また来年
オモロ無いなぁ、という表情で寝ている「ちち(仮名)」さん。三連休というのに飼い主は毎日朝早く出かけては夜遅く帰って来るという繰り返し。全然遊んでもらえなかった、という気持ちで一杯なのでしょう。
カレンダーの都合とはいえ、4回目にして初の3日間開催となった神戸ペンショウ。そもそもユーザーの立場から、みんなで楽しめるイヴェントにしよう、と立ち上げられたものです。出展してくださったのは32者。この「者」というのがポイントかと思います。
もう売るものがない・・・・・と持ち込まれた、書の書かれた扇子。季節外れですが、とにかく場を盛り上げようということで書家の椿雪齋さんが持ってきてくださったものです。辺境の地へ旅立つ友人と酒を酌み交わす、王維の詩が書かれていましたので、せっかくブースを飾るために持ってきてくださったものを速攻で買ってしまいました。
この書家のブース、見ているとほとんどの時間、販売よりも小さな子どもたちがお絵かきをしているように見えました。はがきとしても送ることの出来るひょうたん型の桐の木に絵を描く、それに熱中し、満足して帰って行った子どもたち。その子たちを連れてきてくださった親御さんも、その間、落ち着いて趣味の世界を楽しんでいただけたのですから、お店を出してくださったこと以上にありがたいことでした。
行ったことはなくても誰もが知っているようなお店がずらりと並び、お買い物するのに疲れてしまう、というようなペンショウも、形としてはアリだと思いますが、しっかりしたお店と個人出展のフリーマーケットに毛が生えたようなブースとが一緒に並ぶ、そんな形が好きですし、これからも神戸ペンショウはそういう形で続けていきたいと思っています。
3日間の来場者は722名。もちろん、3日間来てくださった方も含まれています。お目当てのものを手に入れるために来てくださった方、イヴェントを楽しもうと来てくださった方のほか、珍しいところでは、御歳91歳と思われる女性もいらっしゃいました。会場となった北野工房のまちは、もと神戸市立小学校。その卒業生だという方です。懐かしい講堂を見るために入場してくださったのですが、受付にいた私たちも、往時の姿などしばしお話を伺うことが出来ました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。来年も、秋深い神戸で会いましょう。
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