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2015年3月27日 (金)

冷やせ!

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 胸をそらせ、顔をあげているところが、まるでサルバト-レ・ダリのようだったので写真を撮りましたが、さすがは「くま(仮名)」さん、シャッターが切れる瞬間に普通の生気の表情に戻してしまいました。ただ、普段は寝てばかりいる彼女が、お散歩でもごはんでもない時間にこうして起きているというのは、何かに期待している証拠です。リヴィングルームの炬燵に潜り込んで「突然死」したままの飼い主が起きそうだ、というのを見て取って、準備をしていたのかもしれません。

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 先生はいいですね、夏、冬、春に長いお休みがありますから・・・・・なんてのは初対面の人がこちらの正体を知った時に必ずと言ってよいほど口にされる言葉です。そんなに良いと思うのなら、どうぞこの仕事をなさってください、と言い返したくもなりますが、特に春休みは強烈で、山ほどある仕事を片づけるのに生徒がいては邪魔になるから休みにしている、というのが正確なところです。

 写真の書類は指導要録といい、児童生徒が卒業後、氏名や住所などを記録した部分は20年、成績などを記録した部分でも5年の間、学校で保管しておかなければならない書類です。春休みは、この1年の総まとめとして、自分が担任した児童生徒について、この書類を書き上げるのです。私が最後に学級担任をした13年前には、たしかアメ横のダイヤ商会で買ったパーカーのデュオフォールドで書いた記憶があります。ペン先がXFでしかもカリカリ、猛烈に書きづらくて捨てたくなりつつ、何とか最後まで書いたのでした。

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 小学校の先生が職員室の一角に集まって何やらワイワイ言ってるな、と思っていたら、教頭がやってきて「注意しましょう」とのお言葉。以前に勤めていた教員が指導要録を書くのにあろうことかフリクションなどの「消せるボールペン」を使っていたらしく、それを知らずに今年の分の記載内容をPCで作成してレーザプリンタに通したところ、「前の学年の内容が消えた!」という騒ぎになったのです。

 消せるボールペンは書いた文字が消えるボールペンであることを理解せず、売り場などでもあれほど注意書きが掲示されているのに、公文書に消せるボールペンを使う。レーザプリンタで印字した紙は暖かい、すなわちプリンタの中は相当な高温であるということもわかっていない。そういう、事務能力以前の問題を抱えた教員がたくさんいることが明らかになってしまった瞬間でした。

 とりあえず、書類を冷凍庫に入れるようにご注進して、うっすらと浮かび上がってきた文字を「普通の」ボールペンでなぞって事なきを得たようですが、あとひとつ、そのあとの教頭先生の発言に感心しました。「書いた先生に連絡してあげて。でないと、同じこと続けるだろうから。」さすがです。

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コメント

うちの職場にも居ましたよ。重要文書をフリクションで書いていたバ…中間管理職がっ!ご注進さしあげたのですが、平幕の私の言うことなんか聞きやしねえっ!外の業者さんから上がってきた書類も筆記線が薄いと感じたら爪で擦る癖が付いてしまいました。巷では大ヒットのフリクション、インクの曖昧な色合い等もあって少々苦手です。

 すいどう さん

 困りものですよね。きちんとした知識があって正しく使っているなら便利なものなのですけれど。

 おそらく、潜在的にはかなりの数の重要文書や公文書が消せるボールペンで書かれているものと想像します。

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