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2013年3月 7日 (木)

その日が来た

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 おやつをかじる「くま(仮名)」さん。骨を模した犬用のガムに鶏のササミなどを巻き付けたおやつで、こいつを常備しておかないと厄介なことになります。飼い主が帰宅すると2頭揃って賑やかなお出迎え。それもそのはず、飼い主がおやつをくれるからです。六甲アイランドの鞄職人犬「チャー」がそうであったように、ワンコは「こうすれば食べ物が貰える」と覚えると飽くことなくそれを繰り返します。飼い主はそこでぐっと我慢しないといけないのですが、夜中に鳴かれると近所迷惑、ということで負けてしまうのです。

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 先日、スーツの内ポケットで行方不明になっていたアウロラのエウロパ。キャップはしっかりとポケットの縁に掛かっているので、ぱっと見はそこにペンがあるように見えますが、ペンを手にとって引っ張ると出てくるのはキャップだけ。むき出しの尖ったペン先が内ポケットの中にあるので、指を突かないように慎重に捜索して、見つかったらペン先を傷めないように気をつけながら取り出します。ペン先はカラカラに乾いてしまって、まったく書くことができませんが、タンクにはインクが残っているので、少し水で湿らせてやると復活いたします。

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 けれど、とうとうその日が来たのです。一行の途中で文字がかすれ、アウロラらしいサラサラという音だけが聞こえる状態になりました。人生で初めて、アウロラの売りであるリザーブタンクの恩恵にあずかるときが来たのです。

 ピストンを回して、ペン先を再び紙に下ろします。お、書けます。先ほどまで音がするだけで筆記線が残らなかった同じペンから、見慣れた下手くそな文字が出てきます。これがリザーブタンクかぁ、などと独りごちながら、ひととき、ペンを走らせておりました。

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 そうこうするうち、リザーブタンクのインクも少なくなってきたのでペンを洗浄しました。キャップが外れていた期間はそれほど長くはなかったはずですが、やはりそのままインクを吸入することはためらわれました。実際のところどの程度綺麗になるのかということはともかく、アウロラのようにクリアなインク窓がきれいになると気分がスッキリします。

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 何か隠し部屋のようなイメージのリザーブタンクですけれど、要は吸入したインクの一部をペン芯の方に行かないようにキープしておくだけのことで、これがなければその分だけノンストップで書ける文字数が増えるわけです。書けるだけ書いてスパッとただの棒になるのがよいのか、いったんインクを止めておいて「さ、もうそろそろ吸入しなさいよ」と促してくれる方がよいのか、その辺は各人の好みの問題ですけれども、メカっぽい物が好き、変なモンが好きな私はアウロラを支持したいと思います。でも、実際には心配性なので、インクがなくなるよりずっと前に継ぎ足し吸入してしまうことがほとんどなのですが・・・・・

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コメント

アウロラのペン先ソケットを初めて見ました。こんな風になっていたんですね。
ポケットの中にある時にインク染みが出来たりしなかったのでしょうか?ちょっと気掛かりです。それにしてもペン先が曲がらなくて何よりでした。

 すいどう さん

 ペリカンとアウロラ、どちらもソケットになっていて、両者ともにポケットの中でキャップが緩みやすいのです。シミになったのかどうか、外からわからないのでよしとしましょう。私は吊しの安物しか着ないので少しぐらいシミが出来ても大丈夫です。最近少しやせましたので、何となくスーツが新入生の制服みたいに大きめになってますが・・・。

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