バブルソート
自分のものではなくても、餌鉢である以上大切にする「くま(仮名)」さん。お母さんが白いのと間違えてこの餌鉢でご飯をくれたので、文句も言わずにペロリ。空っぽになった後も愛おしそうに自分のすぐそばに置いて盗られないようにしているのです。
今日は早く帰れるはずだったのですが、あちこちの学校から問い合わせを受けたり、学校内でも予定にない仕事を仰せつかったりして、結局は日付が変わって相当経ってからの帰宅になってしまいました。別にしんどい仕事でもなかったので、のんびりとこなしてはいたのですが、その中で、遠い昔の記憶がフラッシュバックしました。
SHARPの名機、MZ-2000です。大学生の時、なぜかポケットコンピュータを買おうと思い立ち、アルバイト先の百貨店での休憩時間、事務機売り場へ行ってはPC-1250がいいか、それともPC-1500にするか、などとためつすがめつしておりました。PC-1500をフルオプションで購入するとかなりいいお値段になり、それならMZ-700かなぁ、などと優柔不断にも悩んでいるうち、MZ-2000が処分価格で売られているのを見て、これしかないと飛びついたのでした。
BASICでポチポチ。市販のソフトウェアはカセットテープでの提供でした。外付けカセットレコーダーを「勘」で操作してプログラムのロード、データのセーブを行うのが当たり前だった時代、こいつはカセットを入れてボタンを押すだけ。ロードが終わればReadyですので、あとはRunとやるだけ。プログラムのロードをミスるなんてことはなかったのです。晩年にはカセットデッキ部分が劣化し、筐体を外してキャプスタン部分を手で回して勢いをつけてやらないとロードできない、なんて状態になり、その際に誤ってブラウン管のお尻の方に手を触れて感電、なんて経験もしました。懐かしい相棒です。
で、教員になってからは趣味というよりお仕事で使うことを考えました。生徒の点数を打ち込んで、得点順に並べ替える、なんてことをやらせていたのですが、BASICで組んだプログラムのアルゴリズムは当然のことながらバブルソート。夕方、退勤前に200人分のデータを入れてソートプログラムをRun。夜通し処理を続けさせて、翌朝には半分ほど終わっている、という、今では信じられないお話です。しかもこのMZ-2000、連続して稼働させると熱がこもって処理速度が目に見えて遅くなるのが特徴でしたので、それも処理速度を落とす要因の一つでした。今日は退勤前に、70人分のテスト結果票を出力してほしい、と頼まれてきやすく引き受けたのですが、1人分がA4用紙2枚、両面印刷というPDFの資料。いざ印刷にかかると、異様に時間がかかります。PCからプリンタにデータを送るのは早いのですが、ページプリンタのくせにメモリが少ないのか、展開に異様に時間がかかるデータのようで、1人分出力するのに5~6分かかります。夜の10時からスタートして、半分ほど終わったところで午前2時。紙を吐き出しては5分間沈黙するプリンタを見て、思わずバブルソートを思い出してしまったのでした。
深夜の御帰宅にも関わらず毎日の更新,本当にお疲れ様です。こんな時代からコンピュータに接して来られたつきみそうさんですから,これまでにブログに投稿されました数々の機械・ソフトウェアのネタも,さもありなんです。
実は私,技術論を十分理解しようとしないままに,「パソコンはこの世に出た中で最も中途半端な家電だ,なぜならメーカーがきちんと最終的に作り込まず,買った客がソフトウェアなんぞをアップデートしたり入れ込んだりしなければ動かず,また,使う人の知識やスキルによって得られる結果等にかなりのバラツキが生じて普遍的ではないから」,という意見の持ち主です。
買ってきてスイッチを入れれば,誰が操作しようとも同じ結果になるTVなどと同一線上に並ぶような操作性と利便性が確保されない限り,どの世代でもパソコンを使えるようになっているという状況は望むべくもないと思います。
最近つとに腹立たしいのが,80過ぎの老いた両親に対して,ネット上で税やら福祉やらの手続きを迫る,地方自治体や民間企業のやり口です。そんなの年寄りにやらせようと思っても無理!
で,お話は3つ上のパラグラフから2つ上のパラグラフへとループします。
パソコンは世の中を便利にしたとは思いますが,世の中を幸せにしたとはとても思えません。プリンタの件も然りで,こういうことを個人レベルでも出来るようにしたことは便利と言えましょうが,印刷業者に任せれば(値段はさて置き)迅速に,もっと綺麗に,ということをほぼ駆逐したので,業者を幸せにはしていないと言えるでしょう。
投稿: monolith6 | 2019年1月16日 (水) 16時23分
monolith6 さん
情報機器と同様、現代人の生活に深く関わっている自動車に置き換えて
考えてみると、ご高説に納得できるところ、多々あり、ですね。
乗っている車を定期点検に出して帰ってきたら、「バージョンアップしました
ので、左ではなく、右のペダルを踏むとブレーキがかかるようになりました。
ご注意ください。」と言われたとしたらどうでしょうか。
情報機器と車は違うから、って言い切れますか。会議中に携帯電話が高らか
にメロディーを奏でたので慌てて音を消そうとするも、つい最近バージョンアップ
してメニュー構成が変わり、音の止め方がわからずに冷や汗。ありますよね。
私はPCを使っている時間より、メンテナンスしてる時間の方が遙かに長いの
ですよ、なんていつも言ってます。それぐらいしておかないと、気持ちよく使える
状態を保てないものなんですね、特にWindowsマシンは。
投稿: つきみそう | 2019年1月17日 (木) 06時54分