« 蜘蛛の巣? | トップページ | 十一日後れ »

2021年11月28日 (日)

継続は力

Img_0860

 何も言わず、お母さんのそばに来て眠る「ちち(仮名)」さん。本当はヨシヨシして欲しいのですけれど、お母さんにしつこくせがむと叱られるので、黙ってそばに寄ってくるだけで我慢しているのです。これが飼い主相手だと、目の前に見えている手を放っては置きません。鼻先で手をつついて、遊んで頂戴とせがむのです。ちょっと怖い人にはおねだりしないで、黙ってそばにいてチャンスを待つ、いじらしい姿です。

Img_0867

 東京インターナショナルペンショウにお邪魔した際に、やはり気になったのがHKワークスさんのブースでした。歴史的に重要な萬年筆やメカニカルペンシルなんかが、無造作に展示販売されているのです。いろいろと気になりつつも、もっと若い人が物色していたので我慢して会場を一回り。戻ってきてみると、回転式の古いキャップレスがまだ残っていたので、もう良いでしょうと手を出しました。これ、ダブルのカートリッヂ使うので、もうないからつけましょうか、とおっしゃるのを、いえ、持ってますと答えましたら、写真のケースをつけてくださいました。

Img_0862

 とっても昭和な感じがしますね。実用的な筆記具であった昭和の萬年筆ですが、同時に貴重なものでもありました。だからこそ、名前を入れたり、こうした見栄えのするケースに入れて売られたりしていたのでしょう。実用品としては鉄ペンのものが多かったのでしょうが、それとて安くはなかった訳ですから、どうせなら長く使えるものを、と金ペン付きのものを張り込んで大事に長く使う、ということだったのでしょう。

Img_0864

 何でもすぐに分解してしまうのは悪い癖です。この当時のものは、気をつけて分解しないと壊してしまいますから、良い子は真似しないようにしましょう。しっかりとダブルのスペアインキがひとつだけ着いておりますが、キャップレスには欠かすことのできないカートリッヂカヴァーのおかげでこれひとつでも大丈夫なのです。

Img_0865

 カートリッヂの「蓋」が残っています。蒸発したのではなくて、きれいに洗浄して取り付け直されたものでしょう。この蓋がインキの中で動くことで、棚吊りの防止になるでしょうか。それとも、あまりに軽すぎてそういう効果はないのでしょうか。

 かつてPILOTのCON-50というコンヴァータは棚吊り大魔王でして、その解決策としてプラチナのカートリッヂから取り出したステンレス球を入れる、ということをやっていました。誰もがやっているかと思っていたのですが、案外気づいていない人も多くて、両手を握って感謝されたこともありました。

Img_0866

 こんな小さなペン先で、しっかりと萬年筆としての機能を果たすキャップレス。20世紀の大発明だと思います。他のメーカーの繰り出し式の萬年筆で、キャップレスを超えるものはない、と言っても良いと思います。モンブランのボエムなんかは比較的よくやってる方かと思いますが、それでも続きませんでした。ずっと続いている、というのも優秀であることの条件のひとつだと思います。

 さて、修理から戻ってきたキャップレスLS、なんとなくインクを通して持ち歩くのがためらわれるので、他のキャップレスを選ばなければならないのですが、さすがにこれは貴重すぎて持ち歩けません。いっそ、螺鈿あたりを持ち歩くのも面白いかもしれませんね。

Img_0863

« 蜘蛛の巣? | トップページ | 十一日後れ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 蜘蛛の巣? | トップページ | 十一日後れ »