T.K.G. 何それ?
あまりにもあざといと最近評判の「くま(仮名)」さん。ある日の朝、前夜にリヴィングで突然死してしまった飼い主が目を覚ますと、「ちち(仮名)」さんと目が合った、という状況。おぉ、眠たいなぁ、おまえはかわいいなぁ、と親ばかトークをしていると、寝息ともいびきともとれる音を立てて寝ていたはずの「くま(仮名)」さんがごそごそやり出すのです。
そんなときの定番がこれで、仰向けにひっくり返ってごろんごろんしつつ、刺激が足りないようだと思えば両の前脚で顔を挟んで「顔洗い」までやります。実にあざとい。自分はかわいいのだ、ということをしっかり認識してやっているに違いありません。
本日10月30日は、腹立たしいことに「卵かけご飯の日」です。卵の生食は危険です。しかもそれを普通のご飯の上にかけて食べるなんてもってのほかです。もはや絶滅寸前、というより存在することすら認識されていないのではないか、と思われる「卵ご飯」派の私としては、昨今の異常なまでの「卵かけご飯」派の増殖にたいへんな危機感と絶望感をおぼえています。
炊きたてのご飯。そのまま食べると舌をやけどしそうなご飯。まずそういうものがあって、あぁ今日はご飯炊きたてだから「卵ご飯」にしよう、ということになるのです。白いご飯に卵を割りかけて醤油を垂らすなんて横着なこと、お父さんは許しません。
炊飯器のふたを開ける前に、どんぶりに卵を割ります。個数は3個から4個。そしてそのままお醤油や、腹立たしい名前ですけれど「卵がけごはん用醤油」などを垂らします。ここが最初のポイントで、少なければ卵本来の味わい、多ければお醤油の香りが効いた感じながら少しからい、というように、基本的な味が決まります。そして多すぎると見た目が悪くなります。
一気に卵と醤油をかき混ぜたら、炊飯器の前に立ち、ふたを開けてしゃもじでかき混ぜて、湯気でヤケドするんじゃないか、というようなやつをどんぶりに入れて、素早くかき混ぜます。ここでぐずぐずしていると、ご飯の熱でいたづらに卵が「煮えて」しまうので、手早くすることが第一です。
さぁ、いただきましょう。各自のお茶碗に小分けにして、ザッザッザッとかき込むのです。これぞ正統派の「卵ご飯」です。旅館の朝ご飯、すでにお茶碗にご飯がよそわれていて、その横に生卵。こんなのはいけません。本流から外れる卵かけご飯といえども、やはり熱々でやるべきなのです。小さな子供でも食べられるほどの温度になったご飯に、適当に割ってかき混ぜた卵を上からかけるなんて横着なことを、いい大人がしてはいけないのです。
皆さん、炊きたてご飯のあるときは、卵ご飯、に挑戦してみませんか。作り方は一子相伝、その家ならではのうんちくを語りながら、重々しく作りましょう。
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