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2021年8月 6日 (金)

いっぷく

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 お散歩中に小休止している「ちち(仮名)」さん。大体において、こういう「いい写真」は長女が撮影したものです。写真というものは対象物を写すのではなく、撮影している人の心を写すものだと思います。なので、邪念に凝り固まっている私にはよい写真は撮れないのです。純粋にワンコが好きな長女が、あ、これは、と思って撮る一枚、これが良いのです。

 後ろ脚がかなり弱ってきてますので、この段差のあるところ、前脚だけ降りた状態で座り込んでこんな風になっているのかと思います。暑いので完全に日が暮れてからのお散歩、というより、この日は入院している妻の手術に関する説明を受けていたので帰宅が遅くなり、一足先に家に着いた長女によるお散歩。なればこそこの一枚が残ったとも言えます。

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 ここ2週間、実にめまぐるしい毎日でした。先週火曜日の夕方、妻が出先で意識不明となって救急車を要請した、という連絡が長女から入って、水曜日には主治医から症状についての説明を受け、来週金曜日、つまり本日、開頭手術を行うと通告されました。このコロナ禍に即時入院することができたのも幸運なら、妻の症例に関して経験豊富なドクターが在籍していて手術予定も空いていた、というのも幸運でした。本日、無事に手術が終わり、術後の経過も良好です。お盆を前に、ご先祖様に感謝の気持ちでいっぱいです。

 さて、写真の萬年筆は、10年ほど前に我が家に来たTWSBIのダイヤモンド。2009年あたりから話題になり始めたもので、2010年頃はまだ、eBayでのみテスト販売されているような状況でした。秋田の萬年筆屋さんあたりが輸入販売を開始する前でしたので、私が5本10本とeBayでまとめ買いをして、それを仲間に実費頒布、なんてことをしておりました。

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 インク汚れが残っていますから、嬉しがって使っていたのにそのうち飽きて放置、といういつものパターンかと思います。当時からそうですが、萬年筆本体の出来も良いけれど、オマケに付いてくる工具が欲しい、ということで購入した人も少なからずいたようです。ペリカンM800の尾栓部分に挟んでピストンユニットを引き抜くのに使える、ガニ目などと呼ばれる工具が付属していたのです。逆に言うとこのペン、M800互換とも言えるピストンユニット機構を持っているわけです。透明な軸の萬年筆、どうしても安っぽく見えがちですが、こいつはポリカーボネイト製で表面が傷つきにくく、かつずっしりと重みも感じられます。手に取ってみると、しっかりしたペン、という感じがします。

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 当時はこのダイヤモンドのペン先を金ペンに取り替える遊びが流行しておりました。この個体もPILOTのペン先に交換してあります。最近は皆さん、必ずしも金ペン先にこだわらないようですが、10年前は「鉄ペンの調整はやりません!」なんて方もいたほどで、やっぱり萬年筆は金ペンでないと、という雰囲気が今より強かったように思います。

 さて、明日は京都手書き道具市というイヴェントがありますね。私が所属するY.Y.Pen倶楽部でも、これから萬年筆を使っていこうという方を対象に基本的な取扱いなどをレクチャーするワークショップを開催します。すでに入場チケットは完売してしまったそうですが、チケットをお持ちの方は、ぜひ、ワークショップ会場の方も覗いてみてください。

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コメント

こんばんは。
奥様が随分と大変な状況にあったにもかかわらず、ブログの更新を続けてくださり、心苦しい気持ちです。
また、手術は無事終わった由、ホッとしました。
コロナ禍の中、入院期間も短くなってしまうのかもしれませんが、ごゆっくりと養生されますことを心よりお祈りします。
また、つきみそうさんご自身もどうぞご自愛くださいますよう。

monolith6 さん

温かいお言葉、痛み入ります。今日こうしてblogなど書いていられるのも、妻の治療にあたってくださった皆さんのおかげ。それと、いろんな人からいただいた知識や経験。これ、そのままお墓に持っていったらもったいないので、ネット上に残しておいたら、何かのはずみに見てくれる人もいるかな、と。
今日、本人から携帯電話を使ったメッセージが届きました。そういうのを打てるところまでは回復したわけで、ありがたい限りです。

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