感じ方
「ちち(仮名)」さんが飼い主のそばに寄ってきたので、首のあたりをこちょこちょと撫でてやると、でれぇっととろけてしまいました。犬の性格も実に様々で、かつて我が家のNo.1であった「くま(仮名)」さんなどは、あまり触られるのを好みませんでした。寂しいときなどは黙ってそばに寄ってきて、お尻をくっつけて静かに寝る、というスタイルだったのです。しいかしこの「ちち(仮名)」さんは徹底的に甘えるタイプなので、飼い主でも誰でも、とにかく人がいると撫でて欲しがるのです。
ワンコを撫でてる時間があるんだったら、少しはこちらも撫でてみたら? と言われそうなこの2本。ウォーターマンのレタロンです。とにかく美しいペンなのですが、永年放置してあるので硫化が進んでいます。場所によっては錆びてるのでは、と思うところもありますので、近々実験的に磨いてみようかと思っています。私が銀の軸を磨くなんて、めったにないことです。
特にこのクリップのあたりがひどい。これは磨いてもきれいにならないかも知れませんし、びっくりするほど輝くかも知れません。マシな方はそのまま硫化を進ませて、この汚い方をしっかり磨いてみることにしましょう。
このレタロン、見た目はいかにも固そうなペン先の形状です。萬年筆の書き味なんてものはペン先の硬軟だけではなくて、ペン先の形状や、さらにはインクフローの具合によっても変わります。とにかく柔らかいペン先を持つ萬年筆が偉い、なんていう風潮も一部にありますが、一方ではボールペンでもそれには耐えられないだろう、というぐらいの筆圧の持ち主もいて、また柔らかい萬年筆を好んで買い求める、なんて例もあります。筆圧の高い人や、そもそも萬年筆を使った経験がない人は、パーカーやウォーターマンの現行品なんかをまず試してみて、そこから少しずつ沼に沈んでいくのも良いかもしれません。
上から見ても横から見ても、けっして良い書き味とは思えない、ガッチガチに見えるニブを持つレタロン、実はかいてみると柔らかい感じがするのです。私のような初心者は、少しインクフローが良いだけで「柔らかい書き味」と感じてしまうのでしょう。こういうことを書きますとそれを免罪符にして、いろんなペンを試してみなくっちゃ、なんて言いつつ何本も買ってしまう、という人が出てきます。萬年筆はお気に入りのものが数本あればそれで幸せになれます。たくさんありすぎると、面倒を見られずにこんな風にしてしまう、という人も少なくないはずですから、皆さん、本数は控えめにしましょうね。
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