先が大事
いろんなことは全部、先住犬が教えますから大丈夫です。この子を我が家に連れて帰るときにペットショップで言われた一言です。それが本当だとすると、「くま(仮名)」さんは背中で教えるタイプで、「ちち(仮名)」さんは必死で「盗もう」としている、ということになります。人間の目から見ると、犬にとって楽なことや都合のよいことだけ「くま(仮名)」さんの真似をしているのが「ちち(仮名)」さん、というように見えます。ケージから首先だけをつきだして眠るなんてのはその最たるものです。
昨夜遅くまで、というより明け方まで時間割をいじくっていたので、お昼前に家を出て午後からのWAGNER参加となりました。荒れ模様の天候ゆえ、神戸まで車で行くことにしていたので、丁度よいわと家の中で目に付いた嵩高い品々を会場に持ち込んだのですが、幸いなことにバチは当たらず、景品お持ち帰りという悲劇は避けることが出来ました。景品の中で一番何の役にも立たない品は、前回愛知県方面からやってきた「まず普通の人には呑めないお酒」の意趣返しみたいな形で愛知県へ引っ越していきましたが、会場内の顔ぶれを見ると一番それっぽい、いじってくれそうな方に渡ったように思います。
Bromfieldさんがこちらの記事でとり上げられていたペン先です。ロジウムがかけられている銀色のペン先でありながらNAMIKIの刻印があります。ペン先が18金である以上、ちゃんと金色をしているべきだ、という考え方のユーザーが海外、特にアメリカには多いから、NAMIKIブランドで売られる螺鈿は金色のペン先なのだ、なんて話を聞いたこともあります。その話の真偽のほどは別として、個人的にはキャップレス螺鈿には銀色のペン先が似合うと思いますので、こういう変更は大歓迎です。
遙か昔、軸が銀で出来ている萬年筆の書き味がすばらしい、と主張している人に出会ったことがありました。ちょっといたずら心を起こして、同シリーズで普通の軸のペンを用意し、それに1週間バージョンのペン先を、そして銀軸にペンクリバージョンのペン先をそれぞれつけたものを書き比べてもらったことがあります。 何とかバージョンというのは、尼崎と松山を拠点に活動中の某調整師がそのペン先を調整するのにかけた時間を表しています。
普通に考えて、1週間バージョンの方がすばらしい書き味になっているはずですが、銀軸命なその人は、当然のようにペンクリバージョンのペン先が付いた銀軸の方がすばらしいという感想を述べたのでした。先入観や思い込みは感覚を狂わせますし、その日の体調によっても感覚は違ってきます。
ある日あるとき調整して、とりあえず満足できたペンを、その翌日に再度書いてみる。そして、これはと思うところを調整する。それを月曜から週末まで繰り返したものが1週間バージョンです。写真の仏壇M800のペン先は、最高峰と言われる1ヶ月ヴァージョン。実にすばらしい仕上がりで、これ以上を望むなら、その調整師を入院させるしかありません。
気胸みたいな、ただただ病院で時間を過ごすだけというような病気がよいでしょう。あまりに暇なのでペン先調整に打ち込み、その結果、この世のものとも思われないような調整を施した1本が仕上がるはずです。幻の入院バージョン、かの調整師のペンケースには何本か入っているという噂ですが、真偽のほどはわかりません。
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