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2022年10月 8日 (土)

お掃除・普通の人編

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 お顔をモフッと食い込ませて眠る「ちち(仮名)」さん。今日は本当に眠たかったようで、割と早い時間からきゅんきゅん言いながらお母さんの後ろをついて回っておりました。眠たければ勝手にケージに入って寝れば良いのですけれど、「ハウス」→ケージに入る→おやつを貰っておやすみというルーティーンが彼女の中で確立されていて、それを崩すことはできない(許せない)のでしょう。特におやつ。

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 お母さんとお姉さんは、そんな「ちち(仮名)」さんを適当にあしらいながら、食卓の脇に置かれた棚の中味を大掃除。とりあえず、と手近な箱に放り込んだものをいったん取り出して整理していくのですが、コレは捨てよう、というものがけっこうたくさん出てきます。そんな中、これは何、とお姉さんが撮りだしてきた1本。お母さんが高校入学時に親戚からいただいたという萬年筆です。

 私たちの世代は、中学や高校、大学に入るタイミングで腕時計か萬年筆をプレゼントされる、というのが普通でした。「中学生時代」等の雑誌には、新学期特別号の付録として、普及品の萬年筆がついてきたものです。

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 長い間、プラチナの黒インクカートリッヂが挿さったままになっていたので、とりあえずカートリッヂを抜き、ペン先に何度もぬるま湯を通して洗浄を繰り返した後、ペン先を拭き取ったティッシュペーパーにはインクの色などかけらもなかったのですが、念のためローラー&クライナーの洗浄液を空きカートリッヂに詰めて装着。しばらくおいてから、おもむろに文字を書く真似をしてみるとこんな状態でした。

 つい先ほどの、もう綺麗になった、という状態はどこへ行ったのでしょう。不祝儀の表書きができる程度の薄墨色で、しっかりと書けます。

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 これはこの状態で一晩おいて、また文字を書いて、おなじみ、プラチナのお掃除キットなどで掃除をするのが良いでしょう。胴軸を装着しなくてもよいので、手元にあるコンヴァータを装着して何度も給排水を繰り返す、というのもやってみましょう。普通の人ができる萬年筆のお手入れとしてはこんなところです。ライニガーを使うところを、プラチナのお掃除キットに置き換えるだけです。

 何となく弄っていて気づいたのですけれど、クリップはしっかりバネ式なのですね。この時代の萬年筆、普及品といえども侮れません。

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