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2022年11月29日 (火)

ぐぃんぐぃん

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 頬のあたりを柵にめり込ませて眠る「ちち(仮名)」さん。ワンコを水洗いすると、あまりにも嵩が低くぺしゃんこになってしまうことに驚かされますが、こういうのを見ると、それも当然なのだなと納得できます。ワンコは寒さに強い、というのも納得です。

 厳寒の屋外で子どもに寄り添って、助けが来るまでその命を守ったワンコ、なんてニュースに接すると、ワンコって凄いよなぁ、と思います。けれども、もし厳寒の屋外で我が家のワンコに「もう疲れたよ」などと言ったとしても、いやいやいや、もっと撫でてくれとか、遊びましょとか、そんな反応しかしないような気もします。ま、そういうところが可愛いとも言えるのですが。

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 ごく控えめに「ST」の刻印。ステノグラフです。萬年筆趣味に陥る人のほとんどが通る道、「柔らかいのは偉い」「撓るのはすばらしい」というところから、奇跡のニブなどと言われることもあるようです。この個体も、鍛造系のニブなのかな、と思うような粘りとしなやかさ。実際に鍛造ニブなるものを手にして字を書かせていただいたこともありますが、それに近い感触です。

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 あいつのところには変なモノしかないんだぜ、と言われないように、王道とも言えるペリカンのロイヤルブルーがある、というところを見せておきます。このインクを吸わせて、ステノグラフって書いたらどんな感じなの、っていうのを記事にしようというわけです。

 文字としての機能をきちんと残しつつ速書きができる人を尊敬します。私はゆっくり書いたら小学校低学年の文字で、急いで書いたら意味不明なインクの跡、というような文字しか書けませんので、そもそも萬年筆なんてもったいない、いや、筆記具を持つこと自体がそのものに失礼だ、というような人間ですが、それでもこういう趣味を持っているのですから、人間ってものは実によくわからないものです。

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 まずはゆっくりと、小学校低学年の文字で。今の職場では、学校が終わってやってくる子どもたちにまず宿題をやらせるのですけれど、漢字の練習をさせても、送り仮名なんかはこういう文字です。びっくりするのは、「口」とか「日」とか、そういう四角い文字を書くときです。「日」ならば、まず一画目を縦に書き、次に二画目をグイッと直角に書く。そして三画目、四画目と水平線を引くわけですが、これを四画目の終わりのところからスタートして時計回りにぐるっと、角の丸い四角形を書いて、その中に水平線を一本書いておしまい、という子が多いのです。

 いや、先生は何も言わないの、と尋ねたいのをグッとこらえて黙ってます。筆順であるとか、止め、はねなどに関しては、文部科学省が示した学習指導要領と、その傘下にある文化庁が示しているガイドラインとで齟齬とでもいうべき違いがあります。「木」という漢字を書くとき、二画目の縦の線を書き終えたらどうしてますか? ここ、止めますね。はねてはいけない、と習ったはずです。なので、はねて書いているところに朱を入れたりすると、保護者からクレームが来るのです。「文化庁は止めてもはねても良いと言ってるのを知らないのか。それでも教育者かっ!」と猛烈に抗議されてしまうわけです。言いたくないのですが、その子がお受験するときにペケを着けられても知りませんよ・・・。

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 はい、話題を元に戻して、文字を書くスピードを自分としては結構頑張って上げてみたところ、きっちり崩壊しました。ゆっくり、気合いを入れて書いてもまともな文字の形にできないのですから、急いで書いたら崩壊どころか、最初から文字にならないのも当然です。人間という下手なAIでは絶対に勝てない優秀な処理能力をもった存在であればこそ、これをなんとか「はやがき」と読むことができるわけです。

 でも、このきったない筆記したようなインクの跡、これこそがステノグラフなのでしょう。かすれたりしていませんから。へったクソな人間がまともな使い方もできないのに紙にインクをこすりつけた、それでもかすれたりしない。ステノグラフとはそういうペン先なのでしょう。

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 なので、こういう無茶なことをやってもインクが途切れず、速記とは縁遠いはずの太い太い筆記線も出せるのです。カリグラフィーをやる人であれば、この特性をうまく使って美麗な文字が書けるのかもしれません。私にとっては、違う世界の話になってしまいますが。

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コメント

ステノグラフは手帳をつけるのに重宝してます。
舶来物のEFには国産のM並に太いのがあったりして、漢字文化とアルファベット文化の違いを実感しますが、ステノグラフは筆圧次第で極細から太字までいける万能選手。しかもフォルカンやフレックスニブと違ってコシがあるから横着な書き方をしてもなんとかなる。実用性の高いペン先なので、ぜひ復活してほしいです。
レディ・パトリシアのニブがステノグラフの感触と近いように思います。
年代的にはレディ・パトリシアが先でペリカンの方が似ているというのかもしれませんね。

Lady P Love さん

手帳は何度も挑戦してその都度敗れ去るということをくりかえしてきましたので、この先も使うことはないでしょう。けれど、子のステノグラフっていうペン先にはそそられています。おっしゃるように横着な書き方をしてもなんとかなる、というところですね。

レディパトリシアは、魅力的ですけれど、やはりあれは女性が小さなバッグから取り出して書く、というイメージそのままなので、オッサンには無理ですね。

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