誌上旅行
え? 今開けてましたよね? 何で閉まってるの? と飼い主に迫る「ちち(仮名)」さん。昨日掲載した写真と比べて、より目が覚めています。別にケージの外に出たいわけではなく、十分に眠たいのですけれど、もし外に出たら・・・そのあとおやつ、ですから。ワンコというのは、毛皮を被って歩く消化管そのものですね。
今。新型コロナウィルス感染症の感染拡大を助長する方向に作用している、という批判も強くなってきた中高の部活動。個人的にも、部活動の顧問をやって家庭崩壊しかけた経験から、部活動のあり方について本気で考え直すべきだと思っています。
飼い主が中学生だった頃は、部活動には全員、強制的に入らされたものです。それに加えて「必修クラブ」なんてものまでありました。部活動とは別に週に一度、同好の士が集まって活動する時間nanoですが、その当時は1クラス50人近い人間がひしめいていましたから、今思えば、当時の先生たちは生徒の希望を集約して振り分けるだけでも大変だったものと思います。コンピュータなんてない時代ですから。
運動神経なんてものは装備されておりません、という私のこと、スポーツ系のクラブなんて絶対に無理なので、文化系、それも技能を必要としないところ限定で、「旅行クラブ」を希望し、首尾良く参加させてもらうことができました。旅行クラブとは、時刻表を繰って「妄想旅行」をの計画を立てるというもので、話だけ聞いてるとどこが楽しいのか訳わからん,という感じですが、やってみると意外とハマります。
目的地を設定し、そこまでの列車の乗り継ぎを調べ、列車が走らない時間になったらそこで宿泊。時刻表の巻末には各地の旅館の所在地と電話番号が載ってますので、第1日目はここまで行ってこの宿に宿泊し,翌朝は始発で出発して・・・なんてことを組み立てて紙に書いていくのです。当時は青函連絡船とか宇高連絡船もあったので、あぁ、この日は青函連絡船の中で夜明かしだな、などと。寝台列車なんかも使い放題ですから、日本全国を(妄想で)旅行しまくったのでした。
今月10日まで、夏の青春18きっぷシーズンです。奈良から日帰りとなると、東京はすでに圏外。行ってある程度現地を観光できるということでは、富山などはぎりぎり候補に入ります。以前、出張で富山へ行った際、路面電車の「南北接続」を目指して工事中でした。旧国鉄線を蘇らせた富山ライトレールと富山地方鉄道の軌道線が直通運転すると聞いて、ぜひ一度、乗ってみなければ、ということで、妄想してみます。
自宅最寄り駅から始発列車に乗って京都駅へ出て、そこから18きっぷで富山を目指すと、京都駅発6時31分(遅い!)で湖西線を経由して金沢に11時44分着。ここから北陸新幹線を使って富山着は12時19分です。けれど、発想を変えて、京都から米原まで新幹線でワープすると、米原発6時51分の敦賀行きから実に小気味よく乗り継いで富山駅には11時9分到着となります。
富山市内でお城を見たり、富岩運河をクルーズしたり。帰途は高山本線経由とすればIRいしかわ鉄道線を通らずに純然たる18きっぷの旅となります。今年のように恐ろしいばかりのドカ雨が降ると、高山本線はちょっと怖いですが、そういうトラブルもまた、18きっぷの旅の魅力の一つなのです。
運行情報によると、本日の午後、高山本線は一時不通になっていたようです。富山発14時5分の猪谷行きから美濃太田行き、そして岐阜行きと乗り継いでいくと、その日のうちに自宅に戻れるのですが、本日はまさにその時間帯に不通だったようです。富山方面に戻ることができれば、残念残念と言いつつピストンコースで自宅に戻ることもできますし、そう、富山にさえ戻れば宿泊したり、宿泊費で新幹線を奢って東京経由で戻るなど、トラブルをどう乗り越えるか、それ自体を楽しむ、そういう心構えが大切です。
富山市内の軌道線を走る電車は、ここ南富山駅をねぐらにしています。右の建物が駅舎で、お客さんは線路を渡って富山地方鉄道線のホームへ。軌道線の電車が車庫に出入りする際には、この踏切が開きます。私はこの南富山駅のなんとなく寂れた感じが好きです。軌道線の方は頻繁に電車が出発、到着するのですが、鉄道線の方は本当にまばら。ここから富山駅の方へ向かうと、稲荷町車庫では元西武のレッドアローや京阪のテレビカー&改造2階建て車など、実に面白い車両が待機しているようすを見ることができます。
と、時刻表が一冊あれば、ステイホームでもいっぱい遊べます。時刻表がなくても乗り換え案内などのサイトで調べればいいじゃないか、と思う人もいるでしょうが、やっぱり紙の時刻表の方が優れている点も多いのです。私の場合は、そういう案内サイトが時折提案してくるとんでもない経路にも魅力を感じますが・・・。で、妄想して組み立てた経路は,お気に入りの萬年筆でしっかりと書き留めておきましょうね。
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