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2022年12月

2022年12月31日 (土)

振り返る

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 なぜか面壁でねむる「ちち(仮名)」さん。撮影した長女によりますと、みんなが「亀吉」に心を奪われているので拗ねているのだ、ということです。本日、彼女の目の前で「まりりん(たぶん雄)」さんをお散歩させていたところ、突如カプッと噛みつくという行動に出ました。かなり頭にきているようです。ちなみに、カメさんは電光石火の早業で頭や手脚を引っ込めたので無事でしたが、よほど恐ろしかったらしく、10分ほどは全く動かず、ただの「甲羅」と化して過ごしておりました。

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 明日は朝から延寿箸の袋に家族の名前を書く、ということでスタンバイしてくれた鳥取萬年筆博士謹製の白檀萬年筆。しかし、大事な萬年筆なのだ、ここぞと言うときに使うのだ、というわりには扱いが酷いのも事実です。毎年1月1日の朝にブルーブラックのカートリッヂを入れて、文字数にして9文字書いたらそれでおしまい。その後はよほど大切な方へのお手紙を認めるとか、そういう場面でしか登場しないので、干上がったカートリッヂを抜いて洗浄する、というのがこの日のお仕事になります。

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 ペン芯、そして首軸共にエボナイト製ですので、よく焼けたペン先を・・・ということで写真を撮ったら、塗り絵みたいな仕上がりになりました。撮り手がへったクソなのをカメラの方で一生懸命に修正してくれた結果がこれなのでしょう。面白いので、そのまま載せておきますが、現物はきれいな赤銅色に染まったペン先が印象的なのです。

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 槌目が施されたクリップ。これを作って貰うときに、色々と仕様を選んでいく中で、とにかく変な、というか、少し捻ったものばかりを選んだ記憶があります。クリップなんて消耗する部分ですから一般的な金属にしておけばよかったし、首軸も黒いエボナイトで問題なかったのですが、こういうことになりました。やっぱり私は、ちょっと変なモノでないと満足できない、変な人なんですね。

 皆様にとって、よい一年であったでしょうか。新しい年も、よいものになりますように。

2022年12月30日 (金)

年忘れ五宝展

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 紫外線ライトを浴びて気持ちよさそうにしている「まりりん(たぶん雄)」さん。本日は「ちち(仮名)」さんがそばに来て、じっと見つめていたのだそうです。ライバルとして意識しているのでしょうか。家族の者も、日を重ねるほどに「まりりん(たぶん雄)」さんの愛らしさにだんだんとやられつつあるようですが、それでも「ちち(仮名)」さんの味方です、という長女は、「カメ吉」呼ばわりしているという状況です。

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 超豪華夜行バスにて東京入りして、開場10分後に会場に入った今年の年忘れ泉筆五宝展。年寄りが昔話をすると嫌われますが、かつてはこの会場で年末大バザールと題して同じような催しが開かれていて、そこでは鮭の燻製を肴に火入れ前の発泡する日本酒を酌み交わすなんてことも行われていたのですが、参加するメンバーも少しずつ変化してきて、現在の姿に。それでも、やはり年末、それも押し迫った本日の開催というのは独特の雰囲気を醸し出しているものです。

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 で、やっぱり私は、変なモンを入手してしまいました。プラチナ・グラマーのパクリといってしまえばそれまでですが、「学ぶ」は「真似ぶ」でもありますし、オマージュということもあるでしょう。まともに商売だけで考えていたら、こんな変なのは出さないだろうとも思います。

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 樹脂がクリアですね。人様の思いついたもの、産み出したものと全く同じものを、無邪気にコピーして作ってしまう、ということに、罪悪感を感じてはいないのでしょう。そして、現在の技術でもって、結構しっかりと作ってあります。けれど私は、やっぱりかつてのトヨタ車、安くて、そこそこの出来で、たいていの人はこれで満足、というような、そういうものを感じてしまいますから、好きか嫌いかでいったら嫌いです。ただこのペンに関しては、「変なモン」ですから、手を出さないわけにはいきません。

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 「まりりん(たぶん雄)」さんは噛みついてもすぐに離してくれますけれど、スッポンは違います。開場と同時にダッシュして、これと睨んだ萬年筆をひっつかんだら雷が鳴っても恩人に請われても離さない。そういう精神を表したものだといいますけれど、最近はペントレでも五宝展でも、そういう場面はあまりないように思います。SNSの発達で、みんな情報をたんまり持っていますから、この会場で見つけなければ、たぶん一生手に入れられない、なんて悲壮感がありませんね。

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 そういえば、16時30分の閉場目指して皆さんがお片付けをされている中、出展されていた萬年筆の入った箱を床に落として気づいていない方がありました。かつて、WAGNERの定例会では、終わったら参加者の集合写真を撮って、そのあとで「149落ちてないかな」と言いつつ腰をかがめて会場を後にする、というのが習わしでしたけれど、まさにそれ、何のペンかは知りませんが落ちていたわけです。そういったことや懐かしいお顔を見られたことなど、このせわしい時期にお金使って遊ぶためだけに東京まで来る、というのも悪いものではありませんでした。

 遊んでくださった皆様、色々とお声がけいただいた方、そして何かとくださった方々、ありがとうございました。それらについても、おいおいご紹介して参ります。

2022年12月29日 (木)

嬉しがり

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 日向で眠る「ちち(仮名)」さん。ファンヒーターのおかげで部屋の中は暖かく、大きな窓から射し込む冬の陽も心地よいので、もう眠るより他に何をすればよいのだ、という状況です。

 飼い主は朝からあれこれとやっつけることを片付けて、お昼過ぎから妻のお買い物に同行。私が子どもの頃なんて、お正月といったらお店なんて開いてないし稀に空いている飲食店は寿価格だし、というので、台風が来るかの如く食材その他を買い込んで1週間近くは家から出なくても生きていけるような、そんな準備をしたものです。おまけに、大晦日に大掃除をするというのが我が家の恒例であって、ようやくすべてのことが終わった頃にはレコード大賞を終えた歌手達がNHKホールめざして走っている、なんてのが毎年のことでした。

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 今や、お正月だからといって全員が揃うとは限らず、何とか揃っても元旦のお祝いをみんなでする程度で、遙かにライトな、2日ほど辛抱したら普段通りに戻るよ、という感じになっておりますが、それでもお正月前の買い出しというのは大仕事。一つ一つ確かめながら買い込んで、重い荷物を家の中に安置したら、私は一旦解放されるのです。

 次は、12月31日。日持ちのしない食品などをこの日に買い込んで、いよいよお正月です。ここのところは毎年、寝正月というのがほとんどですね。お酒も弱いし、まぁ撮りためたテレビ番組の録画なんかを見ながら、まったりと過ごすわけです。

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 今日は私の誕生日なのですが、その翌日が年末恒例の泉筆五宝展。久々の両国です。これに向かうべく、30日の朝は早く起きて新幹線に乗りこむぞ、なんて思っていたのですが、朝の弱い私のことゆえ、それは大変そう。前日入りして泊まるというのもたいそうな話ですし、何より2日も家を空けたら奥様にシバかれること必定です。

 毎年、まぁしゃあないか、誕生日がらみやし・・・なんてことで、何とか許して貰っているのが年末の東京行きなわけです。

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 無事、奈良から夜行高速バスに乗り込みました。もと両備バス所属の車両は、6年目ですけれどよく整備されております。元々、毎日運行でもなく、昼行便での運用もなかったので、まだまだ古さを感じません。お隣の国のバスではなくて、安心の三菱ふそうですし。では、両業でお会いできるのを楽しみに、よく寝ていきます。

2022年12月28日 (水)

年の瀬

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 ファンヒーターの温風を感じていたい「ちち(仮名)」さん。家人の目を盗んでお布団を動かしていくのですが、「焦げるでっ!」と引き戻されてしまうので、せめて顔だけでも、という感じで長々と伸びております。撮影者の背後の部屋には宿敵「まりりん(たぶん雄)」がいるので、気になって仕方がなく、本日もふすまが開いたほんのわずかな隙に部屋に入り込んで水槽の前で脱糞をするという、なんとも直接的な抗議行動に出ていたのだそうです。もうすぐお正月が来て、また、あの大嫌いなかぶり物を着けられるなどとは思いもせず、すぅすぅと寝ております。

 仕事納めの本日、出勤してまずすることは昨日燻蒸したパッケージの回収。その中で、ある部屋に入ったらすぐ目の前に大きな大きな「G」がお腹を上にしてひっくり返っており、朝から何というものを見てしまったのか、と頭を抱え、震えながらのスタートとなりました。

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 職場での話題は、まず、年賀状まだ書いてない! というもの.私の身の周りでは、郵便局関係者の努力もあって、それこそ紅白歌合戦を見ながら宛名書きをしても何とか三が日には配達される、という感じですが、その分、中の人たちはより一層しんどい思いをされているわけです。私はそのようなこともあって、もう10年ほど前には年賀状を書くことを止めました。亡き父宛に、何度かお断りをしてもなお、毎年何通かの賀状をを頂戴します。そういうのを見ますと、これも終活の一環として、早め早めに人の記憶や記録から消えておくことが大切だと思うからです。

 そういうご立派な理由をつけてはおりますが、ではこれ、どうするんだ、という萬年筆。丸善センチュリーに、PILOTの845。丸善のは中古で委託販売に出ていたヤツを、何と妻の面前で、「賀状などの宛名書きに」という名目でお持ち帰りしたもの。当然ながらBニブ付きです。

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 東寺の私は手に入れた萬年筆に片っ端からインクを入れてはちょこっと使う、という人でしたのと、学校という、世間様からは数十年は遅れている環境で仕事をしていたこともあって、必然的に細字や中字の萬年筆が多くなっていたのです。しかし、字の不自由な人間が、ひょろっとした筆記線をあちこちに残しますと、思った以上に見苦しいものです。そこでいつの頃からか、ちょっと太い筆記線で榊莫山先生の路線を進むことにしたわけです。そのあたりの切り替えより、まだまだ前に手に入れたのがこの2本です。

 センチュリーの方は、やはり大先の部分だけ普通の金属っぽく白いのが気になりますが、まぁ使わずにキャップをしておいておけばなかなか見た目の良い萬年筆です。しかし何と言っても重たいので、実際にこれで宛名書きを何枚もこなしたら、いや、こなす前にギブアップです。

 その点、845は適度な太さ、適度な重さ。私には、大きいとか重たいとかいう感覚はありません。世の中には、こんなデカイ萬年筆どこで何に使うんだ、という人も少なからずいらっしゃるようですけれど、まぁ、萬年筆は大きくて立派なのが好みです。どうせ使わないのですから。

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年の瀬

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 ファンヒーターの温風を感じていたい「ちち(仮名)」さん。家人の目を盗んでお布団を動かしていくのですが、「焦げるでっ!」と引き戻されてしまうので、せめて顔だけでも、という感じで長々と伸びております。撮影者の背後の部屋には宿敵「まりりん(たぶん雄)」がいるので、気になって仕方がなく、本日もふすまが開いたほんのわずかな隙に部屋に入り込んで水槽の前で脱糞をするという、なんとも直接的な抗議行動に出ていたのだそうです。もうすぐお正月が来て、また、あの大嫌いなかぶり物を着けられるなどとは思いもせず、すぅすぅと寝ております。

 仕事納めの本日、出勤してまずすることは昨日燻蒸したパッケージの回収。その中で、ある部屋に入ったらすぐ目の前に大きな大きな「G」がお腹を上にしてひっくり返っており、朝から何というものを見てしまったのか、と頭を抱え、震えながらのスタートとなりました。

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 職場での話題は、まず、年賀状まだ書いてない! というもの.私の身の周りでは、郵便局関係者の努力もあって、それこそ紅白歌合戦を見ながら宛名書きをしても何とか三が日には配達される、という感じですが、その分、中の人たちはより一層しんどい思いをされているわけです。私はそのようなこともあって、もう10年ほど前には年賀状を書くことを止めました。亡き父宛に、何度かお断りをしてもなお、毎年何通かの賀状をを頂戴します。そういうのを見ますと、これも終活の一環として、早め早めに人の記憶や記録から消えておくことが大切だと思うからです。

 そういうご立派な理由をつけてはおりますが、ではこれ、どうするんだ、という萬年筆。丸善センチュリーに、PILOTの845。丸善のは中古で委託販売に出ていたヤツを、何と妻の面前で、「賀状などの宛名書きに」という名目でお持ち帰りしたもの。当然ながらBニブ付きです。

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 東寺の私は手に入れた萬年筆に片っ端からインクを入れてはちょこっと使う、という人でしたのと、学校という、世間様からは数十年は遅れている環境で仕事をしていたこともあって、必然的に細字や中字の萬年筆が多くなっていたのです。しかし、字の不自由な人間が、ひょろっとした筆記線をあちこちに残しますと、思った以上に見苦しいものです。そこでいつの頃からか、ちょっと太い筆記線で榊莫山先生の路線を進むことにしたわけです。そのあたりの切り替えより、まだまだ前に手に入れたのがこの2本です。

 センチュリーの方は、やはり大先の部分だけ普通の金属っぽく白いのが気になりますが、まぁ使わずにキャップをしておいておけばなかなか見た目の良い萬年筆です。しかし何と言っても重たいので、実際にこれで宛名書きを何枚もこなしたら、いや、こなす前にギブアップです。

 その点、845は適度な太さ、適度な重さ。私には、大きいとか重たいとかいう感覚はありません。世の中には、こんなデカイ萬年筆どこで何に使うんだ、という人も少なからずいらっしゃるようですけれど、まぁ、萬年筆は大きくて立派なのが好みです。どうせ使わないのですから。

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2022年12月27日 (火)

刻む

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 いつものように手を振る「まりりん(たぶん雄)」さん。本日より年始まで、我が家に逗留されます。お役所関係のありがたいところは、年末年始、それぞれ3日間が無条件でお休みになることです。明日は職場で通常業務の傍らお掃除をして、仕事納め。明後日は家でお正月を迎える支度などをして、深夜にバスに乗ります。年末年始の始まりです。

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 外径37センチほどの掛け時計。メーカーや製造時期など一切不明ですが、この大きさ、職場のホールに掛けておくのにピッタリだ、と入手したもの。けれど、ムーヴメントがヘタっていて、秒針が45秒を超えることができなくなってしまいました。

 写真の左に写っているのが、お役御免になったそのムーヴメント。市販の汎用品を買ってきて取り替えてみました。今のところ、順調に動いています。

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 分解して初めて気付いた事実。この時計、実に安っぽい造りなのですが、風防はちゃんとガラスだったのです。持ち上げた感じも実に軽くて、樹脂製の風防であろうと決めつけていたのですが、ガラスであったことは望外の収穫でした。

 ムーヴメントを交換する場合に、一番の難関は針ではないかと思います。世界でも十指に入ろうかというほど不器用な私の場合、取り付ける時に針を曲げてしまうことが多いのです。

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 こんなちっこい、軽いものが回す針は、軽く、薄く作られています。ペラペラの針に少しでも変な力をかけると、簡単に曲がってしまい、真っ直ぐに戻すことが難しいのです。そうなった針は、交錯する際に互いの進む道を邪魔してしまうのです。今回、真っ直ぐなまま針を取りつけることができたのは、実にめでたいことでした。

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 年末年始のお休みが明けた時に、まずまず正確な時を刻んでいてくれたら、と願うばかりです。

2022年12月26日 (月)

特等席

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 静かに寝てるなぁ、と覗き込んだら、まさかのお目々パッチリで待ち構えていた「ちち(仮名)」さん。シャッターを切った刹那、その場から逃れたことは言うまでもありません。幸いにもその後、彼女からの召喚の声が響き渡ることはありませんでした。眠っているワンコを覗き見ることは、我が家では最大の禁忌なのです。

 今の職場も元々はお役所なので、年内は28日でおしまい。年末といえば大掃除ですが、こういうときにはいつも、最後に燻蒸剤を炊きしめることにしております。今回はそれで出てきた虫などを片付けるべく、明日、燻蒸して28日に大掃除、となりました。すなわち、明日の夜には「まりりん(たぶん雄)」さんが我が家にやってくるということです。これは困ったことになりました。仕方がないので、現実的な解決策(妥協案とも言う)を編み出して、この難局を乗り切ることにいたしました。

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 そうと決まれば、本日はお片付けも小休止。あ、こいつこんなところにおったんか、という萬年筆を綺麗にお掃除することに時間を使います。

 その昔、まだみんなが元気だった頃、と言うのでしょうか、WAGNERの会合が年間に40回以上開催されていた頃に、名古屋松坂屋で手に入れた一本。プロフィットモザイクです。いつ頃からこれで字を書かなくなったのか、定かではありませんが、今、ちょっと握ってみただけでも、とても良い感じがするので、これはしっかりと洗浄して、まともなインクを入れて日々実用せねば、と思っております。

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 今の職場に来てから、それまで以上に萬年筆で字を書く機会が少なくなりました。そして、その数少ない機会が、封筒の表書き。子供たちの家庭に届けるお手紙を入れた封筒に、丁寧に宛名を書くのですが、あぁダメだ、とやり直すことが多いのです。適度な大きさ、重さが大事なのですが、それに向くペンを職場に置いてないことが問題です。このペンなら、その用途にぴったりだ、と1年のお仕事も終わろうかという日に思い至るという、いつもながらの間の悪さに、呆れると言うより感動すらおぼえます。あと二日、しっかりと今年のお仕事の締めくくりです。

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2022年12月25日 (日)

通説

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 こたつ布団の端を独占して眠る「ちち(仮名)」さん。彼女の尻尾が置かれているあたりからこたつに潜り込んで、対角線を有効に使うと、実に快適なこたつむりができます。しかしその場合、彼女の後ろ脚があるあたりに飼い主の胴体が来るわけで、そうなると彼女はお布団のヘリを独占して眠ることができません。毎夜、この一等地を巡って飼い主と飼い犬との攻防が繰り広げられる、それが冬の我が家の風景です。

 寒い日が続いて、お肌が乾燥してくると、頬骨のあたりを触ったときにカサカサした感触がいたします。それは体調がよろしくない証しでもありますので、脂を補給する必要があります。脂ギッシュなオッサンでなければ、私ではないのです。

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 とういうことで、久々に京都は山科の某店へ。とにかく熟成した豚肉を使い、低温でじっくり揚げられたとんかつは絶品です。女性にはきっとウケが悪いと思われるのは、お肉が脂たっぷりなものであるということ。ま、そういう向きは、ヒレカツを食されれば良いわけです。で、本日はリブロースをお願いしましたところ、使われるお肉はTokyo Xでありました。取り扱いが難しいことで、あまり出会うことのないお肉ですけれども、有名どころのとんかつ屋さんに行くとその名を聞くこともある、知る人ぞ知る豚肉です。しっかりとあぶれる脂を堪能して参りました。

 脂を取ると体に悪い、というのが通説ですけれど、私は脂をしっかり取ると元気になり、寝覚めがよくなり、そして体重も減少して身のこなしも軽くなります。脂は悪者、とだけいうのは間違っているような気がします。お爺さん、お婆さんの巣窟とも言える国会議事堂内の食堂では、脂ののったステーキだのとんかつだのといった料理が一番の売れ筋だというのも、むべなるかな、です。

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 何やこの地味なホスカルは、と見過ごしてしまいそうなのですけれど、これはホスカルでもラスカルでもありません。ラスカルはアライグマ、こいつは外来種で、日本固有種であるニホンイシガメの天敵となっているようです。こいつが川べりをうろついては、愛すべきニホンイシガメとバリバリと捕食するのだそうです。実にけしからん話です。実際、アライグマなんてものはその見た目とは裏腹に実に凶暴なものとも聞きます。スターリング少年はよほど動物の扱いがうまいのか、それともラスカルが特別なのか、そのいずれかなのでしょう。

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 実に地味な萬年筆です。仏壇であり、軸も細くて軽い上に、これといった加飾もありません。天冠や尾栓にも、マークも何もないのです。萬年筆のペン先の話をするとき、18KのKは、「きん」ではなくて「カラット」です、と言いますと、たいていの人は「ダイヤと同じ・・・」などという反応をしますけれど、そちらは「キャラット」です。24Kがいわゆる純金ですから、21金は8分の7が金で残り8分の1が他の金属となります。18Kですと金の含有量が75%ですから、最近のドイツ製萬年筆などではAU750なんて表記もあります。WAGNER入会時に会員番号の希望を聞かれた人が、750とか585とかは空いてますか、というのをよく目にします。585は広島の怪人と呼ばれる方のものとなっており、その奥様(二右衛門半の継承順位1位)が750でしたが、奥様の方はすでに会員ではないような気がします。

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 で、24Kすなわち純金というのは柔らかいものだから、これをペン先に使うとなると形状を工夫して曲がりにくくしなければ簡単に壊れてしまうゆえ、結果として固いペン先になるのではないか・・・と言われつつ、このセイラーのペン先は結構柔らかな感じです。こればっかりは実際に手にしてみた人でないとわからないところでしょう。23Kとか22Kとかいうのもありましたけれど、それらはそんなに柔らかいものではありませんでしたし、現行セイラーの21Kにしても、ふわんふわんというわけではありません。

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 と、まぁ、こういうことなんだそうです。知り合いにとても柔らかなペン先を好む人がおりますが、その方はまた無類の強筆圧でもあります。考えてみると、筆圧の弱い人は、たとえ柔らかなペン先を持つペンであっても、ほとんど筆圧をかけないわけですから、ペン先が撓るようなこともほとんどない、というわけです。ある程度以上の筆圧をかける人が柔らかなペン先を持つ萬年筆で書こうとしたとき、お、これは撓るぞ、ペン先が柔らかいぞ、となるのでしょう。

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 はい、無用と言われている筆圧をかけてみるとこんな感じ。これ以上やると、ペン先がペン芯から離れてそのまんまになってしまいそうです。だいたい、ペン先がパカッと割れてしまうような書き方、これでは筆記具として実用になりません。こうして割れるところまで筆圧をかけずとも、このペンは実によく撓ります。すなわちそれは、私のように文字を書くのが不得手な人間には使いこなすことができないペン先であるということです。たまに取り出して人様にお見せし、話のタネにする、というためだけの1本なのです。

2022年12月24日 (土)

イヴ

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 聖なる夜に、静かに眠る「ちち(仮名)」さん。今週、飼い主は6連勤でしたので少しバテ気味ですが、半日勤務が終わって帰宅後には冬用のタイヤに交換するという作業が待っておりました。ガレージにある車に手歯止めとジャッキをかけて持ち上げては下ろす、というのを繰り返すだけの作業ですが、準備やら手順やら、気をつけるべきことなど、息子には身につけておいて欲しいと思っていますので、次男を引っ張り出して手伝ってもらいました。しゃがんで車の下を覗き込んだり、タイヤを持ち上げたりする作業、やはり人にやって貰うと楽ちんです。

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 昔からこのBlogでは、クリスマスカラーだ、というだけでこの日によく出てくるPILOTキャップレスの絣、赤と緑。街にあふれるこの色の飾りも今日で見納めです。そういえば、「X`mas」っていう広告や販促の見出しなんかを、このところあまり見ないようになりました。散々間違ってるのなんのと叩かれつつも、なかなか是正されなかったこの表記も、少なくとも私の身の周りでは今年は見た記憶がありません。間違いが街にあふれている、という状態が改善されたという意味では良いことかと思いますが、それだけ世の中の不寛容さが増した、ということなのかもしれませんから、喜んでばかりいると、遠からず私のようにちゃらんぽらんな人間は社会から抹殺されるようになるのかもしれません。

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 あと1本、白い絣を手に入れたらコンプリート、なんてことをいっていた記憶もありますが、いまだにそのままです。それを成し遂げたとしても、使いもしないペンが1本増えるだけ、ということになるわけですが・・・。

 キャップレスはその性格上、どうしてもハードに使われてしまいがちです。私のようにものの扱いがぞんざいな人の場合、特にその傾向が強いのではないかと思います。キャップレスLSの内部機構が錆びるかもしれないから交換しますよ、というときにも、関係のないもう一方の外装まで交換してもらえたのは、それだけ荒い扱いをしていて「色が合わなくなるから」だったのです。いや、キャップレス持ち歩いて使っているからといって、短い日々で軸の色があせてしまうような人、ほかにもいるんでしょうか。

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 そういうことなので、5本収まるケースには、白い絣の代わりに螺鈿が入っています。そう、螺鈿なんて、持ち歩いて使うのは危険すぎます。もっというと、萬年筆なんて繊細な筆記具、そもそも私には無理、ということなのかもしれません。

2022年12月23日 (金)

ひくつ

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 寝ているところを撮影されて、ちょっとびっくりした「ちち(仮名)」さん。このあと、盛んに鳴いておりましたけれど、長女になだめられてそのまま寝入ってしまったようです。かいぬしもまたこたつむりの状態で自然死してしまったので、彼女の入眠に至るプロセスは確認できておりません。とっても寒い1日でしたので、こたつに沈んでしまったが最後、抜け出すことはできなかったのです。

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 こういう本が上梓されたので、さっそく読んでみました。卑屈な奈良県民Bot、というのをご存じの方なら、アレか、と。ファンキー竹取物語も紙の上で読めます。

 奈良県民っていうのは、まぁそう、卑屈なのかもしれませんね。どこの都道府県でも、全国でいちばん〇〇〇・・・ってことはあると思うのですが、奈良県民の場合、これが一番だとか上位だとか知るとホンマかいなとなり、最下位に近いと知れば納得する。そういうところがあります。この本は、まぁ奈良が全国に誇る本、といってもよいのではないでしょうか(笑)。

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 公立学校における教員一人あたりのPCの台数、っていう訳のわからん統計があって、平成28年頃で奈良県は全国46位でした。同じ頃に、非正規教員、すなわち臨時雇いの先生の割合という統計では、なんと栄えある全国第一位。今は沖縄や埼玉に押されて一位から滑り落ち、いや、這い上がっているようですけれども。

 で、県教委の指導主事が、県内各校の管理職を集めて、PCの台数の方を5年以内に全国第一位にするぞ、と宣言したわけです。そこで平成の世が終わり、令和に入ったと思ったらコロナ禍。そのとき奈良県は、GIGAスクール構想に基づいて、県内のほぼすべての市町村で同じ機種を子ども向けに導入する、という離れ業をやったわけです。ついでに、県内すべての公立小中学校で通知票の様式が統一されています。あと2、3年すると、県内で転校した場合、いろんな書類もすべて電子的に転送、ということになる予定で、そうなった暁には、公立高校の入試に関してもいわゆる内申書などの各種書類が電子化されることになっています。結構凄いのです。

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 ま、そういう、全国で一番、的なことが奈良県で行われてる、っていう話をしますと、皆例外なく「ウソやっ!」ってなるのが奈良県民です。そしてこの本のカバー・・・奈良県らしきもの、で埋め尽くされてますね。

 そういうことは抜きにして、いい本だと思います。ぜひご一読を。

2022年12月22日 (木)

古き佳き

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 久々にこたつ布団の上でくつろぐ「ちち(仮名)」さん。実は、彼女の後ろには大好きなお兄さんが寝転がっているのです。こうして時折、気に入った人のそばまで行ってクグッとお尻を押しつけて寝る、そこがワンコの可愛いところです。

 ニャンコではこうはいきません、などと知ったようなことを書こうとしたのですが、最近のトレンドワードのひとつに、猫の犬化、というものがあるのだそうです。にゃんこがその特徴であるつれないそぶりを捨て、それこそゴロニャンと擦り寄ってくる傾向を強めているのだとか。しかし、猫にはやっぱり、可愛くないままでいて欲しいものです。

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 今朝から太ももやふくらはぎが張るような感じがして、つま先も痛むので、これはいよいよ糖尿病が進行して脚にきたのか、切断せねばならぬのかと暗い気持ちになってのですが、よくよく考えてみれば、昨日サンタクロースに扮した際に窮屈なゴム長靴を履いていたことを思い出して、つま先が痛いのはそのせいではないだろうか、と。さらに、何度もサンタ公演をする中で、ちっちゃな子どもたちにプレゼントを渡すべく、中腰というかほとんどウサギ跳びやコサックダンスみたいな姿勢でズリズリと子どもたちに近づくということを人数分繰り返した、あれで脚に着たのではないか、と思い至りました。もし本当にそうであるならば、酷使した翌日に早々と「身が入る」というのは、むしろ若々しくて良いではないか、などと一転してポジティブに。人はこうやって、体のトラブルのサインを見逃して寿命を縮めていくものなのでしょう。

 同年代で萬年筆系のBlogをやっている人がいまして、私とは正反対で身だしなみの正統なルールをわきまえて気を遣い、美食を追求して人生を楽しんでいらっしゃるご様子。当然、お持ちになっているペンも王道を行く立派なものばかりと推察いたします。何を着ても似合うことがないと言われ、どうやってそこまで健康で大きくなったんだと驚かれるほどの偏食でバカ舌、所有しているのはガラクタとしか言えないペンばかりという私とは対照的なのですが、ともに「萬」年筆という表記を好んでいるところ、無理に共通点を探すとすればそんなところでしょうか。

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 この記事なんて、実に示唆に富み、役に立つ内容で、お、そういうことなら自分も求道者になってみるかな。と思わせてくれるもの。暇つぶしにもならない駄文を垂れ流す当方とは全く違いますが、そう、「萬」年筆なんですよ。「万」年筆ではなくて。こればっかりは松鶴屋千とせさんの世界ですから、わかんない人にわかってもらおうとは思いませんし、自分でもよくわかっているのかどうかわかりませんけれど、ピンと来るのです。ここ、大事です。テストに出ます。ノートに書いて赤線引っ張ってついでにラインマーカーで塗り固めて単語カードにして持ち歩いて覚えましょう。

 で、全く普通のペンポイントですけれど、ふと、ちょっと古いのをもう少し使ってみよう、ってことで、古くて、なおかつたいして柔らかくもないもの、というので、このところはこいつを使ったりしています。これまでは尻軸までシルヴァーのを愛用していて、なんでこんな中途半端にちょこっとお尻だけ普通のプラスチックにしたヤツ、なんで出したんだろう、と見向きもしなかった方を、敢えて使っていたりするわけです。歳をとっていくと、余計に変になっていくものなのですね。

 考えてみれば、文字を書くことが何よりも嫌いなくせに萬年筆を蒐集し、毎日続けるなんてめんどくせぇ~と思いつつ毎日駄文を垂れ流して、そもそも、人前で話をするなんてことはもちろん、人前に立つだけでも緊張して声が出ないような子どもだったのに先生という人前でしゃべる、なおかつ良き人としてのお手本を示さなければならない仕事に40年近く就いているなんて、おかしいです。間違っております。

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 で、これまでまったく気にもとめていなかったんですけれど、その、散々中途半端だ、誰かにあげちゃおうか、なんていってた方にはエリートって刻印が入っているんですね。で、そうでない方はエリートとは入っていない。

 そういうことなんだなぁ、と。真面目に努力して、正論をのべ、正しいと思うことに邁進していく人を見て、ついていけない、自分はあんなの嫌だと思いながらの仕事人生でした。実にちゃらんぽらんで、天の邪鬼で、良いと思っていることでもみんながやってるから自分はやらない、という酷い仕事ぶりでしたから、エリート、なんて書いてあるペンは恥ずかしくて使えなかったんでしょうね。

 うちにあるペンはガラクタばっかりだぁ、って、それもそのはず、持ち主がポンコツだったということに、最晩年になって気がつくというのもポンコツらしさと言えますし、あぁ、それこそが自分の個性だったんだなぁ、と愛おしくなったりもするわけです。爺さんになるのも悪いことばかりではないものですね。

 

2022年12月21日 (水)

アドリブ全開

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 ん?なに? という感じの「ちち(仮名)」さん。寝ているところに突撃されて怒っているか、と思えばそうでもありません。長女に「見つかって」しまい、後始末をしてもらっているところなので、ここはとぼけているのが得策、と考えたのかもしれません。

 本日の午前中、日頃とはうって変わって「重要な任務」を遂行しておりました。勤務先のすぐ近くにあるこども園でサンタクロースの役をするというお仕事です。企画はすべて園の先生方がしてくださるので、衣装を着けて袋を担ぎ、ホォ~ホッホォ~、と言ってれば良いのですが、年齢が上の子どもたちになると、「サンタさんにしつもん」なんてのがありますので、ちょっと厄介です。

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 サンタさんの小道具は、この大きな萬年筆。ゆったりとした赤いサンタ服のポケットからこれを取り出しておもむろにサインをする、なんて演出があるものですから、太いマジックか何かで・・・と言われたのですけれど、用意していきました。こども園の先生達もびっくりでした。

 サンタさんはどこから入ってくるのですか・・・っていう質問。必ず出ますね。トナカイ役の先生と顔を見合わせて、こども園は夜、やってないと聞いたので、今日は特別に明るい時間に来ました。なので、京は玄関から入ってきました。煙突から入っていたこともあるのですけれど、お腹が出っ張ってきてつっかえるようになってきたので、最近は壁を通り抜ける魔法を覚えて使ってます。・・・なんてね。

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 何歳ですか・・・っていう質問もよく出ますね。これまたトナカイさんと顔を見合わせて、あれ、いつ頃まで数えてたかなぁ・・・と。たしか江戸時代の頃までは数えてたけど、それからは面倒臭くなって数えてないから、もうわからなくなってるんだよ、はっはっはぁ・・・ってね。

 「先生」の業界では、幼稚園、こども園の先生ってのが一番にくそ真面目だと思ってます。研究発表会なんかで発表する役に当たったりするとパワーポイントのスライドをHDDがすり切れるほど何度も再生しつつ、ストップウォッチで時間計ったり、表情を直したりと、お芝居やる人でもそこまで練習しないでしょう、というぐらいにやります。その点、中学校出身の私、研究発表会でも何度も発表はしましたけれど、事前の練習なんてやったことは一度もありません。いつでもぶっつけ本番。要するに、えぇ加減なんです。

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 「公演」後に珈琲など淹れていただきながら園の先生達とお話。あれ、サンタさんの練習、いっぱいしてくださったんですねぇ、と言われたので、あっさり白状しましたら、驚かれました。いや、どうせ練習したってうまくはやれないので、練習なんてしないんです。なのであのレヴェルでどうかご勘弁を、とお詫びしまして、お菓子をいただいて帰ってきました。気楽なお仕事でしたけれど、コロナの影響で学年ごとに5回公演しましたので、結構疲れました。

 ちなみに、小道具に使った萬年筆、キャップを閉めて17センチ強、ポストしたら20センチ弱。比較用のお相手はペリスケさんです。

 

2022年12月20日 (火)

かんたんな話

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 静かにしてはいますが、眠ってはいない「ちち(仮名)」さん。こういうときに長いことケージのそばにいると危険です。サッと写真を撮ってすぐに退散するのが吉です。

 職場のアイドル、「まりりん(たぶん雄)」さんも、寒さが厳しくなってきて動きが鈍くなってきました。このままいくと本当に冬眠に入ってしまう可能性が高いので、そうならないような手だてをしたところ、なかなかに好評です。少なくとも年末年始、我が家に連れて帰ってくるときまでは冬眠しないで起きていてもらいたいものです。

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 その「まりりん(たぶん雄)」さんの水槽を置く場所を産み出すために、しっかりと汚部屋の片付けに励まなければなりませんが、進捗状況ははかばかしくありません。そんな中、あれ、キミ、ここにおったんか、というようなモノを見つけてしまうと、また片付けの手が止まります。大掃除で畳を上げたとき、その下に敷き込んであった古新聞を読みふけってしまう・・・というのと同じようなことでしょうか。

 奈良の名物、鹿の革でくるまれたボールペンです。手触りの良さが何よりの特徴ですので、中のボールペン自体は普及品。よくある、透明な軸の事務用ボールペンでしょう。「でしょう」というのは中味を確認することができないからです。長いあいだキャップを嵌めたまま放置してあったので、キャップに隠れていた部分とそれ以外の部分とでは色合いも違ってきています。

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 ただ革の筒にボールペンが収まっているのだけではなくて、くるまれたように、端の方がすぼめられているので、革の中にあるボールペンを引き出すことができないのです。長いあいだキャップを嵌めたまま放置してあったので、キャップに隠れていた部分とそれ以外の部分とでは色合いも違ってきています。

 そんなことですから、ボールペンの方も、ドライアップして書くことができなくなっています。そうなると尚更、「中のボールペン」を取り替えてかけるようにしたい、という気持ちが募ります。

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 そのとき、人はすでに引きずり込まれていることに気づかないのです。気づくことができる人を、賢い人、ちゃんとした人というのです。私のような、一面的なものの見方しかできないアホな人は、ハマり込んでいることに気づかないまま、もがきにもがいて失敗するのです。

 ほら、別の写真では傷ひとつなかったボールペンの先端部のコーンが、この写真ではすでに傷だらけになっています。きっと、どこかのアホな人がペンチで掴んでボールペンごと引っ張り出そうとしたのでしょう。で、そうこうするうち、何かの弾みで反対向きに回したところ、コーンの部分だけが外れて中からボールペンの芯が出てきた・・・・・言葉もありません。しっかりとPILOTという文字や品番らしきものが読み取れます。脱力して笑うしかありませんね。

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2022年12月19日 (月)

名も知らぬ・・・

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 本日は本当に寒い1日でしたが、子どもたちははしゃぎ回ってからだが暑くなりますので、暖房を切ってくれと言います。結果として寒々とした館内で、ほっかほかと紅潮した顔で嬉しそうにしている子どもたちと、この寒さはこたえるなぁと背中を丸めている私、という構図。帰宅すると「ちち(仮名)」さんがいつになくつきまとってくれましたので、一生懸命に遊んであげますと、これまた毛が飛び散るから止めてくれという家族からのクレーム。やがてお時間となって、彼女は寝床に入りました。今夜はおとなしく寝てくれそうです。

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 モデル名などはわかりませんが、セイラー萬年筆であることはわかります。例によって、なんで我が家にあるのかはわかりませんが、特徴的な外見であることから、まぁそこに気をとられて手に入れたものなのでしょう。書く道具をたくさんたくさん持っているのに、いつ、どんなものをどのようにして手に入れたのかを書き留めるという習性がないので、そのときの記憶が飛んでしまえばそれっきり、です。

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 胴軸の後半部分は、このように三角形断面となっています。こういうところを面白がって手に入れたのでしょう。道具として使われる工業製品は、そのスタート時点においては実用性が重視されますけれど、普及してしまったあとは、いかに「変」なものを出すか、というところに力点が移っていくものなのでしょう。子どもの頃、家電製品と言ったら白いものと決まっていましたから、未だに白物家電という言葉は残っておりますが、その代表である冷蔵庫などは、今や白いものを探すのが難しいほどです。黒い弁当箱で蓋を開けたら赤いポッチというのがアイデンティティだったThinkPadなんかも、今や黒くないものが世に出ています。それはブランドが中国のものになったから、というだけではないのでしょう。

 大人の使う筆記具と言ったら萬年筆だ、という時代には、実にさまざまなものが造られて、そうなると目先を変えないと競争に勝てませんからこういう「変な」モノも出てきたのでしょう。私は嫌いではありませんけれど。

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 このあたりはセイラーお得意の、ポッチを設けた嵌合方式。胴堂側に設けられた突起がキャップを保持してくれます。キャップを着けたり外したりするときの手に伝わる感触がなんとも気持ちよくて、何度もカチカチやってしまいます。でも、パチン、という感じでもないのです。

 そして、剥げてきていますけれど、このクリップ。内側にえぐれている形、これ自体がクリップのバネの力の元なのでしょう。平らな板だと、すぐに折れ曲がってしまうところ、こうしてえぐっておくと強くなります。ただ、見た目は今ひとつに感じられます。

 こうして蒐集した萬年筆達、忙しいときはそのままほったらかしで、今のように、少しは時間ができてくると、その膨大な量ゆえに、整理する気力も時間もないように感じられてしまいます。これ、ビジネスになりますね。あなたのおうちの訳わからないもの、整理してカタログ化しますよ、なんていうサーヴィス。ただ、どのくらいの価格ならみんな依頼して、そして提供する方は採算がとれるのでしょう。いずれにしても、私が提供する側にはなれないことは確実ですが。

2022年12月18日 (日)

のせられる・・・

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 重ねられているワンコ(の抱き枕)たちに家族の注目が集まっていることで、警戒感を強めている「ちち(仮名)」さん。どうも私ではないものに注目しているらしい、という雰囲気は敏感に感じ取るようです。この子を我が家に迎えた当時、お値段は15万円ほどだったかと思います。それでも、ワンコというのはどこかの家で産まれたものを貰ってきたり、どこかから拾ってきたりして飼うもの、という認識だった私にとっては衝撃でしたけれど、今はどこのペットショップでも30万円とか40万円とか、エラい値段が付いております。まぁ命のあるものですから、高いのはそれなりに納得できます。逆に、数日前にさるホームセンターで見かけた、14万円で売られていた柴犬。あまりチャーミングな見た目ではありませんでしたが、それほど大きくなっているわけでもないのにずいぶんと安い値段がつけられているなぁ、と逆に気になってしまいました。

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 干支商法にのせられた飼い主は、京都の老舗茶舗でこんなものを買って参りました。昨年も一昨年も買っておりまして、缶に描かれた干支の絵が目当てだったりするわけです。子年のとき、つまり猪年の年末には存在を知らなかったのが悔やまれるところです。再び子年の分が店頭に並ぶそのときまで元気で生きていられるかどうかは甚だ疑問ですので、余計に悔やまれるところです。

 中味はお抹茶ですので、たててくれる人がいないと楽しめないわけですが、幸い、我が家にはお茶の心得のある人が複数おりますので、何とか楽しむことができているのです。

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 職場でちょっと一服、というときに楽しんでいるのがこちら。その名の通りのものです。回る寿司屋に置いてある粉と何が違うのか、というとさぁどうでしょう、となるのですが、しっかりと茶葉を飲み込んでいる感じはありますから、まぁ良しとしましょう。

 こうして寒い寒い京都から帰ってきまして、某巨大オークションサイトで本日終了となっている商品をチェックすると、恐ろしいことになっておりました。関係者にだけ配られた資料本にとりあえず入札しておいたのですが、各社の周年記念萬年筆が余裕で買えるようなところまでお値段が高騰しておりました。その内容は実に興味深く、欲しいと思わせられるものですが、いや、趣味にどハマりしている人というものは同じ趣味を持つライトな人から見ても恐ろしいものであると、改めて感じた次第です。うらやましさも込めて、ですが。

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 さて、もう二週間で今年も終わりです。明日からは年末進行、子どもたちもどっと来館するでしょうから、忙しい日々になりそうですが、年末の年忘れ泉筆五宝展への参加を楽しみに、何とか乗り切っていけたらと思います。

 まぁそれにしても、年末、それも12月30日に家を空けるなんて、家族持ちとしてはおかしなことです。通常は許されざる行いでしょうね。私の場合は、家族もすでに諦めていたりするのと、その前日が誕生日ということもあって、何とか参加できているわけですが。

2022年12月17日 (土)

特大

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 寝床にて、一人静かにもの思ふ「ちち(仮名)」さん。きっと彼女は、面白くない、と思っていることでしょう。年末が迫って忙しくなるこの時期に、二度まで配達時刻の変更をお願いした、謎の荷物。一体何が来るのだろう、と思っていたのですが、やってきたそいつと、それに対する家族の反応を見た彼女は、面白くない、と感じたに違いないのです。

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 ネルネルアニマルなどという、ど直球なネーミングの抱き枕。最近はどこでも目にするようになっています。一般的なのはMサイズかと思われますが、それが一番上。表皮がスムースなものではなく、あえてざらっとした、毛の感じのあるものを選んだのがLサイズ。いずれも、我が家の女性陣のチョイスでした。

 実際、生のワンコは飼い主と一緒に添い寝してくれるとは限りません。かつての同僚が飼っていたワンコは、さぁネンネするよ、と声をかけるといそいそと嬉しそうにお布団まで付いてくるのですが、飼い主は瞬間的に眠りに堕ちるタイプでしたので、彼が眠ったのを確認するとお布団を抜け出してリヴィングに戻ってくる、というのがルーティーンだったそうです。ワンコに寝かしつけて貰うっていうのも、犬好きにはある意味、理想的なのですけれど、朝起きたらワンコがそばにいない、っていうのをどう捉えるかですね。

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 今回届いたのは、半袖の服を着ていても汗が噴き出してくるような季節に注文したものだったと記憶しています。通常は販売されていなかったサイズで、「特大」なんだそうです。我が家の柴犬さんは、先住犬である今は亡き「くま(仮名)」さんと大変に折り合いが悪く、見れば威嚇をしたり追い回したりしておりました。いっぽうの「くま(仮名)」さんは、相方が食べ残して置いてある餌を、ケージに入って失敬するという、単にやられっぱなしだけではない、やられているふりをしつつ、ワンコにとって一番大切なところはしっかりおさえているというワンコでした。

 そんな「くま(仮名)」さんを偲んで、あの夏の日、特大の抱き枕、白ですか茶色ですかと選ぶことを求められたときにも、黒一択だったわけです。鼻の先から、びろ~んと伸ばした後ろ脚の先まで、ちょうど100センチあります。私自身はこれ、抱いて眠るつもりは毛頭ないのですが、妻はすでに、良いサイズ感やなぁ、などと・・・。

 

2022年12月16日 (金)

ちゃぽん

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 水槽から出して貰って遊ぶ「まりりん(たぶん雄)」さん。今や私の職場のアイドル的存在となっている彼女(?)。子どもたちにも大人気なので、月曜日の朝、出勤してきたときなどは「生きてるかな・・・」と心配でなりません。同じ組織に「真理さん」がいらっしゃって、その方は以前から「まりりん」さんなのだそうで、何で突然カメが自分と同じ名前を名乗って人気を得ているのだ・・・と訝しがっていらっしゃるのだとか。こうして雑巾の上に載せて、目の前に手をそっと出すと、指をつついたり甘噛みをしたりと、色々遊んでくれます。嫌がってるのだろうか、と手を引っ込めると、その手を追うように前に出てきて、ならばと手を出すと奥へ引っ込む。ワンコと遊んでいるのと同じような感覚です。

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 金曜日は念入りに水槽のお掃除をして、水をきれいなものに取り替えて退勤するのですが、その作業をしているときに「ぽちゃん」と音がして水槽の中に何やら茶色いものが浮かんでいる・・・と思ったら、シェーファーの萬年筆でした。

 幸いなことに、「まりりん(たぶん雄)」さんは水槽から出してあったので、インクが溶け出した水に浸かることなく無事でした。では萬年筆はどうか、というのが気になります。

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 そもそも、インクが切れたりインクの色を変えたりするときに水洗いをするようなものですから、水中に没しただけで同好というものでもないと思われますが、問題は3日ほどカメさんが過ごした水槽に落ちたというところ。かわいがってはおりますけれど、もともと野生のカメですからサルモネラ菌はじめ、さまざまなものを持っていることでしょう。そいつが暮らして排泄もしていた水なので、きれいなわけがありません。

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 だいたい、普通の萬年筆でもすぐにポケットの中でキャップと胴体が分離してしまうような、そんな体の使い方が下手くそな人間が、クリップとして機能するのかどうかも妖しいものをポケットに挿してウロウロしていてはいけません。短めに削り出した鉛筆の先端部分と同じくらいしかものを挟む部分がない、そんなもの、本当にこれでクリップと名乗ってよいものなのでしょうか。

 とにかく、跡になっておかしな匂いが漂ってくることがないように、念入りに洗浄して、とりあえず乾かしているところです。

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2022年12月15日 (木)

探さずとも

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 本日もまた、「焦げるよっ」と注意されて、仕方なく樅の木の下で眠る「ちち(仮名)」さん。もともとファンヒーターの前が彼女の定位置なのであって、寒い季節になると底にファンヒーターがやってきて居座っている、という認識なのかもしれません。ワンコは柔軟なようでいて頑固な面もあるので、この場所は私の定位置、となるとなかなか底を譲ろうとはしないもののようです。

 思い込んだら試練の道ではなくて病の道を行くのが飼い主。こういうペンがあったら良いなぁ、と思い込んでしまうと、すぐにそれを外に求めてしまうのです。ある時期、シャツやエプロンの胸ポケットに無理なく収まる小ぶりな萬年筆があれば良いなぁ、と思い込んで、すぐさまあちこち探し回り始めたのですが、ちょっと落ち着いて考えれば、全くやる必要のない行為なのでした。

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 真ん中のPILOT98、定番品であったときは見向きもしなかったのに、廃盤となると欲しくなって手に入れたものです。この小さなペンをどのように使うのかというと、主に夏など薄着の季節に者との胸ポケットに挿したり、メモ帳と一緒に首からぶら下げたり・・・と、この時点ですでに間違えています。メモなんてとらないくせに、メモ帳を持ち歩いて・・・どうせ書くなら萬年筆で・・・と、書かない人が、何で書くための道具を持ち歩くことなんて考えるのでしょうか。馬鹿げております。愚かです。

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 しかも、探し回って見つけた98よりも、ずっと前から我が家に転がっていた同じくPILOTのショート軸、こいつは収納時の長さが98とほぼ同じでありながら、キャップをポストしたときにはそれより長くなるという、書くことを考えるとよりすぐれた仕様になっております。すでにこんなものが(何本も)手元にありながら、同じようとのものを探す、実に馬鹿げておりました。過去形で書きましたが、実際、現在進行形で馬鹿げているのですから、我ながら呆れてしまいます。

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 改めてよく見ますと、キャップにも加飾がなされていて、なかなかお洒落なペンです。おそらく女性向けに企画されたものだったのでしょう。今、PILOTはエリート95Sというモデルを持っているのですから、これに似たようなものを出そうと思えば割と簡単に出せるはずです。問題はターゲットとなる女性が買ってくださるかどうか、というところですが、何色ものインクを使い分けて書くことを楽しむ人が多いのですからKAKUNO的な、お手頃価格で出していただくのもアリかもしれません。そういう向きには、金ペンである必要などないと思われます。そしてそういうものを買った人の中から、書き味だ何だという人が出てきて、次は金ペン付きのものを・・・と進んでいただければ良いのです。

 それにしても、こういう昭和なショート軸、国産三社とその他のを併せて、一体何本あるのでしょう。一度、しっかりと棚卸しをして確認してみなければなりませんが、それはきちんと発掘、整理ができてからのお話です。

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2022年12月14日 (水)

どこ見てんの?

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 晩ご飯を食べ残したまま眠りについた「ちち(仮名)」さん。優しい長男は彼女のことを心配して、というより夜中に鳴かれることを警戒して、餌鉢をケージの中にセットしてあげたのですが、撮影時点ではまだ、食べた気配はありません。

 元気はあるのですが、歳が歳ですから、こういうこともよくあります。若い頃なら平気だったのに、今では吐き出してしまうこともあります。飼い主が着実に歳をとって行っているのですから、ワンコも同じように歳をとっていく、それも当然のことです。

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 終活して萬年筆の本数を減らすぞ、などと言ってはいますが、全く何も進んでおりません。先日、1本お嫁に出したと思ったら、その翌日には1本お迎えしてしまっていた、という感じで、全く減らないどころか、微妙に増えていってるんではないかと思います。こうなったら年末の横網で何本かまとめて2000円とか3000円とか、そういう投げ売りでもしないと減らすことは難しいと思います。何せ、普通の人が欲しがるようなペンはほとんどないのですから。

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 シェーファーなんかはオークションサイトでも比較的安価に入手できるのですが、私が見るのはここばっかりです。胴軸のお尻の近くにラインがあれば、尾栓がくるくる回って吸入するタイプ、すなわち、軸ばっかり太くてたいした量のインクは呑まないという、これぞシェーファー、というべきモデルばっかり漁っているわけです。

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 太いです。黒くて、キンキラキン。ペン先は18K。そういう仕様で、お尻にラインも入ってます。でも、割と新しめのモデルなのです。こいつのどこがヘンタイなのかというと、まず、シェーファーであるということ。ボディも無駄に太いのです。お尻を回して、ググッと引っ張り出して、インク瓶につけてインクを吸って書き始める。でも、ボディ中程の金のリング、これは何なのでしょうか。

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 ま、こういうことです。普通のカートリッヂ/コンヴァータ両用式の萬年筆と同じように、ボディ中程で分割されるのです。コンヴァータが出てくるのか、それともカートリッヂが出てくるのか。お楽しみとしか言いようがありませんね。でもこのコンヴァータ、のようなものには、回転させるツマミもありませんし、ペコペコ押すためのゴム板のような部分もありません。

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 結局、こうするんですね。実際にはこうやって分解したりせずに、組み立てた状態のまま、お尻を引っ張り出してからプシューッとやります。PILOTの823みたいな感じですよ、と言ってわかる人は、ヘンタイではないかもしれないけれど、ある程度は病気が進んでいる人ですね。

 出先でインクがなくなったときには、サササッとカートリッヂを挿してお使いください、ということなんですけれど、そうそううまい具合に出先でシェーファーのカートリッヂなんて手に入るんでしょうか。

 

2022年12月13日 (火)

多面的にみる

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 オットセイなのかアシカなのか、はたまたミズガメか、といった感じにあんよを広げてくつろいでいる「ちち(仮名)」さん。久しぶりに無警戒なところを写真に収めることができました。カメラが迫っていてもそちらに注意が行かない、いったい、何に気をとられていたのでしょうか。

 月曜日に私の職場にやってきて、悪逆非道の限りを尽くして帰って行った子どもが本日も来館。よし、ここは一発シメてやらねば給料泥棒だ、と気合いを入れたのですけれど、昨日とは別人のような良いお子さん。まぁアホではないので、一人になってから昨日の行いを内省したのかもしれません。そう考えると、どれだけスカタンを繰り返してもちっとも反省もせず、従って成長することもない私などよりよほど優れた子ども、ということになりますね。ちょっと引きをとってみてみることも大切なのでしょう。

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 国産の革を巻いて貰ったキャップレスデシモと、廃盤品ですので投げ売りです、という銀座三越の広告を見て電話注文した古いキャップレス。たしか、これの他に黒と赤もあるはずです。いずれもMニブで、現役時代には書類を綴じて保管しておく際に表紙にタイトルを書いたりするのに使っておりました。日常的にそこらに転がされていたモノですので、傷だらけではありますが、なかなかタフな相棒という感じです。

 それこそ売るほど萬年筆があるのに、実際使っているのはその中のごく数本。それが、手に馴染むとか、自分の用途に合っているとか、そういうことなのでしょう。逆に言うと、そうでない萬年筆は手元にあっても眺めてニヤニヤしているだけです。ニヤニヤしているのならまだマシな方で、どこかにしまい込まれて存在すら忘れてしまっているものも少なからずあるはずです。

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 ペン先が出てくる部分の位置を揃えて並べてみると、わずかながらデシモの方が長いのです。デシモはスリムで携帯しやすく、握って書くときも細身なので手に馴染む、なんて言いますけれど、その細さを悪用して神戸の鞄屋さんが革を巻いたのをみて、自分も欲しいからやってくれ、と頼み込んだのです。その頃は、WAGNERの会合などでもN御大のところへ飛んでいって、軸が汚いモノで良いから安いデシモをください、・なんてお願いをしていたものです。

 しかし、さすがはその道の泰斗だけあって、たとえ革を巻いてしまうものであっても、軸に傷が付いているモノなんておやめなさい、きっと、長く使ううちには何かしら不具合が出てくるでしょうから、と諭されたのを覚えております。萬年筆の軸というモノは、ただ見ためのためにだけあるものではないのです、という教えでありました。

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 この時代のキャップレスの軸は、単なる円筒形断面ではなくて、いわゆる多面体断面の軸を持つのが特徴です。特に奇をてらったモノではなくて、それが握りやすさ、書きやすさにつながっているところに、実用品としての凄みのようなものを感じます。この時期の形で復刻版などが出てくれば良いのですけれど、金型を起こすことになるでしょうから、そうそう簡単なことではないでしょう。これらは実用モデルでしたので、特に大切にされることもなく、いわば消費されて最後は捨てられる、という運命をたどった個体も少なくないものと思われます。もしくは、どこかのヘンタイさんが後生大事に抱え込んで他人の目には触れさせない、ということなのかも。傷だらけではありますが、愛用してやろうと思います。

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2022年12月12日 (月)

いかれてる

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 樅の木の下、安らかに眠る「ちち(仮名)」さん。乳白色なので「ちち」なのですけれど、クッションと色合いが同じで一体化しております。何でオタクのワンコには正式な名前をつけたやらないの? と聞かれることもありますが、心配ご無用、彼女にはきちんとした本名があります。ただネット社会は大変に危険なところですから、女の子でもありますし、本名をさらすわけにはいきませんから、「仮名」なのです。

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 さて、昨日、590&Co.さんで買ってきたものをご紹介。本当はもっと買いたかったのですけれど、何せ終活にともなう断捨離中ですから、あまりモノを買い込むのはよろしくありませんので、欲しいな、と思った中でも一番変なモンを買ってきました。

 回して、なんて書いてますけれど、その通り、この商品は独楽です。ただ回すだけです。独楽の心棒が鉛筆だ、というだけの製品です。

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 透明なパッケージを底から見ますとこんな感じ。なんだこれ、変なの・・・と無視して通り過ぎるつもりでしたが、納戸通り過ぎてもまたこの前に戻ってきてしまうので、結局、買ってしまいました。その昔の、スネークマンショウのコント「これ何ですか?」「あ、それ〇〇〇ですね。お使いになりますか?」「まっ、まっさかぁ・・・ハハハ」というのを思い出してしまいました。

 そう、レジに立ったときには、こいつはカゴに入っていなかったのです。で、会計をしつつオウナーのTさんとお話をしていて、ところでアレ変なモンですね、というところから、このVIARCOっていうメーカーがいかにイカレている(褒め言葉)かということになって、結局、これください、となってしまったわけです。まさにスネークマンショウです。

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 パッケージの底を見るとわかるように、紙の上で独楽としてこいつを回しますと、心棒でもある鉛筆の先が紙に何か筆記線を残します。要は、それを楽しんで頂戴、という製品なのです。同社のWebページを見ますと、身の毛もよだつようなヘンテコな製品がこれでもかと・・・。良い子は閲覧しないことを強くおすすめしておきます。

2022年12月11日 (日)

大三角形

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 クリスマスツリーの前にデンと「三輪さん」している「ちち(仮名)」さん。本物の美輪明宏さんより貫禄があるかもしれません。写真の左側にはファンヒーターが置かれていて、彼女はその前にクッションを持ってきて寝込みたいようですが、加熱すると危ないので気づいたら戻されるということの繰り返し。ワンコでも肌寒いなんて感じるものなのでしょうか。

 飼い主は順調に体重を減らしていて、年内には悲願である60キロ台突入を果たすことができそうです。何も考えずに生活していると73キロ前後の体重なのを、なんとか68キロぐらいにはしていきたい、ゆくゆくは65キロあたりが平均体重、というところまで持って行きたいと考えていますが、体重だけで考えてはいけないのもまた事実。そう、体脂肪率が結構高いので、しっかり歩き回ることと、薄着で寒冷刺激を与えること、そして何より、絶対的な食事量削減、これらの組み合わせで今のところ効果が出ております。遠からず下げ止まるでしょうから、そこから先をどうするか、というのが課題です。もうすぐお正月で、お雑煮が大好き、というのも危険な匂いがします。

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 本日はまず京都市内へ。一保堂というお茶屋さんで年末年始だけ売られているお抹茶を買うためだったのです。いつもならそのお向かいの末廣寿司さんで蒸し寿司を、或いは少し南に下ってスマート珈琲店のランチを、となるところですが、現在、日に16時間は何も食べない時間を作るということに取り組んでいて、そのおかげで猛烈に体調が良いものですから、少しぐらいお腹がすいていても、まぁ止めとくか、となります。何だか自分が自分ではなくなったような、あの餓鬼に取り憑かれていたような自分はどこへ行ったのか、とも思いますが、痩せつつあっても悪い病気が進んでいるわけではなさそうです。

 京都での用事を済ませて、そのまま神戸へ。写真は元町駅の北側です。元町駅の西口を出て、国道2号線を背に北側へ出て階段を上ったところで道路を渡り、そのまま進めばPen and Message.さんですが、渡ったところで右へ折れ、坂道を下っていきます。結構確りした坂道、下り切る手前で左側に折れると、写真の全日本芸美会館の前に来ますので、そのお向かいのマンションっぽい建物に入ります。

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 こんな感じ。サンハイツ元町という建物の2階に、590&Co.というお店があります。オーナーのTさん、かつては分度器ドットコムの実店舗を阪急夙川駅の近くに開かれていたのですが、それも遠い昔の話。そしてこのお店、JR東海道線の高架下、いわゆるモトコーで開店されていたのですが、改修のため移転されたのがこちらです。と、偉そうに書いておりますけれど、お邪魔するのは本日が初めてです。

 入り口を入るとすぐに階段なのですが、そんなに気合いを入れずに少しだけ登ると、右に曲がってくれという案内が目に入ります。

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 で、ここを右に曲がってすぐの鉄の扉を開けますと、そこはワンダーランド。元町高架下にあったときからは想像もできないほどの広さですが、そこに所狭しと「黒鉛とその周辺」の商品が並べられています。

 私がお邪魔したときには先客がありましたが、見たところ高校生から大学生といった感じの二人組。一つ一つ、丁寧に商品を見ていって、どれを買おうか吟味していらっしゃいました。こういう、文房具にのめり込む若い人、嫌いではありません。

 で、アンタは何買ったんですか、という話なのですが、長くなりましたので、本日は奈良から京都、そして神戸を経て奈良に帰ってきた、まさに冬の大三角形、というお話でおしまいにいたします。

2022年12月10日 (土)

突き出す

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 昨日とはうって変わっておとなしく眠っている「ちち(仮名)」さん。昨夜、というよりは本日の未明、彼女はケージの中で鳴き叫び、外に出してやるとあたりを意味もなく徘徊しては見つけたものを噛みまくる、という異様な行動をしておりましたが、さすがに寝不足になったのか、本日は実によく寝ているのです。こういうときは、彼女に気づかれないうちに家族全員、おとなしく寝てしまうのが上策なのです。

 本日、部屋にこもってPCに向かっていたところ、お出かけから帰ってきた娘が部屋に入ってきて、隣の生け垣を剪定している職人がウチの庭に入ってきている、なんてことを言いました。このお隣さん、ウチが引っ越してきたときには実に親切にあれこれしてくださったのですけれど、何分共働きで昼間は家にいないこともあって、ご近所の付き合いが薄くなりがちな我が家、いつの間にかお隣さんのご機嫌を損ねてしまったようで、それ以来、さりげない意地悪ばかりされております。今回もまたその手かしらん、と思いましたけれど、職人さんに罪はないのでそのままにしておきました。そのおかげか、我が家で剪定した枝やら引っこ抜いた草なんかを一緒に持ち帰ってくださったので、感謝しかありません。

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 ゴソゴソ整理をしていたら出てきたシリーズ、本日は神戸のナガサワ文具センター129周年記念萬年筆「KAI」です。セイラー萬年筆謹製ですが、パッと見て、何か違和感を感じませんか。

 memoという、とにかく気軽に持ち歩いて書きましょうというコンセプトの萬年筆、コンヴァータが使えないという難点がありました。今はプロギアスリム実のに装着できるコンヴァータも復活しておりますけれど、要するに、通常サイズのコンヴァータを挿して使いたい、ということなのです。

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 何のことはない、尻軸に穴を空けて、そこからコンヴァータの一部が突き出すようにしてあるだけです。アメリカの車好きがマッッスルカーを仕立てるときに、エンジンフードからエンジンの一部が飛び出したようなものをこしらえたりしますけれど、これもその流れでしょうか。

 突き出している部分は非常に短いので、結局、インクを吸入するには分解して普通にコンヴァータのお尻を回すことになります。このままでも回せなくはないのですけれど、そう、どうせならもう少し思い切って突き出すようにしておいて貰ったら、そのまま回しやすかったですね。

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 ギンギラギンのボディ。この頃は、こういうのが結構世に出ていたように思います。せっかくなので、黒とか青と家庭版のインクだけではなくて、ちょっと変わった色のインクも使ってみてくださいね、なんて、神戸インク物語を出しているお店らしく、さりげなくプッシュしていたりするあたりも、現今のインクブームなんて想像も付かなかった時代としては、結構な着眼点であったと思います。

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2022年12月 9日 (金)

固体化

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 夜中にケージから出て徘徊している「ちち(仮名)」さん。体内時計と実際の時刻とがズレているようで、夜遊びがしたい、と要求します。ワンコ本来の夜行性が表に出てきているのでしょうか。明日はお休みなので、しばらく彼女とリヴィングで過ごしてみようかと思います。

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 事務仕事、それも細かい文字を書類に書き込んでいくということがなくなったので、出番がなくなっているPILOT823。同社のペンクリニックなどにタイミングよく行き合わせると、ペンドクターの傍に通常では目にすることのない仕様のペンが置かれている、ということが、かつてはよくありました。

 逆に言うと、その頃はそう言う「客引き」をしないと、ペンクリをやってもお客さんが集まらないこともあったのです。満員御礼、予約制、なかなかお願いできないという、昨今の状況からは想像もできませんね。

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 我が家にある823は、両極端なものだけです。このUEFと、もう一本、鮫革を貼ってもらったC(コース)というラインナップ。「普通」の823も1本ぐらいは、とも思いますが、いや、そもそも823自体が普通じゃない、という感じもします。

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 もう、あんまり長いこと使わずに置いてあったので、インクがこんなことに。それでもまだ、キャップをとって紙に当てるとスルスルとインクが出てくる、というのがすごいところです。とは言え、こんな状態、良いことではないので、この週末にしっかりとお掃除をしてあげようかと思います。

2022年12月 8日 (木)

探す

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 半分目が開いているように見えますが、しっかりイビキが聞こえます。起きているのか、それとも寝ているのか、よくわからない「ちち(仮名)」さん。飼い主も年寄りになっているので、この、起きているのか寝ているのか、自分でもよくわからない感じ、というのがなんとなくわかるようになってきました。あぁ、これ、ワシのイビキやなぁ、なんて思いながら夢の中、ってこともよくあるのです。

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 PILOTのミューレックス、クォーツ時計付きのボールペン。我が家にはこいつが2本転がっているのですが、残念ながら電池が入っておりません。入れっぱなしで放置された電池が液漏れして周囲をダメにしてしまうことを考えれば、電池がなくてよかった、と考えることもできますが、さて、これに合う電池は何、というところが問題になります。

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 年代的に考えて、水銀電池が使われていたのではないかと思います。中国あたりからちょっと怪しいものを輸入するという手もなくはないのですが、ボールペンに組み込まれた時計ですから、電圧が少し高くてもたぶん大丈夫、と踏んで現行のボタン電池を入れてみるのが良いのかと思います。LR44あたりを手に入れて試してみることにしましょう。

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2022年12月 7日 (水)

先輩後輩

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 機嫌良くまったりしているところをつかまえられて、爪を切られてしまった「ちち(仮名)」さん。そのせいなのか、ふてくされたような眠り方で、ケージに近づいても反応しません。これは、最近ますます愛想が良くなってきている「まりりん(たぶん雄)」さんとの競争では相当なハンデとなります。現在、飼い主は少しずつながらもお片付けを進めていて、仕事納めのその日までにはきっちりとスペースを確保して、年末年始の休日はおうちで「まりりん(たぶん雄)」さんの面倒を見るとことにしております。大丈夫でしょうか。

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 くたびれて傷だらけの3776と、まだまだ美しい中屋。お片付けをしているといろんなものが出てきますけれど、中屋の方は現役バリバリで活躍中です。細字ですので、親方に調整して貰って気持ちの良いカリカリ具合。字の下手な者が細字の萬年筆で書くと、貧相な、見るに堪えない筆跡だけが残るわけですが、それでもお仕事しておりますと、本気でここに文字を書かせるつもりで作ったのか、と思ってしまうような「様式」に出会うことも少なくありません。そういうものを前にしても臆することなく文字を書けるのは、きちんと調整して貰った細字の萬年筆があればこそなのです。

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 それにしてもこの3776、汚いです。軸は汚れていると言うより傷だらけで、しかも痩せております。インクカートリッヂを交換しようと軸を捻ってもビクともしません。仕方がないので、どこのおうちにもあるゴム板で掴んでグイッと捻り、ギシギシ言わせながら取り外します。

 まだ取り外して、再度組み付けることができただけ、幸せというべきなのでしょう。力を入れながら、バキッという音がしないかヒヤヒヤしておりました。痩せてはいますが、とりあえず所定の位置までは回して組み付けることができました。

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 きれいな方は中屋謹製。14K細軟のペン先。あまりにも汚い方は18K中字のペン先。ペン芯もそれぞれの時代のものですので、いよいよとなったら軸を捨ててペン先とペン芯だけを残しておくという選択肢もあります。それは禁断のガッチャマンへの道。コレクターを名乗るものならばやってはいけないことですが、「半」ならば何の問題もありません。近いうちに、詳しい人にペン先を診ていただいて、どうせ汚い軸なのと、使いやすい中字ということから、その辺に転がしておいてガシガシ使う、という萬年筆にしたいと思っております。

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2022年12月 6日 (火)

再始動

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 いつでもお散歩に出られるよう、ハーネスをつけたまま眠る「ちち(仮名)」さん。窮屈なのかな、と思うのは人間だけで、本人(犬)は慣れてしまって、何ともないようです。

 飼い主は相変わらずのほほんと毎日を過ごしておりますが、日が暮れた頃には家に帰れる、という毎日、当たり前ではあるけれど、とても尊いものだと思います。前職では1日の大半を職場で過ごし、家にいる時間は寝ているだけ、というのが普通でした。今もそんな働き方を強いられている教育界の皆さんには、ぜひ、意識の切り替えをお願いしたいと思っております。

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 10年ほど前、阿修羅像のペーパークラフト作りに取り組んだものの、時間が取れず、完成した部分は湿気を吸って伸びていって、形にすることができずに完成を断念しました。その後、道具や接着剤についても良いものが出てきましたので、まずは子どもでも作れる、というモデルから取り組み直すことにしました。

 何より、今は時間が取れる、ということが大きいのです。暇な年寄りだからこそ、そんな気になったとも言えます。

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 この土偶で、組み立て時間は約12時間だそうです。まずは老眼を凝らして、ライン通りに綺麗に切り出すこと、これが大切です。よく切れる刃物、滑ることなくしっかりと紙を抑えることができる定規、繰り返しカットしてもボコボコになりにくいカッティングマット。10年前には今ひとつだったのですが、今はそれらがバッチリ揃っています。前よりは少し、マシなものが出来上がるのでは、と、珍しく自分に期待しております。

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2022年12月 5日 (月)

カーヴ式会社

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 楽なのかどうか、人間様にはわからない姿勢で熟睡している「ちち(仮名)」さん。年の瀬に東京へ行くのに、イチビッて飛行機でも新幹線でもフェリーでもない交通手段で行こうと考えていた時に、まっすぐ寝るよりも少し丸くなって寝る方がじゅくすいできるらしい、という事を見聞きしたので、それができそうな移動手段を利用することにしました。

 子供たちが小さかった頃は、ワゴン車に布団を敷いて夜通し東名高速をひた走り、夜明けのレインボーブリッヂの美しさに感動しつつ、駐車場で爆睡、なんて事を毎年やってましたが、一人で車飛ばして行くのもコスパ悪いので、同じくらいコスパの悪い方法を選んでみました。今から楽しみです。

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 亡き母は京都市内で学生時代を過ごしていたので、その当時の友人と会う機会があると、まだ幼かった私たちを連れて京都へ、ということがよくありました。今は大きなバスターミナルになっていますが、京都駅の北側からたくさんの路面電車が発着していた、そんな時代でした。

 大阪から京都へ向かうのに、国鉄を選ぶなんてことは、運賃が安いという理由だけ。まだ新快速なんてない時代で、国鉄なんてボロい電車でサーヴィス回るか、時間もかから。なので阪急か京阪を使うのが常道でした。

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 その当時、梅田から河原町まで、阪急の特急で38分。一方、淀屋橋から三条まで、京阪の特急で45分でした。車両の性能も上がり、線路も改良されましたが、どちらの会社も、今ではもっと時間がかかるようになっています。すべては新快速のせいですね。

 京阪電車は京都市内で鴨川沿いの地上、というより路上に近いところを走っていて、それを地下化してから30年、というのを記念した萬年筆です。地下化した際に、出町柳まで延伸もされました。今、三条京阪のバスターミナルになっているところ、あそこから電車が発着していたのです。

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 京阪本線は線形がとにかく悪くて、スピードが出せず、大阪京都間の所要時間では阪急に勝てないので、テレビが見られる車両を連結したりして競争力を高める努力をしていました。その京阪特急はこの萬年筆みたいな塗り分けで、ハトのマークがその象徴。今も、それは引き継がれています。この記念萬年筆、シュミット製の鉄ペン付き、コンヴァータ付きですが、樹脂製の軽い軸で、好みには合いません。一度も書いてみたことがないまま、いずれ、お嫁に行くことになるのでしょう。我が家にはこんなペンばっかりです。

2022年12月 4日 (日)

ついばむ

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 桜文鳥の・・・どなた様でしょうか。名前はまだないようです。近鉄京都線の京都駅、ひとつしかない改札口を出ると、真正面に新幹線の改札口があって、その脇にJR東海ツアーズという旅行代理店の支店があったのですが、合理化のためでしょうか、閉鎖されてしまいました。シャッターの前には、ガチャの機械がずらり。ついつい、見てしまいます。

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 先週だったか先々週だったか、アップリンク京都という、一味違う映画を中心に上映する映画館で見た映画が何だったのか、全く思い出せなかったのです、さては痴呆が始まったか、と焦りましたが、妻との会話でショーンコネリー主演の、ということが判明して、あぁ、未来惑星ザルドスだったか、と思い出せて一安心、なのでした。

 あまりにヘンテコな映画だったので、上映前の予告編の方が印象深くて、本日はそちらを見るために、再度アップリンク京都へ行ったところで、このガチャに引っかかってしまったのです。

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 こんな感じに、嘴が開くのです。ついばむ、と言ってますけれど、ここにペンを挟んで写真撮影ができれば、ということで、ハシビロコウ狙いで行って案の定失敗。一応嘴は開くのですが、どう見てもこれでは萬年筆を挟むことなどできそうにありません。

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 はい、鉛筆ならこんな感じについばむことができます。鉛筆ぐらいの太さの萬年筆というと、かなり限られます。今はなきセイラーのホスカルとか、PILOTのデラックス漆とか、いや、ひょっとしたらシャレーナとかでないと無理かもしれません。

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 なんか細い萬年筆、手近に転がってないかなぁ、と。探しても見つかりませんでしたので、とりあえずこんな感じで。多面体キャップレスのノックボタンなら、何とかついばむことができました、というところで、週末もおしまいです。


2022年12月 3日 (土)

あるとき!

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 落ち着いて眠りに入ろうとしている「ちち(仮名)」さん。いつもは午後4時半を過ぎる頃からそわそわし始め、お母さんの顔をじっと見ては叱られるということを繰り返して、予約午後5時過ぎを迎える頃、待望の晩ご飯を貰ってからお散歩、という生活リズムが身についています。

 しかし、本日はお母さんの代役であったお父さんが出先で電車の遅延やら何やらに見舞われ続けて帰ってくるのが遅くなりました。まぁ仕方がないことですから当然ですが、彼女は静かにお布団の上で待っておりました。その代わりと言っては何ですが、お散歩を普段の2倍ほどの時間と距離、歩いておりました。変に元気なお婆さんだったのです。

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 まぁた変なモン買うてきて・・・と叱られてしまいます。容器の中には蒸し器そのままの網になった上げ底が入っていて、わずかに水を入れてレンジでチンすれば、551蓬莱の「おみやげ」がほっかほかで食べられる、という代物。豚まんや焼売、餃子などと一緒に陳列ケースに並んでいますので、思わず買い求めてしまいました。

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 こういうこと、よくあるんです。子どもたち・・・と言われている人たちが皆仕事に出るようになってくると、晩ご飯の時間や、そもそも家で食べるかどうかも含めて流動的になります。こちら、豚まん4個入りを買ってきましたが、予想が外れて一つ余りました。こういうときこそ、この蒸し器の出番なのです。

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 蒸し上がったところ。このヴィジュアルだけで、すでにおいしそうです。特筆すべきは、豚まんを温めた場合、そこに付いているヘギがスルッとはがれてくれることです。豚まん本体を食べる前に、ヘギをしがむ必要がありません・・・って、「しがむ」っていうのがわからない人もいることでしょう。上下の歯の間に豚まんの底にくっついていたヘギ(経木、というほうがわかりやすいかな)を入れてしごく、という作業です。正確には、しがむ、っていうのはスルメを噛みしめるような動作のことですけれど、豚まんのばあいも、しがむ、です。

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 そんなわけで、これで551のあるときに家族の誰かが遅く帰ってきても大丈夫です。そしてもっと大きなことは、昨今の豚まんをはじめとする551の食品への不寛容な社会で生き抜いていける、ということなのです。豚まんなどを、すぐに食べられる(調理済みの)状態で持ち帰ることは、特に公共交通機関を利用する場合、テロ行為に等しいとされており、新幹線などでは実質禁止されているようです。そんなワケのわからん不必要な規制がかかって住みにくくなっている世の中ですが、私はおいしい豚まんを食べたいので、ただ温めるだけではなく、蒸したいと思っておるわけなのです。

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2022年12月 2日 (金)

しまむら

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 目隠しのバスタオル、その下の隙間からこちらをうかがう「ちち(仮名)」さん。今日は何となくクリスマスケーキの話題が出て、それじゃ月末にお得になるアイス屋で買うか、と予約しようとしたら、すでに売り切れの商品も。世間の皆さんは動き出しが早いのですね。ここ数年、売れ残りを出さないというか、フードロスをさけるということもあって、決まった数を生産して売り切ったらおしまい、というパターンが強まってきましたので、早め早めに手配をしないと手に入らないということも増えてきました。それはそれで、良いことなのでしょう。

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 早め、というか、予約開始の当日に申し込んだ萬年筆が届きました。神戸ペンショウの初日、あぁ疲れた、とホテルに戻って、あっ!と気づいてすぐに予約を入れたのです。その日のお昼頃から受付は始まっていたので、もうだめかも、と思っておりましたが、この、小口が金色に塗られた小さな手帳を愛用するような皆さんは、「限定!」なんて言葉に易々と踊らされたりしないということなのでしょう。

 限定と言っても、普通のキャップレスです。定番品として売られているものの胴軸にエンジンターンを施して、二分割される胴軸の間のリングを金色にしてそこにシリアル番号を入れました、というだけのもの。限定数365本というのは、手帳の60周年を記念するグッズだから、ということなのでしょう。これ、シリアル番号363番だったら自分の誕生日なのになぁ、とも思ったのですが、みんなが飛びつくようなものではなかったせいか、とっても若い番号のものが届きました。

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 宙に浮く赤ちゃんから始まって、次はジェット、そしてフランソワーズ・・・ときて、ジョーなのです。さて、こいつにインクを入れて、常時持ち歩いてマメに手帳に記録をする、なんて使い方をしたら、半年もしないうちに胴軸が剥げてくるのでしょうね。それが味わいだ、カッコいいのだという考え方もありますが、私の場合はコレクションとして、ときおり取り出してはにやにや、ということになるのでしょう。

 こうしてまた、新しい萬年筆を迎え入れましたので、その2倍、3倍のペースで手持ちの萬年筆をお嫁に出さないと追いつきませんね。

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2022年12月 1日 (木)

落人

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 お姉さんの香りがする鞄に寄り添うようにして眠る「ちち(仮名)」さん。いつもならおやつをもらってケージに入っている時間ですが、なぜか今日は外に出ています。

 今日から師走。坊さんや先生が走り回るほど忙しないから、というのは俗説に過ぎないそうですが、現役時代はこの時期、いわゆる内申点を算出する時期でしたので、毎年とにかく忙しくしておりました。中学校教諭を32年やりましたが、そのうち22年は3年生担当。それ以外の学年にいたときも、毎年この時期になると駆り出されて進路指導主事のお仕事を代行しておりました。ここ数年、そういうのがないので、なんとなく寂しい師走、なのです。

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 本日は顔本で皆さんからhappy birthdayのメッセージをたくさんいただいて、こりゃ何事、と驚いておりました。教員がSNSやるなんてけしからん、とよく言われたので、アカウントを停止してしまったのですが、時折復活させては様子を窺っていたのです。それが、ついうっかりと期限を過ごしてしまって、元のアカウントは完全に消滅してしまいました。

 今は、生前私を大変可愛がってくれた、そして親戚中から変わりもんだと言われ続けた大叔父の名で参加しております。違反といえば違反。まぁSNSの世界なんて、そんなもんだと開き直っております。おかげで、かつての勤務校の、私のアカウントを監視していた人たちからは逃れることができているようです。

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 それにしても汚いですねぇ。セイラー萬年筆のプロフィット、スターリングシルヴァー軸。リングやらクリップやら、全部が銀色のモデルです。脂ギッシュなオッサンが手にするので、指紋その他が目立って汚いですね。さすがの私も、こればかりはせっせと磨いてみたのですが、つるんとした光沢ボディゆえ、細かな傷がたくさん付いていてなかなか綺麗になりません。これは、銀磨き布でせっせと磨き上げることにいたしましょう。

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 指紋や皮脂の汚れを落として一枚。小傷はありますけれど、やっぱり美しいですね。かつて、セイラー萬年筆というと、ちょっと変なモデルを、比較的簡単に作ってくれる、というイメージだったのですが、最近はお値段の高い、ちょっと手を出しにくいモデルで収益性とブランド力をあげよう、という方向性が強くて、かつての、ちょっと怪しいメーカー、というところから意識して離れようとしているように思えます。それもまたその会社のお考えですので、共鳴した人が愛していけば、それはそれでめでたいことです。

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 まぁ、外側がちょっと変、というだけでは面白くないでしょうから、ペン先も長刀です。長刀のペン先を使いこなして美しい日本文字を書く、ということはできない私ですけれど、長刀、っていうだけでちょっとテンション上がりますね。

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