不明
こちらを見つめる「ちち(仮名)」さん。飼い主がゴロンと寝転がっていると、寂しくなったのか、何も言わずに近づいてきたのです。ここで無視していると、スマートフォンを持っている飼い主の手を「ツン」と鼻ですくい上げるような動作をします。彼女にとってそれは、遊んで、撫でてという合図なのです。そこで適当に首筋をもみもみしてあげると、満足そうな顔をして、そして飼い主に寄り添うようにドテッと寝そべるのです。当たり前の日常。繰り返される日常。でもそれがとてもありがたいものだと、改めて思いました。
京都手書道具市で、我らがY.Y.Pen倶楽部がワークショップを開催することになったので、メイン講師のどーむさんをお手伝いできたら、ということでいろんな萬年筆をケースに詰めて持ち込みました。両者ともにシェーファーが好きというヘンタイなので、萬年筆のインク吸入機構について説明するため、という名目でプランジャーからタッチダウン、スノーケルは当然として、両用式でもイントリーグなんてヘンタイなペンを持ち込んでいたというのはお約束です。
レバーフィラーの萬年筆について説明するのに、この中にチューブが入っててね、なんて言うのは簡単ですが、聞いてる方は今ひとつわからないだろうというので、手持ちのこんな萬年筆を。メーカーもモデル名も、いつ頃のものかも不明です。
胴軸を取り外すと現れる吸入部。インクを保持する部分はケースに収まっていますが、その後ろの部分を指でつまんで吸入する仕組みです。受講者の方にこれをお見せして、「今はここだけプニュプニュやってますけど、この金属に囲まれた部分も全部こんなチューブだと思ってください。そこに添え木みたいに金属の棒をあてて、全体的に押しつぶしてから離すとインクが吸い込まれますよね。」とやってから、レバーフィラーの萬年筆をお見せしたり。まぁ、よほどのマニアにでも鳴らない限り、回転吸入式がいいところで、ほとんどの方はコンヴァータを使うかどうか、っていうところまでなのでしょうけれど、蘊蓄なんてものは少々余分に持っていても良いものなので。
結局、名前も知らない萬年筆、私がご説明させていただく際には大活躍でしたが、クリップに彫られたPOWERの文字だけが手がかり。いつ頃の何という萬年筆なのでしょうか。ご存じの方があれば、ぜひご教示ください。
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