これじゃない
遊ばないの? とこちらを見ている「ちち(仮名)」さん。お婆さんですから、遊んだとしてもすぐに息切れしてしまうのですが、そこはワンコなので可能性があるならとにかく遊びたい、とおねだりをするのです。若い頃はいつまで遊んでもキリがなかったのですが、昨今は遊び始めたかと思ったらすぐに休憩、というより終了、となるのが通例です。いつまで元気にいてくれるのでしょうか。
またつまらんものを手に入れてしまった・・・とその当時も思ったのでしょうか。ちょっと古めのPILOTキャップレスに似せたボールペン達です。こうして写真で見ているとそうでもないのですが、現物を見ると笑うしかありません。
樹脂の色合いは、まぁまぁです。こういう色のもあるよな、と納得します。実際、キャップレス・油性ボールペンなんて商品は最近まで販売されておりましたが、検索して引っかかってくるのはクリップの形ぐらいしか共通点のない、ごくありふれたボールペンです。
クリップに刻まれた[J」って何でしょうか。隅から隅まで舐めるようにルーペで見ていっても、どこにもPILOTのロゴはありません。唯一この「J」というアルファベットがあるのみです。そもそも、ボールペンであるならば、何もキャップレス萬年筆の形に合わせる必要はありません。今もなお、キャップレスは気になるけれど、書くときにクリップのところが指に当たるのが・・・なんて言う人が少なからずいます。大抵は食わず嫌いというか、書いてみればすぐに「これいいな」となるのですけれど、萬年筆というもの、きちんと握って書くべきだ、という原理主義的な人が少なからずいるのも事実です。そういう人がこういうパチもんを見たら、頭から湯気を出して怒るのでしょう。
胴軸をひねって、ねじの部分を見れば、これが日本の工業製品ではなさそうだということがすぐにわかります。あるいは、私が生まれるより前、何を作るにしてもまずは洋書を読んで海外の技術を理解・吸収するところから、という時代のものでしょう。たとえそうであったとしても、この造りは酷すぎます。
しかし、こういうことは言えると思います。真似されるぐらいのものを造る、その意気込み、技術力は実にすばらしいものです。それはそれとしても、こういうガラクタ、まだまだ大量にあるのをどうやって処分していけば良いのでしょう。それこそ、上手な人の技をパクらないとどうしようもなさそうです。
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