出てくる、出てくる
疲れはてて眠る「ちち(仮名)」さん。トイレ用トレイの裏側を枕にしていますが、例によって人間が気にするほどには痛くないみたいです。手前の赤いのは、コングとかいうワンコのおもちゃですが、もう長いこと、彼女はこれで遊んでいません。巻き貝のようになったおもちゃの中にペースト状の「おやつ」を塗って犬に与えます。ワンコはどうやったら中のおやつを舐めとれるのか必死になっておもちゃをひねくり回す、というものですが、肝心の中に塗るペーストと相性が悪く、喜んで舐めるもののすぐにお腹を壊すのです。それで使用中止となったはずなのですが、今もケージの中に。家族がこれを手にとって投げてやると喜んで拾いに行くという、ワンコおきまりの遊びに使われています。
年に一度の大切な説明会。校長ともう一人が出席しなさい、というもので、これは気合いを入れてメモを取らねば、とお気に入りの一本を引っ張り出してきました。私の手元には色々とペンケースがありますが、一本挿しなんていうのは珍しい方です。
中身はもちろんこの子。インドで生まれ育ち、鳥取に芳香奉公に来て、ここまで立派になったいい匂いのする子です。やっぱり、ここぞという時はこの子です。杖になる蛇の木からできた子も捨てがたいのですが、ガンガン書くのでカートリッヂが使える方を、となればこの子を選ぶことになります。バランスが完璧だというパイプに遣われる木でできた子もカートリッヂ式ですけれど、そちらはお尻に挿したキャップが抜け落ちやすいので出先で使うのには向きません。
しかし、しばらく使っていなかったせいでしょうか、どうもこの子の機嫌がよろしくありません。書く方は問題ないのですが、書いたあと、お手々が真っ青になります。お尻に挿したキャップをとってみると、お尻も赤ちゃんより青くなってます。長いことほったらかしておいて久しぶりにインクを通し、会場まで車に揺られてきたので酔ってるのかもしれません。
結局その日は書くどころか拭くばかりで、メモを取るのも別の萬年筆に任せることになってしまいました。もうしばらく、インクを入れてあちこち連れ歩き、なじませてみようと思います。もしこれが別の原因、たとえばどこかが割れている、なんてことだと、鳥取まで連れ帰って養生させないといけません。それはそれで、また別の危険が・・・・・。
この記事へのコメントは終了しました。
コメント