じゃ、後ほど
熟睡しているようにも見えますが、実は少しだけ目を開けて飼い主のようすをうかがっている「くま(仮名)」さん。本日は期末試験の初日で、2~3時間の試験が終わると生徒は下校し、午後からの授業はありません。全く消化できない年次有給休暇を使おうと、午後から学校を出る同僚もけっこういて、とても静かな午後・・・・・となるのは普通の中学校のお話。私の職場は小学校と一体になっていますので、中学生が下校しても、小学生は普通に授業を受けているのです。
小学生というのは実に喧噪なもので、廊下を歩くだけでもやかましく、ドアひとつ開け閉めするのにも校舎中に響き渡るような大きな音でバタン、ドタンとやっています。4本作るテストのうち、本日中に仕上げなければならないものが2本。それこそ捻り鉢巻きで誰にも邪魔されないようにと辺境の部屋に籠もって仕事をしていたのですが、あまりに大きな音がするので様子を見に行かないわけにもいかず、音のする方へ行ってみると児童は大騒ぎ、そばにいる先生は何も言わずに本を読んでいます。そういうのを平気で見過ごせる神経を疑いますが、小学校の文化というのはどうやらそういうもののようです。それが中学生になって自我がはっきりしてくる頃にいきなり注意されるようになって、無用な衝突が起こるのかもしれません。
そのほかにも、普段は来ないような来客があって、この人がまた、実におしりの長い人で、どうでもいい話をいつまでも続けてくれたり、本来ならば昨日集約するはずであったデータを今日になって持ち込む人がいて、その分を含めて一から集約をやり直したり、とにかく、午後は何の予定もないからじっくりお仕事ができる、という「予定」を寄ってたかってぶちこわしにしてくれた人々に支えられて、無事、日暮れを迎えました。
本来なら帰宅せずそのまま仕事を続けたいところですが、件の集約をやり直したデータは本日中に幹事の先生に届けなければなりませんので、やむなく学校を出て、お届け物が済んでから妻と夕食。彼女も風邪気味なので、しっかりと栄養価の高いものを食べてもらわなければなりません。
教え子のご母堂が突然、脳出血で倒れたという報に接して、亡き父を思い出しました。父が亡くなったので神社にお参りができず、長女の高校入試を前に安倍文殊院というお寺で写経をして合格を祈願したこと。そのときに使ったのがPILOTのウルトラで、父のお通夜の夜にオークション、競り勝って手に入れたカスタム般若心経とどちらを使うか悩んだことなど・・・・・。
などなど、色々思いつつ、夕食後は職場に戻って、ひたすら問題作成。結局のところ、誰もが帰宅して空っぽになった職場ぐらいしか、思い通りに仕事を進められる場所はないのです。同じようなことを言っていたのが亡き父で、結局倒れてしまいました。その手私は体だけは丈夫で、第一、根性がなくて全く無理が利かないので倒れる心配は皆無です。けれど、ようやく明日の試験問題ができあがった・・・・・というのがすでに試験の日の未明で、同じように試験問題を作り続けている同僚に「お先に。じゃ・・・後ほど。」と声をかけて退勤するとき、ブッと吹き出してしまったことでした。普通はこういうとき、「じゃ、また明日。」と言うのですが、私たちにはそれができないのです。何でもかんでもぎりぎりまで放っておく、こういう体質は生まれ変わるまで治らないのでしょう。
お仕事とても大変そうですね。身体が丈夫だと信じることは大切ですが、過信すると思わぬしっぺ返しを貰うことがあります。周りに手を掛けさせる人が多い(私もその一端ですね。申し訳ない…泣)のは、分かりますが、くれぐれもご自愛ください。
投稿: すいどう | 2015年11月26日 (木) 22時10分
すいどう さん
ありがとうございます。バタバタしていて例の件でもまだご連絡差し上げておりませんね。週末にまた。
根性なし、っていうのは一般的にはだめなことを指す言葉でしょうけれど、私の場合、根性なしなのでとても助かっています。根性なしだからこそ、生きてられた、と。いや、待てよ、根性あったら、もっと仕事詰めて片付けて、さっさと終わってるのかな・・・
投稿: つきみそう | 2015年11月27日 (金) 02時49分