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2012年10月 8日 (月)

スルッとKANSAI 3/3

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 長男に遊んでもらっていた「ちち(仮名)」さんですが、ビニール袋をカシャカシャ言わせる音がしたのを聞きつけて、遊んでいるときとはうってかわった真剣な表情で台所の方を見つめています。目の真剣さが半端ではありません。こういうところも、先住犬である「くま(仮名)」さんをしっかりと見習ったものだと思います。犬は賢い生き物ですけれど、結局は胃袋に頭と足と付いた生き物で、食べることと遊ぶことが全てなんじゃないか、なんて思ってしまいます。

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 出町柳駅にて、京阪8000系ダブルデッカー車。我らが近鉄のビスタカーと違うところは、首都圏の人が思い浮かべるような2階建て車両だというところです。階上席、階下席ともに端から端まで通り抜けが出来ます。階下席が行き止まりの穴ぐらみたいになっている我らがビスタカーと根本的に違うところですが、昭和50年代前半に世に出たビスタカーと最近の車両とを比べても意味がありません。

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 地下にある京阪出町柳駅から地上に出ると、叡山電鉄の出町柳駅。ちょうど900系きららが入線してくるところでした。七条から三条まで、鴨川に沿って地上を走っていた京阪本線を地下化したうえで出町柳まで延伸するにあたっては、淀屋橋から鞍馬までの直通運転も視野に入っていたようですが、そうなると叡電側施設の大幅な改良が必要になるなど課題が多すぎたせいか、結局は実現しませんでした。その結果、線路は繫がらないわ、京阪と叡電のそれぞれの出町柳駅は結構離れているわという、少し残念な結果になっています。

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 叡山電鉄本線の終点、八瀬比叡山口駅の改札を出たところで乗客を待ち受けていた柴漬け売りのおばちゃん。手にしていたディスプレイ?がおもしろかったのでお願いして写真を撮らせてもらいました。おにぎりはフェイクですが、お椀の中の柴漬けはホンマモン。とってもおいしく試食させていただいたので、柴漬けを刻んで混ぜ込んだおにぎりを買ってケーブルカーで食べてしまいました。

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 日本で一番古いこのケーブルカー、終点の駅で降りても周りには何もありません。そこからさらに3分ほどロープウェイに乗っていった先がようやく比叡山らしいところになります。ガーデンミュージアム比叡などという施設があって、足湯でくつろいだり、お食事をしたりしながら、遙か眼下に大津の街と琵琶湖を望むことができます。

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 いつもながらのヘボ写真、何が写したかったのかよくわかりませんが、写真のほぼ中央に見える水が琵琶湖。そこから少し右よりが大津港です。振り返れば京都の町並みが見えますので、まさに京都と滋賀の間です。天気の良い日には伊吹山はおろか、遠く白山あたりまでも見渡すことが出来るそうです。

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 比叡山スタンプラリー、完遂したらお土産差し上げます、というのに釣られて、比叡山内でも一番足場の悪い横川までやってきました。舞台造りが美しい横川中堂です。天台宗では金堂とか本堂と言わず、中堂というのだそうです。

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 こちらは西塔エリアにある釈迦堂。ここら辺まで来るとけっこうヘバってきて、あとはニンジンたるお皿をもらうことばかりを思いつつの「行」です。毎年同じデザインのお皿にその年ごとに違う言葉(文字)をかきいれたものがいただけるのですが、この時点ですでに今年のデザインのものは今週配布の予定数終了。最後まで行けたとしてもいただけるのは去年のお皿か比叡山のお湯呑みか、ということが判明しておりました。

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 さんざんな言われようの iOS6 ですけれど、カメラアプリのパノラマ機能はなかなか使えます。西塔エリアにある担い堂は、左右対称に建てられたお堂が廊下で繫がっていて、その廊下が天秤棒のように見えることからその名が付いたと言われます。一節には弁慶がこれを担いだとも言いますが、さすがに伝説。ブルーザブローディーでも無理でしょう。

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 不滅の法灯で知られる根本中堂は撮影厳禁。表札だけ遠くから狙わせていただきました。撮影が許可されていたとしても、よほど画角の広いカメラで狙わないとまず収まらない間口の広さです。根本中堂の写真や絵など、斜めから見たものが多いのにも納得がいきます。

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 帰途は滋賀県側に下る坂本ケーブルで。こちらは日本最長のケーブルカーです。山頂側の駅はその名も延暦寺駅。乗車券はこんな感じの硬券です。つるべ式に運行される2台のケーブルカーは、1号が縁、2号が福と名付けられているのです。

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 面倒臭いことに、このケーブルカーで下に降りても、そこから電車の駅まではさらにバスに乗ることになります。歩いて歩けない距離ではないのですが、まぁいいだろう、ということでバスに乗って京阪坂本駅へ。そこから電車で浜大津、さらに京阪三条へ向かいます。

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 最後はやっぱりこれ。車体長1メートルあたりの製造単価がおそらく日本一高額ではないかといわれている京阪800系です。大津市内の路面上軌道からこんな急勾配・急曲線の区間、さらには京都市営地下鉄と、3種類の異なる性格の路線を走り抜ける特殊な車両です。

 この三連休、実に良く遊び呆けました。ぼぉ~っと電車に揺られていられたのも、スルッとKANSAI加盟各社局の皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。

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コメント

「不滅の法灯?1200年?信長の全山焼き討ちの時守り抜いたってことか?」という感性大事ですね。
末寺の種火(分灯)で復元なんて種明かしされたら「なーんだ」なんてことでも。

3年前の桜の季節に、三井寺で秘仏拝観の後、坂本からケーブルカーで比叡山に上り根本中堂でお参りしました。
山頂駅から根本中堂まで歩いたのですが、生憎の雨も加わって結構遠い道のりでした。
お山からの下りはバス利用で、随分と右・左に振り回されて頭痛誘発の記憶が残っています。

電車良いですねぇ。移動しながら癒されるといった所でしょうか?一挙両得とは電車での移動を言うのでしょうねぇ。因みに九州を走っている振り子特急は体調悪いと乗り物酔いでやられます。あれは一つの勝負です。

比叡山を開いた最長は位の高いお坊さんであったけれども天才ではなかったので、徳の高いお坊さんを数多く排出することになった。
高野山を開いた空海は天才すぎて後に続く徳の高いお坊さんがでなかった。
そのあたりが面白いかなと。

 Mont Peli

 そう、不滅の法灯もろとも焼けてしまったのですからね。そのあたり、オリンピックの聖火でも似たような話があったような気がします。

 比叡山と京都駅とを結ぶ路線バスも走っていますが、かの有名な山中越を通りますし、乗る前から乗り心地悪そう、というのはわかります。登りより下りの方が余計しんどいですし。

 すいどう さん

 振り子式の車両は立っていると確実にアウトですね。まだ高校生だった30年以上前、珍しく祖父母も交えての家族旅行が南紀白浜で、乗った車両が日本初の振り子式、381系でした。座っていても気持ち悪くなりました。今時の振り子式車両は、この381系に比べたら普通のクルマですので、また乗って鍛錬してください。

 くーべ さん

 まさにその通りで、比叡山は修行の「場」を提供したと考えるのが良いのでしょう。空海も最澄の口利きがあってこそ世に出られたわけですから、下手すると比叡山で長いこと修行していたかも知れません。そのあたり、弓削の道鏡から天海まで、名を残したお坊さんに政治力はつきものなのでしょう。

軽薄で罰当たりな書き込みであったと深く反省しています。
ご不快の念を覚えた皆さんにお詫びします。

 Mont Peli

 そういう気持ちで書かれたのではないことは伝わると思いますけれど。要は、山全体が滅ぼされるような状況にあっても、何とか法灯を守り抜いた、ということが大切なところですね。みずうみのあくまさんの地元にあるお寺などは、攻められた折にご本尊を地面に埋めてお守りしたと伝えられていて、その仏様が今もきれいに残されています。

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