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2014年1月20日 (月)

玉の輿

 当Blogには、まともな中身や信頼するに足る内容などは一切ありません。きっと作成者が馬鹿なんだろうな、まぁしょうがないな、と諦めて、暇つぶしにお楽しみいただければ幸いです。

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 当たり前のことではありますけれど、我が家の犬たちは本当に可愛いのです(親ばか)。この写真も、クッションに収まって寝ていた「ちち(仮名)」さんが「寝返り」をうつように姿勢を変えて、首から先がクッションの外に出た、というだけのことなのですが、クッションの縁を枕にしているかのような見た目、4本の脚をきちんとひとつに揃えているところなどを見て、飼い主は「あぁ可愛い」などと喜んでいるのです。ペットショップで彼女を見初めたのは長女でしたが、思えばあのとき、他の子犬たちより甲高い声でキャンキャン言っていることに気づくべきでした。三つ子の魂百まで、でして、大きくなった今も、良く吠える躾の悪い犬のままです。

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 先生なら必ず持っている、といっても過言ではないプラチナのソフトペン。最近はボールペンの書き味も良くなってきたので使う先生が減ってきているような気もしますが、やはり太くてピンク色のマル、ペケというのはそれっぽくてよいものだと思います。中学生の頃の私は、今以上に馬鹿でしたので、家にたくさんあったプラチナやモリソンの萬年筆にささっている使用済みのカートリッヂを抜いては、中に入っている球をとりだすのが好きでした。昆虫標本を作るキットに入っていた小さな瓶いっぱいにその球を詰め込んで悦に入っていたことを思い出します。

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 思い切りよく、ブッツリといきます。少しだけカートリッヂに刃を食い込ませておいてから、カートリッヂを転がすようにして切っていくと安全に作業ができますし、中に残ったインクが飛び散ってあたりを汚すという危険性が低くなります。インクでその辺を汚すと奥さんに叱られて、最悪の場合、萬年筆趣味そのものの存続にもかかわりかねません。

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 今日も上手にできました。こんな風に、周囲を汚すことなくきれいに作業をするのがポイントです。切り刻まれたカートリッヂですが、こうして首の皮一枚残しておくとゴミとしての扱いが楽です。必要なのはあくまで「球」だけなので、カートリッヂとはここでお別れ。「球」だけを残すのです。

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 現在流通しているものは改良されていますけれど、かつて、PILOTのCON-50は棚吊り大王の名をほしいままにしていた時期がありました。当初、PILOT製ではないインクを入れると激しく棚吊りをする、と言われましたが、実際にはPILOT純正のインクを入れても棚吊りがおこることがありましたので、手持ちのすべてのCON-50にこうして球を入れておりました。

 あるとき、WAGNER名古屋大会の会場で初対面の方に声をかけていただいたことがあります。「おかげさまで・・・・・」とおっしゃってくださったのですが、その方も棚吊りに悩まされていて、拙Blogでこの球を使う記事をお読みになって症状が改善されたとのことでした。こんな駄文でも他人様のお役に立てたというのは何とも嬉しい限りです。

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 1905(明治38)年のこの日、アメリカの金融財閥モルガン商会の創立者の甥、ジョージ・モルガンが祇園の芸妓・お雪を見初め、結婚した、ということから、今日は「玉の輿の日」なのだそうです。それにちなんで、久々にプラチナ製カートリッヂの球を残すという記事をお送りしました。ところで、上の写真、見る人が見れば「あ、間違ってる」とわかります。皆さんはいかがでしょうか。

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コメント

最近、色々なものに「懐かしいな」を感じて、もう万年筆界でキャリアが短いとは言えなくなってきた自分を感じることが多いです。

今日のお話も、まさにそうでした。棚釣りのお話、玉に寄る回避方法。いったい、いつ話したことなのか定かではないのですが、しかし懐かしいなって思ってしまいました。パイロットのCON-50が棚釣り大王だったって話は、もう過去の笑い話なんだなぁって、懐かしく思いました。多分、先生の(年齢も、万年筆歴も)半分ぐらいなのに。おそらく先生より長いのは、Wagner在籍期間ぐらいなものなのに。

 達哉ん さん

 実は私の方が後輩だという噂もありますが・・・・・。

 期間の長短もさることながら、その密度の濃さという
ものも影響大なのでしょうね。きっと達哉んさんは密度
が無茶苦茶に濃い趣味人生なのです。

お恥ずかしいですが、教えてください。
棚吊りになる原因は何なのでしょう?😥
油脂分が悪さして表面張力か何かによるのでしょうか?💦💦
何と無くそれっぽい現象の時は、ペン先とペン芯の調整が上手く行かなかったからかなぁって、すぐインクもペン先も抜いて洗っちゃてたかもしれなくて💦
聞くのはいっときの恥と(苦笑)

 whitestar_ftl さん

 PILOTのCON-50に関しては、おそらくおっしゃるよう
な理由だったのではないか、といわれています。当初、
PILOT純正のインクなら問題ない、などと言われていた
にもかかわらず、純正インクでも、フローの良いペン
であっても、しっかりと棚吊りが起こっておりました。

 そうであったからこそ、現行のCON-50には怪しげな
ものが入れられているのだと思っています。だいたい、
ペンに悪さする成分は入っていない、という色彩雫を
入れたペンのインナーキャップが2本も割れると・・・。

 要はメーカーさんも予想だにしなかったこと、という
のもけっこうあるんでしょうね。

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