年忘れ五宝展
紫外線ライトを浴びて気持ちよさそうにしている「まりりん(たぶん雄)」さん。本日は「ちち(仮名)」さんがそばに来て、じっと見つめていたのだそうです。ライバルとして意識しているのでしょうか。家族の者も、日を重ねるほどに「まりりん(たぶん雄)」さんの愛らしさにだんだんとやられつつあるようですが、それでも「ちち(仮名)」さんの味方です、という長女は、「カメ吉」呼ばわりしているという状況です。
超豪華夜行バスにて東京入りして、開場10分後に会場に入った今年の年忘れ泉筆五宝展。年寄りが昔話をすると嫌われますが、かつてはこの会場で年末大バザールと題して同じような催しが開かれていて、そこでは鮭の燻製を肴に火入れ前の発泡する日本酒を酌み交わすなんてことも行われていたのですが、参加するメンバーも少しずつ変化してきて、現在の姿に。それでも、やはり年末、それも押し迫った本日の開催というのは独特の雰囲気を醸し出しているものです。
で、やっぱり私は、変なモンを入手してしまいました。プラチナ・グラマーのパクリといってしまえばそれまでですが、「学ぶ」は「真似ぶ」でもありますし、オマージュということもあるでしょう。まともに商売だけで考えていたら、こんな変なのは出さないだろうとも思います。
樹脂がクリアですね。人様の思いついたもの、産み出したものと全く同じものを、無邪気にコピーして作ってしまう、ということに、罪悪感を感じてはいないのでしょう。そして、現在の技術でもって、結構しっかりと作ってあります。けれど私は、やっぱりかつてのトヨタ車、安くて、そこそこの出来で、たいていの人はこれで満足、というような、そういうものを感じてしまいますから、好きか嫌いかでいったら嫌いです。ただこのペンに関しては、「変なモン」ですから、手を出さないわけにはいきません。
「まりりん(たぶん雄)」さんは噛みついてもすぐに離してくれますけれど、スッポンは違います。開場と同時にダッシュして、これと睨んだ萬年筆をひっつかんだら雷が鳴っても恩人に請われても離さない。そういう精神を表したものだといいますけれど、最近はペントレでも五宝展でも、そういう場面はあまりないように思います。SNSの発達で、みんな情報をたんまり持っていますから、この会場で見つけなければ、たぶん一生手に入れられない、なんて悲壮感がありませんね。
そういえば、16時30分の閉場目指して皆さんがお片付けをされている中、出展されていた萬年筆の入った箱を床に落として気づいていない方がありました。かつて、WAGNERの定例会では、終わったら参加者の集合写真を撮って、そのあとで「149落ちてないかな」と言いつつ腰をかがめて会場を後にする、というのが習わしでしたけれど、まさにそれ、何のペンかは知りませんが落ちていたわけです。そういったことや懐かしいお顔を見られたことなど、このせわしい時期にお金使って遊ぶためだけに東京まで来る、というのも悪いものではありませんでした。
遊んでくださった皆様、色々とお声がけいただいた方、そして何かとくださった方々、ありがとうございました。それらについても、おいおいご紹介して参ります。
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