彼岸なら「牡丹餅」ではないかというのが私の考えです。

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 お萩、っていうのだからお盆や秋のお彼岸だろう、と思うわけです。夏であれば「夜舟」で、冬ならば「北窓」とよぶ、という話もあります。餅と違って音を立てて「搗かない」ので、夜の船みたいにいつ着いたのかわからない、で夜舟。闇舟ではありません。「搗き」を知らないのは北側の窓から見てるから、というので北窓。昔の人の洒落はなかなか高度です。

 子どもの頃、年の瀬の私の誕生日は餅搗きの日でした。蒸し上がった餅米を臼にあけてそのまま搗くと米粒が飛び散るので、杵で少し押しつぶす、この「半殺し」が実に美味しいので、私たち子どもはつまみ食いが止まらず、「餅無くなるやろがっ!」と大人たちに叱られたものでした。

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 おはぎというもの、まさしくこの半殺しにあんこを塗りたくったものですが、体だけ大人になっている私は好きではありません。甘いものがダメなのであって、「半」殺しだから忌んでいるわけではないのです。萬年筆とは関係ありません。

 半殺しというのは、萬年筆で言えばどんなものなのでしょう。百貨店のショーケースに並んでいるような、定番品の、言ってみれば面白味のない萬年筆なのかもしれませんが、そういった萬年筆の中にも、後年、半一族(現在の一般的な用法)の魂を掴んで離さないようなものになるものがあるのかもしれません。

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 大和歳時記、と名付けられたおはぎ、鹿と大仏と古墳。残る二つは季節限定のこぼれ桜と檸檬です。ここに丸善の黄色い萬年筆を持ってきて記念撮影、という名前考えたのですが、それはあまりにもベタですのでやめました。ぼたもちの記事ですので。

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