
日曜日の昼下がり、「ちち(仮名)」さんの寝姿に豊かさを感じます。さっきまで丸まって寝ていたのに、ふぅ~ん、という鼻息と共に伸びて、時には頭がクッションから落ちてしまうこともあります。ワンコが平和な顔して寝ていられるのはおうちが平和な印。彼女の姿を見て、思わず共に寝ようではないか、という気持ちになったのですけれど、本日は一つやりたいことがあったので、お昼前に家を出ました。
職場にはネットワークにつながったページプリンタと、USB接続のインクジェットプリンタがあって、それ用のケーブルが規格上限の5mなのですが、この春、室内のレイアウトを変更した際、PCを共用の机においたことで、ケーブルが届きにくくなってしまったのでした。これでおわかりのように、私の職場では一人1台のPC、なんていう当たり前のことが実現されておりません。とりあえず、規格は無視して、一か八か、10mのUSBケーブルをつないでみようと思い立って、大阪日本橋の電気街を目指したのです。

とりあえず、揚子江日本橋店でお昼ごはん。支店ではなくフランチャイズ店なのだそうですが、澄んだ鶏ガラスープの味はそのままです。まぁ私は馬鹿舌なので、おいしい物でもマズい物でも、自分の好みに合っていればそれで良いのです。
で、USBケーブル。大阪日本橋の電気街も、この揚子江日本橋店がある4丁目から5丁目辺りは特に寂しくなっています。私がいわゆるラジオ少年だった時代、この辺りに来れば、上新電機と二宮無線、それぞれの大型店舗がいくつも建ち並んでいて、パーツ屋さんも各種。今では名前もなくなってしまった電器量販店もたくさんあって、コンピュータにしろ家電製品にしろ、少しでも安く買いたければポンバシへ、って言うのが常識になっていたのですが、今や安さも品揃えも、通販には勝てません。今すぐに欲しい、ということであっても、amazonプライムですとか、都市部に住んでいるならヨドバシの24時間店舗受け取りなんて技も使えます。今や日本橋は3丁目より北、それも堺筋より西側の、いわゆるヲタロードの賑わいばかりが目立ちます。本日も、セーラー服やメイド服を着た年齢不詳のお姉さん達がたくさんたくさん立っていました。

で、共立へ行って店員さんに大丈夫ですかと確かめられつつ10mのUSBケーブルを買い、あとは怪しいパーツ類のありそうなお店を冷やかしながら北上。電気街というもの、こうやって時折覗いておかないと、トレンドについて行けないのです。
そうして帰宅してから、またお片付け。本日掘り出してきたのはシェーファーのトライアンフ。所有しているシェアファーは変なのが多いのですが、こいつは比較的マシな方。軸も素直にアメリカらしいクロームですし、ちゃんとカートリッヂ・コンヴァータ両用式です。これ以外のコレクションときたら、スノーケルやらタッチダウンばかりで、素材も銀軸が中心。普通のシェーファーって、以外と持ってなかったりします。

豊かな時代のアメリカ。シェーファーの萬年筆というのは、その象徴なんだろうと思います。シェーファーの萬年筆はあれやこれやとたくさんコレクションしておりますけれど、インクを入れて使っているのは殆どありません。私みたいに横着な人間が、繊細かつ壊れやすいシェーファーの萬年筆にインクを入れたらどういうことになるか・・・ということですね。
でも、そういうことを気にしないでおおらかに使う、というのがアメリカなのかなぁ、とも思ったりするわけです。

シェーファーでオープンニブのペンを見ると、違和感を感じてしまいます。実際、コノソアールみたいに、このニブが最高なんだ、と思わせてくれるものもあるわけですが、やっぱりこのニブ。トライアンフ、と名乗りつつもぐるんと丸まった筒型ではなくて、この菱形。というか、これは小ぶりなので、三角形というべきでしょうか。
構造的にシェーファーほど固いニブも珍しいと思いますが、でもこれ、書いてみると柔らかいタッチなんですね。ペン先がぐっと反り上がっていることが、そのタッチを産み出している、ともいわれますが、鈍感な私にはよくわかりません。けれど、やっぱりシェーファーはこれでないとダメなんです。この反りが、豊かな書き味を産み出しているのだ、と思っているのです。

最近のコメント