寂しさ
夏休み最終日、朝から体調が思わしくなかったこともあってお休みをいただいたのですが、勝手なもので、休んでいると体調が回復してきて、どこかへお出かけしたいという気持ちが盛り上がってきました。中途半端に遠いところへいきたい、ということで、まずは和歌山市駅で降りると、駅前にこんなモニュメントが置かれていました。
クマなのか、とも思いましたが、やっぱりこれはワンコ、それも紀州犬でしょう。かつては、和歌山の玄関口と言えば断然南海和歌山市駅でしたが、今や完全にJR和歌山駅の天下とも思えます。個人的には南海電鉄びいきですので、和歌山市駅にもがんばっていただきたいところです。あんまり関係ありませんが、その強烈な臭気で知られるなれ寿司の弥助寿司さんも、和歌山市駅から歩いて行ける距離にあります。
スルッと関西の3Dayチケットが1日分残っていて、まぁ仕事だしあきらめるか、と思っていたのですが、休みをいただいたのでこれを活用。自宅最寄り駅から近鉄電車で阪神桜川駅へ出て、地上に上がると南海汐見橋駅です。南海の難波駅からの複々線区間は南海本線であって、その東側2線を高野線の列車が使っているのです。
南海高野線の起点はここ汐見橋駅。かつてはこの駅のシンボルであったはずの「沿線観光案内図」も、破れたまま放置されています。当線ではかつて高野線で活躍していたズームカー22000系を改造した2200系が余生を送っていますが、電車も体調が悪かったようで、発車してゴロンと動き始めたとたんに急停車。飼い主現れるところ乱あり、でして、私は実によく列車のトラブルに出くわします。運転士さんやら駅係員さんが走りまくってましたが、しばし運転指令とやりとりをした後、そのまま発車となりました。
岸ノ里玉出からいったん難波まで戻って、そこから特急サザンで和歌山市へ。残念ながら和歌山港まで行く列車ではなかったので、和歌山市到着後、加太まで往復して時間調整の後、和歌山港へ。ホームの先、車止めのところでぷっつりレールが切れていますが、この先、水軒まで線路が続いていたのは夢か幻か、という感じです。
その後も岬公園から多奈川への電車に乗ったりして、とにかく今日は寂しいところばかりを訪ねて回っておりました。極めつけに寂しかったのは、帰りの電車に乗る前に飲み物を買おうとして、ポケットの中に小銭入れがなかったことでした。
帰りは今年いっぱいで姿を消すという7000系の旧塗色車。これで社章まで羽車マークになっていたら最高だったのですが、さすがにそこまでは無理だったようです。車中で、あぁ残念、結構使いやすい小銭入れだったのになぁ、と未練たらたら、寂しく思いつつ、ダメ元で和歌山市駅に電話を入れましたら、拾得してますとのお話。せっかく時間を合わせて乗り込んだ旧塗色のサザンでしたが、わずか停車駅ひとつで降りて和歌山市駅に戻り、無事に再会を果たしました。
それにしても、元々ダメ人間だったものが歳をとってますますダメになっていくなぁ、と余計に寂しさを覚えたことでした。
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