消費期限
このところご機嫌のよろしい「ちち(仮名)」さん。ずっとお腹の具合が悪かったので、引き出しの奥に眠っていたビオフェルミンを半錠ずつ、食事の際に与えていて、少々の改善は見られたのですがそこまで。ではお医者様に、となったところで薬の在庫が切れたので新たに買い求めてきたところ、そこから急上昇でお腹の調子が良くなってきました。当たり前ですが、お薬も古くなったものはダメなのですね。
国産萬年筆が続いておりますので、本日はPILOT。モデル名も何もわかりませんので、これは次回N御大にお会いするときに診ていただくしかありません。キャップの嵌まり方で、ネジ式嵌合に落とし込み嵌合、バネかつらを使用した「するり」と収まる嵌合などがありますけれど、世の多くの方は落とし込み嵌合のことを「パッチン」と言い、そしてそれの正式な呼び方が「嵌合式」だと思っていらっしゃるようです。私自身長いことそのような認識でおりました。ぐるぐる回すヤツ(ネジ式)、パッチン(嵌合式)、シュッと入るヤツ(バネかつら式嵌合)ってところで、萬年筆を百本以上持ってるような人が集まる会合でも、まぁそのような感じで会話されていることが多いようです。
ではこの萬年筆は、そういう言い方で言ったら何と読んだらよいのでしょう。キャップを外すときには、コクッという段差を乗り越えたような感触があり、そこからスルッと抜けていきます。反対にキャップを嵌めるときには、スルッと入っていって、完全にしまる前に少し抵抗感を感じるところがあり、そこで力を入れると「カクッ」と手応えがあって、そこからはまた、スルッと入って所定の位置に納まります。
変な位置にリングがあり、これが途中の抵抗感のもとになっているようです。キャップの内側を照らしてみましたら、特に普通のバネかつらと変わらないようなものが入っていたのですが、そのどこかに、このリングと噛み合う部分があるはずです。
こんな変なキャップをもつ萬年筆が私のところにあるなんて・・・まぁ当然でしょうけれど、キャップがこうなっていることを知って手に入れたものなのか、偶然そうだったのか、その辺は記憶が定かではなくてわかりません。
問題はこれ。もうテコでも動きません、という状態。修理可能であるかどうか、一度PILOTに聞いて貰わないといけません。運がよければゴムサックの期限切れ、ということでめでたし、愛でた信濃ですけれど、機構に問題が出ていると、これ、展示品として余生を送ることになってしまいます。以前、大きなお店を経由してこの機構の修理を依頼した人が完成品を受け取る場面に居合わせたことがあります。こちらの気持ちを知ってか知らずか、お店の方がやたらとこの「てこ」をぐいぐいと動かしつつ「ほら、綺麗に治ってます」とやるので、二人で慌てて「あぁもう触らないで」と声を出したことを思い出します。とてもデリケートなところなので、ぐいぐいやってはいけないと、個人的には思っております。
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