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2013年3月29日 (金)

い動倉庫

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 速い動きに撮影者がついて行けず、さすがの強力な手ぶれ補正ながらもピントが来ていないという残念な1枚。しかしながら、そういう効果を与えるフィルターがあるぐらいで、これも甘く写ったのが幸いして「ちち(仮名)」さんが何ともかわいく見えます。飼い主とその家族の特権で、好きなときに彼女に触れることが出来るわけですが、彼女の毛質は触っていて実に気持ちのいいもので、甘噛みさえなければいくらでも遊んでやりたいと思うほどです。

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 師匠のBlogにある、金色と銀色とを対比した記事に刺激されてこの1本。渋いですね。会社勤めとは到底思えない服装で、ポケットがだらしなく膨らみ、 合皮のショルダーバッグを肩にかけて本屋の教育書コーナーで立ち読みをしている、というのが教師の典型的なイメージです。私の大嫌いなドラマで武田鉄矢氏が演じていた、あの姿です。

 でもこの時期、もう一つ「こいつは教師や。しかも転勤になりよったな。」とわかるポイントがあります。運転席以外のスペースが段ボール箱や紙袋などで埋め尽くされ、普通の人はそんなの持ってないでしょ、というようなレターケースやら書類立てなど、職員室の机の上にのってそうなものが積んである、そういう車に乗っていたら、それは異動が決まった教師です。

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 ただでさえ短い春休みの前半を旧職場の片付けに費やし、後半は新しい職場での会議。息つく間もなく新学期が始まって、その日から普通に業務開始ですから、出来ることなら元の職場の職員室から机やロッカーをそのまま持って行きたいぐらいです。アメリカ映画に出てくるような、ボックス一つ抱えて転勤、なんてことはあり得ません。

 私も車の荷物スペースをそういう私物で埋め尽くしていたクチですが、幸いにも異動先の前任者との打ち合わせの中で、じゃ、先に荷物もってきなさいよ、ということになりまして、車の中もすっきりといたしました。それはそれでよかったのですが、前任者の口から出てくる言葉は不平不満ばかりでした。前任者はたいへん優秀な人なのにうまくいかず、その後釜が私みたいなボンクラというのは何とも不安な話ですが、4月は誰もが希望に満ちあふれている季節ですから、その流れでなんとか乗り切ってしまいたいところです。

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 小学校3年生あたりの児童に情報(コンピュータ)教育をする、というのが前任者、そして私の仕事の一部なのですが、どうもそれがよくなかったようです。同じ「先生」でも、教える相手の年齢が違うと心構えも方法論も全く違ってくるものですが、前任者は中学生に接するのと全く同じやり方でぶつかって玉砕したようです。まぁ、その年頃の小学生なんて、大人から見たら宇宙人みたいなもんですから無理もない・・・・・なんて言ってたんでは仕事になりません。

 小学校の3,4年生というのはとても大切な時期なのですが、実際にはベテランの先生ほど1、2年生や5、6年生の担任となることが多く、結果として3、4年生は経験の浅い先生や児童への対応に不安を抱えている先生が担当するケースが多いようです。けれど、この時期にしっかりと仕込んでおかないと、その後の学校生活がうまくいかないことが多いのです。

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 今時の小学校では、3年生でも基本的なPCの操作ぐらいはできるのが普通なのだそうで、ワープロソフトを使った文章作成なんてものをサラッとやったら、パワーポイントの使い方をマスターさせていくのだそうです。そうでなければ、自分たちが学習の中で調べたことを発表するのにパワーポイントを使えないから、だそうです。情報教育というもの、そういった技術的なリテラシーだけではないと思うのですが、他教科からの要請も強くて仕方のないところなのでしょう。

 自分が小学校3年生を前に授業しているところなんて想像も出来ませんが、もう2週間もすればそれが現実のものになるかと思うと、不安でもあり、楽しみでもあります。不安だなぁ、嫌だなぁ、としか思えないようになったら、この仕事は出来ませんからね。

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 それにしても、お片付けをしているといろんなものが出てきます。江戸時代に福岡県の志賀島で発見されたという金の印鑑。そう、皆さんよくご存じのあれです。国宝ではありますが、歴史書に書いてあるからこれがそうだろう、という同定の仕方といい、本当はどこから出土したのかよくわからないことといい、謎の多い印です。で、それを歴史の授業で教えるときに、「こんなものなんだよ」と生徒に見せるための模型がこれで、片付けの最中にしっかり破損した状態で見つかったので接着剤で補修しておきました。

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 旧職場の片付けをしていると、数学の本がむちゃくちゃ多いのですが、新しい職場では数学を教えることはなさそうです。一方で、十数年前に廃業したはずの技術・家庭という教科を教えることになるので、リハビリがたいへんそうです。この時期はあちこちの本屋さんで教育書フェアなんてことをやっていますから、また本を買いあさって財布を軽くしてしまいそうです。ペントレも間近ですが、とてもじゃないけど萬年筆に回せるお金はなさそうですね。

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コメント

技術・家庭という教科を教える ⇒
技術教官室に引きこもる
と言う順序ですね。
これで例の熱発生消しゴムの製品化も間近い!

ホッホッホッ(^^)。そんな苦しい時こそ萬年筆に頼るあなたがいます。ズバリ、気がつくとあれれこんなのポッケに入っていました、でしょう。ペンフレンド(あ、意味が違うか)の皆さん、どどんと背中を押してあげてください。そうすれば天邪鬼な御霊が、萬年筆を買ってしまうという行為を未然に防いでくれるやもしれません。

 マオぢぃ さん

 職員室が「えーけーびー」でんねんで。そんな別室に引きこもるなんてもったいないこと、出来まへんがな。

 あぁ、数学教えたい!

 くーべ さん

 さすがは読書家、ものすごいレトリックです。グゥの音も出ませんので、じゃんけん大会ではパァ専門で行きます。

 正直、新製品で欲しいと思えるようなものがない、あっても手が出ないというのは、クルマと同じです。欲しいと思ったクルマがジュークRなんてヘンタイはダメですね。

あぁ!私も異動に引っ掛かっちまいました。正に寝耳に水!!
おっさんになって今まで接点もなかったセクションに行くのは中々に辛いものだ…なんて考えていたら急に自分が老けた気になりました(笑)。歳喰うと仕事に攻めの気持ちがなくなるのかなぁ。反省です。

 すいどう さん

 11年お世話になった職場にやってきたとき、その前の職場を3年で出てきていたので、みんなに「何で?」と疑いの目で見られたことを覚えています。月日は流れて、今度は2年で出て行く人の後に着任することになりました。動かしてもらえるっていいことですね。おまえ、こっちでも出来るはずやからやってみぃ、ってことですもん。

 実を言うと私も老けているので心配で仕方ないのですが・・・・・

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