ケロリン飛び・2
今年もこの時期がやって参りました。第3回 y. y. Day in エルおおさか 開催要項などを記載した専用Blogを開設しました。みんなで集まって、ワイワイ楽しみましょう。
吉野山金峯山寺でいただいてきた、こちらは金属製の鈴です。キーホルダーになっているので、昔懐かしい、コロコロとした音が鳴ります。土鈴の方はあまりにも可愛らしすぎますが、こちらは蛙飛びの着ぐるみに近い感じです。
今回は吉野山の道沿いに立ち並ぶ各店の柿の葉寿司を食べ比べてみよう、と思っていたのですが、思いの外人出が多かったこともあって果たせませんでした。今回もまた、定番のひょうたろうさんです。
柿の葉寿司は自宅で作るのが一番ですけれど、残念ながら我が家では作っておりません。私はもちろんのこと、妻もそうした経験がないのと、なにより柿の葉寿司を押すための箱がありません。
柿の葉寿司は保存食ですから、自宅で作れば2~3日、あるいはそれ以上、食卓の上や水屋の中に置かれているものです。今はなき名店「柿吉」さんなどは、「明日食べる分なら在庫あります」なんていうことを良くおっしゃってました。柿の葉寿司は作ったその日に食べるもんではないのです。
土曜日に作られた柿の葉寿司を日曜日に食べる。これがいいんです。本当は月曜あたりに食べたいところですが、残念ながらそこまで残っていません。自宅で作る場合は、大量に酢飯のおにぎりを作って薄くそいだ鯖を載せ、柿の葉で包んで箱に入れて押す、そのときに箱に入りきらなかった分がその日の晩ご飯になるわけです。
さて、いよいよメインイベントの蛙飛び。蔵王堂から出てきた蛙さんは、あろうことかスタスタと歩いて定位置につきます。まぁこんな階段を蛙のように降りてくる方が無理といえば無理ですね。
よっこらしょ、と蛙さんが定位置についたら、法要の始まりです。正面に一番エライお坊さん、左右に一人ずつ脇のお坊さん、合計3人のお坊さんに、それぞれお経を唱えてもらって人間に戻してもらうのです。
残念ながら撮れなかったのですが、お茶目な演出もけっこうあります。真面目な顔をしてお経を唱えながら、数珠で蛙さんの頭をバチンと叩くお坊さんには観客一同拍手喝采です。蛙飛び、といいますけれど、ぴょんぴょん飛ぶようなことは一切ありません。
3人のお坊さんそれぞれにお経を唱えてもらって、その都度、蛙さんは定位置に戻りますので、花道の上を最低3往復するわけです。それを観客が見て喜ぶ、というのがこの行事の趣旨ですね。
最後は一番エライお坊さんの前にかしこまって、お経を唱えてもらい、そのあいだに両脇のお坊さんがかぶり物のロックをはずしてくれます。これが隠すでも何でもなく、堂々とやるんですね。見ている方も「あ、もうすぐ人間に戻るで・・・」なんて言いながら見ています。
蛙のかぶり物はけっこうしっかりと止まっているようで、お坊さんも外すのに苦労している様子でした。太鼓台に載せられて揺られ、自身もピョンピョンと動き回るので、しっかり止めておかないとすぐに落ちてしまうのでしょう。
感動の瞬間。ついに人間に戻ることができました。仏の力、山伏の力を馬鹿にして帰るになってしまった男も、これからはしっかり信心することでしょう。いや、実にめでたいお話です。
観客の皆さんにも深々とお辞儀。この蒸し暑い中、着ぐるみを着て這いずり回ったこの男性に敬意を表します。蛙さんになると、いろいろと決まり事もあるので、これは誰にでもできる役ではないそうです。
最後は蔵王堂の中へスタスタと入っていって、横で銅鑼を叩いていたお坊さんが「以上でおしまいです」なんてことをアナウンスしたら行事は終わりです。このあと、境内で護摩を焚いての法要も行われますが、そこまで見ていく人は多くないようです。
現存する日本最古のロープウェイ、だそうですが、カゴ自体は昭和41年製。およそ3分ほどで麓の近鉄吉野駅まで降ろしてくれます。ふだんは20分に1本のペースで運行していますが、この日はピストン運行。後れをとると、これに乗るために長蛇の列を作ることになります。
来年の七夕は吉野山で蛙飛び行事を見学、というのはいかがですか。
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