テレビカー
不細工な寝姿をさらしている「ちち(仮名)」さん。首が苦しくないのかと思いますけれど、ワンコにとってはこれが落ち着く姿勢のようです。穴の中で生活していた遠い時代の記憶がよみがえるのか、狭いところ、暗いところに潜り込んで寝るのを好むのと同じで、窮屈な姿勢で寝るのが好きなようです。
すっぽりとはまり込むと気持ちがいい、ということでは、京阪電鉄の8000系電車の車端部にあるロングシートが飼い主のお気に入りです。クロスシートよりも、この夏に加わったプレミアムカーのシートよりも、ロングシートの方が落ち着くというのもおかしな話ですが、「京阪電気鉄道カーブ式会社」と言われるほど曲線の多い路線を走ることもあって、どの車両もシートのかけ心地が良いのが京阪電鉄の特徴です。
現在の京阪特急、主力はダブルデッカー車やプレミアムカーを組み込んだ8000系を中心に、中之島線開業時に投入された旅客用としては2代目となる3000系の他、お出かけダイヤなど増発時にはロングシートの車両まで動員しての運行となります。しかし、京阪電車の特急と聞くと、オッサン世代が思い浮かべるのは「テレビカー」でしょう。かつて、京阪電車は京都の中心部、鴨川沿いに地上を走っておりました。それが地下化され、さらに出町柳まで延長されて30年。それを記念して売り出されたのが写真の京阪電鉄公式萬年筆です。軸のカラーはテレビカー、初代3000系の塗色を模したもので、展幹部には京阪特急のシンボルである鳩のマークが入っています。
萬年筆にはヨーロッパタイプのコンヴァータが標準で附属します。そして私が手に入れた個体は、どうもこの鳩のマークが「12時」ではないように思います。左右に広がった鳩の羽の先が左右同じ高さというのが正しい姿です。ですから正しくは「6時」でなければならないのですが、これは5時台ですね。 軸もキャップもセルロイド製で、お約束通り匂いをかぐと樟脳の香りがします。セルロイド製ですがキャップは落とし込み嵌合で、カチッという手応えではなく、何となくプシュッとしまる感じです。年を経るとどうなるのか、それを考えると怖いですが、何より大切なのは京阪電鉄公式萬年筆、ということであって、書き味その他はどうでも良いことなのでしょう。そういうことで、ペン先はステンレス製。さて、このペンにどんなインクを入れて使おうか、というところです。この萬年筆と同時に、地下化された各駅の名前を冠したインクも発売されているので、それを入れるのも良いのですが、ひとひねりしたいところです。
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