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2021年7月11日 (日)

ローテク

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 一通り遊んでもらったので本日の営業終了、となった「ちち(仮名)」さん。若い頃はこうして写真を撮りに行くと「何?」と頭を持ち上げることがほとんどだったのですが、おばあちゃんとなった現在、寝てしまったらそれまで、という彼女です。

 後ろ脚が弱ってきているので、そのうちわんこ用の車椅子でも買ってやらなければならないのではないかと思ったりしておりますが、水鉢がからになってるとか、そろそろご飯を食べて散歩に行く時間だとか、そういうことを訴えるときは若いわんこも真っ青の「ワンッ」を聞かせてくれますし、一瞬とはいえ、遊んでいるときには敏捷に動き回っています。Young at Heart なのであります。

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 壁の裏側を探索して木材や鋼材、電線などの位置を調べるセンサーです。値段の割には評判がよかったので買ってみたのですが、我が家の壁とは相性がよくなかったようです。この子が「ここ、ここの真裏に下地材がありますよ!」と知らせてくれた場所にヒートンをねじ込んでいくと、途中でガクッと手応えがなくなります。すなわち、そこに下地材がない、ということです。

 我が家の内装は、厚み1センチ強の石膏ボードに壁紙を貼ったところが多いのですが、今回、2階の廊下の壁に大型の柱時計をぶら下げるためにしっかりした「時計掛け」を打ち込む必要が出てきました。落語の世界と違って隣の家のご本尊を損なうようなことはないのですが、石膏ボードの向こう側は大部分が空洞。当初、石膏ボードにアンカーを売って取り付ける耐荷重16キロまでのフックを用意したのですが、重さが10キロほどもある柱時計を石膏ボードだけで支えることには不安があったので、何とか下地の木材にネジを打ちたかったのです。

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 電子機器が役に立たなかったので、こういうものを取り出してきました。キャップ付きなのは、そうでなければ危ないから。こいつは先端から針が飛び出してくるのです。

 この道具を石膏ボードに筋肉注射よろしくブスッと突き立てますと、石膏ボードの向こうが空洞であれば針の全体が壁の中に刺さります。奥に下地の木材があれば、細い針では簡単に刺さらないので、k¥底に下地材があることがわかる、というわけです。

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 針の根元に目盛りがありますが、この目盛りで石膏ボードの厚みもわかります。細い針なので、壁紙にプスプス刺していっても跡が気になりません。電子機器よりよっぽど頼りになります。個人的にはハイテク大好き、電子機器、情報機器どんどん使おう、な私ですけれど、ローテクで笑ってしまうほど単純な道具がここまで役に立ってくれるのですから、何でも柔軟に、広く構えて考えていかなければならないと改めて思わせてくれます。

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 では、本日の萬年筆。針(吸入管)が出てくるシェーファーのスノーケル、PFMⅢです。こいつはローテクどころか当時としては画期的な新機軸だったのでしょうけれど、金を使わないと負けてしまうインクを扱う部分が金属製ということ、そして大層な機構の割にはインクの吸入量が圧倒艇的に少ないという、なんとも残念な萬年筆。けれど、そういうところが好きなんです、萬年筆のヘンタイさんは。

 ちなみに本日壁に掛けた時計は昭和37年製で、私とほぼ同い歳。忍者の街、三重県伊賀市上野にある澤田時計店でオーヴァーホールしてもらったものです。大丈夫かいな、と思うような高齢のご主人ですが、腕は衰えていないようです。何よりこの時計の美点は、澄んだ時打ちの音なのです。例によって家族には呆れられていますけれども・・・・・。

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コメント

 我が家には,ろくに注油もせず使ってきたせいなのか,ある時ゼンマイが千切れたらしく動かなくなった柱時計があります。修理を請け負ってくれる時計屋さんが近くにないものかと探しておりますが,やはり宅配便で送らないとダメそうですね。NHKのプロフェッショナルで紹介された方は四国在住だったような...?近くならば裸で車に乗せて持って行き,お願いできますが,このような大きさのものを段ボール箱で梱包する手間を考えただけでとても面倒くさくなってしまうんです。
 それでもボンボンと独特の音で鳴るのは郷愁もあって直したいと思うのですが,我が家では私以外の全員がこの音に恐怖感を覚える上に,夜中にこれが鳴る度に目を覚ますので止めてくれと言われ,今では自分の書斎となった離れに追いやられております。 

 monolith6 さん

 柱時計、修理、東京、のキーワードで検索するといくつか出てきますね。首都圏のよいところはその中に「出張」の文字が見いだせるところでしょうか。

 実はこの時計も、今から10年以上前に手に入れたものです。そして、我が家の敷居をまたぐこと許されず幾星霜、職場で子供たちに「時計の中ってね・・・」と見せたり、ボーンとならして喜ばせたりしていたのです。昨年の春に異動になって、時計はそのまま旧の職場に置かせてもらったままだったのですが、これではいかんと修理に出して、その流れで家に持ち帰ったのです。

 我が家の玄関には、見かけだけ立派(大人の背丈ほどある)なホールクロックが置いてあります。Made in Chineで精度や造りもそれなりですし、今はなき「くま(仮名)」さんに囓り取られたところなどもあります。これとこの柱時計とが時間差で時を打ったらそれはそれで嫌だ、なんてことも言われたのですが、押し切ってしまいました。

 重さ10キロの時計を壁の上の方にかけるというのはそれなりにしんどい作業でしたが終わってみるといい感じに収まっていて、よかったなぁ、と。

 ぜひ、時計を修理してやってください。時を打つ音が嫌というなら、時打ちの方のゼンマイを巻かなければすむ話ですし。あ、振り子の音が嫌だと言われちゃうかな。

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