はるかなる88・終章
こたつに潜り込んでテレビを見ていたはずでしたが、いつの間にか眠りに落ちていました。そして、「くま(仮名)」さんの寝息で目を覚ますと、深夜と言うよりはむしろ朝に近い時間帯でした。訳あって、明日は3人の教員で6時間の授業をこなさなければならないので、そのための準備をごそごそとやっていたらいつの間にか日付が変わり、これはいかんと無理矢理仕事を終わらせて帰宅したものの、だらしなく眠ってしまっていたのです。丸くなって鼻先を隠すようにして寝ていたはずの彼女は、いつの間にか飼い主のだらしない寝姿を見守るかのように、ケージに頭をもたせかけてこちらを向いておりました。
お正月といえば初詣、初詣といえば伊勢神宮です。お正月にはとんでもない数の人間がお伊勢参りに来て、まじめな人は最初に外宮に参拝してから内宮を目指します。外宮から内宮、歩いて行くと1時間ほどはかかるでしょうか。ですので、三重県全体に路線網を張り巡らせている三重交通は、この時期、県内全域の営業所からありとあらゆる種類のバスをかき集めて押し寄せる初詣客の輸送に努めてくれるのです。そしてまた、そこには私のようなバスマニアが寄ってきて、おぉこれはあの営業所の例のクルマか、なんて一般人には意味不明な感動を覚えたりしているわけです。
外宮から内宮へと向かう臨時直通バスは、御木本道路といわれる道を経由します。しかしこの道路、普段はバス路線としては寂しいところで、平日で1時間に2本、休日は1時間に1本しかバスが走っていません。その路線の、伊勢自動車道の伊勢西インターを降りたところにあるのが、この蓮台寺バス停です。
ここにあるのが、こういうラーメン屋さん。WAGNERの会合に参加すると必ずと言っていいほど出会うことになるあの人に、いったいこのお店は何なのか、と質問されて以来、一度は訪ねてみなければと思っていたのです。屋号こそ似ていますけれど、名古屋にある例のラーメン屋さんとは、何の関係もないようです。もともとは麺屋黒船とかいう名前のお店でした。
そして何より、名古屋のお店の屋号は「ぱぁぱぁ」と読むようですが、こちらはおそらく「はちはち」と読むのでしょう。ちなみに私の住んでいるあたりでは、たぶん間違いない、ということをはちはち大丈夫や、などといいますが・・・・・。
普通のラーメンのほか、つけ麺なども提供されているようです。「ようです」というのは、例によって朝寝をしてしまい、伊勢に着いたのは営業時間ぎりぎりでした。しかも、ほとんどバスが通らない道沿いにあるこのお店。結局、ここよりバス停2つか3つ分内宮よりにある、というよりは内宮から歩いてすぐのところにある猿田彦神社前までバスで行って、そこから15分ほど歩いてここまでたどり着いたのですが、結局、ラーメンにありつくことはできなかったのです。
寒い中、バス停3つ分も歩くという酔狂につきあってくれた妻には本当に申し訳ないことをいたしましたので、赤福本店でお茶にいたしました。熱い熱いお茶が、すぐに飲み頃になるような寒い日でありました。いずれまた、伊勢ラーメン88にお邪魔してみなければと思いますけれど、おそらくは道沿いのありふれたラーメン屋さん、ということなのでしょう。
そして日が暮れて、これまた特急にも乗らずに家に帰り、くだんのオークションをのぞいてみると、あこがれのAurora88はとんでもない値段にまで高騰しておりました。結局のところ、88には縁がなかったということだったようです。
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なんかしきりに赤福食べてない?
投稿: くーべ | 2015年1月16日 (金) 18時43分
くーべ さん
血糖値が下がると倒れますから・・・というのは冗談ですが、このとき、とにかく寒かったのですぐには入れる屋内というとここだけだったのです。
投稿: つきみそう | 2015年1月17日 (土) 08時25分