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2014年9月 5日 (金)

ワゴンでD!

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 ひたすら眠たい「ちち(仮名)」さん。けれども、飼い主がそばに寄ってくるとお愛想で目を開けます。そのあと少し様子を見て、それほど遊んでくれそうな雰囲気を感じなければ寝たままで、脈がありそう、あるいは何かおいしいものが出てきそうと感じた時は飛び起きるのです。今日はケージを飛び出して、見つけた団扇をバリバリとかみ砕いている間に、ケージに侵入した「くま(仮名)」さんに残してあった餌を全部食べられてしまう、という悲劇もありましたが、若いだけあって、いつも元気あふれる彼女です。

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 とにもかくにも、隙あらば使って欲しい、と教育委員会から指示されているiPad。生まれ故郷のアメリカでは、こういったICT機器を使うことが必ずしも学力の向上にはつながるとはいえず、むしろ早すぎる時期から使わせることで子どもたちが本来獲得すべきスキルを身につけられない危険性もある、などという研究成果も出ているようですが、日本ではこれからが本番。こうしたICT機器を活用した教育を行うことでバラ色の未来がやってくる、と信じられているようです。

 コンピュータがずらりと並んだコンピュータ教室に子どもたちを入れて学習を行うと、どうしても授業の形態や内容が制限されてしまいます。前でしゃべっている先生がPC以上の魅力を持っていなければ、子どもたちの興味をひくことはできず、ほとんどの場合、子どもたちは先生のお話など上の空で、画面やキーボードの虜になってしまいます。そこで、このワゴンに詰めたiPadを普通教室に持ち込み、授業の中でここぞという時に活用する、ということに可能性を感じます。

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 昨日と今日は、小学校三年生の子どもたちにiPadの「触り方」を伝えるため、このワゴンを押して教室まで出向きました。2階にある職員室を出てエレベーターのあるところまでおよそ80メートル弱。エレベーターで1階まで降りて別の校舎にある教室まで、これまた80メートルほど。教科書とチョークを持って歩いて行けば最短で30メートルほどのところにある教室まで大回りをして行くのです。保管庫からiPadだけ取りだしてカゴか何かに入れて持って行けば楽なのですが、必ず保管庫ごと教室へ持って行くという規定があり、なおかつ私はその管理担当者ですので、禁を犯すことはできません。

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 校舎の出入り口にある段差。軽量なiPadといえども、43台も収納された鋼鉄製のワゴンは実に重く、このわずかな段差を越えるために少し持ち上げるだけで息が上がります。そして最大の問題点は、このワゴンが極端なアンダーステアであるということです。校舎内の曲がり角はすべて90度のコーナーですが、素早く抜けるには相応の操縦技術が必要なのです。

 コーナーに侵入する手前で減速するとともに、押し手はワゴンのひとつ外側の車線に移動します。そこからワゴンを追い越すような感じで押すことによって、ワゴンの頭をコーナーの内側に向けることが可能になるのです。ワゴンとその押し手を一体のものとみれば、極端にテールスライドさせて曲がっていくような感じです。そうしなければ、アンダーがモロに出てワゴンは廊下の外側の壁に激突してしまうのです。

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 ワゴンのボディには、藤原とうふ店ではなくERGOTRONと書かれておりますが、こんなもん、どこがエルゴやねん、と突っ込みたくなる過酷さです。けれども、ヘンタイな私はこのワゴンの操縦に楽しみを見いだしてしまい、コーナリング時のラインのとり方や、スムーズな加減速など、いろいろと試してみては一人で喜んでおりました。アホです。

 ICT機器を活用した教育実践、なんて言いますけれど、まずはこんなローテクな、鉄の台車を押す技を磨くことからスタートです。何事も、下積みが大切なのですね。

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コメント

重いワゴンを曲げるテクニックとして「神岡ターン」と言う、よい子は真似をしないほうが良いテクニックもあります。
わたくしはもっぱらこれを使ってストレッチャーを暴走させていました。

 墨田ペトリ堂 さん

 白状しますと、私、このワゴンを運転する時に神岡ターンに近いことをやっているのでございます。右直角コーナーではワゴンの左後方に体を持って行って、左方向へ蟹歩き。ただ、神岡ターンと違うところは、このワゴンのタイヤにグリップを失わせるだけのパワーやアクションをかけられないので、そんなにコーナーの奥を狙わないということです。ワゴンのキャスターがぐねぐねと動くことを使って、コーナー進入間もない時点で横を向けます・・・って、バカですねぇ。

 それにしても、ストレッチャーって・・・もちろん回送時ですよね?お願いですからYesと・・・

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