「くま(仮名)」さんは、こんな風にはみ出して寝るのが大好きです。彼女の頭があるところは、リヴィングルームから台所や洗面所、玄関へと向かう通路にあたるので、そこを歩く家族に頭を蹴られたり、踏まれたりということは何度もあったのですが、それでも彼女はこうして寝るのです。
時折、何かおいしそうだとか、愉しそうであるとか、寝ている家族が心配になったとか、そういうときにはむくっと起き上がって出てきますが、ふだんは扉が開いていてもほとんどケージの中で過ごしています。
踏んでしまうのは彼女の頭だけではありません。道路に落ちていた先の尖ったものを踏んだらしく、今や長女専用車となりつつある日産ノートの前輪がものの見事にぺちゃんこになっていました。
タイヤがパンクしている、と長女から連絡をもらったのは金曜日でしたが、本日土曜日は朝から「英検」の試験会場運営をしなくてはなりませんので身動きがとれません。そこで、今朝出勤する前に車載のテンパータイヤにはめ換え、比較的長い距離を走るつもりならガソリンスタンドでパンク修理しなさい、と長女に伝えました。
お昼過ぎに帰宅すると、すでにタイヤはパンク修理済み。少し時間的に余裕ができたので、ネット通販で適当なタイヤを安く探そうか、とも思ったのですが、ノートに装着されているサイズのタイヤは、なかなか見つけにくいのです。185/70/R14というサイズは、ありそうでなかなかないのです。
タイヤを扱うお店の人には、ホンダ車にはけっこうあるんですけどね、などと慰められましたが、それだとやっぱりヘンタイサイズだということを確認できただけの話です。いわゆる省燃費タイヤと、このサイズを履く車に必要なのか、と思うような高級ラインに二極化していて、特性や値段などでこれがいいな、と思うタイヤにはこのサイズがない、という状況でした。
ダンロップのルマン4や、横浜のブルーアースAなどが気になっていたのですけれど、これらのタイヤで合うサイズがありません。15インチにアップする手もありますけれど、小さなブレーキディスクやリアのドラムなどが強調されるだけですし、それでなくてもドタバタする足回りが余計にひどいことになりそうです。
結局は省燃費タイヤから選ぶしかないのだけれども、外国生産のものも多くなっていますし、シリカてんこ盛りで雨の日に止まるのかどうかも心配。車自体の足回りが堅めというか、トーションビームのサスペンションなのでドカンバタンは仕方のないところです。けれど、新車のときから、もうちょっと何とかならないものかとずっと思っておりましたので、できれば柔らかめのまったりとした感じのタイヤにしたいところです。一方で、新車装着が石橋のエコピアなので、それと同系列でいいじゃないか、というのが娘の意見。
新車装着のエコピアは燃費を稼ぐことしか考えていないようなタイヤで、サスペンションの基本特性との相乗効果でドッカンバッタンです。そのくせ、低速で交差点を回るようなときにはハンドルにねっとりとした重さを感じますし、アクセルオフで狙ったところまで転がらない、ホンマにあんた、省燃費タイヤなんか?と聞きたくなる特性です。ライン装着用とは別物とは言え、同じ名前というだけでこれは選びたくないところです。
安いタイヤを求めて探すとクムホの洪水。アジアンタイヤに命を預けるのは気が進まないので、いくら安くてもそこはパス。やっぱりMade In Japanです。省燃費タイヤしか実質的な選択肢がなく、さらにはこのサイズ、中国製などというものも数多いので、BYDの三社は断念。結局、TOYOのナノエナジーに決めました。TOYOのタイヤは、サイドウォールに無駄な装飾を施すところとか、それでいてさりげなく基本性能がしっかりしているところなど、ヘンタイ要素も多く、さらには、人気がないので安く買えます。
履き替えてみると、省燃費タイヤらしくしっかり転がります。遠方に赤信号が見えたときなど、これまではアクセルオフで停止位置までたどり着かないこともあったのですが、このタイヤなら十分到達し、さらにブレーキを踏む必要があるほどです。ハンドルの切り始めはスッと軽く、路面の大きな荒れや段差なども、ライン装着のエコピアよりもよほど上手にいなしてくれます。
ちょこっと近所まで乗るときなど、これまでは空いていてもあえてノートに乗らなかったのですが、このタイヤがついているなら乗ってもいいな、というほどに変わりました。やっぱりタイヤと畳は新しい方がよいですね。
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