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2021年12月

2021年12月31日 (金)

399段

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 暮れの忙しいときにちょろちょろして邪魔、とお母さんに叱られ、ケージに放り込まれておとなしく寝ている「ちち(仮名)」さん。叱られてるぞ、これはいかんぞ、というのは敏感に感じ取るので、姿勢を低くして嵐が過ぎ去るのをじっと待つのです。

飼い主もお母さんに叱られながらあちこち散発的に片付けらしきことをして、何とか新年を迎える準備ができました。

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 隠国の 泊瀬の山に 照る月は 満ちかけしけり 人の常なき と詠まれた初瀬。そこに建つ長谷寺の観音万灯会というものにお参りしてきました。大晦日の夕刻5時、山門から観音堂までの399段の「登廊(のぼりろう)」に祈願された灯籠が置かれます。うまくすると約12時間灯り続けるので、朝陽を感じる午前5時頃に自然に消える、というものです。お正月三が日も釣り灯籠は点されますが、こうして石段に置かれるのは大晦日だけです。

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 降りるときに見下ろして撮った1枚。猛烈な人出かとも思いましたが、思いのほか静かで、幽玄な感じすらしておりました。わいわいがやがやは好きではないので、こういうのは大好きです。

 自宅から長谷寺に向かう途中、本当に運転免許持ってるのか? というようなクルマがそこら中にいたので、思わず山越えの道へと迂回しましたら、きっちり雪で覆われておりました。3年履いているスタッドレスタイヤがまだ使える、ということも確かめられてまぁよかったです。昔の人はこういうのを、観音様のお導き、と信じたのでしょう。私もそう思っております。

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 長谷寺というと牡丹の花でよく知られております。それを雪から護るこも被りにも灯りが点されていました。こちらは灯籠とは違って、日付が変わってしばらくしたところで消えてしまいます。

 399段を上るのは、正直なところしんどいですが、上れないほどの段数でもありません。しんとした静けさの中、本堂を目指して一歩一歩、上っていくというのは、横着な私らしくなくてたまには良いことかと思います。観音様には、この一年のお礼と、新しい年のお願いをして帰って参りました。今年一年、お世話になった皆様、どうもありがとうございました。

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2021年12月30日 (木)

洗浄後

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 おとうさん、何してるの? と顔を上げた瞬間を撮られた「ちち(仮名)」さん。直前まで首を横に向け、目をつぶって寝ていたのに、さぞかし無念だったことでしょう。お目々が開いていて、ある程度こっちを見ている写真が撮れたらお父さんは大満足です。

 子どもの頃は12月30日と言ったら家の中が殺気立っていて、身の置き場がありませんでした。役に立たないのが目の前にいると気が立つと親も考えたのでしょう、この日は、寒ブリの刺身とか、そういうお土産を数点持って、自宅からほど近いところに住んでいた大叔父の家までお使いに行かされるのが常でした。私自身も、家にいてあっち行けこっちにいろと怒鳴られまくるより、大叔父の家でまったりと過ごせる方がよほど良かったので、いつ、お使いに行ってこいと言われるかと心待ちにしていたものでした。

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 キャップレスのペン体を比較。左は未使用、右は先日のジャンク品を洗浄液吸わせてしばらく放置した後に洗ったものです。ぬるま湯を何度も吸わせては吐き出させて、というのを繰り返して、ティッシュをペン先にあてても色がつかないところまで洗浄したのですが、念のためそこから洗浄液を吸わせて一晩放置しておいたら、大量の青黒い水が出てきました。それでようやく、新品に近い、わずかに透けているかのように見えるペン芯が戻ってきましたが、つぶさに見ていくとまだまだ汚いところだらけです。けれども実用するので、こんなところで良いでしょう。

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 黒マットではない、普通の塗りの場合は経年で塗装が剥げてくるのかというと、それは黒いものほどではないように思います。写真は新品未使用のものとの比較ですからフェアではありませんが、かつて愛用していた緑の斜め格子模様のキャップレスの軸(の塗装)はけっこう強靱だった記憶があります。ある日突然見えなくなって、あぁまた紛失したか、と諦めていたのですが、2年後、草刈りをしていたらカチンと刃にあたって見つかりました。その当時担任していたやんちゃな連中が、私の持ち物と知ってか知らずか弄んでいて、最後には飽きて窓から放り投げたのかもしれません。黒い方も、どんどん使い込んでいって、もっとはっきり真鍮の地肌が見えるようになれば良いのですけれど。

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2021年12月29日 (水)

P社s

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 いつもよりグッと早い時間にケージに入って「おやつまだかな」と様子をうかがっている「ちち(仮名)」さん。本当に惚けたのかなと心配しましたが、本人(犬)も間違いに気づいたようで、その後静かに外へ出てきました。

 本日は飼い主の誕生日。暮れも押し迫ったこんな日に生まれてくるなんて、最初っから周りに迷惑をかけていたわけで、我がことながらさすがだなぁ、と変に感心してしまいます。そういうわけで、子どもの頃からお祝い事はたいしてありませんでしたが、そこは昔の親ですから、赤飯を炊いて鯛の尾頭付きが食卓にどーん、という日でした。その頃から今に至るまで、残念ながら鯛は嫌いですし、ご飯といったら白いもの、という感じで、混ぜご飯、かやくご飯なんてものも含めて、ほとんど食べられない子どもでしたので、せっかくの赤飯もいやいや食べていた記憶があります。今や、チャーハン大好き、豆ご飯大歓迎、カレーは飲み物、っていう人で、好き嫌いとか好みなんて、実にいい加減なものです。

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 日本の萬年筆界を支えてくださっている二つのP社。会社のお誕生日も、キリの良いところになりますと記念萬年筆なんてものが作られます。PILOT社の100周年は、何とか手の届く富士と明治丸を手に入れましたが、ずっと箱の中。プラチナの方は、手の届きそうなヤツはペン先が普通で、昔のプラチナ合金のペン先ついたヤツたくさんあるからパス、となりました。もうひとつセイラーさんの方は、何故か島桑がありますけれど、これも箱の中で眠ったままです。

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 似たような色で、どちらも少し透けてます。ペン先に100周年を表す刻印があるところも同じ。カスタム74の方がやや細身で、ペン先も常識的な大きさ。たいしてセンチュリー(記念でなくてもこの名前)の方はエラの張った大きめのペン先に、少し太めの軸です。

 某巨大オークションやフリマ系のところなどを覗いてみると、二つのP社を混同して出品されている方も少なくありません。でっかいPの字の刻印があるペン先の写真を掲げながら、PILOTのプレジデントです、なんて説明があったりします。わかってる人は、それで安く落とせたらまぁ良いのですけれど、そうでもない人の方が多いと考えるのが普通でしょう。

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 ペン先の刻印についても、両者の性格の違いみたいなものを感じてしまいます。京橋のP社は真っ向勝負、正攻法で「100th」ですけれど東上野のP社は100という文字をペン先の形に合わせて図案化。パッと見て100だとは気づきません。萬年筆が普通の筆記具だった時代、私の親世代なんかは、東上野の方のペン先はインクフローが渋いとか何とか、よく言っておりました。普通の人が萬年筆の使い勝手について普通にあれこれ言ってたわけで、それだけ萬年筆が生活の中に根付いていたということなのでしょう。今はかなり広がりを見せているとは言え、萬年筆はやっぱり少し特別な筆記具、な感じです。

 ところで、私自身は誕生日だろうが何だろうが特段の感情もありませんが、今年はあと3ヶ月でお役御免になる、というのを意識してしまいますね。そのあとは、どうやって食べていきましょうか。日本の公教育には未来がありませんし、その中で自分のことしか考えていない保護者から罵詈雑言投げつけられつつ仕事するつもりはないので、そこからは距離を置きたいと考えていますが、そんな都合良く行くものかどうか、全く先は見えません。それこそ、こんなくだらない駄文を垂れ流している余裕なんて、なくなるのでしょうねぇ。

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2021年12月28日 (火)

敢えて

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 おやつ、まだかなぁ・・・とボケている「ちち(仮名)」さん。ボケている、といっても関西人特有のそれではなくて、むしろお年寄りになると怖がられる方です。彼女も相当な歳ですし、ワンコだって惚けるといいますから安心はできませんが、まだまだ元気な彼女。まだそんな時間でもないのにケージに入って、ワン、とおやつをねだる声を上げました。家族に思いっきり笑われたので、少し恥ずかしかったのかもしれません。

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 ジャンクとして某オークションに出ていた1本。落とすつもりはなかったのですが、誰も競合してこなかったのでそのまま、というパターン。PILOTのキャップレス、マットブラックですが・・・。

 すでに、マットではなくなっています。このペンは使い込んでいくと艶が出てしまい、さらには黒い塗膜も剥げてきて真鍮の地肌が見える、と言われていますので、そのあたりはどうなのか、というところに興味があったのですが、その目的は見事果たせたと思います。

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 見る人が見れば、この1枚で「そらジャンクやわ」となりますね。出品者の示した写真には、こういうのはありませんでした。キャップレスで一番大切なもの、それはカートリッヂカヴァーではないでしょうか。それが欠品していますので、まさしくジャンクです。見方を変えれば、今や貴重品となったCON-50が手に入った、とも言えます。萬年筆集めてるようなヘンタイさんの家には、カートリッヂカヴァーだって転がっているのが普通ですし。

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 それにしても汚い。べっとりです。汚いのはもちろんペン体だけではありませんので、「禁断の」外装洗浄もやらなければなりません。そんなことをしなくてもノック部分の部品が錆びて交換・・・というのを経験していますけれど、今まで洗っておかしくなったこともありませんので、おそらく大丈夫でしょう。でも、良い子は真似をしてはいけません。洗う人はそれなりに乾燥にも気をつけているわけですから。

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 まずはローラー&クライナーのライニガー(洗浄液)を吸わせてしばらく放置。その後、ぬるま湯を張った超音波洗浄機にペン体を入れて洗浄すること数回。最後はダメ押しで洗浄液吸わせて一晩放置。実はこの個体、「書けるかどうかわかりません」という説明の通りで、カートリッヂを挿しただけでは全くインキが出てきませんでした。以前にもそういう個体に難儀して、最終的にはするするインキが出るようになった、という経験もありますので、ここは気長にやってみようと思います。

 何よりこのキャップレス、見事な剥げっぷりなので、このままどんどん剥げるにまかせて味を増したいと思っております。

2021年12月27日 (月)

そういえば

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 「ちち(仮名)」さんの、この座り方が実にかわいらしい・・・と感じた妻の指示により、次男が撮影して飼い主に送ってきた1枚。横着して遠いところから撮っているらしく、もふもふであるべきところが塗り絵みたいになってますけれど、かわいらしさは十分伝わってきます。

 彼女は今、こたつに入って寝転がっている長男の隣に陣取っているところなのです。家族の誰かがくつろいでいると、そのそばに寄ってきて自分もくつろぐ、というのが彼女の基本的な過ごし方なのです。

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 多色系のボールペンで、そこら辺に売ってるのとは少し違うもの、何か無いかなぁ、なんていう質問があって、仲間内であぁだこぅだと話していたのですけれど、その中に出てきたのがLAMY2000のボールペン。我が家には同じシリーズの万年筆が2~3本あったはずなのですが、どういうわけか絶賛神隠し中で、ほとんど使わずに放置してあったボールペンだけが奇跡的に出てきました。

 こいつで思い出すのは、その独特のねっとりとした書き味。インクの粘度が高く、それでいて書きにくさを感じない、それはとてもいい感じなのですけれど、その一方で、相当に高い確率で書き出しかすれが起こるという、ある意味致命的な欠点の持ち主です。このときはスーツの内ポケットにしばらく挿してあったせいか、赤インク以外はきれいに出ておりますが、早書きするとついてこないところもあります。使われているM21というリフィルのせいなのでしょうが、書き味は悪くないだけに非常に残念なところです。

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 幸いなことにこのペン、4C規格のリフィルを使っているので、いろいろと交換する候補が見つかります。ぬらぬらドバドバが大好きな人は、ジェットストリームに交換することが多いようです。私のように字が下手くそな人は、そういうリフィルですとペン先が走りすぎてさらにひどい文字になってしまうので、少し抵抗感のあるもので、しかもなめらかな書き味、というので、今回はアクロボールを選んでみました。

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 当たり前ですが、いきなり4本全部引っこ抜いてしまわないようにしましょう。1本ずつ、お色を確認しながら、です。このペンはしっかりとしたレンコンが見えますから、抜き差しの難易度は低いですね。エイヤッと引っこ抜いて、交換するものを差し込むだけです。ほかの3本と長さを合わせて「ここまで」とわかるので、その意味でも、全部抜いてしまうのはNGなのです。

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 結果は、良くも悪くもアクロボールらしさが出たものになりました。書き出しのかすれは皆無で、しかもなめらか。けれども、筆記速度が落ちるところでは、今や懐かしいものとなりつつある「ダマ」が出ます。

 写真ではいちばん上の文字列が交換後のものです。「す」のループしているところ、「な」の打ち込みのところにダマができています。今時のボールペンでこれだけはっきりとダマが出るものは少ないので、これも味わいでしょうか。

2021年12月26日 (日)

ほの暗い

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 部屋の照明を落とした状態でそっとケージに近づいて、熟睡している「ちち(仮名)」さんをおさえました。このときはお布団の具合も良かったようで、すぅすぅと気持ちよさそうな寝息を立てて、ピクリとも動かずに寝ておりました。

 津山学びの鉄道館、というところで、クリスマスにかかる土曜日曜に扇形機関庫のライトアップをする、という話を聞いたので、遠路はるばる出かけて参りました。レールの上を走るものは何でもかんでも電車、蒸気機関車は全てデゴイチ、なんてことを無邪気に世に広める無責任なマスゴミの存在があって、そういうのが超絶迷惑な撮り鉄なんてものを増殖させているのだ、と私なんかは思っております。こういう施設でじっくり見学をすれば、列車が動き始めるときに何でもかんでも「出発進行!」なんて言うのは大間違いだ、ってこともすぐにわかるのですが、世の中、勉強をしない人はいつまでもおバカなままで、むしろ勉強する人を馬鹿にするような傾向があるのは残念なことです。

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 310円払って入場するとすぐに見える風景。その特徴的なお姿からDE50の初号機とお見受けします・・・というのはヘンタイ。実際にはプレートに強く照明が当たりすぎていて文字が読めないほどです。そのくせ、全体像ははっきりとわからないという状態。専門ではない人たちが手に入る照明を使って何とかかんとか苦労して仕上げた、という感じがものすごくよくわかる、そんなライトアップなのでした。

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 とにかく、暗いのです。それでいて一部分に強い光が当たっているので、写真を撮るのには最悪な状態。けれども、見方を変えると幻想的とも言えます。すごい機材を下げている人が一部いて、その他は大方小さな子ども連れですから、これで良いのです。お昼過ぎに家を出て、えっちらおっちら列車に揺られて日が暮れる頃にようやく(狙って)」到着、というおじさんがむしろ変なのですから。

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 ここ津山学びの鉄道館、何と言ってもその特徴は、収蔵されている車両がマニアックだというところ。これなどは足りないから余っている客車にエンジンと運転台をつけて気動車にした、なんていう代物です。こういうのがズラッと並んでますので、皆さんもぜひ一度、と言いたいところなのですが、とにかく不便なところなのが難点。新幹線で岡山まで来たとして、その先、津山までが絶望的に遠い。京阪神からだと高速バスで来る方が圧倒的に安くて楽でしょう。それでも、お時間にゆとりのある方はぜひ。

 

2021年12月25日 (土)

あと1本

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 つまんないなぁ・・・という「ちち(仮名)」さん。今日はお父さん、お休みらしいけど、私と遊んでくれないでどこかへ行っちゃった、ということなのでしょう。飼い主は土曜日曜など休日になったらフラフラと遊ぶ、というのが基本ですので、ワンコとしては寂しいことと思われます。

 新型コロナウィルス感染症は、ここのところ感染拡大の動きがあまり見られませんので、世間にはもう、コロナを過去のことにするような言説が出始めております。学校で子どもたちがずっとマスクをしているのはかわいそうじゃないですか?・・・と言って、マスク着用をやめさせるように指導してもらいたいなぁ、なんて保護者も出てきております。また、学校の各種行事についても、以前のように盛大にやって貰いたい、という意見が数多く寄せられるようになってきました。コロナによる一斉休校の最中に校長に就任した私は、保護者や地域の方から見ると、今までの伝統を全てぶっ壊した、にっくき校長、ということなのだと思います。

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 世間もクリスマスで盛り上がっております。ハロウィーンの時もそんな感じでした。私の職場でも、親睦会の幹事さんが気を遣って、忘年会はいかがしましょうか、なんて聞いてくれたのですけれど、「絶対にダメです。しないの全ての学校が忘年会やると言っても、ウチはやらない。」と宣言しました。当たり前の話です。けれど、その当たり前の話をすると変な顔をされる、そんなことが少しずつ増えてきています。危ないなぁと思うのは私だけなんでしょうか。

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 キャップレス絣でこんな遊びをしたらシバかれそうですし、実際、あんまりいい感じに見えません。緑と赤では、補色ですから当然でしょうね。キャップレスの樹脂軸なんてものが出たようですが、そういうものをベースに、パステル系の赤と緑でさりげなくクリスマスバージョン、というのをどこかの文具店が企画したりすることがあるかもしれません。PILOTさんがOKするかどうかはわかりませんが。その際、クリップに葉っぱとかサンタさん、トナカイなんかの飾りをつける、というのはLAMYサファリのパクりになってしまうのかな。

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 絣を中心に収めているペンケース。真ん中の黒っぽいのが仲間はずれですね。これを揃えていた頃にはまだ、白いのは世に出ていなかったものですから。一番良い解決策は、4本入りのケースに収めなおす、ってことだと思いますけれど・・・。

2021年12月24日 (金)

聖筆

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 聖なる夜でも、やはり横を向いてしまう「ちち(仮名)」さん。彼女にとっては家族がかぶりついているチキンレッグの方がよほど価値あるものなのに違いありません。冬至の日を境に太陽高度が上がっていくから良い兆し、としてエネルギーあふれるカボチャを食べる日本人と、当時に向けて太陽高度が下がってくるからお祭をして再び太陽を高く上げるのだ、と考えた昔の欧州の人たち。違いますねぇ。最近では聖書に書かれている星の位置の描写を元に、イエスの誕生は6月頃ではないか、なんて言われておりますから、その意味ではクリスマスってこじつけですね。

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 こじつけだろうが何だろうが商売に結びつけるのが良い経営者、営業マンということなのでしょう。シェーファーさんもこんなものを出してお客様のご機嫌を伺っていたのですね。やはり、サンタさんの服の色から、赤なのでしょう。私は自分へのクリスマスプレゼント、なんて言い訳をしながら緑色の萬年筆を買いましたので、本日はこの赤いのを記事にしました。

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 女性に対しておっちゃんの方の髪型(髪型、ではない、と叱られるかも)が気になりますけれど、男性ホルモンバリバリの方はこうなりやすいとも言いますから、まぁそれで良いのでしょう。それならそれで、もう少し顔を描いてくれても良かったと思いますけれど。あるいは、女性の方を描くことに注力するため、あえて男性は肌色に塗れば済むようにしたのかもしれません。

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 普及品の万年筆とボールペン、それぞれにキャップ、あるいはクリップのついている部分に装飾を施しただけ、ともいえますね。まぁこういうものは雰囲気が大切、何と言っても縁起物ですから、これでよろしいのではと。

 萬年筆の方は、キャップをとればおなじみのシェファーのインレイドニブ。ただし、23金「貼り」です。ボールペンの方も、この時期の同社のラインナップにあるものと同じく、クリップがノックボタンになっているタイプです。簡単なプレゼントに好適なお品ですね。

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2021年12月23日 (木)

寝てたその後

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 撮影に気づいても起きられない「ちち(仮名)」さん。歳を重ねてこういうことが多く、いや普通になってきました。いまでもご飯やおやつをねだるときにはご近所に気兼ねするほどの大声で鳴いておりますが、少しずつ少しずつ、エネルギーが少なくなってきている感じはします。

 もし彼女が目覚めなくなったら・・・我が家の面々はなんとも薄情なことに「猫を飼う」とさらっと言っております。具体的な品種まで口にしていたりするので結構本気のようですが、萬年筆があちこちに転がっている家に猫はだめです・・・と抵抗して何とかなるものでしょうか。

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 先日掘り起こされたペリカンの萬年筆ですが、M430、M630それぞれのサイズについてネットで調べてみた結果、どうやらM630のようです。インクを吸入して書いてみたのですが、一般に伸びが良い、といわれるPILOTのインキをしてかすれてしまうという結果になりました。書き出しからいきなり右上の方へ跳ね上げるようなことをすれば、どんなペンやインクであってもかすれるのは当然、ということですが、これは撮影用に「確実にかすれる」のを狙ったもの。普通に書いてもかすれてしまいます。

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 書き出しと、少し早く運んだとき、やっぱりかすれます。何よりこれ、ペンポイントが見るからに小さい。そして、まるでチョークで書いているような書き味。その小さなペン先からではなくて、ペン芯の腹の方から筆記線が出てくる感じ。何とも気色の悪い書き味なのです。これは早急にどなたかにお願いして調整していただかないと、せっかく萬年筆で字を書く値打ちがありません。

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 いつ頃、どういうことに使うつもりで手に入れたのか、過去10年以上の拙Blogの記事を当たってみればどこかに書いてあるのかもしれませんが、探す気力も無いので、まぁこんなのもおうちにあったよ、ということで。

 そういえば、今、M640サハラにつけている金一色のペン先、あれをこいつに移植してみるという手を思いつきました。年末年始のお休みに試してみることにしましょう。

 

2021年12月22日 (水)

寝てました・2

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 本日は抵抗できずに寝ているところを撮られてしまった「ちち(仮名)」さん。飼い主はこのところ遅い時間に帰宅するのが常となっているので寝ている彼女を見るのが普通、という状況です。彼女の方も、睡魔に打ち勝てる場合は起き上がって愛想を振ってくれるのですけれど、今日は睡魔に完封負けという感じです。

 ファーバーカステル社の創業260周年を記念したパーフェクトペンシルが売り出されているそうですが、お値段を見てびっくりですね。いくら高品質なものとは言え、あくまで鉛筆削りとキャップがついている鉛筆、です。それがペリカンのM800よりお高いなんて。

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 我が家にもパーフェクトペンシルがあったはず、と探して、なんとか見つけ出しました。もっとも基本的なモデルです。チタンコーティングや翡翠が埋め込まれたキャップなんてものではなく、樹脂製のキャップに鉛筆削りが内蔵されているだけの、「ただの」パーフェクトペンシル。いやそれでも、買ったときはけっこうな金額だったように思います。鉛筆として考えると、ね。

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 せっかく消しゴムも鉛筆削りもついているのに、一度も使ったことがありません。出荷時に削られたままの芯先。あぁ、こういう鉛筆があれば便利だなと思って買うのだけれど、結局は使わないのです。そういう人なのです、私は。だから、本当は筆記具なんて買っちゃダメなのです。

 ただ今「在庫残りわずか」なんてことになっている260周年記念パーフェクトペンシルなんて、いや、絶対に手を出してはいけません。ようやく発掘したこの「ただの」パーフェクトペンシルは2本。撮影に使わなかった方をよく見ると、しっかりホコリを被っていますね。やっぱり。

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2021年12月21日 (火)

寝てました・1

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 寝顔を撮ろうと近づいた飼い主を察知して、寝ぼけ眼ながらも抵抗を示している「ちち(仮名)」さん。お布団にしているのは冷感クッションなので少しひんやりするだろう、とアクリル毛布も入れてあげましたから、とっても快適な寝床になっているようです。彼女の手前側に見える緑色のアクリル毛布、こいつはサイズも小さく、厚みもないので、寝床としては少々不満だったようですが、ひんやりながら厚みのあるクッションがあれば、余り文句も言わずに入眠する感じです。

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 がさごそと探してみたら出てきたペリカンの萬年筆。M430あたりでしょうか。そんな、名前すらすぐに出てこないような萬年筆がどこかに眠っている、そんな魔窟に暮らしているのです。本人は自分が集めたのですから得心ですけれど、家族とすれば何でそんなにたくさんペンがいるのだと不審なことでしょう。もっとも、もう呆れられて何も言われない、というのが正確なところかもしれません。

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 シルヴァーのペンには青系統のインク、と決めているのですけれど、こいつは胴軸がバッチリ黒なので、さてどうしたものでしょうか。青系統の太字というとPILOTのシルヴァーンにブルーブラックを入れて使っていますから、Mニブのこいつには黒インキを入れて使うのもアリかもしれません。もっとも、あと3ヶ月ほどの間に、それでどれだけ字を書くのか、と言われると「???」ですけれども。

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 おそらくこいつを手に入れてから一度もインクを入れたことがないはずです。したがって、どんな書き味なのかもわかりません。インクを入れたは良いけれど、とてもじゃないが使えません、っていう書き味という可能性もあります。とりあえず付けペンでちょこちょこ書いてみて、気に入らないようであればどなたかに調整をお願いする、というのが良さそうです。

2021年12月20日 (月)

半分!

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 こたつ布団の裾を自分の寝床として眠る「ちち(仮名)」さん。彼女にとってこの「裾」は自分の寝床なので、人がそこにいるとじっと見つめて「圧」をかけてきます。写真で彼女の後ろ脚があるあたりに立っていると、そばに寄ってきてしきりに顔を見上げます。よっしゃわかったと言いつつ、布団の裾を引き出して平らに整えてあげると、満足そうにその場に陣取って場所と姿勢を決め、ズン、と落ち着いて寝るのです。

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 仕事で使っているBニブ付きのPILOTシルヴァーン。最近はよくかすれるなぁと思っていたらインク切れでした。きれいになくなっています。もうかなり長いこと使っているのと、カートリッヂがきれいに空っぽになっているような状態ですから、まずは洗浄です。

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 手近にCON-70が転がっていたので、何度も何度もプシュプシュやって、ほとんど色のない水が出てくるまで、今回はかなりの時間がかかりました。寝る前に軽く同じことをやってから首軸だけぬるま湯に放り込んでおけば、もう少し楽にきれいになったかと思います。何事も、今やらないとどうしようもない、と追い込まれるまで放っておく悪い性質がモロに出ました。

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 きれいに洗って、新しい(はずの)カートリッヂを挿します。カートリッヂをピンピンとはじいて、しばらくおいておくと・・・もう半分ほどになっています。洗浄したときの水分をしっかりキッチンペーパーで吸い取りましたので、その分、インキがしっかり入っていったのか、とも思いましたが、このカートリッヂがある程度蒸発していたものだった、という可能性の方が高いですね。となればこのインキはねっとり系、カートリッヂを交換しても相変わらずかすれ気味な書き味、となる可能性が高いですね。新鮮なカートリッヂを買わなければ。

2021年12月19日 (日)

あひる

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 こたつから抜け出す飼い主を見て、自分も起き上がって「どっか行くの?」とたずねる「ちち(仮名)」さん。これはホンマにどっか行きよるな、と思うと、玄関まで先導するように歩いて行って、土間に降りて待っていてくれるのですが、残念ながら彼女をあちこち連れ回すのは手がかかるのでお留守番をお願いしています。

 3月末でお役御免になった後、どうやって糊口をしのいでいくのか、というのは切実な問題です。どうせ長くは生きられないでだろうからと早めに年金をもらい始めるという手もありますが、水道光熱費や通信費、くるまのガソリン代くらいは稼いでおいた方が良いでしょうから、四月からはこんな風に働くことを希望しています、という書類を県の教育委員会に提出しに行くのです。早めに準備しておけば郵送で事足りたのですが、何事にもグズい私のこと、気がついたら提出期限ギリギリになっていた、といういつものパターンです。

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 夜の県庁、それでもまだまだ電気の点いている部屋がたくさんあって、皆さんお仕事頑張ってらっしゃるんだなぁと感謝しつつ、書類提出後は電車に乗って大阪市内へ。久しぶりに大阪の川に浮かんでいるラバーダックに挨拶しに行ってきました。

 オランダ人アーティスト、フロレンティン・ホフマン氏によって2007年に製作されて、これまでに世界各地の河川や海に浮かんできたアヒルさん。すべての人々に癒しを与え、子供のころの記憶や思い出を呼び起こさせる、幸福の象徴であること、がコンセプトなのだそうです。

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 ここで写真を撮りなさい、というご親切に甘えてパチリ。我が家のお風呂場には、これの複製が三羽ほど浮かんでいます。昼の間にここに来れば、そういったあひるさんグッズなども売られているのですが、人混みは苦手なのであえて日が暮れてから。大阪朝日放送の社屋が立っている真ん前に浮かんでいますが、この場所は福沢諭吉生誕の地でもあるそうです。

 クリスマスまで浮かんでいるそうなので、お暇のある方はアヒルさんに会いに行ってみてください。

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2021年12月18日 (土)

お願い

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 ぐっすり眠っている「ちち(仮名)」さんをパチリ。お婆さんになった彼女は本当に無防備によく眠りますので、近づいてパシャパシャやっても気づかれずに済むことが増えました。一方で飼い主は、嬉しいことなのかどうか、寝入ってから3~4時間すると目が覚めるようになりました。

 眠るのはととも体力の要ることだそうですから、睡眠時間が短くなってしまうのは体力が衰えたということなのかもしれません。いよいよ、予定していた寿命が本当になりそうな予感がしています。ならば、年金も繰り上げ受給すべきなのか、などと本気で考えてしまいます。

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 上からセイラーの「プロフィット」スリムミニ、PILOTカスタム98、そして菲薄対象として引っ張り出されたペリカンM800です。もともとプロフェッショナルギアの形だったものを紡錘型の先端部に付け替えてわざと長くしたヘンタイ仕様と、PILOTにしては変かもしれない、そんな小さなペン、カスタム98。具体的にこう使おう、という予定がなかったのでほったらかして置いたのですが、泉筆五宝展にお邪魔した際に、たこ娘さんのブースで人が途切れたタイミングを狙って、調整をお願いしてみました。

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 初のお願いで、私がどんな風にペンを持って書くのか、そういう情報もあえて抜きで、「適当に」なんて失礼なお願いをしてしまいました。実はたこ娘さんがされている「遠隔調整」というものに興味があって、それに近い状況でお願いしてみようと思った次第です。突然にヘンタイな御願いをしてしまい、失礼だったかな・・・と反省しておりますが、面白いことになりました。

 ちょっとだけ、鳴くのです。紙の質によっては本当に筆記線が波線みたいに見えるところができて、ビューっと鳴くのです。それを再現しようと紙の上に右上がりの線をたくさん書いてみたわけです。

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 本当にペン先が鳴きまくると、そこら中にインクが飛び散ってややこしいことになりますので、少し抑えてくださったのですが、おもしろい一本になったことは確かです。こういう小さなペンで豪快に線を引く、なんてことはめったにないので、普通に使っていれば鳴いたりしませんが、がさつな感じだったのを気持ちよく書くことができるようにしてくださっているので、調整できる人って言うのは本当にすごいなぁ、とあらためて実感すると共に、手持ちのペンをあれもこれもと調整をお願いしてしまいそうでおそろしいです。

 ペン先は自分でたくさん字を書いて慣らしていくもの、なんて迷信だと、私は思います。同じペンで書き続けることで、自分の体がそのペンに慣れていくだけのことです。違和感を感じるのなら、調整をお願いするのが一番だと、私は思います。

2021年12月17日 (金)

こたつ

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 意表を突かれて、正面から撮られてしまった「ちち(仮名)」さん。とっても残念そうな顔をしております。飼い主が近寄ってきたので、お布団から起き上がって近づいていこうとしたところでパチリ。完全なだまし討ちです。

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 どうしても写真が撮れないときのために、こたつの上にはいつも、柴犬と豚が置いてあります・・・というのは半分ウソ。豚さんの方は、鼻を押すと数種類のラジオ体操がランダムに流れるという、ただそれだけのもの。おしゃべりの合間には必ず、ブヒブヒという鳴き声(?)が入ります。で、長らく謎だったのが柴犬さん。これは一体何なのだろうとずっと思っていたのですが、本日、ようやく正体を知りました。

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 ペリカンM800さんと記念撮影。けっこう大ぶりな柴犬さんです。この柴犬さん、お腹の中が空洞になっている陶器製で、その空洞の中には謎のツブツブが仕込まれています。

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 こんな妖しいものを買ってくるのは長女に違いない、と問い詰めたところ、このツブツブは乾燥剤で、柴犬さんを部屋に置いておくと湿気取りをしてくれるものなのだとか。で、ある程度湿気を取ったら、こうしてお腹の蓋を開け、電子レンジに入れて乾燥させるのだそうです。ちなみに豚さんの方は、妻が「自ら」買ってきたものです。

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 お尻や肉球まできちんと再現されておりますね。湿気取りであり、お腹の中に吸湿剤が入っていることから、こんなお皿もセットになっているのでしょう。これが黒柴だったらなお良かったのですが。我が家には変なモンがあふれています。

2021年12月16日 (木)

射干玉

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 あんまり気持ちよさそうに寝ているので写真に収めてやろうとそぉ~っと近寄ったのですが、きっちり気づかれました。あなた、一体誰? などと言ってそうな感じです。放出中古車センターの者だと名乗りましょうか。

 彼女は白いので夜中照明を落とした部屋でも何とか写せますが、「くま(仮名)」さんが存命の頃は照明をつけない限り写りませんでしたので、その意味では楽になったとも言えます。ちなみに、写真を撮られるのを嫌がるという点はどちらのワンコも同じです。

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 シェーファーのデルタグリップ。デルタグリップという機種にいろんなカラーヴァリエーションがあるのか、それともデルタグリップは黒いと決まっているのか、不勉強でよく知りませんが、手に入れてから20年以上たつ古参の萬年筆です。

 とにかく黒いのです。キャップをとると胴軸と首軸との間に銀色のリングが挟まっていますが、それ以外はとことん黒。これが100均とか無印良品の店とかにポンと置いてあっても、誰一人違和感を感じることはないでしょう。あ、デルタグリップや! なんて叫ぶ奴がいたら確実にヘンタイですので、そういう者をあぶり出す検知器としても使えるかもしれません。

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 ペン先には、先の方からまず SHEFER の刻印。その下に字幅を示す刻印があり、首軸に近い根元の部分に MADE IN USA とあります。けれどそれらを写真に撮ることはかないませんでした。実際、老眼の目で見ると、ペン先はのっぺらぴんにも見えてしまいます。ルーペを使って十分に明るいところで見ると、それらの刻印を読み取ることができるのです。

 ついでに言うと、このペンもまた、その軸の細さから想像されるように、槍がむき出しになっております。カートリッヂを挿すにはある程度の熟練が必要かもしれません。

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2021年12月15日 (水)

見たら負け

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 正面から狙われたので、目だけそらしている「ちち(仮名)」さん。これは意表を突かれたからで、その後、余裕が出てくるとプイと横を向いてカメラを構えている間は二度とこちらを見てくれることはありませんでした。

 彼女はそうやってとにかくカメラを見るとみないようにするわけですが、私も先日の笑暮屋さんで同じようにしていながら、ついつい引き寄せられて見てしまい、最後には保護してお持ち帰り、という失態を犯してしまいました。

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 不思議な模様。何枚か撮って、キャップと胴軸との境目がわかるものを載せました。写真を撮るのが下手なので、本当の魅力は表現できていませんが、魅入られてしまう色と模様です。まずいことに、購入を決意した筆枕のそのそばに、これの入った紙箱があったのです。私から見ると真正面に、こいつが鎮座していたのです。胴軸とキャップとで模様が連続していないのですが、それはたいした問題ではありませんし、続いていないこと自体、そんなに気になりません。

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 模様の連続、ということを言うなら、胴軸から首軸にかけての連続性、そちらの方をより優先したのだということでした。Bのペン先をつけてもらったのですが、あぁ、おねだりして試筆用のペンについている物をつけてもらえばよかった、という相性の悪さでしたので、翌日、泉筆五宝展にて師匠にお願いし、私に向けて調整していただきました。

 さて、どんなインクを入れましょう。神戸ペンショウで大々的に売り出された紫系のインクなんか良さそうですが、えぇオッサンがそんな色のインクで字を書いたらシバかれますから、鮮やかな青色系のインク、ということになるでしょうか。

2021年12月14日 (火)

お土産

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 この前は反対から狙われたけど、今日はもう、その手には乗らないんだから、という「ちち(仮名)」さん。意地でもカメラの方は向かない、という強い意志と、早くあっちへ行ってほしいという期待がにじみ出ています。

 先日、笑暮屋さんに連れて行ってもらったとき、お店の人がすぐに陳列されている「箱」の蓋を開けてくれました。エボナイト製の萬年筆を扱うお店ですから、商品が「焼けて」しまわないように、お客さんがいないときは、ほとんどの商品が箱にしまわれて蓋が閉じられているのです。そのきらびやかなラインナップを目の前にしながら、他愛のないお話をしているのですが、ついつい萬年筆に目が行ってしまいます。

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 やがて、お店に連れて行ってくれた海老代表の方から、「いつまでも蟹じゃなくて、筆枕なんかどうですか?」と背中を押されたので、磨き上げられたエボナイト製の筆枕を連れ帰ることにしました。

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 あくまで「枕」ですから、撮影時に使えるかどうかは状況次第です。色が混じっていて面白いな、というエボナイトのほか、好きな色は緑、ということで緑色の筆枕。お手頃な価格で笑暮屋さんらしい品が持ち帰れる、と一安心です。

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 営業中のお店にやってきて世間話だけして帰って行く、のでは営業妨害に近いので、何か一つ、安い物でも購入させていただくようにしておりますが、好みの範囲が狭く、その範囲内に入ってくる商品がそうそうあるものではないので、今回はむしろラッキーだったというべきです。にもかかわらず、筆枕を入れてもらうにしては明らかに大きすぎる箱を持ってお店を出ることになったのですから、勝負は下駄を履くまでわからない、というのを実感したことでした。

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2021年12月13日 (月)

検証結果

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 夜中に目覚めてしまった「ちち(仮名)」さん。飼い主がそこにいるのを見つけてニンマリしています。この後しばらく、遊んで遊んでと鳴いておりましたが、飼い主が徹底的に知らん顔をしているので諦めて眠りにつきました。ワンコが鳴いていると心がかき乱されますが、今鳴いているのは真剣なのか、あわよくばを狙っているのか、長いこと付き合っているとわかってくるものです。

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 ウォーターマンCFに適合するインクカートリッヂがない、というのはもうかなり前から問題になっている話で、萬年筆の方はその名の通り歳月を経ても「使える」状態を保っているものの、そこにインクを供給する方法が見つからないので死蔵するしかない、という状況にあります。時折、こういうのが合うんじゃないか、という情報が流布することがあって、CROSSの小さいカートリッヂなら合う、というのもそのひとつ。でもCROSSの小さいカートリッヂ、というのがそもそも何を指すものか、それ自体がよくわからないという根本的な問題があります。

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 仕方がないので、とりあえず「スリムカートリッヂ」というものを入手してみました。開封してみたところ、ほとんど売れていないもののようです。でも、とりあえず挿さるかどうかを試してみるには、写真の一番下のものなどは好適品といえそうです。

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 こうして見比べてみただけでも、合いそうにないということがわかります。カートリッヂの方が外径が小さいので、ハマったとしてもぐらつくであろうということと、これもカートリッヂの方が穴の径が大きいように見えます。いずれも、「すかすか」であることを示しています。

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 槍がカートリッヂの栓を突き破ることは確認できました。けれどこんな状態ですから、無理にでも使おうとするなら、カートリッヂに何かを巻きつけて太らせる必要があります。そうして太らせた部分は、槍にささっている部分の隙間から漏れ出てくるかもしれないインクを止める役割も果たさなければなりません。検証の結果、このカートリッヂはそのままではCFには使えません、というのが結論です。

2021年12月12日 (日)

忘年会

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 帰宅した飼い主を一瞥したのみで、すぐにまたまぶたを閉じた「ちち(仮名)」さん。睡魔には勝てないのです。飼い主は土曜日から遊びに出かけていて彼女を放って置いたわけですから、彼女にしてみれば、あぁ、やっと帰ってきたのね・・・ってなところでしょう。

 今回の東京行きはなかなかに内容の濃いものとなりました。日中はしっかりとあちこち訪ねて、ホテルでもゆったり過ごして、満を持して浜松町へ。少し前まで、この年末の催しはおいしいものや美酒なども出て賑やかでしたが、世間の情勢がそれを許さなくなりました。それでも、年に一度この日だけお会いする方とあれこれお話しする貴重な機会としての意義は大きいのです。

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 飲み物を買うために前を通った隣の会場では、ホワイトボードに映し出されるスライドに「オブリーク」なんて文字があって、すわ、何事、と色めき立ちましたが、履き物のお話でした。オブリークトゥ、ってやつですね。これだから萬年筆ヘンタイってヤツはダメです。

 今年もまた、いろんな人と濃いお話を楽しみました。今現在はKAKUNOで日記を書いているんだけれど、萬年筆は気に入っているので何か参考になるお話が聞ければ・・・なんて参加された初心者の方に、みんなあれやこれやとヘンタイなペンを紹介して書かせるという、懐かしい光景も見られました。以前はWAGNERといえばそういう場だったような気もするのですが・・・。

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 Sさんが持ち込まれた、世界一バランスが良いとされるドイツ製萬年筆の中国語版デモンストレータ。英語と対比してみればよくわかります。簡体字と繁体字、両方あったそうですが、手に入れられたのは繁体字バージョン。でも、その方が良かったじゃないですか、と皆で盛り上がっておりました。こういうものに出会えますから、会合の場に出かけるのはやめられません。

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 その他にも、萬年筆に限らずさまざまなジャンルのお話で盛り上がって、そのあと少しだけお酒をいただいて新幹線に乗る、というパターン。少し前までは青春18きっぷを使って東京へ行き、一泊して会合に参加、さらに一泊してまた18きっぷで帰る、なんてことをやっていたのですが、コロナ禍が少し緩んで、きっと18キッパー大量発生中と思われますので、今回は自重いたしました。新幹線も少しでも空いていればと割引などを駆使してグリーン車を奢ったのですけれど、静かであることはおおいによかったものの、乗車率はけっこうなもので、すいているだろう、という目論見は見事に外れました。やはり皆さん、活発に動き回ってらっしゃるのですね。

2021年12月11日 (土)

笑暮屋

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今頃、こんな風に寝てるんだろうなぁ、と思いながら、宿泊しているホテルで記事を書いております。「ちち(仮名)」さんは、おかしいなぁ、お父さん帰って来ないなぁ、なんて思いながら、睡魔に襲われて眠りに落ちているものと思われます。

飼い主は例のごとくこだま号で上京したのでしたが、「密」を避けようと時間を犠牲にしてグリーン車を取ったにもかかわらず、ほぼ満席という状況に参りました。人のことは言えませんけれど、皆さん、どんどん外出していらっしゃるようです。しっかりやらなければ、この先、昨年みたいに再度の感染拡大、なんてなんてことになってしまいかねません。

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お上りさんの常で、一度は行ってみたい名所旧跡、ということで日興エボナイトさんへ連れて行ってもらいました。土曜日ですからお休みでしたが一軒あけたお隣には「笑暮屋」さんがありますので、あくまで見せてもらうだけ、というつもりで店内へ。このような時は、決してお店に入ってはいけない、という基本中の基本を無視した飼い主には、やっぱりバチが当たるのでしょうか。

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こちらで小一時間。繰り返しますが、そういうことはしないほうが良いのです。基本的にオーダーするお店だから、なんてたかをくくっていると、きっと被弾します。お店の入り口に張られている幕がきれいな紫色。今にして思えば、もうこの段階で運命は決まっていたのかもしれません。

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隣は獣医さん。ワンちゃんとニャンコのお医者様なんだな、となんとなく思っておりましたが、実際にはそんな甘い話ではなく、もっと重大な事実が隠されていたのです。

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犬派として、これを放置しておいて良いものかどうか、と憤りかけたのですが、ひょっとすると、みてくださるお医者様がそういうお名前なのかもしれません。まぁ、そういうことにしておくのが平和でよろしいでしょう。

 

 

 

 

 

2021年12月10日 (金)

貴重品

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 あたくし、そんなにお安くございませんの・・・と横を向く「ちち(仮名)」さん。今日も撮らせては暮れませんでした。週末の金曜日、学期末の成績処理に励む先生方を見ながら、あぁ、自分は明日あさってとまた遊び回るんだなぁ、と申し訳なく思いつつ、それでも胸が躍るというのは、根っからの遊び人だからなのでしょう。

 そんな私でも、年度末の人事異動に向けての準備はしなければなりません。来年度の陣容を考えるのですが、そのチームを自分が率いるのではなく、誰かに率いていただくのですから、慎重の上にも慎重に。そうは言っても定数というものがありますし、全国的な教員不足ですから、はたして定数すら満たされるかどうかも怪しい状況なのです。個人的には、退職したら教育界からは離れたいなぁ、と思っていますから、自分が構想して組み立てたチームの働きっぷりを見ることもおそらくないのです。

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 国産の萬年筆が続いて飽きてきたので、おフランスのウォターマンさん。どれもこれも同じような姿でよく似たクリップがついていますから、これは何というモデルなのか、パッと見、自信がありません。萬年筆に関してはズブズブの素人なのですから。

 ヨーロッパからやってくる舶来の萬年筆といえば吸入式、なんていうイメージに反して、ウォーターマンさんは両用式一辺倒です。このモデルはその思想をそのまま名前にしたものですが、21世紀の今、カートリッヂもコンヴァータも手に入れることはほぼ絶望的というモデルです。

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 でも、やはり美しいですね。よく見るのはモヘアっていう軸ですけれど、こういう上品なつぶつぶ模様もなかなかよろしいです。首軸の樹脂は黒のようでもあり、ほんのり紺色のようにも見える色合い。そしてそのペン先。意味もなくカッコいい。こういうところを突き詰めていくとエドソンになるのでしょう。いずれにしても、撓りとかいう言葉とは無縁のように思えるペン先です。

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 ここは、あえてカッコいいペン先と言うべきです。けっしてイカみたいとか言ってはなりません。このモデルはもはや書くものではなくて、手元に置いて時折眺めてはニヤニヤするという、そういう目的で手に入れるものでしょう。

 幸運にもカートリッヂを持っているのなら、シリンジでインクを詰めて使い続けることも可能です。クロスのスリムカートリッヂが合うのだという説もありますが、試していないのでわかりません。口が合えば、なんとかなりそうですけれど。

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 ですからこの子は、絶滅危惧種のちゃんと動作するコンヴァータ付きです。とりあえずひとつ持っていれば、中のゴムが腐っても修理してもらえる可能性があります。余談ながら、この萬年筆、胴軸を回していると妙にネジが速いと感じました。三回転半できちんとしまるのですが、そこに至るまでの進み具合が目に見えて速いのです。そういうのは嫌いではありません。美しい銀色の軸ですし、やはり同社のフロリダブルーなんかを入れて使うのが良いでしょうか。でも、オッサンがそんなインクで何を書くねん、という問題は解決しないままです。

2021年12月 9日 (木)

投げ槍

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 背中を枕にされながらお顔をもしゃもしゃされて、それでも気持ちよさそうにしている「ちち(仮名)」さん。もともと彼女はペットショップで売れ残っていたワンコで、見かけたときにはかなり大きくなっていて、お値段も安くされておりました。そのときは見送ったものの、やはり彼女のことが気になって忘れられず、今、彼女を枕にして寝ている長女の高校合格祝い、ということにして我が家にお迎えしたのです。その経緯から、長女のワンコ、ということになっているので、こうして無茶苦茶されても文句も言わずに従っているのかもしれません。

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 先日の槍の話で登場して貰ったのはこちらの金色のペン。前後において、しかも斜め上から撮っていますのでわかりにくいのですが、現行品よりスリムな多面体キャップレスと比べてもなおスリムで、かつ長さも短いのです。撮影時、2本の万年筆の右の端は同じ位置に揃えています。左端でわかる長さの差、それがそのまま2本の長さの差と思っていただいて間違いありません。

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 写真が下手なのでわかりませんが、キャップをポストした状態でも、実はキャップレスより短いのです。こういうコンパクトな萬年筆ですから、槍の部分も独特な構造にならざるを得ないわけです。

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 キャップレスにはつきもののはじめから空っぽのカートリッヂを拝借して挿してみました。半透明のカートリッジの中に見えている黒い部分が槍です。多くの場合、首軸から続く部分がこの槍をぐるりと覆うようになっているので、槍を見ることはありません。首軸の筒にカートリッヂを入れる、という感じになります。

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 槍の先端がカートリッヂの「栓」を突き破るような形状になっているのがよくわかるショットです。昨今は、空前のインク&ガラスペンブームですが、やっぱり私は萬年筆が好きですので、萬年筆に興味を持っていただける方が一人でも増えることを願っております。かつての私は先輩方のお話や、WebページやBlogで公開された情報をむさぼるように取り込んでヘンタイになってきたので、これも恩返しの一つかな、と。

2021年12月 8日 (水)

ごつごつ

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 何が起こっているのか、よくわからないままに撮られてしまった「ちち(仮名)」さん。写真嫌いの彼女を撮るには、こうして寝ているところに近づき、気配を感じて顔を上げた瞬間をおさえる、これが一番です。今日はジョンレノンの命日だよ、と声をかけたらこんな顔でした。

 本日は退職後にどっさり税金取られるから覚えときなさいよぉ、というお話をするために、わざわざ保険屋さんが職場まで来てくれました。ウチの業界は世間知らずが多い、常識のない人がほとんど、なんて言われるぐらいですから、そういう人たちが躓かないように、事前にあれこれ教えておいてあげようということなのでしょう。保険の勧誘とかはいっさいなしにそういうお話を聞かせてくださる、実にありがたいことです。

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 昨日の記事にちょい役で出て貰ったので、今日は主役で。PILOTの旧カスタム、竹みたいに節のある軸です。こういうちょっと変なモノは大好物で、N御大がお店を出されているところへ行くといつも、まともなものには目もくれず、変なモンを探してしまいます。時には遠慮なく、変なモンありませんか、などと声をかけて怒られたりする始末。あちこち探し回って手に入れ、手入れをしてきれいな状態で並べているものの中に変なモンはないのかと聞く、それはもう、大変に失礼なことですが、写真のペンにしても、まともなものとして並べられていたのに、変なモン認定されてしまっているわけですので、まぁ聞くのはタダ、と甘えさせて貰っているわけです。

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 シルバーン系統より一回り小さな「爪ペン先」です。こういう呼び方をすると、また叱られますが、我が家にはこの手のペン先を持つカスタム系がうじゃうじゃいます。で、いずれ剥がれ落ちてしまう可能性が高いから、早い内に修理に出しておきなさい、と言われているのですが、結局そのまま、ペンケースの中で眠っております。

 萬年筆のペン先、っていうと、子どもでもなんとなく見たことがある、こんな感じじゃないか、っていうあの形。ですが、そうではない、こういう変な形のペン先だから愛おしい、ということですね。変なモン好きというのはそういう人種です。

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 そして、PILOTなのにこんなん出していいの? と思わせてくれる、ゴツゴツした見た目の軸。クルマ屋さんなら、PILOTはトヨタ。そしてセイラーはやっぱりマツダで、プラチナはごめんなさいの日産。モンブランはベンツでペリカンはBMW、なんて勝手に思ってます。そのトヨタ、歴代のクルマを見ると、けっこう変なのを出してるんです。PILOTも同様で、よくよく見るとよくこんなのを、と思うような変なのを出しています。そういうのばっかり集めているのは、やっぱりヘンタイの中のヘンタイですね。

 

2021年12月 7日 (火)

黒田節

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 くたぁ~っと寝ている「ちち(仮名)」さんですが、しっかりと前脚をケージの柵に突っ張っているのが笑えます。彼女にとってお布団の形状と寝る姿勢というのは大きな問題であって、決してないがしろにしてはいけないもののようです。この体勢になるまで10分ほど、きゅぅ~んと鳴きながらお布団を掘り掘りしておりました。こだわりは良いのですけれど、鳴かずに静かに整えることを覚えていただきたいものです。

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 先日の名古屋でのWAGNERで、「コンヴァータ専用万年筆」という話題が出ておりました。槍の部分が円筒をまっすぐに切った形状なので、とてもじゃないけれどカートリッヂは刺さらないだろう、という話で素。写真の万年筆では、竹槍のようには切られていないものの、円筒の半分ほどを短くすることで、カートリッヂに刺さる部分の抵抗を少なくしています。

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 こんな風に、槍が完全に隠れている場合は、カートリッヂを挿すのに心配はいりません。先の写真のような、槍がほぼすべて露出している萬年筆に、慣れていない人がカートリッヂを刺すと大惨事になるんではないか、という話に発展。槍が折れるか、カートリッヂの中のインクが飛び散るか、いずれにしてもロクなことにはなりそうもないなぁ、と。国産の古めの萬年筆で,なおかつ軸径が細いものですと、かなりの確率で槍がむき出しというのに出会いますから、注意と覚悟が必要です。

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 やっぱり、そういうところでもLAMYって優しいよね、というので、この紙の輪っかのお話になりました。その場にいた人の中には、この茶色い輪っかが何のためについているのかご存じない人もいらっしゃいました。サファリの場合、そもそも力を込めてカートリッヂを挿すということ、それ自体が不要なのです、って言うと、当然のように、何で? となります。

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 一番上は、カートリッヂがきちんと挿されてインクが供給されている状態です。真ん中は新品未使用のカートリッヂ。そしてそれをサファリの胴軸に入れた状態が一番下。サファリを買うと胴軸内にカートリッヂが収められていますが、槍にささってはいません。それは茶色い輪っかが挟み込まれているからです、というのを説明できる写真です。胴軸と首軸とがきっちり合うように締めていくと、カートリッヂは槍に刺さるよりほかない,そういう構造になっているのです。これぞ、ユニヴァーサルデザインと言って良いものでしょうね。

2021年12月 6日 (月)

飛び道具

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 ケージで眠る「ちち(仮名)」さんを、ケージの奥の方から撮ってみました。ふだんとは違う方向から狙われたのと、すでに意識レヴェルが低下しているために逃げる暇もなく、目は開いているけれどね無知に落ちようとしている、というところをおさえることができました。

 学校では「期末」というシーズン。一年で一番長い2学期を総括し、子どもたちの成績をつけて通知票の作成をし、学期末懇談などに備える時期です。今回、ようやく私の学校でもリモート懇談を実施することになりました。まだごくごく一部の保護者だけですが、今後はどんどん広まっていくものと思います。リモート懇談であれば、仕事を持っている保護者でも15分ほど休憩時間を確保してもらえれば懇談ができます。仕事があるので懇談会は午後7時からお願いします、なんていう無茶なお願いはお断りしておりますけれど、中には強引にねじ込んでくる方もいます。仕事を抜けられないけれど懇談はしたい、と思っていただけるだけありがたいので、リモート懇談はよい解決策なのではないでしょうか。

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 週末に妻と待ち合わせをした駅前で見つけた、実に味わい深い看板。焼き物で呑ませてくれるお店というのはわかりますが、店主はビートルズ大好きな人なのかもしれません。いや、丸いサングラスが描かれているから、やっぱりジョン・レノンが大好きなのかもしれません。

 ジョンが亡くなったとき、私はまだ大学生。家に帰ると母親が「ジョンレノン死んだで。」と言った、そのときのことを鮮明に覚えています。小学生から中学生、高校生にかけて、すでに解散してしまっていたビートルズに熱中していた私を苦々しく思っていた母がそう言ったので、余計に記憶に刻み込まれたのかもしれません。

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 仕事からの帰り、駅に用事があり、そのとき駅前のパン屋さんで見つけて保護したスノウマン。マーブルチョコレートか何かで洋服のボタンを表現していますが、憎いことに色違いなので、売れ残っていた2体ともに保護してきました。目や口、お手々もチョコレートと思われます。なんとなく白いボディが透けて、中に黒っぽいものが詰まっていることがうかがわれます。あんこかチョコレートか、記事執筆時点では不明です。

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 こちらは今、保育園などで人気の口元が見えるマスク。いまだにテレビ番組の出演者などが、何の効果もないとされる透明なマウスシールドをつけているのを見かけますが、これはそういうものではなくて、飛沫防止効果がきちんとあるのに口元がしっかり見える、というマスクです。

 ベージュ色の部分がしっかりと顔に密着するので、呼気が外にだだ漏れになることをふせぎます。マスクの大半を占める部分は透明で、ここが曇りにくいようになっているのも機能の一つ。小さな子どもに話をするとき、口の動きというのはとても大切なので、そういう職業の人に人気が出て、一時は入手困難であった製品です。

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 月に一度、全校集会というのがあります。以前は運動場や体育館に子どもを集めて行っていたものですが、今はリモートで行っています。校長室からPCがネットの画面(カメラ)に向かって校長先生がお話をして、子どもたちは教室に設置されている大型テレビでそれを見ます。1学期の終業式のときには、面白がってテレビ局や新聞社などが取材に来ましたが、今や全国どこの学校でも普通に行われているものです。

 これ、送り出す方は大変なのです。何と言っても見聞きしている側の反応がわかりません。私などは原稿もなしに目の前の人の反応を見ながらどんどん話の中身を変えていくタイプなので、非常にダメージが大きいのですが、今回はこれで出オチを狙います。

 冗談抜きに、今後、こういうマスクの需要は高まっていくのではないかと思います。すでに、マスクなしでは不安で過ごせない、という子どもがじわじわと増えてきているのです。その不安の元は感染への恐怖よりもむしろ、自分の顔が全部相手に見えることだ、というのが心配なところなのです。これをつけている姿というのは、現状では少し「変」ですが、コミュニケーションってのはお互いの顔を見ながらするもの、というのを子どもたちに思い出させていきたい、という狙いもあります・・・と、一応真面目に締めておきましょう。

2021年12月 5日 (日)

WAGNER名古屋

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 日曜日らしく眠る「ちち(仮名)」さん。ワンコに平日も日曜日もないと思われるのですが、彼女の中ではきちんと区別ができているらしく、土曜日曜そして祝日となると、明らかに様子が違います。平日の朝は、どうせみんな出て行くんでしょ、という感じですが、あ、この人、今日はお休みだと感じ取ると、しっかりきっちり甘えてきます。

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 お馬鹿なことに、飼い主は2日連続で名古屋行き。本日は名古屋駅から歩いて10分もかからないところにある会場まで、駅で7分待って地下鉄に乗るという暴挙に出たのですが、上には上がいるもので、名古屋駅からタクシーで乗り付けた人もいたようです。

 本日は実にまったりとした、そしてこぢんまりとした大会でした。会場内では萬年筆がらみの会話があちこちで続き、萬年筆研究会の会合としては実にそれらしいものと言えるのではないでしょうか。

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 どーむ商店に並べられていたPILOT ショート。寸詰まりな萬年筆ですが、これの存在をご存じなかった参加者が手に取っておおいに感動されていました。こんな小さいの、書きにくいでしょ、とその方が言うのを待って、周りのものが「ほれほれ」とキャップをとって見せるというおなじみの展開です。

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 展示されていた個体はしっかりしていたので、キャップをとっただけではこんな感じ。これでは、たとえキャップをポストしたとしても、男性の手には小さいと感じられます。

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 写真の個体は私の手元にあるものですから、もう軸もゆるゆるで、キャップをとるだけでびよ~んと伸びます。ここでまず見る人を驚かせて、キャップをポストして握らせると、「おぉ、ちゃんとした長さ!」となるわけです。

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 こんな風に、参加者は少なかったものの、在りし日の(?)萬年筆研究会の感じが戻ってきた、そんな会合でした。もちろんそのあとは有志でちょこっと呑んで、気分良く帰って参りました。これで元気を補充して、明日からまたお仕事です。

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2021年12月 4日 (土)

寒風

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 本当に毎日毎日、寒さが増してきました。クリスマスツリーを背に、お父さん何してるの? とこちらを見ている「ちち(仮名)」さん。本日は奥様と共に名古屋市内観光をしておりました。明日も名古屋へ行くというのに酔狂な話ですが、今、名古屋ではこんな催しやってるよ、なんて話をしている内、なんとなく名古屋へ行く気になった奥様をエスコートするという形になりました。

 私、名古屋へ行くという人には必ずトヨタ産業技術記念館を見るようにおすすめしております。特に、綿から糸をつくり、それを織り上げるという展示、これが見所かと思います。本日も、奥様の目的は源氏物語絵巻の特別展をやっている徳川美術館だったのですが、まぁまぁその前に、と説き伏せて、まずは名古屋駅から栄生駅を経由して入館。サササッと紡績のところだけ見学して、金ピカのめーぐるバスで徳川美術館へ向かうという流れでしっかりと名古屋観光して参りました。

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 私自身、暖かいセーターを着ていくから上着は要らないかな、などと思っていたのですが、実際には上着を着ていって大正解。とても風の冷たい1日でした。

 写真はPILOTの旧カスタムさんたち。左奥の格子柄とか右奥のカエデなんかはよく見るものですし、銀軸、木軸という特徴もあります。軸それ自体はステンレスながら、そこに刻まれている模様が冬木立、というだけで、これは手に入れなくては、と少々無理をして手に入れた記憶があります。旧エリート、あるいはシルヴァーン系の冬木立が本流でしょうけれど、この簡易版冬木立、むしろ木の枝がくっきりはっきりしているところがポイントかと思います。

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 ただ、はっきりくっきり、ゆえに、少し軽いというか安っぽいというか、そういう印象を受けてしまうのも事実。冬木立と言ったら、やっぱりあの紡錘形の太い軸に刻まれていて、銀が硫化するにつれて趣が増していく、というのがよいと思ってしまいます。

 本日の名古屋、まだ紅葉がきれいなところも残っておりましたが、街路樹などはどんどん葉が風に舞っていて、これはもうすぐこんな姿になるのだな、という感じでした。この葉っぱ、掃除するのは大変やろうなぁ、というのは奥様の感想。やはり、日頃しっかりとお掃除している人と、何もかもほったらかしの人とでは、枯葉が風に舞うのを見ても違うことを思うものなのですね。

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2021年12月 3日 (金)

永遠の謎

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 寝ているところを急襲されてキョトンとしている「ちち(仮名)」さん。彼女のお顔を正面から撮るにはこういうのが一番です。もっともこれは寝顔を撮ってやろうと近づいて気づかれた結果にすぎないのですが。

 校長なのにSNSなんかやってていいのか、とか、SNS見ると休日に出かけているようで実にけしからん、なんて声がある、と聞いたので、各種SNSのアカウント、すべて削除しました。萬年筆&インクCafeなんかにお知らせをしないようになったので、じゃんじゃん変なモンを記事にできるとむしろ喜んでいたりするヘンタイな私です。気に入らん、とか行ってる人に自分の行動や考えの記録を見せる必要はないですからそれでよいのだと思います。

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 SEIKOのアークチュラ。ヨルグ・イゼックモデルです。ケースもバンドもチタン製なので金属にかぶれてしまう私には最適なのと、やはりキネティックというヘンタイメカに魅力を感じて手放せないでいます。もちろん新品の時は手が出せないお値段でしたので、中古で購入。時計を中古で買うのは余り縁起の良いものではないそうですが、私のような人間が上等な時計をはめているのも不釣り合いなので、これで良いのです。

 時計を振ることで内部の機構が動いて発電し、その電力でクォーツ駆動するというキネティック。スプリングドライブなんて高級なものには手が届かないので、このぐらいのヘンタイ加減で我慢しております。ただ、オーヴァーホールしてキャパシタも交換しているのですが、使用するには最低でも200回ぐらい振らないといけない、というのが最大の問題点なのです。毎日欠かさずつけておれば、とりあえず止まることはありませんが、1日でも休ませるとそろそろ危険、という感じなのです。

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 世の中にはありがたい人がいるものです。これは市販されているワインダーのモータを交換して高速回転するように改造されたもので、こいつを使えば、キネティックでも満タンに充電することができます。ちなみに、「マブチモーター」に交換して高速回転をさせているのだそうです。

 妙なもので、時計は何本も持っているのにほとんどはめていなかった私が、キネティックとなると毎日つけております。そうなると、ひょいと右手をあげて時間を確認する、という動作も自然にできるようになるものです。何で右手に時計をつけているのか、というのは、これはもう奥様に知られてしまったから大丈夫なのですけれど、小学生だったときに同じクラスにいた猛烈に気の強い、ちょっと怖いなぁと思うような女の子がそうしていたからなのです。何でその子なのか。未だにそれは、私の中でも謎なのです。

2021年12月 2日 (木)

大中小

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 ほかのものを撮った写真に写り込む「ちち(仮名)」さん。彼女はいつも、こんな風に飼い主の周りをぐるぐるとついて回っています。飼い主は子どもの頃、同じように親の行くところへついて回っては「うっとうしい!」と叱られておりました。やはりワンコは飼い主に似るのでしょうか。

 言わずと知れた日清のカップヌードル。ヌードル、って言葉を日本に定着させたのはおそらくこの製品ではないでしょうか。嘘か誠か、若き日の武田鉄矢さんがこれを買い、自室に持ち帰ってこっそり封を開けて落胆した、という都市伝説もありますね。

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 食べて体に良いものでもないのに、時折、無性に恋しく、食べたくなることがあります。左からミニ、レギュラー、ビッグで、本来であればこの右側にキングというのが来るはずですが、今回は入手できなかったので3個だけ。大中小と並べておいたら、すかさず「キングは?」と聞かれるあたり、我が家はみんな揃ってヘンタイなのかもしれません。

 これらは単に麺の量だけでなく、かやくの分量や内容も少しずつ違うので、「相似」なわけではありません。例えばミニの場合、「謎肉」が少ない代わりに卵が多めで、なおかつレギュラーとビッグに入っている「コロチャー」がありません。キングになると全部入りかというとそうでもなく、コロチャーがなく、謎肉のサイズが大きいという情報があります。ここは自分で確かめていないので「?」のままです。

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 ただいま絶賛減量中の妻から、虫養い(空腹しのぎ)になるものを、とリクエストがあったので、軽いスープとしてこれを買ってきたのですが、家族からは「狙ったな」とあらぬ疑いをかけられております。

 まぁ普通、空腹しのぎに軽く具の入ったスープって定番ですよね。そう思って買ってきたと主張しているのですが、認めてもらえません。

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 はやりだからと言ってこんな絵を描くから、私が疑われるんです。これは鬼舞辻無惨の血をもらった上弦の参、猗窩座(あかざ)さんですね。なるほど、そういうわけで「鬼」オンスープ、なんですね。

 で、よくよく見ますと、この中にはスープの素だけでなく、おまけとして、鬼やら鬼をやっつける側やら、いろんなキャラクターのシールが入っているようです。

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 入っていたのはこれ。下弦の弐ですから「轆轤(ろくろ)」さんですね。まぁほとんど出番のなかった鬼さんですから、このシールが入っていたということは、「はずれ」だったんでしょうね。

2021年12月 1日 (水)

師走

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 かわいく眠る「ちち(仮名)」さん。うまい具合に明るく撮れましたが、部屋の中は彼女の眠りを妨げないように暗くなっています。寝ていてもワンコには物音が聞こえていると言いますから、きっとこのときも、あぁ、また写真撮りに来てるわ、ぐらいのことを夢の中で思っていたのかもしれません。

 ついに、12月です。今年の年末こそは、部屋をすっきり片付けようと思います。私の暮らす自治体のゴミセンターには、年末ともなるとゴミを持ち込むクルマの長い長い列ができるのが通例でしたが、ここ数年はゴミの持ち込みという処分方法そのものが大幅に縮小・制限されてそういうこともなくなりました。できるだけ早い時期にゴミをまとめて処分しなければ、お正月をゴミ袋の山とともに過ごすことになります。

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 ふだん落ち着いて構えているお坊さんですらあっちこっちと走り回るから「師走」というのは俗説に過ぎないのだそうで、「しはす」という語に漢字をあてただけだそうです。いろいろな説がある中で、私の好みは「し果つ」から北というもの。あれやこれやをきちんと年内に終えるということで、し果てる、すなわち し果つ というのは、すっきり終えられた感が出ていい感じです。

 購入してからインクも入れずに長いこと放置されていた、ペリカンM800のブラックストライプ。単に黒いだけでなく、金属軸でずっしりと重たいので、樹脂製の軸を持つものより好みなのです。

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 こいつにきれいなインクを入れて、思う存分好きなように書き殴りたいなぁ、ということでペン先もBにしました。興味が無い人が見れば、これ黒インクやな、と思うような、濃い青やグリーン系のインクを入れてみたいところです。書いた直後はそのものの色で、後で見返すと黒にしか見えない、しかも濃淡がしっかりある、なんていうインクがあれば最高なのですが。

 思うに、現今のインク狂騒曲、こういうことなのでしょうね。で、まず一つ望みが満たされると、もっときれいな、とか、もっと面白いのをなどという欲求が次から次へと出てくるのでしょう。なればこそ、1個2000円から3000円、場合によってはそれ以上のお値段のインクが飛ぶように売れていくのだと思っています。私にはとてもついて行けない世界です。

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 12月は3日からの萬年筆サミット、5日のWAGNER名古屋、12日の泉筆五宝展、18、19日の宇宙遊泳クリスマスパーティーと、萬年筆関係のイヴェントが続きます。最後のクリスマスパーティーなんて華やかな感じの所に行くと私などはそれこそ浮いてしまうので、それ以外の所にちょこちょこっと顔出ししたいと思っております。コロナでお会いできなかった方々のお顔を見ることができれば幸いです。

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