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2022年9月27日 (火)

あのとき・・・

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 写真を撮られて逃げることができず、顔を下げて抵抗している「ちち(仮名)」さん。歳のせいか、反応が鈍くなってきています。彼女はまだ赤ちゃんだったとき、腸の中にややこしいウィルスだかなんだかがいて、食べたものから栄養を吸収することができず、このままでは衰弱死してしまう、という診断を下されたのですが、投薬の甲斐あって見事に持ち直し、豆柴が流行っているこのご時世に立派な巨柴に成長しました。

 もしもあのとき、ただお腹を壊しているだけだろう・・・なんて軽く考えていたら、彼女はここまで大きくなることはなかったはずです。そう考えると、あの日あのとき、の判断というものが、実に大きな意味を持っていたのだなぁ、としみじみ思います。

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 デルタ社のドルチェビータ・スタウト。実はこれ、輸入代理店の最期の在庫を買わないか、と紹介されたことがあるのです。当時、伊太利亜製の萬年筆なんてものは、アウロラあたりならかろうじて実用できるけれど、その他のメーカーは綺麗な棒に過ぎない、と過激な考えを持っておりましたので、全く食指が動くことはなかったのです。特にデルタに関しては、例の映画の影響でものすごく流行っておりましたから、それへの反発もあって見向きもしなかったのです。

 でも、考えてみれば、矢継ぎ早に世に出されたこのオレンジと黒の萬年筆の中で、スタウトだけは他にはない個性を持っていました。ヘンタイなモデルだったのです。

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 ですので、声をかけて貰ったときに買わなかったことをすぐに後悔したのでした。品質面でいっても、デルタの輸入代理店は検品が確りしていて、こりゃダメだ、と思われるモデルについては輸入そのものをストップしていたほどです。逆に言うと、国内で買えるモデルについては、並行ものでもない限り、まずまず安心して使えるものだったはずなのです。そういうところに思いが至らなかったのは、実にバカでありました。まぁ過去形ではなくて、現在進行形でしょう、と言われたら、それはその通りなのですが。

 とにかく、このスタウト、それも18Kのペン先を持つモデルを探し続けておりました。あのとき買っておけば、という後悔ばかり。結局、前のオウナーのネームが刻印されたモデルを相場より安く手に入れることができました。ファーストネームは「D」1文字だけで、ラストネームは奇しくも私と同じものが刻印されております。今使っている iPhone13Pro には Duke という名前をつけております。また、ずんぐりむっくりなスタイルから Dwarf とか、シンプルに Delta でも。携帯電話はいずれ買い換えるものですから、ここはやはり Dwarf が良さそうです。

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 そして、このたびボールペンについても手に入れることができました。開催まであと1ヶ月半となった神戸ペンショウなど、イヴェントの際には信三郎帆布のエプロンを着けるのですが、その胸ポケットにぴったりのサイズなのです。昨年の神戸ペンショウが終わったとき、会場の誰に聞いても萬年筆しか持っておらず、各所に荷物を発送するための伝票を書くのに難儀した、という怖い話がありますので、やはりボールペンは必要なのです。それはそれで良いとして、エプロンをしていないときにはどうやって持ち運ぼうか、という問題が残ります。カヴェコの2本挿しペンケースなどがぴったりなのですけれど、右を向いても左を見てもカヴェコカヴェコなご時世ですので、敢えて避けたいところです。編吟革盤舎のガマ口ペンケース、それのショータイプ版を恵比寿から取り寄せるのが良いかもしれません。

 迷ったら手に入れておく。萬年筆趣味の世界では、やっぱりそれが鉄則ですね。

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コメント

ショッピングセンターのイベントスペースで開催されていた(なにかの)原画展、時間潰しに入ったら芳名録に記入を求められました。たまたま胸ポケットに挿していたドルチェビータで書いたのが間違い。
時間潰しに見てるのに、スタッフが横に付いてきて「こちらの絵は~」と丁重に説明してくれました。絵の下には3桁万円の値札が!!
キャップと同軸のスターリングシルバーに反応したのかもしれません。

 Hitoshi Andrew OHGAKI さん

 絵画の展示を見に来る人、というのがそもそもある程度限られているうえに、さらに限られている(?)萬年筆、それも上等そうなのを取り出してサラサラっと書いたことで、これは太い客になるぞ、と判断されたのでしょうか。私などは画廊はもちろんのこと、ロッテリアマークのディーラーとか、外国車のディーラーなどへ行っても秒殺で冷やかしと認定される自信がありますので近寄りませんので大丈夫ですが、もし記名を求められても、夏服の今は古びてあちこち剥げているマットブラックのキャップレスなので安心です。

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