指導不服従
食事を終えて、涼しい小屋で反芻している羊さんたち。実はこの二頭、週末に脱走していたのです。私の勤務先は、参議院議員選挙の投票所となっていたので、この日曜日にはたくさんの人が来られたことと思います。そんな中、ついでに羊でも見ていくか、となった人たちもいたことでしょう。羊に近寄る皆さんは、そこら辺の草を引っこ抜いて羊の口元に持って行き、それを羊が食べると大喜び、という感じです。この日曜日にはそういう人がたくさんいたことでしょう。その中の一握りの人たちが、フェンス越しというのが我慢できず、フェンスの穴を広げたようです。
フェンスに穴があると羊はこちら側に出てきます。放牧されている法面は、彼らの活動によってほぼ除草されているので、フェンスのこちら側の青々とした雑草は彼らにとってはごちそうに見えるわけです。
一輪車で隠されているあたり、フェンスに小さな穴が空いていたのですが、それを押し広げた人がいたようです。結果、羊たちはその穴に頭を突っ込んで、ムリムリムリッと押し広げてこちら側に出てきてしまったのです。第一報は日曜日の午後4時過ぎ。このときは部活動の練習を指導していた先生たちが羊を餌で釣って小屋に戻し、穴を塞いでくれたのですが、その後、その穴をまたも広げた人がいたらしく、暗くなってから再度の脱走。今度は校門を出て外の道路で草を食べていた所を、投票所を運営していた選挙管理委員会の職員さんが確保してくださったということです。そして、その方を受けた校長先生が駆けつけ、小屋に押し込みました。
その後、校長先生はじっと羊の顔を見ながら、危ないから外に出てはいけないんだよ、と10分ほどお説教をしてくださったのですが、その甲斐もなく、本日、再び脱走したのでした。
穴は塞いであったのですが、十分ではなかったようです。羊たちは写真のニセアカシアが大好きで、トゲがあるのをものともせずに食べるのですが、穴のすぐそばにそれが生えていたのも羊さんたちにとっては穴を押し広げる原動力になったのでしょう。でも一番悪いのは、最初に穴を広げた人。人力でぐいぐい広げたが響いて、修復が難しい状態になっていたのを、暗闇の中で修復したので再度押し広げられてしまった、ということのようです。
校長先生から直々に指導を受けたにもかかわらず脱走したのですから、反省の色無しということで、羊たちには自宅謹慎が命じられました。山添村のめぇめぇ牧場から迎えに来ていただいて、お盆明けまで1ヶ月、じっくり自宅で謹慎してもらうことになりました。
ドナドナですけれど、おいしそうに乾草を食べております。夏休み中は給食の野菜くずも出ませんし、お腹もすき気味になるでしょうから、ちょうど良かったのかも知れません。この子たちがいなくなるのは寂しいですが、私も安心して出張に出たり休んだりすることができます。十分に反省して、夏休み明け直前に戻ってきてくれるまでの間、私はフェンスの補修に励みます。
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