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2015年4月 8日 (水)

祝・入学

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 寒が戻って肌寒い休日、こたつむりを決め込む飼い主と、その傍らに陣取ってむにゃむにゃしている「くま(仮名)」さん。春はまた、花粉症のシーズンですが、アレルギー体質の人にとっては悪寒が走るような光景でしょう。

 来月、修学旅行で沖縄を訪ねますが、2泊するうちの1泊は現地の民家にお世話になることになっています。どの生徒をどこのおうちに泊めてもらうか、という割り振りをするのに、犬や猫のアレルギーの有無は重要な意味を持ちます。屋内はもちろんのこと、同じ敷地内に犬猫がいるだけでアレルギーが出て、最悪は・・・・・という生徒もいるからです。こんな風に、何も考えずにわんこと一緒にお昼寝ができる、そういう体質であることの幸せをかみしめています。

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 私の勤務先では、今日が入学式でした。同じ市内の他の学校より1日早いのですが、それは小学校と中学校の入学式を合同で行うためです。式が終わると、13歳と6歳の子供たちが手をつないで会場をあとにする、という光景が何ともほほえましく、大好きなのですが、遠い昔、自分自身が中学に入学したときの思い出は、けっしてそんなきらきらしたものではなく、むしろ暗くて嫌なもの、という感じです。

 地域でも有名な荒れた中学校でしたので、とにかくそんなところに入るのは嫌で嫌で、恐ろしくてたまりませんでした。当然のことながら、先生方もいかつい方が多くて、最初が肝心とばかりガンガン締め付けてこられました。男子は詰め襟の制服に丸坊主、女子はセーラー服におかっぱ頭というのも、当時としては標準的なお姿ですが、それもまた嫌なものでした。

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 しかし当時は、中学入学のお祝いというと萬年筆が定番でありました。中学生対象の学習雑誌なんかも、4月号の付録というと萬年筆。少し時代はずれますけれど、大ブレークしていたピンクレディのサイン入り萬年筆なんてものもありました。そういったものはたいてい、国産のショートタイプで、もうどうしようもないほどにガリガリした鉄ペン先のものでしたけれど、そんなことより何より、萬年筆というだけでうれしかったものです。

 特にPILOTのショートタイプは、セーラー服の女子には欠かせないもので、生徒手帳ですらはみ出してしまうような小さな胸ポケットにはこの短いボディがちょうど収まったのです。その胸元を、手の届かないものとして眺めていた、女性には全く縁のない私でしたけれど、どうしたことか奇跡が起こって、今は家庭を持つ身です。

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 PILOTやプラチナ、セーラーあたりの万年筆なら上等な方で、たいていはモリソンとかテイキン、あるいはもっと無名のメーカーのものがほとんどでしたが、実際に萬年筆でノートをとる、なんて同級生もいました。私は鉛筆ですら満足に字を書くことができませんから、消すことのできない萬年筆なんてとんでもない、という方でしたが、大好きな歴史のノートをきれいにまとめる、なんて用途には萬年筆を使っておりました。もちろん、間違えて書いてしまったときにはガンヂーの字消しを使うのですが、あの塩素の匂い、実に臭くて参りました。

 もしも当時から、こんなヘンタイなペン先の萬年筆を持っていたら、どうだったでしょうか。いや、持っていなくても、今や「半認定委員長」を自認している私ですから、そんなのは関係ないといえばないのですが・・・・・。

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