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2022年8月24日 (水)

白い点

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 夜中にふっと目覚めて顔を持ち上げた「ちち(仮名)」さん。ここ数日、いったんお休みと言ってケージに入ってからしばらくして、人が眠入るような時刻になるとキャンキャンと鳴き叫ぶ、ということが日常化してきています。おなかの調子が悪くて、これは我慢できそうにない、というときにそうやって訴えるので、ここ数日、飼い主もずっと彼女のそばで朝まで寝転がっている、という状態です。

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 先日、さるBlogで、司馬遼太郎さんが使っていた萬年筆は何だろう、という問題提起があり、記念館に行けばみられるかも、ということでしたので、さっそく確かめに行ってみました。以前、菜の花忌の時期にお邪魔したときには、使われていた萬年筆のことはよくわからなかったのですが、その後、展示替えなども行われたのかもしれない、という期待がありました。近鉄奈良線の八戸ノ里駅からぶらぶら歩いて10分かそこらのところ、司馬遼太郎さんの自宅に隣接して記念館が建てられています。

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 おそらくは自宅の門であったと思われるところから敷地に入り、氏が愛した庭を通り抜けて記念館へと向かう途中、書斎を庭の方から見ることができるようになっています。写真右奥に見えるデスクの上に置かれたペントレイに、何本もの萬年筆と色鉛筆が積み上げられている、ということなのですが、ここからはよく見えません。館内でエンドレスに上映されているヴィデオの中に、この書斎の様子が写っており、その場面でを見ると、あぁ、デュオフォールドかな、と思える、そんな感じです。

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 この廊下の先に記念館の入り口があります。地下から地上への吹き抜け空間、その壁面にアホみたいに大きな書架を造りつけてある、記念館を一言でいうと、そんな感じです。こう言っては何ですが、萬年筆好きが行って感動するような展示はありません。氏が新しい小説の執筆にとりかかると、神保町から本がなくなった、と言われているほどで、数万冊の蔵書を収めるための自宅であったようです。執筆にかかわる書籍は書斎に移されていた、といいますから、その膨大な書籍を置きっぱなしにするのではなく、動かしていたということなのでしょう。

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 展示室には、氏が愛用していたもの、というこで7~8本の萬年筆が展示されていました。特徴ある矢羽根型のクリップを持つものが6本。そして、それとは違う円筒形の太めの万年筆が2本。いずれも、クリップを天井に向けて置かれているわけではなく、倒れるに任せてあるので、体を折り曲げ、首を傾けて横の方からのぞき込む、という妖しい姿で確認したところ、矢羽根型のクリップと白い点が見えたのでした。

 白い点がついているので、シェーファーのコノソアールあたりではないかと思われます。コノソアールかな、というのはとにかく太いから。茶色のまだら模様のものと真っ黒なものとがありました。書斎にはパール柄のデュオフォールドらしきものもあるようですが、展示されているものは黒いものがほとんどでした。そうでないのは、75あたりと思われる銀色の軸でした。

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 シェーファーといえばあのヘンタイなインレイドニブ、という感じですけれど、こういうオープンニブのものもちゃんとあります。文筆家の萬年筆といえば本体吸入式、というイメージがありますが、司馬氏の使われていたものは両用式。手間を惜しむ人ではなかったようです。

 生前、司馬氏が出演されたテレビ番組をながら見していて「最近、日本人の表情が卑しくなった」とおっしゃっているのを聞いて、ちょっとドキッとしたのを思い出します。要は効率優先、拝金主義、というようなことを批判されていたのですが、執筆の最中、インクが切れたのを補充する手間を、あえてとっていらっしゃったのかもしれません。ちなみに、萬年筆と一緒にボトルインクが展示されていて、それはかの有名なパーカーのQuink、ブルーブラックでした。

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コメント

写真を拝見しましたが、私にはパーカー75に見えました。ボヤけててよく分かりませんがタッシーのようなものも見える様な気がします。何とも興味深い…。

 すいどう さん

 司馬さんは、萬年筆で原稿を書き、その校正も萬年筆でされていたそうです。その後、校正には色鉛筆を使われるようになったそうです。

 パーカーが主力であったことは間違いがないようです。話題のもとになったテレビ画面の写真、これと同じものではないかな、と思われるものが記念館にも展示されていて、それは素人の私が見てもパーカー75かなぁ、と思えるものでした。

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