競合
何ということもない、いつものように寝ている「ちち(仮名)」さん。ただ、写真の左端の方を見ると、後ろ脚がちょっとだけ、体からはみ出して見えています。そこがなんとも可愛らしい、と親馬鹿で撮った1枚なのです。
正統派の萬年筆系Blogなのに、最近お馬さんが山のように出て来るので「顰蹙を買って」いるという某Blog。管理人さんは「馬だらけ」と批判を受けるたびに、「いやいやいや、犬ばっかり出てくる萬年筆系のBlogもある!」と主張しては非難をかわしているそうです。なんとも名誉なお話ですので、さっそく相互リンクさせていただいております。犬だろうが馬だろうが、動物と萬年筆の相性が悪いものではありません。
かつて某巨大オークションで入札して落とし損ねた1本。なかなかにしぶとい競合相手がいて、最後は競り負けてしまいました。モノとしては住友林業が50周年記念として作ったモノですが、ブライヤーの軸、銀のパーツと、これでペン先が金ペンだったら言うことないんだけどな、という1本です。
後日、神戸で開かれたWAGNERの会合に出ましたら、「猫さん」と呼ばれている方がこのペンを誇らしげに見せてくれたのでした。参った、とはこのこと。私たちはお互い見知った間柄でありながら、狭い画面の中で値をつり上げ合っていたのです。同じようなことは以前にもあって、畏れ多いことにかの「二右衛門半」氏と同じ品を競り合っていたこともありました。ヘンタイの世界は意外に狭いのかも知れません。
イタリア、ボルギニ社の製品。金属パーツのかなりの部分は銀製で、いい感じに黒くなっています。そして軸やキャップの主要部はブライヤー製。そうは言っても、表面だけ薄板を貼ってあるだけかもしれませんけれど、とにかくブライヤーは偉い、という雰囲気に応えるものです。
モノクロ写真で撮りたいような、いい雰囲気が出ています。ヨーロッパ標準規格のミニカートリッヂが2本、銅軸内に収められています。未だインクを通したことも、ペン先にインクをつけて試し書きをしたこともないので、どういう書き味なのかは不明です。そう、これは持っていて、人に見せ、そして自分で撫でさすりつつ見て楽しむ、というペンとなっているのです。
当時競り合って、最終的に「猫さん」の手中に収まったペンは、今も元気でいるでしょうか。私はその後、再びこのペンを見かけた際に入札して、今度は首尾良く手に入れることができたのです。ノベルティですから、あちこちのおうちの抽斗の中に眠っている仲間がたくさんいることと思いますが、この1本はこれから先も、我が家でさらに黒さを増していくことになるでしょう。
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