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2017年10月 3日 (火)

その後

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 お散歩から帰ってきて、何やら遊んで欲しそうに飼い主の周りをうろちょろしてたなぁ,というところまでは記憶にあるのですが、その次に見たときは、自然死している飼い主の足下に丸くなって寝ている、こんな姿でした。

 飼い主は寒さに耐えかねて、しっかり毛布を被っていたのですが、その足下、毛布の裾に頭を載せるようにして寝ていたのです。きっと、寝相の悪い飼い主に何度か蹴られながらの一夜を過ごしたことでしょう。

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 最近見かけないなぁ、と思っていたのですが、何でこんなところに、というような場所で惰眠をむさぼっていたのでした。かつて採点などしていた頃は、この体にたっぷりインクを吸わせても1クラスもたなかったものですが、さて、今これにインクを入れたらどれほどもつのでしょうか。

 ル・ボナーへ行っておねだりした革巻きは、名手ボンジョルノをもってしても難易度の高い紡錘形ゆえ断られたのでしたが、いや、もう、ほんと、少々のことは辛抱するからとにかくまいてください、と無理矢理にお預けしたのがこのペン。ならばとびっきりグロテスクな見た目にしちゃるけんねぇ、とボンジョルノが張り切った結果がサメの革です。

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 深い凹凸のある革をまいた萬年筆は、まるで枯れ枝のようで、けっこう気に入ってます。おしゃれに仕上げるのが革巻きの目的であるはずなのに、その対極をめざした1本。そういう変なモンが大好物だということを、ボンジョルノはお忘れだったのかもしれません。

 そもそも、この823にまいてもらうまで、シャークスキンなどというものがあることすら知りませんでした。けれど、冷静に考えれば、エイの革があれだけ使われているのですから、サメの革が使われていたって不思議はないわけです。

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 そしてこのペンは普通には存在しない「C」のペン先が着いています。これも縁というか何というか、元々のペン先がダメになったタイミングでピンキーな某プロフェッサーから、「新宿の王国でコースのペン先が売り出されている!」という情報を得てゲットしたものです。とにかくサササッと書かないといけないペン先で、紙の上に長い時間置いているとインクで濡れた髪が破れそうになる、というほどの潤沢なフローを誇ります。

 さて、秋めくこの季節、このペンにどんな色のインクを入れましょうか。

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