相性
すぅすぅ寝ていたのに、飼い主が写真を撮っている気配にとび起きた「ちち(仮名)」さん。今日の飼い主は、午前中は何となく楽かも、と思いつつ面倒くさい会議に出席し、お昼前には英検の申し込みで郵便局、そのあとは市内各校から先生たちが集まってくる会議の準備と、無理矢理動き回っているうちに、いつしかお腹の痛みも我慢できるレヴェルに収まってきました。何ともありがたい、ここは一気に最後まで行かなくては、と午後6時過ぎからは最大の難関攻略に挑んだのでした。
学校だけがぽつんと建っている、なんてことはほとんどなく、周りにはおうちが建っていて人が住んでいます。学校のやることなすことすべてに批判的、攻撃的な人もいれば協力的で理解あふれる人もいます。とても協力的な人だったのに、ちょっとしたことがきっかけで、学校に対して批判的になり、今後、さらに攻撃的になりかねない人がいると仮定しましょう。もしあなたが校長なら、どのように対応されますでしょうか。
今や、民間企業やお客様相手の商売の方ばかりでなく、役所はもとより警察署や消防署などに至るまで、こういうケースを想定した対応ができないとやっていけません。学校や役所に寄せられるクレームの大半は、いたって理不尽なものですが、中にはウッと息が詰まりそうになる鋭いご指摘もあり、何でもかんでも「うっせぇなぁ」と片付けていてはいけません。
本校の校長は、そのあたりのことを実に良く心得てらっしゃるので、深刻なトラブルに至る前に解決できていることが多いのですけれど、さすがにお手上げ、というケースだってあるわけで、そういうときは超能力者とかまじない師にお願いするか、それでもダメなら生け贄を捧げてひたすら祈る、なんてこともおこります。
古より、生け贄といったら萬年筆羊です。しかしホンマもんの羊を送りつけたらシバかれるだけなので、校長が丁重なお礼とお詫びの手紙を書き、それを羊、いや羊飼いに持たせてさる方のおうちへ送り込む、というミッションが実行に移されたのでした。
周囲は哀れな羊飼い、という目で見ますが、羊飼いは鈍いのかバカなのか、平気な顔してお手紙を持って行き、午後6時にピンポォン。そこから陽は傾きを増し、闇があたりを覆いはじめ、最後には雨まで降り出して、ではさようならと再びエンジンをかけたのが午後8時半でした。2時間半のうち、お叱りは30分で、2時間は世間話。何のことはない、羊飼いは善良なじいさんばあさんを煙に巻く、とんでもなく邪悪なオッサンだったのでした。名古屋にそのような青年がいたという噂もありましたが、今は東下りをして不在ですから、羊飼いはそのうち東海地方も舐めようと考えているのかもしれません(大嘘)。
さて、先ほどからの写真は、私のデスクに隣接しているレターケース。その天面は、すぐそばにあるコピー機が吐き出した紙を揃えたり綴じたり、あるいはコピーの原稿を置いておいたりするのに抜群のロケーションなので、2穴パンチにステープラ3種類、カッターナイフなどを揃えてお客様のご要望にお応えしているのですけれど、お客様たちのマナーがすこぶる悪いのが難儀なところです。きちんと箱に収まっているものに、さらにいろんなものを突っ込んだり載せたりするので、使い勝手が損なわれること甚だしいのです。
古より、こういうときは姿置き、と決まっています。幸いなことに、箱のフットプリントはほぼB5サイズ。そこで正しい収納状態を写真に撮ってプリントアウトし、箱の底に貼り付けることにしました。
やはり実物は存在感がありますね。何も言わずに月曜日から観察して、最初に異物を放り込むのは誰か、しかと見届けてやろうと考えております。意地悪せずに、単純に一回り大きな箱を置いてあげれば奥の糊やはさみも入るでしょうに、というご意見は却下。なぜならそれらは、私が置いたものではないからなのです。私のデスクの上から持ち出した何者かがそこに放置したものなので、まぁそこにあれば便利ですけれど意地でも箱には入れないつもりです(大ばか)。
最後に、箱には入れない小物たちと、私の分身、天窓くんも入って記念撮影です。
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