手間
ウィンクする「ちち(仮名)」さん・・・ではないのです。実は彼女、右目が開きにくいのです。柴犬はアレルギーにやられやすいと言いますが彼女も痒い痒いといつもマズルを何かにこすりつけています。目の周りも痒くて良くこすっていますので、雑菌が入ったものと思われます。
私などは少し鼻づまりを感じただけでその夜は眠ることができず、朝まで数独でもやりながら起きているしかない、という弱い人間。それを思えばあっちこっち痒かったり痛かったりしても文句も言わず元気に過ごしている彼女を尊敬せずにはいられません。
フランス系でありながらアールグレイ、それもホットを好む、と言ったらジャン・リュック・ピカード艦長ですね。Tea. Earl Grey. Hot. とレプリケーターに命じれば、飲み頃(おそらくは)の熱いアールグレイが出てくるなんて、実に便利です。
熱い熱いお湯を用意して、その中で十分に茶葉を踊らせ、ミルクを入れるならばそれも温めておいて、冷めないようにポットに頭巾までかぶせるなんて、横着が服を着ているような私にはとてもできることではありません。楽をしたい,それは人間の根源的な欲求ですので、ミルクを別に用意しなくてもミルクティーが楽しめる、というティーバッグが出てきても、別に驚くことはありません。
で、ただお湯を注ぐというだけのことすら自分でやらない私。見かねた妻が淹れてくれたのですが、マグカップはいけません。けれどミルクティーですから、別に深い器でも問題はない、ということにしておきましょう。
脂質しっかりとります教の信者なので、植物系のミルクというのはちょっと、ですね。本格的にお紅茶を淹れて、動物性のミルクを足す。実はふだん紅茶を飲むときは砂糖もミルクも入れません。変な新製品が出たので試してみただけです。
本日の萬年筆は、逆に手間をかけたもので。神戸六甲アイランドの鞄屋さんにお願いして革を巻いてもらったシェーファーのノンナンセンスです。単純な円筒形なので巻くこと自体は私でもできるかもしれない、という感じですが、不器用が人間の形をしている、というのが私の正体なので、実際には手を出したことはありません。試してみなくても、うまくいかないことはわかりきっているのです。
天冠の部分は、丸く打ち抜いた革を貼り付けています。革を巻き付けて、重なった部分をカッターナイフで切る、という手法なので、飽きたからと革を剥がすと、軸やキャップに綺麗なスジ傷がついている、ということになります。面白がって革を巻いてもらうのは良いけれど、それなりの覚悟は必要なのです。何よりこれ、お商売ではなくて無償でやってもらっていることなのです。
皮は伸びたり縮んだりしますから、こんな風に巻いた革が「割れて」くることもあります。これはもう、そういうものだと諦めるしかないと思っていたのですが、当の鞄屋さんによると、最近、新たな技術を編み出されたようです。より綺麗に、長く美しさを保つことができるようになったということなんですが、さて、次はどんな萬年筆に革を巻いてもらいましょうか。
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