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2022年9月23日 (金)

萬年筆の日

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 深夜とも言える時刻になっても、まだリヴィングの一角で眠り続けている「ちち(仮名)」さん。普段は夜8時を過ぎた頃から妻のあとをついて回って、ねぇ、もう寝たいの、とおねだりをするのですが、本日は一向に目覚める気配がありません。いつもなら、こんな風に熟睡していたとしても、お風呂の準備をする音を聞くとムクッと起き上がるのですが、本日は全くそのようなこともなく、思わず生存確認をしてしまったほどです。

 人間でもワンコでも、猛烈に眠たくて仕方のない日、というのがあるものです。台風が発生したぐらいですから、気圧が下がっていて眠たかったのかもしれません。飼い主も、朝早く起きてお墓参りに行くつもりでしたが、雨風が激しいことなどを理由に、なんやかんやと一日寝て過ごしてしまいました。

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 写真に撮ってみて、あれ、こんなにホコリが・・・と気づいたハンス・オスター先生謹製のペンケース。世に言うでべそモデルというヤツですね。世の中には凄いペンケースがあるらしい。銀座の一等地にあるお店が造らせているらしいけれど、東京近辺に住んでいる人ですら買えない、っていう幻のモデルらしい・・・なんて話をしながら、妻と訪れた北欧の匠。駄洒落大魔王の成川さんは転倒にいらっしゃらず、この上なく上品な奥様が接客してくださったのですが、何と、ショウケースに現物が、それも2点も置かれていたのです。

 「えぇ、主人がつい先日戻って参りましたので。」ということでありました。ケースから出して見せていただくと、通常のモデルと、もう一つモンブランの149でも収まるという太めのスロットを持つモデル。そこにないはずの現物を前に、半ば呆然としている私に、妻は言いました。「どっちにするの?」と。そう、これは妻に買って貰ったものなのです。当時、ペリカンのM800の定価が5万5千円ぐらいでしたが、それを聞いて、まぁそんなもんやね、と平然と言った妻。私の妻であるのが不思議な、ちゃんと「値打ち」がわかっている人なのです。

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 ずっと同じ場所に置かれていたので、内側までホコリが入り込んでおります。しかし、その堅牢さ、しっかりとした感じはかわらず、収納してあるペンをがっちり護ってくれています。ペンケースの材質というのは重要で、萬年筆の軸や金属部分などに影響を及ぼすような素材や接着剤、染料などが使われていると、ペンを護るどころか痛めつけてしまうことがあります。なので、大切なペンは適当なペンケースに入れてはいけないのです。下手をするとペンを買うより高い、というようなペンケースでも、大切なペンを護れるのなら安いものなのです。

 あとは、あのケースに入れておけば安心、とケースを放置してホコリまみれにしてしまう持ち主の問題。実は我が家には、中味が空っぽのままのペンケースがゴロゴロしているのです。それらの置き場所を確保して、中に入れる萬年筆を確定し、きっちり収めていく。そしてそこからはみ出したものについては、これからこの趣味に入っていく人などにお譲りしていく。それが、私の終活で一番大切なことなのでしょう。

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