買う口実
当Blogには、まともな中身や信頼するに足る内容などは一切ありません。きっと作成者が馬鹿なんだろうな、まぁしょうがないな、と諦めて、暇つぶしにお楽しみいただければ幸いです。
甘える「くま(仮名)」さん。知らん顔して寝ていたくせに、長女がそばを通りがかって顎の下を撫でてやると、猫のような声を出して甘えるのです。すると、同じように寝ていた「ちち(仮名)」さんも起き上がって、こちらも猫のような声を上げて「こっちにも来てぇ~」とせがみます。意図したわけではありませんが、私たちがそんな風に躾けてしまったのでしょう。けれど、やっぱり可愛いことに変わりはありません(親ばか)。
写真はExcelの画面ですが、今や高等学校へ提出する「内申書」はこうしてPCで作成するのがあたりまえになりました。こうなる前はもちろん手書きで、写真に見られるように、成績だけではなく、学校ではどんな活動をしていたか、学習のようすや特技、人間関係、その他部活動での成績や本人が持っている各種資格など、ともかく良い材料になりそうなことをひたすら書き込みます。教師になって30年目ですが、少なくとも前半の15年ほどは私も手書きしておりました。その後、文章をワープロで作成し、プリンターに用紙をセットして1枚ずつ印字する、という時代を経て、今はほとんど全員の分を一手に引き受けて作成する立場になりました。
手書きの時代、筆記用具はもちろん萬年筆でした。年末のボーナスをもらったら萬年筆の選定です。いろんなものを使いましたけれど、最後に使っていたのはデュオフォールドだったと思います。すでにお嫁に行って手元にないペンです。
軽くてさらさら書けるのが疲れない・・・・・なんてことを思ってLAMY2000を試したこともありましたが、文字通り試用で終わりました。軽いのは良いのですけれど、あまりにもペン先が滑りすぎます。滑らかすぎるのです。人一倍字の下手な私にとって、こんなペンでとめ、はねなんて出来なかったのです。
かつて、成人の日は1月15日でした。今後、法律が改正されない限り、この日が成人の日になることはありませんが、教師生活の前半15年ほどはこの日が成人の日で、休みの日だというのにみんな学校に出てきて、この「内申書」を書いていたものです。私立高校の入試が2月上旬にあるので、1月の下旬が願書の提出期限となるため、それに間に合わせるべく休日出勤して仕上げていたのです。
教師が10人いれば好みも10通りで、透明軸の事務用油性ボールペンで書く人もいれば、当時まだまだ高価だった水性ボールペンで書く人、あろうことかロットリングのラピッドグラフでカリカリ書いていく人など、じっくり観察していれば実に楽しかったはずですが、自分自身も大量の「内申書」を書かなければいけないのでそんな余裕もなく、みんな黙ってひたすら机に向かっていたものでした。
その後、公立高校に提出する「内申書」はコピーしたものでもよい、ということになって、みな一斉に鉛筆やシャープペンシルで書くようになりました。そして今、手書きで仕上げる人を見ることもほとんどなくなりましたし、そういう書類を手書きで作っていたことを知る人も急速に減っています。そして何より、大事な書類を書くんだからしっかりしたペンを買わなくては・・・・・という口実がなくなってしまった、これが一番寂しいことなのかもしれません。
コメント
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万年筆趣味を失速させない大きなファクターのひとつは、ズバリ物欲だと思っています。買う理由があるということは、やっぱり大切な継続要因なのではないでしょうか?
投稿: すいどう | 2014年1月18日 (土) 21時51分
すいどう さん
私の場合、買う口実がなくなってからというもの、
実際に仕事で萬年筆を必要とする場面がなくなって
しまった、というのが辛いところです。
ま、それでも買うのですけれど。
投稿: つきみそう | 2014年1月18日 (土) 23時50分