今風なもの
紀伊半島一周の旅は、都会から遠く離れた田舎を旅するものでした。乗せてもらったまぐトルバスの運転手さんとは、お猿さんが家に入り込んで仏壇のお供え物を食べてしまう話だとか、線路に入った鹿が列車と接触して、現場からは姿を消したものの離れた場所でこと切れて悪臭でそれと気づく話など、いあゆる田舎あるある話でおおいに盛り上がったのでした。で、本州最南端、潮岬観光タワーの貼紙がこれです。世の中、もう映えるかどうかだけ、っていう感じですね。
ちなみに私は卒業アルバムに写ることすら拒否したほど、写真に写るのが大嫌いなので、当然これ、やっていません。とてもじゃないけれど映える写真なんて撮れないので、それでちょうど良いのです。
これは別に今風でも何でもないですけれど、ありがちなもの。撮影している場所で振り向けば、本州最南端、と彫られた石と太平洋が見えるのです。潮岬周遊線っていう立派な道路がありまして、それが岬をぐるっと回るように走っているので、お天気の良い日は本当に気持ちの良いドライヴが出来るでしょう。
本州最南端の石、その1。この先に海へと張り出すようなテラスというか、手すりというか、そういうものがあって、カップルで来た人なんかは絶対ここで海を見つめるんだなぁ、という場所です。石の上端と水平線とを合わせてみました。目で見れば、あぁ地球は丸いなぁとわかりますが、写真にしてしまうとそれほどでもありません。
本州最南端の石、その2。石の右下にはこの場所の緯度経度を記したプレートが貼られています。先ほどのその1の石とこの石との間に、休憩所と称する建物があって、そこにはここ串本出身の人たちも多く出かけていたというアラフラ海、木曜等近辺での白蝶貝採取の記録などが展示されています。で、この石を撮影しているカメラを少し引いてみます。
今風です。木の柱に板を打ち付けただけのものですが、バードフィーディングなどをするためのものではありません。どうやって使うのか、ということを説明した紙が貼られていますが、要するに右奥のスリットにスマートフォンを挟むようにして立てれば、セルフタイマーを使って本州最南端の石と一緒に写真撮れますよ、ということなんですね。スマートフォンだけでなく、カメラでも使えます、なんてことが説明されています。今どきはこういうものを設置して、来てくれた人にサーヴィスしないとダメなんでしょうね。
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