遠い記憶
あご枕で何か黒いモノを見つめている「ちち(仮名)」さん。難儀なことにこの黒いモノは、周りで物音がするとそれに反応して同じような音を出します。彼女はそのたびに、ピクッとして飼い主の方を見るのです。どうやら、音の出るこの黒いモノが気色悪いと感じているようです。
相当前のことになりますが、ウサギだったかネズミだったか、これと同じようにオウム返しをする人形を師匠が手に入れて、さかんに「シバくぞっ、シバくぞっ」というフレーズを再生させるという光景を思い出しました。
録音に使われているパーツが良くなっているのか、少しは再現性が上がっているように感じられます。マイクの感度も上がっていて、これ自体を床や机の上に置くときのコトッという音にも反応します。これといって何の役にも立たないおバカなおもちゃですが、確実に進化を遂げているところが馬鹿馬鹿しくて実によろしいです。
そして何より重要なことは、これが柴犬、それも黒柴の姿をしているということなのです。ウサギやネズミではなく、ましてや猫でもない、ワンコ、しかも柴犬。この秋田犬一色のご時世に、あえて柴犬。それがよろしいのです。ブームだからと秋田犬なんぞに飛びつくと、きっと後悔します。あのようなワンコは田舎でないと飼えません。都市部で飼うなら、飼い主の方に相当なゆとりが必要でしょう。その点柴犬なら、どこでも飼えます。秋田犬の一途さも魅力ではありますけれど、外につないでおくと誰にでもついて行ってしまいそうな人なつこさ、柴犬ならそういう性格のワンコにも巡り会えます。どうせワンコを飼うなら、やっぱり柴犬です。
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