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2022年5月

2022年5月31日 (火)

三珍

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 ケージいっぱいにお布団を敷き詰めてもらって熟睡中の「ちち(仮名)」さん。昨夜、あんまりキュンキュン鳴くのでこのようにしてやったところ、すぐに眠りについて、今日も調子が良かったのです。相当後脚の力が弱っていて、ケージの中で滑って思うように寝返りが打てないので、滑らないようにしてやることが安眠につながるようです。

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 本日のお片付けは、いよいよ核心、PCデスクの周りに積み上げてある「箱」の整理に取り組みました。高く高く積み上げられた箱を一つ一つ開けてみて、空き箱とそうでないものとな分けるのですが、作業中、何度も首を傾げたり捻ったり、あるいは呆然とするなど、中々に恐ろしい作業でした。

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 実家のある近鉄南大阪線沿線では、家を建てるのに相当な覚悟で臨まないと、基礎工事の段階で古代の遺物が出てきて調査のため工事中断、なんてことがよくあったのですが、我が家で部屋の片付けをするのも同じようなリスクを伴うのです。確実に変なモンが出てきて、あ、これはblogのネタになる、と写真撮影するので、中々作業が進まないのです。

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 知らないメーカーのラジオ付きボールペンを見て、わぁ変なモン出た、と思っていたら、続いて天下のセイラー萬年筆謹製、その名もラジボーなんてものが出てきました。

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 まぁ、セイラーが変なモン作っていてもそんなに驚きませんが、二個あるものは三個ある、なんてこともよく言われるわけで、このような説明書付きの、もう少し立派なものまで出てきました。

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 これまでのところ、実際にこれらでラジオを聴いてみたことはないのですが、ボールペンに繋がったイヤホンを耳に突っ込んで何か聴いてる、っていうのはシュールな光景です。妖しいですね。

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2022年5月30日 (月)

分解・3

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 気温が上がってきたので、フローリングに体をつけて寝ることが多くなった「ちち(仮名)」さん。けれど、後脚が激しく衰えてきているので、こんな風に寝ていると、立ち上がるのに難儀してしまうのです。

 もし彼女に人間のような思考があれば、滑らないように後脚をクッションの上に置いて寝よう、と考えるのでしょうが、立てないよぅ、とキュンキュン鳴くばかりです。

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 トレイに載っているのが本日のネタ。ちなみにこのトレイは、萬年筆の拠点として整備されたものです。

 指に取り付けて空中で操作ができるマウスと、カランダッシュの何か。いずれも長いこと放置されて加水分解を起こし、触るとベタベタする、という状態です。

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 2階の廊下に洗面台が置いてあって、その横に微妙な隙間があったので、合いそうなワゴンを置いてみました。超音波洗浄機を置き、各種洗浄液その他、必要なものを置いてあります。

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 加水分解しているものは重曹で拭く、というのが一般的ですが、今回はマウスとUSBメモリ。水分はよろしくないので、無水アルコールを使うことにしました。

 プラスチック系の素材が使われていればダメージを与えますが、空中で操作できるマウス、もはやプレゼンなんてすることもないし、カランダッシュのUSBメモリは容量わずか256MB。どちらも、生贄にしても惜しくないものです。捨てるにしてもベタベタで扱いに難儀するので、アルコールで拭き拭きしてみました。

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 当たり前ですが、ベタベタは綺麗に取り除くことができました。マウスのホイール部分は、きっちり白くなっています。ここはプラスチック系だったのですね。

 カランダッシュのロゴが入っているというだけで、あまり使い道のなさそうなメモリ、どこかのイヴェントで景品にするしかなさそうです。

2022年5月29日 (日)

NANIW PEN SHOW

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 もういい加減、こたつを片付けなければ、と思いつつ、朝夕は結構冷え込むこともあって、コタツムリな飼い主、そして「ちち(仮名)」さんにとっては、なかなか離れ難い存在でもあります。

 本日も真夏のような暑さでしたので、日中に予定していたことを日が暮れる頃から実行しました。

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 わからない人には全くわからない一枚。大阪メトロ(地下鉄)淀屋橋駅の1番出口から地上に出たところ、淀屋橋の南詰で東の方を見たところです。写真の左上四分の一のエリア、ライトアップされている建物が大阪市中央公会堂です。

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 まず、淀屋橋を北へ渡ったところで右に折れ、大阪市役所の前を通り過ぎ、石造りの大阪府立中之島図書館を過ぎて、中央公会堂です。

 難波八百八橋、というぐらいで、淀屋橋の一つ上流の橋、栴檀木橋の北詰です。

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 京阪電鉄中之島線のなにわ橋駅が一番近いのですが、この線、やや寂しく、本数も少なめ。同じ京阪でも、本線の淀屋橋駅と北浜駅を結ぶ地下通路の20番出口から地上に出て、目の前の土佐堀通りを渡り、北浜2の交差点まで行くと、そこに栴檀木橋があります。

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 なにわ橋駅から地上に出るとまず見えるのがこれ。東側鉄扉門入口、と言うのだそうです。ここから中に入れるのは、施設の1階2階ぶち抜きの大ホールでイヴェントがある時ぐらいでしょう。

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 6月4日、今度の土曜日は、栴檀木橋に面したこの南側を目指してお越しください。少し階段を降りて右手、東入り口から、会場である3階の中集会室へと入っていただくことになります。

 いわゆる宇宙遊泳系のイヴェントですが、純粋に萬年筆を愛するy.y.Pen倶楽部が運営のお手伝いをいたします。

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 今度の土曜日は、重要文化財でもある大阪市中央公会堂で、第一回NANIWA PEN SHOWをお楽しみください。開場は午前11時で、最終入場は午後6時。入場無料です。

 多数の参加者が見込まれますので、後日、主催者から発表される場所で入場整理券配布となる見込みです。ご協力をお願いします。

2022年5月28日 (土)

葛藤の元

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 食卓の下で眠る「ちち(仮名)」さん。彼女が大好きなお母さんは、昨日受けた新型コロナウィルスワクチン3回目接種の副反応でダウン中。何かおかしいなぁ、お母さん、ずっといないなぁ・・・そう思いながら、いつもお母さんが座っている場所の、本来ならお母さんの足下になる位置でずっと寝ているのです。たまに水分補給その他でお母さんが姿を現すと、滑るフローリングの上で何とか立ち上がろうと健気な姿を見せるのですが、ようやく立ち上がったときにはお母さんは寝室へ去っている、という哀しい場面が何度もありました。

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 こちらも哀しい姿になってしまっているPILOTのエリート。あれもこれもエリートだった時期があるんじゃないか、と思われるほど、同じエリートの名称でも、見た目は全く違う、という萬年筆がたくさん存在します。私のような素人からすると、キャップにEliteと書いてあればそれはエリートで、なければ別のペン、ぐらいの区別しか付きません。この形はエリートだ、とは言えないわけです。

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 写真を撮り損ねたのでよくわかりませんが、首軸はディープレッド。銀色の軸とこの首軸、女性向けを意識した製品だったのかもしれません。このあたりは、いよいよ来週末に迫ったNANIWA PEN SHOWでN御大に教えを請うことにしましょう。

 皆さん、土曜日が終わると何となく哀しい気分がにじみ出してきませんか。そして日曜日。日が暮れ始めて、笑点も終わって、気がついたら画面の中でサザヱさんがじゃんけん・・・いよいよ哀しくなってきますよね。でも、この週末は、「月曜から頑張ったら、土曜日は中之島だっ!」という気持ちになれるのではないでしょうか。

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 天冠、おかしなことになっています。何か欠落しているのか、単に汚れているのか。確かめるためにはキャップを綺麗に磨いてみる必要があります。しかし、銀製品は黒くなってこそ値打ちがある、なんて天下に公言している私です。せっかく黒くなり始めているのに、綺麗に磨いてしまうなんて、もったいないような気持ちになります。

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 ペン先は22K。国産三者がペン先の金品位を競っていた時代があると聞きましたが、まさにそういう時代の産物でしょう。行き着く先は純金すなわち24Kですけれど、セイラーの24K、書いてみると涙が出るほど固いペン先ですよね。時代劇で小判の真贋を確かめるために囓ってみるシーンなんて、最近の人はピンとこないでしょうけれど、純金は柔らかいもの。混ぜ物をしないで強度を出すには、形状を工夫しないといけませんから、撓るなんて考えられないペン先になるのでしょう。でも、このペンは、けっこう柔らかい感じが出ています。設計の妙でしょう。

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 で、こいつは銀巻き。天下のPILOT製品だから大丈夫とは思いますが、これも磨くことを躊躇してしまう理由の一つ。しかし、見れば見るほどみすぼらしい、いや、むしろ汚らしいというべきお姿なので、そう遠くないうちに、丁寧に磨いてみたいと思います。

 

2022年5月27日 (金)

妙に感心

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 よく寝て可愛いなぁ、と写真を撮ってよく見たら、「ちち(仮名)」さん、しっかり目を開けておりました。犬は眠りが浅いと言うけれど、我が家のワンコに限っては深いよなぁ、と思っていたのですが、案外、周りの状況を把握しながら「熟睡」しているのかもしれません。

 大掃除で畳を上げたら敷いてあった昔の新聞を読みふけってしまう。大掃除あるあるのオッサンそのもので、飼い主のお片付けは一向にはかどりません。書類が出てきた、何だろうと思って確認すると、個人情報満載のやばい物、というのがたくさんあって、その都度、細かく切ってはくれるけれど速度は遅い、というシュレッダーにかけるので、傍で見ていたらイライラするような作業だと思います。賢い人は書類を固めておいておき、まとめてシュレッダーに、とやるのでしょう。でも我が家にあるシュレッダーは10分ほど運転すると「休憩」してしまい、モーターが冷めるまで頑として動きませんから、結局、都度都度裁断するのが合っているようにも思います。

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 先日、鉛筆削り型のペン立てに無造作にさされているところを発見されたOMASのT2。どこかに箱もあったはず、と探してみると、箱だけ大事にキャビネットの中に収まっておりました。今回のお片付け、この「箱」の処理が肝だと考えております。国産各社の汎用の箱などはこの際思い切って処分して、企画品や限定品などの、そもそもその箱に意味があります、というものだけを残そうと思っております。

 だいたい、希少価値や萬年筆としての機能の高さということでは抜きんでているy.y.Penにしたって、運搬用の箱で送られて来たものを、これ、鉄ペン用ちゃうの? と思うような質素な箱に詰めて配られてきたわけです。世界に15本しか存在しない初代y.y.Penに至っては、親方のエプロンの前ポケットに無造作にツッコまれていて、本人がそれを忘れてどこ行ったぁ!と大騒ぎしていた、という逸話もあるほど。ちなみに我が家にはy.y.Penそのものが入っていた箱は、ひとつも残っていません。

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 紙箱はすでに接着剤が剥がれて展開図になっておりますが、その中に入っている樹脂製の箱とリーフレット。何やらいろいろ書いてあるようですが、老眼なのと横文字なのとで全く読めませんし読む気にもなりません。

 何といってもT2ですから。チタンの萬年筆なんて変なモン、ウチにあるはずがない、と思っていたけど、T2が現れて本当だったと知る。映画のT2と似たような展開です。実際にインクを入れ、職場にも持って行くほど使いまくっておりましたが、その書き味に惚れ込んでいたわけではありません。チタン製であることのみが重要で、萬年筆としての味わいは、どうでしょう・・・まぁオマスやからね、というところです。

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 ペン先が異様に黒い。これはインク汚れでしょう。首軸の先端には固形化したインク滓がべっとり。チタン製なので腐ってはいないようですが、軸にもペン先にもいいことないでしょうね。こういった萬年筆、すぐにでも洗わないといけないのですけれど、それをやり始めるとさらに片付けのペースが落ちるので、こちらはある程度まとめてやろうと敢えて放置しております。それでも、こいつは早々に手をつけた方がいいかもしれませんねぇ、精神衛生上。

2022年5月26日 (木)

埋没

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 長女が撮った1枚。長女が帰宅して間のないところ、ハンドバッグもぽいっと置いてありますが、「ちち(仮名)」さんはそんなこと関係なしに熟睡したまんま、というところです。飼い主が帰ってくると、弱った足腰を奮い立たせて「よっこらしょ」と立ち上がるのですが、長女には底までやらないようです。

 本日は少し片付けのペースを上げました。もうちょっと先だろう、と思っていたケーブルテレビの宅内工事が予想外に早く行われることが判明したので、その現場周辺だけでもすっきりとさせておかないと・・・というわけです。

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 まずは、先日、周りの物をどんどん移動したら奥から出てきた、というよりは無秩序に積み上げられていた物たちの奥にずっといたペン立て。鉛筆削りの形をしたペン立て、いや、鉛筆立てですね。私はとにかく軽率な人間なので、こういうものを見ては面白がってすぐに買っていたわけです。その結果、家には訳のわからない物があふれている、という状態に。10年以上前から年賀状を出すことを止めて、「終活だっ!」などと言ってる割には、全く身の周りが片付いておりませんでした。しかし、定年退職後の再就職先は、勤務時間が8時半から17時15分まで。学校と同じく1日のお仕事は7時間45分なのですけれど、勤務時間が終わると即タイムカードに打刻して職場を出る、というところが違います。

 結果として、家に帰ってだらだらゴロゴロしていてもなお、お片付けの時間がとれる、もしくはそれをする意欲が持てる、というわけです。以前は帰宅してコテンと横になったら最後で、意識が戻ったら朝だった、などということが殆どでした。

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 例によって、ペン立てには変なモンがいっぱいささっていました。一番上がまともな多色ボールペン。その下は、ノックボタンが二つに分かれている平べったいもので、シャープペンシルとボールペンの複合筆記具です。

 黒、青、赤、緑と4本もあるのはキャップレス萬年筆のような見た目のボールペン。おそらくパチもんであろうと思います。

 で、どこ行ったんだろうなぁ、と思っていた、ヴィスコンティのトラベルインクポット附属のスポイトです。

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 萬年筆は豪華版。上から7本は国産で、8本目はSWAN、ウルトラマンみたいな赤いのはロットリングで、その下の青いのは、どういうわけかキャップとペン先がありません。

 で、一番下、これはOMASのT2というやつ。箱は見かけるけれど、本体はどこや、と長年思い続けていた1本です。さすがはチタン製で、長い年月こんなところに放置されていたにもかかわらず衰えは見られません。お片付けと並行して、こうしたペンの点検、洗浄などを進めていかなくてはなりません。何より、あまりに本数が多いわけですので、少しずつお嫁に出していかないといけませんね。

2022年5月25日 (水)

分解・2

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 いびきをかいて眠っていたのに、突如目覚めて一点を見つめる「ちち(仮名)」さん。彼女のドッグフードが残りわずかとなったので、小分けの容器に詰め替えよう、とやっていたら、あ、これ、ご飯の音だ、と気づいたようです。

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 また何か出てきた、と家のものに聞いても、誰も知らないという小箱。ハートの形の箱なんて、私みたいなオッサンが買うわけないのですが、一体どうしたのでしょう。

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 こんな風に閂になるパーツを引き抜いたら、ダブルハートになった蓋の部分をスライドさせることができます。

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 たいそうな造りですが、収納部はさほど広くないので、大したものは入りません。何を入れるかわからないけど、とりあえず色々はいるものにしておこう、と考えそうな私が選んだとは思いにくいのです。

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 これ、カートリッヂとかシャープの芯とか、そういうものを入れておくぐらいしか、使い道がなさそうです。

 ここに入れておくとよさそうなものが一緒に見つかったのですが、そちらは文字通り分解していて、一手間かけないとここに入れることができないのです。

2022年5月24日 (火)

箱の中身

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 発掘作業、もといお片付けの合間、家族がテレビを見ていない時を見計らって今に降りてきた飼い主を、なぁに、と寝ぼけ眼で見る「ちち(仮名)」さん。でも飼い主は構ってくれずに録画しておいた海外ドラマを見て、またお片付けに戻っていく、という、彼女にとっては何も面白くない展開です。

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 本日は結構大きな進展がありました。何を今更、ということなんですが、とりあえず手持ちのインクカートリッヂとコンヴァータをひとつのところにまとめて保管することに成功しました。ペンに挿さっているもの以外は、すべてそこにある(はず)という状態、何で20年前からそうしてこなかったのでしょうか。アホです。今後、あっちこっちからそういうものが見つかれば、その保管場所へとシステマチックに収納されることになります。たぶん。

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 舌切り雀のお話を思い出して、本日は小さい方の箱の中身。あらためるまでもなく、モンテヴェルデのボールペンです。萬年筆の方はどこ行ったのかな、っていうのはこれからの話。

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 胴軸に目盛を刻む、ってことなら旧東ドイツのメソグラフもあります。こいつは悪ノリして、水準器にねじ回しまで装備。ヘンタイの鑑です。しかもお尻はスタイラスペンになっているなど、今の時代にも対応しようという意欲がみられます。

 これの萬年筆版、書き味はどうなんでしょうか。発掘されたら試してみたいものです。本当は、大きい方の木の箱の方が見つかって嬉しいものでしたので、いずれまた。

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2022年5月23日 (月)

分解・1

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 鳴き疲れたので熟睡している「ちち(仮名)」さん。夜の食卓にお肉系のおかずが並んでいたことは匂いから分かっていたのに、お父さんは一切れもくれなかった、というので声が枯れるほど鳴いていたのです。

 鞄職人でもある薩摩ビーグルがお客に吠えないようにとおやつを与えていたら、ついには来客全てに吠えるようになってしまった、という故事もあります。我が家の老婆犬も同じようなことなのでしょう。

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 ちょっとえぇモン出てきたやん、とつもりに積もった埃を拭き取ってみたのですが、雑巾にも手にも粉雪のような白い粉が。これ、BLOGに出す萬年筆を載せて写真撮るのにえぇやん、と思ったのですが、表面に貼られた合皮が加水分解してボロボロ崩れてきます。もうダメです。

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ゴム脚も取れてるので、捨てる前提で合皮を剥がし、残っているゴム脚も付け替えて、それこそ撮影台として使えないか試してみよう、と思う時点で、もう断捨離できない体質なわけです。

 萬年筆もえぇのは残してどんどんフリマとかで売っ払おう、と思っても、我が家には換金できるようなまともな萬年筆はほとんどありません。

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 で、気を取り直して絶賛加水分解中の「かわ」をひん剥いてみると、やはりというべきか、ガッカリというべきか。これは撮影用の台としては使えそうにありません。捨てましょう。

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2022年5月22日 (日)

豊か

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 日曜日の昼下がり、「ちち(仮名)」さんの寝姿に豊かさを感じます。さっきまで丸まって寝ていたのに、ふぅ~ん、という鼻息と共に伸びて、時には頭がクッションから落ちてしまうこともあります。ワンコが平和な顔して寝ていられるのはおうちが平和な印。彼女の姿を見て、思わず共に寝ようではないか、という気持ちになったのですけれど、本日は一つやりたいことがあったので、お昼前に家を出ました。

 職場にはネットワークにつながったページプリンタと、USB接続のインクジェットプリンタがあって、それ用のケーブルが規格上限の5mなのですが、この春、室内のレイアウトを変更した際、PCを共用の机においたことで、ケーブルが届きにくくなってしまったのでした。これでおわかりのように、私の職場では一人1台のPC、なんていう当たり前のことが実現されておりません。とりあえず、規格は無視して、一か八か、10mのUSBケーブルをつないでみようと思い立って、大阪日本橋の電気街を目指したのです。

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 とりあえず、揚子江日本橋店でお昼ごはん。支店ではなくフランチャイズ店なのだそうですが、澄んだ鶏ガラスープの味はそのままです。まぁ私は馬鹿舌なので、おいしい物でもマズい物でも、自分の好みに合っていればそれで良いのです。

 で、USBケーブル。大阪日本橋の電気街も、この揚子江日本橋店がある4丁目から5丁目辺りは特に寂しくなっています。私がいわゆるラジオ少年だった時代、この辺りに来れば、上新電機と二宮無線、それぞれの大型店舗がいくつも建ち並んでいて、パーツ屋さんも各種。今では名前もなくなってしまった電器量販店もたくさんあって、コンピュータにしろ家電製品にしろ、少しでも安く買いたければポンバシへ、って言うのが常識になっていたのですが、今や安さも品揃えも、通販には勝てません。今すぐに欲しい、ということであっても、amazonプライムですとか、都市部に住んでいるならヨドバシの24時間店舗受け取りなんて技も使えます。今や日本橋は3丁目より北、それも堺筋より西側の、いわゆるヲタロードの賑わいばかりが目立ちます。本日も、セーラー服やメイド服を着た年齢不詳のお姉さん達がたくさんたくさん立っていました。

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 で、共立へ行って店員さんに大丈夫ですかと確かめられつつ10mのUSBケーブルを買い、あとは怪しいパーツ類のありそうなお店を冷やかしながら北上。電気街というもの、こうやって時折覗いておかないと、トレンドについて行けないのです。

 そうして帰宅してから、またお片付け。本日掘り出してきたのはシェーファーのトライアンフ。所有しているシェアファーは変なのが多いのですが、こいつは比較的マシな方。軸も素直にアメリカらしいクロームですし、ちゃんとカートリッヂ・コンヴァータ両用式です。これ以外のコレクションときたら、スノーケルやらタッチダウンばかりで、素材も銀軸が中心。普通のシェーファーって、以外と持ってなかったりします。

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 豊かな時代のアメリカ。シェーファーの萬年筆というのは、その象徴なんだろうと思います。シェーファーの萬年筆はあれやこれやとたくさんコレクションしておりますけれど、インクを入れて使っているのは殆どありません。私みたいに横着な人間が、繊細かつ壊れやすいシェーファーの萬年筆にインクを入れたらどういうことになるか・・・ということですね。

 でも、そういうことを気にしないでおおらかに使う、というのがアメリカなのかなぁ、とも思ったりするわけです。

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 シェーファーでオープンニブのペンを見ると、違和感を感じてしまいます。実際、コノソアールみたいに、このニブが最高なんだ、と思わせてくれるものもあるわけですが、やっぱりこのニブ。トライアンフ、と名乗りつつもぐるんと丸まった筒型ではなくて、この菱形。というか、これは小ぶりなので、三角形というべきでしょうか。

 構造的にシェーファーほど固いニブも珍しいと思いますが、でもこれ、書いてみると柔らかいタッチなんですね。ペン先がぐっと反り上がっていることが、そのタッチを産み出している、ともいわれますが、鈍感な私にはよくわかりません。けれど、やっぱりシェーファーはこれでないとダメなんです。この反りが、豊かな書き味を産み出しているのだ、と思っているのです。

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2022年5月21日 (土)

墨入れ

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 飼い主が同じ部屋にいて、何か見慣れないことをやっている。これはちゃんと見ておかないと、何か美味しいものが、、、ということで、なかなか眠ることができない「ちち(仮名)」さん。朝から月に一度の主治医の診察、お買い物の運転手を務めて、午後から文字通り午睡。目覚めた時には日が暮れていました。実に豊かな休日。これといって何もしないからこそ、休日なんですよね。

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 やっちまった感満載の図。今では先生をつけるべきかどうか悩んでしまう、工房「楔」永田さんの初期の作品。寝室にかけてあり、ぼんやりとした常夜灯の灯りでは判読しにくいので、長いこと動かないまま放置してあったものを、ムーヴメントも針も取り替えて復活させたもの。ただ、文字が見にくいのは変わらないので、彫り込まれている文字に墨入れをしようとしたのです。何とも無残な結果です。

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 そこら辺に転がっていた筆ペンを引っ掴んでちょいちょいと塗ったら、彫り込まれた文字から墨がはみ出して悲惨なことに。大丈夫、任せなさい、ってお父さんがよくやらかす、典型的なパターンですね。

 で、はみ出しまくったやつをコンビニでお弁当買った時などにもらえるお手拭きで拭うと、いい具合に仕上がります。

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 じっくり観察すれば、文字以外のところ、少し黒ずんでいるように見えますが、これはエイジングです(きっぱり)。

 アメリカ人の喧嘩みたいに顔を近づけてじっくり見るものではないので、これで良いのです。

 と、調子に乗って塗りまくっていましたら、肝心の筆ペンの方が音を上げました。穂先がバラバラに乱れ、インクも少なくなったようです。明日も楽しい休日ですので、夜が開けたら、文房具屋さんに行くことにしましょう。

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2022年5月20日 (金)

まはりとっ!

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 お散歩から帰って、胴輪も外さないまま寝てしまった「ちち(仮名)」さん。元気な頃と比較すると、お散歩もショートコースになっています。今や彼女にとってお散歩は、ごはんを貰ったら胴輪をつけられるので仕方なく外へ行く、みたいなものになっています。玄関を出て雨が降っているのを察知すると、ささっとおしっこだけして戻ろうとするので、しっかりお散歩をさせようとするとなかなか大変です。

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 棚の奥に何かある、と引っ張り出してみたらこれでした。そういえばこの棚には昔、PC-9801シリーズの機体を保存していたのでした。PC/AT互換機でWindows、という環境ですと、昔やりこんでいたゲームが動かないから、と保管してあったのですけれど、さすがに場所を取るし、そのうち起動すらしなくなるんじゃないか、ということで処分しました。その後、ソフトウェアだけが残っていたのですね。

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 平成の初めごろに、かなりハマりこんでいたように思います。当時はPC-9801シリーズなんて買えないので、もっぱらEPSON専門。この話がわかる人はDOSなヘンタイさんです。config.sysやautoexec.batを何度も何度も書き直しては再起動を繰り返し、メモリを節約してできる限り便利な環境をつくる、ってことに明け暮れていた時代でもあります。道具としてPC使うと言うより、環境設定を詰めることに血道を上げていたのですが、その傍ら、迷宮に潜っては悲鳴を上げたりしていたわけです。

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 その後、3.5インチのFDDを2台搭載したラップトップ型PCなんて変なモノも出てきたので、プレイもデスクトップからそちらへ移行し、結果としてより多くの時間をそれに費やしてしまうことになりました。その証拠が、ここに写っているディスケット。当時はコピーガードを外すソフトウェアが山のようにあったので、こういうことも割と簡単にできたのです。今もし、これにハマったら・・・死にますね、年齢的に。

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2022年5月19日 (木)

はたらくもの

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 先週の土曜日は午前中のみ勤務でしたかので、本日はその振替で午後から勤務。昔懐かしい半ドンというやつに、この歳になって再会することになりました。

 かつて学校は週6日だったのを、教員の労働時間を規定の上だけでも週40時間以内にしなければ、ということになり、まず第2、第4土曜日は学校お休み、となりました。第5土曜日があるときはどうだったか記憶が曖昧ですが、とにかくその頃の名残で、私の勤務先は第2、第4、第5土曜日の午前中、業務があるのです。

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 段々と気温も上がってきたので、エコスタイル万歳、な私は上着を着ませんので、胸ポケットには廉価版のキャップレス。こいつのペン先は親方に調整してもらい、インクが出ないと言っては呉市内の某工場でエアコンプレッサーに繋いでブシューッとやってもらい、果ては各種洗浄液などにお酒ができるほど漬け込んで、今や抜群の書き味とインクフローを誇る一本。けれど、特殊合金ペン先なのです。

 隣にいるのは、キャップのみならずクリップまでレスになって螺鈿細工を施されたキャップレス。働くペンと見られるペン、対照的な2本です。

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 海外から黒いペン体を輸入して取り替えちゃうか、ということも考えましたが、こうしてみると、こんな風に銀色のペン先が見えているのも悪くありません。

 こいつを黒いのにするなら、どうせ使いもしないのだからとスタブだの何だのと、また変なペン体を入れてしまいそうなので、とりあえず様子見というところです。

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 このペンの企画に携わった方は、ノックボタンを塗ったのは失敗かも、とおっしゃってましたが、しっかり使い込むならそうかもしれません。しかしこういうものは、静謐な部屋に置かれた重厚な机の上、それなりのペントレイにでも置かれた状態で、たまぁ〜に署名に使われるぐらいのものでしょうから、これで良いのではないでしょうか。で、それでも剥げてきた時、また何か考える、と。

 で、毎日使われて剥げてますよ、という廉価版のキャップレスも、実は現オーナーに仕えている限り、名前と、あとはどうでもいいメモぐらいしか書かせててもらうことはないのです。

2022年5月18日 (水)

赤と黒

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 もう、食べ終わっちゃったんでしょ、という「ちち(仮名)」さん。フレンチフライポテトの冷めたやつをいかに温め直したら一番美味しいか、なんて話題が出たので、帰宅途中にそれがパック売りされているスーパーでお買い物。何もそんなことしなくても、冷凍食品買ってきて揚げればいいのですけれど、ま、面白半分、です。

 で、飼い主はフライパンで炒る方法を、妻はオープンで焼く方法を。ま、余熱とか手間がかかる分、オープンの勝利かと思いますが、飼い主がフライパン持ってる、イコールお肉!と早合点した彼女は、先ほどまでコンロの前でキャンキャン鳴いてたのです。

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 お掃除シリーズ、今回は久しぶりに2本揃った3776ギャザードの赤と黒。離れ離れになって幾星霜、って星も見えなければ霜も降りない暗い棚の中で眠っていたのが、文字通り日の目を見たわけです。

 確かこれを手に入れた頃は、オリヂナルとか復刻とか、そういう知識は全くなくて、とりあえずおさえとこうか、ぐらいの感じでした。

 実際、このシリーズ、倉庫にあった部品をなんちゃらかんちゃら、なんてことで教科書通りの組み合わせでないものが結構あるようです。

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 黒い方はJISマーク入りで、赤い方はなし。どちらも漢字で「細」です。ハート穴はどちらもハートではなくて丸穴。

 一応有名なペンですし、コレクションするなら持っていたいものですけれど、オリヂナルから全て集めようとしても、そもそも規格外の、いわゆるガッチャマン的なもの、この組み合わせはないだろう、ってのが比較的簡単に見つかるシリーズですから、見た目で一本あれば良いか、というところです。

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 黒い方がエボナイト芯でしょうか。書いてないので、書き味が、とか、インクフローが、とかそういうことは語れません。やはり、飼い殺しにしないで、然るべき知識や技量のある人のもとへお嫁に出すのが良いのでしょうね。

 片付けを進めていく中で、あぁこれ、今自分がいなくなったら、残ったペンはどれもこれもまとめて二束三文で処分されるんだろうな、と思います。そうなると、多くはペンではなく金として買われていくでしょうから、生きてる間にきちんとしておいてやらないと、と片付けに身が入りますね。疲れますし、なかなか進まないのですけれど。

2022年5月17日 (火)

あの頃

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 長女に寝姿を写された「ちち(仮名)」さん。長女には何も嫌がることなく、素直な姿をそのまま写真に撮らせる彼女。この時も、寝ているところへ近づいて行ってパシャパシャ何枚も撮っていましたが、まったく気にすることなく、すぅすぅと寝ていたのでした。

 汚部屋の片づけはまだまだ継続中。大掃除で畳を上げたら、その下に古新聞が置かれていて、思わずその記事を読みふけってしまう・・・なんて感じのことが連続していて、何かを発見するたび、おぉこれは、と感動したり、これ何ですか? と危険な問いを発してみたり。そのようなことで、大変に効率の悪いお片付けとなっております。

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 今日もまた大物を発見。神戸元町の萬年筆専門店が企画したオリヂナル品だったかと思います。イタリア製の萬年筆って、アウロラ以外は綺麗な棒と心得るべし、と言われており、マーレンなどは特にその綺麗な棒傾向の強いものとして警戒していたので、私は見送って、妻が買ったものです。拙Blogを始めたのが2008年の秋で、その少し後で買ったものと思われますから、15年ぐらい前のペン、ということでしょうか。

 とにかくその頃は、毎週末に神戸へ通っておりました。件の萬年筆専門店のみならず、六甲アイランドの鞄屋さんに、夙川駅前にあった分度器ドットコム。それでも飽き足らずに神戸周辺の雑貨屋巡りなどなど。あんたら夫婦は定年後は神戸に住むんやな、知らんけど。と娘に言われたのを思い出します。

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 インクを入れて、しばらく使っていたはずですが、ご存じのように私どもの業界というのはワタミも真っ青なブラックぶりですので、萬年筆で字を書くなんていう優雅なことは次第にできなくなっていって、いつしかしまい込まれてしまったのです。その後、妻は早期退職。私も定年後は学校務めはもう勘弁、というような次第となりました。

 個人的には、管理職であった最後の6年間は、できる限り先生方の負担が減るようにあれこれ画策したつもりでしたが、とにかくそれに対るす先生方の抵抗がものすごいものでした。先生の働き方改革を、なんて言いますが、改革なんてたいそうなこと言わないで、まずは普通に働く、ということがどういうことか考えることが大切かと思います。勤務時間外は1円も出ないので、時間外や休日は学校にいない、ということを徹底するだけで、先生も子供も幸せになれると信じておるのですが、そうは思っていない先生のほうが多数派というのが現状なのです。

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 インクを入れて使っていて、そのまましまい込んだので、あまり良い状態ではありません。とにかく、いま進めている汚部屋掃除が完了した後は、時を移さず萬年筆のお掃除にとりかからなければなりません。

 以前、WAGNERの会場で、切り割りが稲妻型になっているペンを見せてもらったことがあり、それがマーレンでした。我が家にあるものは店主のしっかりした検品、調整を経ていますので、そういう問題はありませんし、カートリッヂ・コンヴァータ両用式で機構的にも難しいところはないので、きれいにしてやれば大丈夫でしょう。同じような状態で眠っている萬年筆たちを早く救い出してあげるためにも、どんどんお片付けを進めなくてはなりません。見つけたもので遊んでいる場合ではないのです。

2022年5月16日 (月)

要るか?

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 なかなか賢者な感じの「ちち(仮名)」さん。実際には単にカメラから視線を外しているだけです。もし彼女が本当に賢者であったなら、飼い主の行動を見てどのように思っているのか、興味がわくところです。いや、興味を持つより、恐怖を感じていたほうが良いのかもしれません。誰がそんなもん欲しがるねん、ってなものを嬉々として手に入れ、そのまま棚ざらしにした挙句、多大な労力を費やして結局捨てている、そんな暇あったら飼い犬と遊んだったらえぇのに、と思われていること、必定です。

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 などと言いつつ、なぜか我が家にいる、そして飼い主が好まない、いやむしろ忌み嫌っている中華萬。同じようなものが3本もあります。この状態がすでに間違っているわけでして、袋から出して点検して、しかる後にインクを入れてあれこれ書いてみて・・・と進むべきなのです。で、重い腰、というか腕を上げて、袋から中身を取り出してみました。

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 はい、当然のことですが、JINHAO様です。透明な軸にコンヴァータ。最後はこのコンヴァータだけでも、ヨーロッパ標準タイプということで持っている値打ちがあります。けれど、肝心の萬年筆、これって何に使うつもりで手に入れたのでしょうか。

 私が面白がって手に入れたぐらいですから、まともな、あるいは普通の萬年筆ではありません。

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 やっぱりこんなことでした。ペン先の刻印は、左のものから順に1.5、1.9、そして2.9となっています。カリグラフィー的なことをする人、とにかくインクをドバドバ使いたい人、そういう人が手にするべきものでしょう。

 以前、ペリカンからDuoという、ラインマーカー代わりに使えますよ、という萬年筆がインクとセットで出されて、勇んで買ってみたけれど、あっ、自分は書類にマーカー引きながら精読なんて、けっしてやらない人だった、と気づいたという黒歴史があります。しかもそのインクが保存しているとインク瓶の中に固形物が浮遊するようになる・・・というので、そちらのほうでむしろ有名になりました。果たして、私はこのペンにインクを入れることがあるのでしょうか。あるとして、こんなペンで何か書くことって、本当にできるのでしょうか。無理かと思います。

2022年5月15日 (日)

ため息

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 昼間に寝すぎたせいか、ケージの中でもなかなかお目目をつぶらない「ちち(仮名)」さん。こういうときはこまめに観察しておかないと、気が付くとケージの中で排泄していたりします。歳をとっても食欲旺盛、日に2度のお散歩もきっちりこなす彼女ですが、足腰の衰えと共に、そういうあたりも衰えてきています。とりあえずは、寝てばっかりいるけれど元気は元気なので、そのことを喜びたいと思っています。

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 2階への階段を登りきったところに、その昔、60センチの水槽を置いていたラックが残っているのですが、そういう、物を置ける場所があるとついつい「一時的に」ものを置いてしまい、結果、何だかわからない感じにものが積みあがって、整理する気にもなれない、そんな状態で長いこと放置されていました。今は5月ですが、毎年8月のお盆にあわせて仏壇のあるお部屋をすっきりときれいにしますが、その際、何だかわからないけれど捨ててはいけないもの、というのがその場所に積みあがっていたわけです。

 覚悟を決めてそのラックに積みあがっているものを引っ張り出してみると、半分ぐらいは書籍と紙類。この際なので、万年筆関連の書籍たちを同じ書棚に集約することにしました。

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 先の写真には、自費出版バージョンのものが写っていましたが、こちらにはその後に出されたハードカヴァーのものが写っています。4本のヘミングウェイ、というのに憧れて、何かやれないかな、と考えた結果が、毎年お正月の「干支トレド」なわけです。

 幸いなことに、神戸のナガサワ文具センター「センター街店」ってものがあった頃に、第1号から買い集めていた趣味の文具箱とか、雑誌類なんかは別の書棚に。こうして万年筆関連の書籍が一か所に見やすく並んだことなんて、これまでの人生で一度もないのは情けない話です。それもこれも、並べようにも何だかよくわからない本やらCDなんかが詰まっていてどうしようもなかったからなのですが、今回は思い切ってあれこれ断捨離いたしましたので、寂しいくらいに書棚がスカスカになったのです。

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 先日、大きな液晶モニタを設置するために机の周りを片付ける際、積みあがっているものをどけるとその隣の山が崩れてくる、ということが何度も繰り返されて、結果、積み上げられていたもののその裏側に封印されていたペン立てが日の目を見ました。ほとんどはボールペンですが中には変なモンも混じっていて、このようなものを、実に無造作にこんなところに挿しておいたことであるよ(詠嘆)とため息をつきました。

 ため息をつくと幸せが逃げる、といいますので、明日からも引き続き、不安定で崩れそうな萬年筆の箱の山を少しずつ削ってまいります。

2022年5月14日 (土)

計算違い?

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 眠たくてどうしようもない「ちち(仮名)」さん。あまり好きではないブラッシングをされて抜けた毛が鼻先に付いているのに、そんなことは関係ない、とにかく眠たい、という感じです。

 飼い主は本日も片付けに励んでおりました。特に今日は、新しいディスプレイが到着しましたので、それを設置するために机の上を整理して、そのついでに机の裏側も綺麗にすれば、また何か変なモンが出てくるかもしれない、と期待しながらの作業でした。

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 必死で片付けて、というより、とりあえず机の上にあるものをよそへやってスペースを空け、31.5インチの4Kディスプレイを設置することができました。4Kであっても、文字などは150%のスケーリングで表示させますので、さほど作業領域が広がるわけではありません。とにかく老眼が進んできましたので、椅子に背中を預けて、少し後傾した姿勢から画面上の文字が読めたらいいな、という横着な理由から、可能な限り大きなディスプレイを探して、うまい具合に見つかった、というわけです。使用時間は短いものの、きっちり中古品です。天下のEIZO製品を新品で買えるような身分ではありません。

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 で、設置作業が完了して、ディスプレイその他を載せているラックと、手前の机、そしてPCを載せているワゴン。これらの位置関係がおかしことに気づきました。以前、右のワゴンが手前に出てきていて使い勝手が悪いので、奥のラックと手前の机、それぞれの右端を合わせようとして配線用のモールを使った「橋」を架けたのですけれど、本日の作業完了後、なぜかこの「橋」が不要になっておりました。

 それだけ、奥のラックが右の方へ寄っていた、左の壁にきっちりとくっつけられていなかった、ということなのでしょう。今回、奥の方までお掃除をするにあたって、まずはラックも動かして、お掃除完了後に元の位置に戻した、という意識なのですが、ラックの左端を壁際にくっつけたので、結果として右の方へのはみ出し量が減り、手前の机と台、二つ並べた幅とほぼ同じになった、ということのようです。

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 せっかくこしらえた「橋」も無用の長物となりました。あとは、机自体の歪みなどからできてしまうこの隙間をなんとかしたいところですが、これは実際、簡単な工作でちょいちょいと済ませられそうです。

 それにしても、1センチや2センチではなく、実に5センチ以上あった隙間が跡形もなく消えてしまったこと、嬉しいのですけれど、何となく納得がいかない気持ちです。やはり日頃からしっかりと整理整頓して、身のまわりを綺麗に保つ、ということが大切ですね。

2022年5月13日 (金)

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 何か忘れてませんか、と言いたげな表情でこちらを見る「ちち(仮名)」さん。全日本三日坊主協会というものがあるなら、代表なり最高顧問なり、そういうポジションに即就任可能な飼い主ですが、このところ毎日、熱心に汚部屋の片付けを続けています。家に帰ってきたかと思うとすぐに二階へ上がってしまうので、彼女にとってみれば、どうにも寂しいのでしょう。

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 しかし、飼い主にとっては大変意義のあることで、長いこと積み上げてあった「何か」を確認してみたらその大部分が不要物であったとか、家具の背後に積もったホコリを取り除いていたら萬年筆が出てきたとか、毎日が新鮮な感動の連続です。今のところ、もう読むつもりのない書籍やら、PC関連の様々なガラクタ類を箱に詰めては不用品を処分してくれる業者に送る、という日々が続いています。こういう作業が一段落すれば、それによって空いた空間に、いろんなものを「きちんと」保管する、という計画です。要するに、アレどこにあるかな、と思ったときに探せばすぐに出てくるという状態にしたいわけです。

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 また何か出てきた、萬年筆やっ! といさんでキャップをとると、ペン先がありません。しばし呆然としてから、あっ、これはセイフティーっぽいヤツやんか、と気づいて尻軸を回し、めでたくペン先とご対面。この時点で、これがどこの何という萬年筆であるのか、全くわかりません。クリップに刻まれた文字を見て、おぉ、ヴィスコンティ・・・そら変なペンなのも当たり前や・・・と納得。けれど、モデル名は老眼では確認ができないような彫り方なので、ルーペでのぞいてようやく、メトロポリスかぁ、そういえばこんなのもあったなぁ、という具合でした。

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 で、次は、こいつが書けるのかどうか、ということです。インクを入れようと軸をじっくりと観察しても、どこにも分割線が見つかりません。一体これ、どこを開けてインク入れるんだったかなぁ、と思い出そうとしても思い出せないので、ネットで検索。ちょっとユニークな萬年筆が発表された、なんていう横文字の記事はいろいろ引っかかりますし、メーカーによるものと思われる紹介ムービーなんかもあるのですが、インクの入れ方を紹介しているページがなかなか見つかりません。

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 拙い英語力で必死に読んでいく内、Push Pullという単語を見つけて、あぁそういえば、と記憶が蘇ってきました。お尻の部分を押すと、そこが飛び出してくるので、それをぐるぐる回すことによって内蔵のコンヴァータでインクの吸入ができるのです。

 写真は、ピントが天冠に来てしまっていますが。お尻が飛び出していない状態のものです。

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 お尻の部分が飛び出すと、側面にはVの文字。実のところ助平な私は、ここで乳首と乳頭とは違うもの(部分)である、なんて話を思い出してしまいました。反省が必要です。

 それにしてもこの萬年筆、けっこういいお値段で売られていたようですが、いったいどうやって手に入れたのでしょうか。謎は残ります。

 

 

2022年5月12日 (木)

お年寄り

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 夜遅くに突然起き出してきた「ちち(仮名)」さん。実はこれ、粗相をした後の一枚です。ちょっと出てしまったので、綺麗にして欲しいんだけど、とおっしゃるので、ご要望通りお掃除をしたところ、今度は大きな声で吠え始めました。

 これはお散歩に行きたいのだな、とケージの扉を開けるも、全く玄関の方へは来ず、それどころかお母さんの後をついて歩く始末。目が覚めて小腹が空いてるのでおやつ頂戴、ということだったようで、おやつをもらうと再び夢の世界へと帰っていかれました。

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 PILOTのデラックス漆です。まだハート穴がまん丸ではなくて長丸で、当然、ペン先も18金です。本当は毎日ポケットに入れて持ち歩き、ハードに使ってあげたいところですが、きれいな状態であるが故、持ち歩くのがためらわれ、未だに予備役のまま、ペンケースをあたためています。

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 我が家のわがままなお婆さま犬よりはよほど若々しいお姿なのですが、実際には御歳42歳。少なくともペン先は、あと少しで43歳のお誕生日を迎えるという、これも相当に年季の入ったペンなのです。

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 それにしても気になるのは、天冠の「K」の文字。当時は皆こういうのが入っていたのでしょうか。特注ものでここだけ、オリヂナルにしてもらったものなのか。このペン先が生まれた頃はまさに高校生でしたので、その辺りのことは分かりません。傷をつけないように大切に使っていきたいと思いますが、果たしてインクを入れる日は来るのでしょうか。

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2022年5月11日 (水)

掘り進む

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 掘り疲れて眠る「ちち(仮名)」さん。本日はお布団の仕上がりがお気に召さず、かなり長い時間ホリホリされてましたが、静かになったと思ったら上半身だけお布団に預けて寝てしまっておりました。実に他愛のないものです。

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 先日ご紹介した護身用の萬年筆。首軸を取り外してリフィルを入れ、それ用の先端部を取り付ければボールペンにもなる、というものの、肝心のリフィルはどこかへ行ってしまった、はずでした。けれど、意外と簡単に発掘されました。本体の近くに、同じように放置されていたこと、全く顧みられず、触られていなかったことが幸いしたのでしょう。

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 でもよく見るとドイツ製と書いてありますし、もう少しじっくり見るとシュミットと書いてあります。これなら、案外互換品が手に入るかもしれません。多分使いませんけれど。

 で、同じような見た目のものが一緒に出土しましたので、こらも老眼を凝らしてよく見ると、実に嬉しい、非売品という文字を読み取ることができました。

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 細美研ぎ萬年筆に付属していたサーチャー。駄洒落でもなんでもなく、これ、探してたんです。正確には、探さないといけないなと気にしていた、というのが正しい表現でしょう。今回、同じ地層から出土したので、この辺りにはまだまだお宝が埋まっていそうです。

 いくら発掘できても、放っておけばまた埋もれてしまうので、只今は出土品の鑑定を一時中断して、それらを保管するスペースの確保に注力しています。要するにゴミ捨てに励んでいる、ってことですね。

2022年5月10日 (火)

三重苦

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 昨日とはうって変わって、なかなか眠れない「ちち(仮名)」さん。姿勢を変えたり、クッションの中での位置を変えたりと、あれこれ試していますが、今ひとつバチっと決まらず、眠れないようです。

 飼い主はマイペースでお仕事を進めて、退勤後は久々に都会の空気を吸うために電車に乗り、大阪梅田でノンアポのy.y.Pen倶楽部幹部会に参加したりと、まぁまぁ楽しく暮らしております。

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 少し前に某巨大オークションサイトで見かけて、ウォッチリストに登録したつもりになっていた萬年筆。実際にはその時点の価格で入札していたようで、気がつけば落札してしまっておりました。非常に残念な結果です。

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 入札するつもりはなかったのに、というのは、とにかく傷もの感がすごいところ。落ちてからも一向に発送される気配がなかったのは商品説明にある通りでしたが、ついに運営から、発送を督促したよ、というお知らせがきて、その後、指定した覚えのない時間指定で届けられました。配送会社の方が気づいて、「あり得ない」時刻での配送を避けてくださったことに感謝、です。

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 何をどうしたらこんなに見事な凹みを、しかも複数作ることができるのでしょうか。これだけ凹んでいても、カートリッヂは問題なく収まっています。キャップにも同じく凹みがあって、こういうのもある意味、資料的価値があるのではないか、とさえ思えてきます。

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 落とし込み嵌合のキャップはわずかな力で脱着が可能。ポケットに挿しておいたら、いざ使おうと引っ張り出した時には必ずキャップだけが出てくる、というパターンです。

 そしてその中に隠されたペン先がまたすごい。一見、お辞儀している、という感じなのですが、間近で見ると完全にコンコルド。魔女の鼻よりもすごいことになっていて、猛禽類の嘴みたいな感じです。紙の上に下ろすと、ペン先の背中の方が着地する感じです。全くインクも出ませんので、完全にネタペンです。面白いものが手に入った、と喜ぶべきなのかもしれません。

2022年5月 9日 (月)

役に立つ

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 丸くなって眠る「ちち(仮名)」さん。ワンコにしては警戒心の薄い彼女、日中はほとんどの物音に反応せず、窓際のクッションの上で気持ちよさそうに眠っています。けれど、今は亡き「くま(仮名)」さんがとにかくヘソ天で寝ていたのに対して、この子のヘソ天寝姿を見たことがありません。根本的に臆病なのだろうと思います。

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 元々の用途は机であったはずの家具の裏側から発見された萬年筆。シュレード、というブランド名がクリップに書かれています。

 何かが落ち込んでいることはわかったのですが、携帯電話のライトでは届かず、それが何であるかはわかりませんでした。孫の手で掻き出されて、埃を払われてそれと判明したものです。

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 過去の記事を読むと、これのペン先、親方に調整してもらってあるようです。そもそもこいつは護身用で、尻軸が大昔の万年筆のような、山伏の被る頭襟(ときん)みたいな形状になっています。ここでガラスを突いて脱出したり、暴漢をシバいたりするのでしょう。

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 ですので、こういうものは飛行機に持ち込めないかもしれません。見る人見る人、みんなそう言いますが、私は飛行機に乗ら(乗れ)ない人なので、全く問題ありません。

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 萬年筆の首軸を外し、ボールペンのリフィルを入れて先端をこれに付け替えればボールペンになります。しかし、肝心のリフィルは、残念なことに発見されませんでした。

 で、思ったのです。お家には懐中電灯が必要である、と。早速、ホームセンターに行って適当なものを買ってきました。我が家には変な懐中電灯しかなかったので、これでようやく普通のお家になりました。役に立つものだけを身近に置く、そんな生活を心がけたいものです。多分無理でしょうけれど。


2022年5月 8日 (日)

懐かしの、、、

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 早々とお休みになった「ちち(仮名)」さん。飼い主がお片付けに必死で、お休みというのに全くかまってもらえないので寝るしかないのです。

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 この際だからと家具の裏側も掃除しよう、と覗いてみると、いろんなものが隙間に落ち込んでいます。

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 フロッピーディスク、CD-ROM、MDと、歴代のメディアが落ちていました。皆さん、そのままゴミ袋へ。仕方ありません。

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 教頭時代に勤めていた学校でこの春まで活躍していたThinkPad T60pです。最後に勤めていた学校で、図書貸出システムを運用しているPCが危篤で、電源を切ったら二度と起動しないのではないか、と怖々連続運転されていますので、このマシンを代わりに使ってもらうことになりました。

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 しかしこの機種、冷却ファンがアキレス腱で、起動すると回っている扇風機に棒を突っ込んだような音がします。いずれファンエラーで起動しなくなりますので、交換しておくことにしました。新旧の部品を見比べると、交換が必然であることがわかります。

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 作業は順調に進み、問題なく起動したのですが、ネジが一つ余ってしまいました。くたびれたので、見なかったことにして本日終了です。明日は、整理していたら出てきた、こんな雑誌の束を処理場に運び込まなければなりません。疲れました。

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2022年5月 7日 (土)

重たい

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 自分の体から抜け落ちた毛を鼻先につけて見上げる「ちち(仮名)」さん。飼い主は昨日、職場においてあるThinkPadをWindows11に更新して無事を確かめましたので、本日、自宅のデスクトップPCも更新しました。ホンマにこれ、使い勝手がよぅなってるんかいな、と懐疑的にならざるを得ませんが、こちらの慣れということもあり、初物なんてそういうもんでしょう。

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 メインのPCを設置している寝室に入り、PCがネットの前まで行くまでに、崩れ落ちているガラクタの山を少し迂回する必要があります。ここをすんなりと気持ちよく通れるようにするために、本日もお片付けに励みました。まず、あふれかえるものの収納場所を作るため、4杯ある抽斗の整理に取りかかったのですが、ここはPCがネット自作用のパーツ類と各種ケーブル類で満タンでした。あれこれ整理を試みたものの、結局すべて処分することにして、「PCがネットが1台入っていれば周辺機器もOKです。」という業者さんに頼むべく、もう古くてどうにも動かし用のないThinkPadを生贄に、段ボール箱いっぱいにケーブル類を詰め込みました。あとは集荷を待つのみです。

 そうやって片付ける前に、抽斗が引き出せない状態で場所を塞いでいた山の正体は、WAGNER制作の萬年筆用原稿用紙。金魚模様です。

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 同じ山の中に、こんなものも紛れ込んでいました。便箋を変えたら綺麗な字が書ける・・・そんなことあるはずもないのに、藁ならぬ紙をも掴む思いで購入したものでしょう。で、これを使って綺麗に書けたかというと、使ってもいません。

 要するに、非常に太い(間隔の広い)縦罫の便箋で、その罫線と罫線との間に中心線を引いた下敷きを敷いて書く、というもの。文字の中心線をしっかりと意識して書けば、あなたも綺麗な文字でお手紙が書けますよ、というものですが、全く信用なりません。中心線を意識することができないから文字が汚いのはもちろんなのですが、中心線がバチッと決まっていても、文字全体の形は汚いままなのです。

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 書き上がったお手紙を封筒に入れる際、ここを目印に折れば美しく折りたたむことができます、なんていうのも実にご親切ですが、一枚一枚、下敷きを敷き直して優雅にゆったりと書いていくなんてことは、そもそも自分にはできないことなのです。これを買う前に気づくべきでした。

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 その点、一緒に積み上げられていたこちらの方が良心的というか、納得できるというか。文字が美しいかどうかは問題にしないで、紙の上に置かれたインクの色が美しいのですよ、という主張。拍子の色が主張しているように、ブルーブラックが映える便箋、なのです。何と言いますか、表紙一面にちりばめられている鳥が、例のアレみたいで気になりますけれど。これは確かに、青いインクで書くと綺麗に見えます。あくまで、文字の形ではなくて、そこに残されている線(の色)が、ということなのですけれど。

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2022年5月 6日 (金)

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 今にも寝落ちしてしまいそうな「ちち(仮名)」さん。いいご身分です。

 飼い主はいつものように定時退勤して、黄砂でドロドロになったクルマをゴシゴシ洗い、まだまだ続くお片付けがやりやすいように廊下の照明器具をLED電球に替えて、と自分のため、家のために時間を使っておりました。教員という仕事、その生活ぶりがいかに異常なものだったのか、改めて思い知らされています。

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 先日のy.y.Dayで手に入れたセンチュリーマイカルタ。会も終盤、あと少し遅ければ、出展者は店じまいして帰ってしまわれるところでした。何となくお店を覗いて、え?なんでこんなんが残ってるの?と思いつつ、まずはキャップリングの刻印を確認すると、シャチホコでした。

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 名古屋丸善。東京以外では、丸善のありようが大きく変わってしまいました。丸善に行けば、何か面白いものがあるんじゃないだろうか。そう思わせてくれた時代の一本です。

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 ぜ〜んぶマイカルタ、っていうのが見つかれば手元に置きたいなぁ、と思っていましたが、既に忘れかけておりました。そんなときに、思いがけず遭遇するなんて。最近の萬年筆系の会合で一番欠けているのが、こういう出会いなのではないかと思います。萬年筆しましょう、って言いながら集まることのできる場を、これからも持ち続けたいものです。



2022年5月 5日 (木)

いきあたりばったり

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 なんとなく目覚めて、何をするでもなくこちらを見ている「ちち(仮名)」さん。この三連休、特に何をするでもなく、なんとなく過ごしてしまいました。

 昨夜、愛用している老眼鏡のツルががポッキリと折れました。食器が割れる、鼻緒が切れる、なんてのと同じで、あまり気分の良いものではありません。予備は確保してあるのですが、老眼も進んでいるので、この機会に新調しようと考えました。

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 愛用している老眼鏡を扱っているお店は少なく、かつ、もともと付いていない鼻あてを装備するとなると、購入できるお店はさらに少なくなります。さて、どこでたのもうか、と街をふらついていて、見つけた貼り紙。withコロナというものが定着してきたのを感じますね。

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 このお店では、細い管でお酒を呑ませるのかな、などと。この時は、さる萬年筆専門店を訪ねて行ったのですが、連休中であっても定休日。確認もせずにとりあえず向かう、という悪い癖が出ました。

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 気を取り直して、開店のお祝いを兼ねてこちらのお店へ。老眼鏡を新調するのと組み合わせての遠征です。いつもスーツの内ポケットに収まっているペンの調子があまりにも悪いので、一応持って行ったのですが、幸運なことに、お客様がいないタイミングでお店に入ることができました。

 これで今年のゴールデンウィークもおしまいか、というところで、家から連絡。菖蒲湯ですよ、買ってきてね、地元に戻る頃にはお店は閉まっていますので、都会の真ん中で菖蒲を探してうろうろ。結果、百貨店に入っている高級な花屋さんで手に入れることができました。これもまた、良い学習をしたということです。

2022年5月 4日 (水)

雑然

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 お布団を真っ直ぐ、一番大きなサイズに綺麗に展開して寝ている「ちち(仮名)」さん。こういうことは実に珍しいのです。その姿を見て、飼い主も「棚」の整理に力を入れよう、と気持ちを新たにしたことでした。

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 まだまだ汚いのですが、これでも一応、整理した後、なのです。今から20年以上前、二階の廊下と階段とを隔てる壁に沿って、ホームセンターで買ってきた簡単な棚を設置したのですが、ものを整理するどころか、とりあえず棚に突っ込んでおく、という使い方でやってきました。結果、棚に何が置かれているのかさっぱりわからない、という状態に。あの萬年筆、どこにあるのかな、多分この棚のどこかに、、、というわけです。

 定年退職して、毎日定時に帰れる生活になりましたので、この棚にあるものをきちんと整理しようと思いたった私。熱し易く冷め易い自分の性格を考えると、短期決戦でやる必要があります。

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 大きな箱と小さな箱、どっちを選びますか?舌切り雀のお話では、小さい方を選ぶのが吉、となりますが、さて、どうしましょうか。

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 こうなると、昔話は無視して、大きい箱一択ですね。プラチナ萬年筆の70周年記念の箱だからです。さて、箱の中身はなんでしょう。スネークウッドか、それともセルロイドにエボナイトなのか。金銀なのか。

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 そう思って、第一回の神戸ペンショウでこの箱を展示しようとしたら、中には肝心の萬年筆以外のものだけが入っていたのです。以来、緑の70周年記念の行方はようとして知れなかったのですが、何故かこんな、ありきたりなケースの中で惰眠を貪っていたのです。無事で何よりでした。

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 こういうの、見たらびっくりしますよ。本気で心配になります。今回、棚にある「空き箱」を段ボール箱に詰める作業をしていて、箱の中にインクカートリッヂやコンヴァータが入っていたら取り出してまとめておく、という作業をしていて、緑の70周年に再会を果たしたのでした。何をおいても、整理整頓。これ、大事ですよ。

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2022年5月 3日 (火)

原点

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 なかなかベストなお布団が仕上がらず、苛立つ「ちち(仮名)」さん。しかしながら本日は、いつものようにキュンキュン鳴くこともなく、ひたすら無言でお布団の成形に励んでいます。

 飼い主は本日、久しぶりに妻とお出かけをしましたが、いいお天気の中、結構な距離を歩いたので、二人とも少々疲れて、帰宅したらお昼寝、という状態でした。歳ですね。

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 ステンレスの軸に、ステンレスのペン先。そのブランド名を除けば、何ということもないペンです。嫌らしい言い方ですか、私もある程度の数の萬年筆に触れてきましたので、今更手にしても、というペンです。けれど、見かけたのであえて手に入れました。

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 まだ高校生だった頃、もらったお年玉を握りしめた私は、今は亡き(名前は残っていますが)ダイエーというスーパーのショウケースを見つめていました。銀色に鈍く輝くそれに、私は心を掴まれていたのです。

 しかし、かなり思い切って手にしたそのペンは、カリカリというよりはガリガリ、インクはほとんどでない、というひどい代物でした。ペン先とペン芯との間に細い針金を入れて擦ってみたこともあります。結局、あまりの使いづらさに放置した挙句、どうなったのかもわかりません。

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 今の妻と付き合っていた時、妻のお母さんの「彼氏」から、萬年筆をあげるから取りにおいで、と招かれたことがありました。今にして思えば、この先のことをなかなか決めようとしない私に業を煮やして、ということだったのだと思います。で、その時にもらったのは、奇しくも同じペンだったのです。鉄ペンと金ペンの違い、いや、そもそも金ペンの存在すらも知らないほどの私でした。またこれか、という思いで、ろくに使うこともなく、結局、行方不明になりました。

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 認めたくはない若さゆえの過ち。それを思い出させてくれる一本として、今回、あえて手に入れたのです。おそらく常用することはないと思いますが、きれいにお掃除して、しばらくの間は手元に置いておきたいと思っています。

2022年5月 2日 (月)

PlayBack PartⅡ

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 一心に「顔を洗って」いる「ちち(仮名)」さん。ワンコはほとんどの身繕いを舐めることで行いますけれど、お目々の周りに関してはこの、顔を洗うという動作をします。ワンコにとっては必要だからやっている動作なのですけれど、人間から見るとこれが「可愛らしい」ということになるのです。

 大型連休のまっただ中だなぁ、と感じます。朝の出勤時も車が少なくて、同じ時間に家を出てもかなり早く職場に着きますし、職場にいても来館者がほとんどありません。昔と違って今は、こういう谷間の日に学校を休むということに抵抗感の亡い保護者が増えてきました。良いことだと思います。何もかもが学校を中心に回っている、なんていうのはナンセンスです。

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 子どもがまだ小さかった頃は、長期の休みや連休など、よくTDRへ遊びに行っていました。後から考えると、これなら年間パスポート買っておいた方が安かったな、なんて思うほどの頻度で通い詰めたこともありました。結果、長男、長女共に、中学校の修学旅行でTDLに行くことになったときに、盛り上がるクラスメイトの中で「ふぅ~ん」と冷めていたというのですから、何事も過ぎたるは及ばざるがごとし、です。

 TDSの中にあるホテル、ミラコスタのオープン記念の萬年筆です。こういうものは雰囲気のものですから、萬年筆としては別に何ということもないものです。シュミットとかのニブが付いた、ちょっと見た目の良い中華萬。それを結構なお値段で売るのですから、ブランド力というのはすごいものですね。

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 顔が写り込んでしまうような鏡面仕上げの軸。萬年筆自体、多くの人にとっては「上等な」ものであり、しかもこの見た目となれば、とっても素敵な記念品、ということになります。実際、金属製の軸ですし、持ち重りがして、スレていない人にしたら大切な一本になり得ます。

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 先日のY.Y.Dayで景品として出そうかな、とも思ったのですが、最近はTDRでも萬年筆はあまり出していないようですし、歴史的資料としてもう少し手元に置いておくのも良いかな、と思い直しました。見ているぶんには、なかなか立派な萬年筆です。

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 あぁ、やっぱりこのペン先なのですね。実質的にこれしかありません。でも2色ですし、良いのではないでしょうか。夢と魔法の国に迷い込んだら、正常な判断力も失ってしまうということです。むしろ、その後何年も処分されないで残っていたというのは、私の片付け方が悪くて、行方がわからなくなっていたから、というこっとに尽きます。

 あと何年、元気で生きられるかわかりませんけれど、とにかくまず持ち物をしっかり整理して、それから処分すべきものは処分しておかないと遺された人たちは本当に難儀することでしょう。大型連休も、お掃除に励みます。

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2022年5月 1日 (日)

コンテナ

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 ケージの中でふと目覚めて、しばしもの想いにふける「ちち(仮名)」さん。いや、ワンコはそんなことしないでしょ、と誰しも思いますけれど、ワンコと一緒に暮らしていると、自分を投影してしまうのか、つい、ワンコに人間っぽいものを見てしまいがちです。

 本日、飼い主はあれやこれやとする気満々だったのですが、結局、ダラダラと寝巻きで1日を過ごしてしまいました。特にこれといった仕事もしていませんが、まぁそれなりにY.Y.Dayに入れ込んでいて、しかもそれなりに「萬年筆な」イヴェントになりましたので、その満足感もあったのかもしれません。

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 昨日、ケロ御大からいただいたお弁当。老舗の駅弁屋さんの商品ですから、中身も当然、一定レヴェルをクリアしているわけですが、容器の製造が追いつかずに品薄になっていた、という商品です。先日の会合でそんなお話をしていたのを覚えていて買ってきてくださったのです。ありがたいことです。

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 まさにコンテナ。お弁当を楽しんだ後も、容器を活用できます、というか、これを買う人はほとんどそれが目的なのかもしれません。

 特に何も言ってなかったのですが、食べ終わったあとの容器が、綺麗に洗われて机の上に置かれていたのにはまいりました。まさしく、妻に面倒を見てもらっているオッサンそのもの、という私です。

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 コンテナの蓋を開けると、折りたたみ式の割り箸に、お手拭き。このタイプの割り箸はよく見ますが、初めて見た人は感動するのではないでしょうか。

 駅弁屋さんとして長年培ってきたものを組み合わせて、新たな人気商品を世に出す、こういう業者さんが頑張ってくれているうちは、日本の経済も捨てたもんじゃないな、と思うものの、世界情勢を見ますと、まぁ、自分が年寄りでよかったな、とも思います。何もしない休日でした。

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